タレントパレット 製造業技術者のスキル・力量評価の見える化による人材育成機能を強化 ISO9001審査対応から、コア技術管理にまで活用可能
株式会社プラスアルファ・コンサルティング(以下「PAC」)は、データに基づいた人事戦略の実現で多くの企業が採用するタレントマネジメントシステム「Talent Palette(以下、タレントパレット)」の新たな機能として、各組織が保有する力量(技能や知識等)を可視化し、育成計画策定から予実管理までを支援する機能を提供開始します。これにより、タレントパレットをISO9001における力量評価など認証維持審査に活用できるほか、品質強化に向けた技術者の育成、スキル・技能伝承や流出防止の仕組み化を強力に支援します。
■概要
これまで3万を超す日本企業が、自社製品やサービスの品質を継続的に向上させ、顧客満足度を高めることを目的として、ISO9001を取得していますが、認証維持のために毎年審査を受け、課題対応や証跡情報を蓄積・管理する業務負荷は小さくありません。
PACは、これまでもタレントパレットにて、多くの企業の採用から入社後の配置、人材育成、エンゲージメント向上、健康経営などあらゆる人事領域に対してデータに基づいた科学的なアプローチを支援してきました。
複数のお客様より、「タレントパレットのスキル管理機能をISO9001審査に活用できないか、審査対応を軽減する仕組みを提供してほしい」との声をいただき、本サービスの開発・提供につながっています。
具体的には、1)組織ごとの力量(スキル)定義、2)力量評価(あるべき姿と現状のギャップ分析)の自動化、3)承認フローやレポート機能を併用することでマネジメントレビューや監査/審査対応を効率化する機能群が加わり、従来機能と併用することにより、技術者の力量を見える化し、育成・伝承する業務を強化できます。
ISO9001審査対応における具体的な活用イメージと特徴
① 力量管理を簡易にシステム化
タレントパレットには任意のスキルテンプレートを取り込むことが可能であり、各企業の力量管理表をインポートし、簡易にシステム化のベースを構築できます。そして、各組織の目標に照らし、力量ごとにどのレベルのメンバーが何名必要かという情報と現状レベルとのギャップ、時系列でのレベル推移などを自動的に可視化することができます。これにより、インプット情報を用意・作成する手間をなくし、各組織のマネージャーは「人的資源の増減への対応計画」や「力量を備えるための人材育成計画」の検討に注力していただけます。
■力量管理表イメージ
② マネジメントサイクル運用の無理のない定着
タレントパレットに既に搭載されている評価管理機能/承認ワークフロー機能を併用することで、ISO要求事項であるマネジメントサイクル運用を仕組み化できます。これは、「評価業務」と「ISO認証維持業務」を一体化することにつながり、能力の妥当性確認のエビデンスデータを追加業務負荷なく蓄積可能となります。蓄積したデータはタレントパレットが有する多彩なレポート(BI)機能により出力でき、マネジメントレビューの運用もタレントパレット内で完結することができます。
■レポート(BI)機能イメージ
③ 各企業のコア技術を保有する社員の可視化
タレントパレットは、スキル情報に、論文等の発表情報や特許出願情報などを組み合わせ、各企業にとってコアとなる技術に知見を有する社員を可視化することも可能です。また、当社独自のデータマイニング技術が搭載されており、評価面談におけるテキストデータや所属組織履歴等の情報を掛け合わせて、社員の最適配置やエンゲージメント向上施策を検討することも可能です。
■社員の最適配置イメージ
技術流出を防止する仕組み作りへも活用可能
世界的に自国技術保護の潮流が強まる中、2022年に成立した経済安全保障推進法や、いわゆる「ガードレール条項」への対応が企業には求められています。
重要技術に関わる人材の管理や、退職時等の技術流出を防止する前提は、社内人材が保有するスキル情報を常に最新化し、いつでも確認可能な仕組みの構築であり、今回開発した機能を活用して実現可能となります。
本機能が製造業をはじめとする企業の経営課題解決に資するものになるよう、弊社は今後も機能強化を図ってまいります。