タレントパレット、組織を変革し社員のエンゲージメント向上を実現する独自の組織診断(TPOD)機能を提供開始
~西川教授(甲南大学)監修による、タレントマネジメントのための組織診断。診断結果に基づいた組織改正、人材育成がより実施しやすく~
株式会社プラスアルファ・コンサルティング(本社:東京都港区、代表取締役社長:三室克哉)は、働き方改革や健康経営、リモートワーク、人材の採用難などを背景に、多くの企業で採用されているタレントマネジメントシステム「Talent Palette(タレントパレット)」において、組織開発の権威である甲南大学 西川耕平教授の監修のもと、新たに組織のコンディションを見える化する独自の組織診断機能 「TPOD(Talent Palette Organizational Diagnostics)」(以降、TPOD)の提供を開始します。 タレントパレットの標準機能として無償提供し、診断結果を異動シミュレーション機能と組み合わせて活用することで、より適切な組織改正を実現することができます。
TPODでは社員に対し、組織や職場、個人について「ビジョンの浸透度」や「目標の納得度」「やりがい」「成長機会」「人間関係」などをアンケート形式で実施し、回答結果を基に組織を「協調重視型組織」や「戦略重視組織」など7つの組織タイプに分類することで、組織毎の特長や課題点を抽出し、推奨される改善施策の提案まで行うことができ、調査、分析、レポートティングまで全てをタレントパレット内で実施するのでスピーディな調査が可能です。また、診断結果単体での活用だけでなく、タレントパレットに蓄積した社員満足度調査の結果や豊富な社員情報など各種データと組み合わせて、具体的な組織改善のヒントが発見しやすくなります。
例えば、組織毎の診断結果に基づき、改善すべきマネジメントの異動案を異動シミュレーション機能上で行う、組織の長所を牽引している社員を抽出して改善施策のメンバにアサインするなど、より適切な組織改正つなげることに加え、定期的に調査を実施することで、組織改正や改善施策の効果検証が可能となります。
また、組織の課題を解決するためにタレントパレットから推奨された「マネジメント研修」、「職場活性化プログラム」などの改善施策に対し、その場で自社の研修などの改善プログラムを受講できるようにしたり、今後、研修プログラムや人事コンサルティングを提供している企業との連携により、外部の研修プログラムを選択・受講できるような機能を実装予定です。
今後、「タレントパレット」は、より多くの企業で社員データ活用による‟科学的人事戦略“の実践が進むよう、HR分野において、働き方改革を実現するための新機能を開発して参ります。
(図1:組織診断 レポート例)
機能開発の背景
加速する人材の流動化や採用難を背景に、社員の企業に対するエンゲージメントへの関心は年々増しており、各企業ではES(従業員満足度)調査やエンゲージメントサーベイを実施し、会社への共感度や満足度改善のための様々な施策を取り組んでいます。こうした取り組みの中で、適切な人材配置や個々人に最適化された育成プランの実現のため、人材情報を集約、活用する「タレントマネジメント」のニーズも非常に高まっています。
社員個々人の理解が進められていく一方で、組織が個人に与える影響も大きく、「この組織に合う社員は誰か?」「この組織が成長を続けられる要因は何か?」 「テコ入れが必要な組織はどこか?」など、タレントマネジメントを推進するにあたって組織の見える化(組織診断)も求められるようになりました。
しかしながら一般的な組織診断は都度費用が発生するため、年1回程度と実施頻度も少なく、また、組織診断の特性上、社員情報との紐づけができないことにより、具体的な改善施策に移しづらいという課題がありました。
そこでタレントパレットでは独自の組織診断「TPOD」を独自で開発し、タレントパレット上に蓄積した豊富な組織や社員情報と掛け合わせて活用できるようにすることで、より詳細な組織やマネジメントの実態を把握し、かつ時系列での組織変化を追いかけることを可能にしました。さらに、導入企業には無償で提供することで、定期的な診断をしやすくし、組織改正やマネジメント研修などの人事施策に対する効果検証指標として利用しやすくしました。
組織診断概要
TPODでは社員サーベイからレポートの作成、管理職以上のレポート閲覧までを一気通貫で行います。組織分析では結果をもとに、各組織を「高活性型組織」、「戦略重視型組織」など、7つの組織タイプに自動分類、それぞれの組織の特徴を抽出するだけでなく、改善ポイントや推奨研修プログラムのレコメンドまで行います。
併せて、全社/組織間の特徴を比較することも容易にでき、自動作成される診断レポートにより、マネジメントの組織状態の把握や、課題に対する改善施策の支援も行います。組織別に結果を比較することで、傾向の近い社員の配置検討や、優秀な組織の要因分析などが可能となります。
また、組織診断結果から導き出された、各組織の課題に対して、組織改善に向けた様々な研修プログラムを自動推奨します。推奨できる研修プログラムとしては、自社で実施している研修を登録できるほか、TPODの機能開発に際し、協力いただいた株式会社ビジネスコンサルタントが提供する研修プログラムのほか、今後、研修プログラムを提供している企業や人事コンサルティングを行う企業などと、広く連携し、選択できる改善プログラムを強化していく予定です。
(図2:組織診断 運用イメージ)
(図3:6側面36要素から組織状況を細かく把握)
(図4:各組織を4象限にプロットし、全社の組織のバランスの把握や、各組織の特徴を視覚的に把握)
監修
今回のTPODの開発にあたり、組織開発の権威である甲南大学 西川耕平教授に監修いただき、また、株式会社ビジネスコンサルタントに協力をいただきました。今回のプレスリリースにあたり、コメントを頂戴しております。
監修:甲南大学 西川耕平教授
プロフィール
・甲南大学 共通教育センター 教授 OD Association in Japan (ODAJ) 共同代表理事
・1956年生まれ。専門分野は組織開発。福井大学教育学部 助教授、帝塚山大学経営情報学部 教授、ラオス国立行政学院 教授、兵庫県立大学経営学部 教授などを歴任。2002年より現職。
・2010年2月、発起人15人と共に日本初の組織開発(OD)コミュニティー「ODNetwork Japan」を設立し、代表理事を歴任。現在OD Association in Japan 代表理事。
・海外で開発された組織開発の理論・実践応用成果を、日本の各種組織に実践応用するために、企業人事担当、コンサルタント、大学研究者が定期的に交流する学習の場を運営している。
コメント
人・集団・組織・コミュニティーの変革に対して、顕著に多彩な方法が応用されるようになり、「ラベルとしてのODは 消えた」という声も出るほどODを取り巻く状況は流動的です。しかし、人の「より良くなりたい」という根源的な願望が消えるわけはなく、むしろ日常の業務を通じた人間的な成長と、業務活動を通じた不断の価値創造による、組織の社会的存在意義を深める取り組みに何ら変化はないはずです。
周囲の事物に耳を傾け、目を凝らして、行いを振り返り、過ちを課題として高みを目指して互いに切磋琢磨する場とすること、つまりODの実践に何ら変わりはありません。当然、行いを振り返るには、ゆがみの少ない「鏡」が必要であり、網羅的なデータに基づく内省を誘発する点で、この診断の存在は、大きな意味を持つと思います。
協力:株式会社ビジネスコンサルタント
・1964年2月24日設立
・国内外に複数拠点を展開。創業以来、著名な研究者や実務家とパートナーシップを提携し最先端の人材育成・組織開発のテクノロジーをとりいれ50余年にわたる歴史の中で得た理論・テクノロジーを用いて専門知識を活かし、あらゆる企業様の教育・研修、人事コンサルティング、調査診断、組織開発を支援
コメント
弊社は50余年にわたり、組織開発(OD)のノウハウ、行動科学のテクノロジーなどさまざまな組織活性、人材育成のアプローチを用いて、自律的で競争力あふれる組織づくり、職場づくりをご支援して参りました。
今回皆様の会社で「TPOD」を活用いただくことで、社員の“職場”や“会社”に対する見方や意識を可視化でき、どこから何を改善したら良いかの課題に対する優先順位づけと対策を知ることができます。働き方改革やリモートワークなどの施策が、日々の業務の生産性や社員のモチベーション向上につながっているのか把握することができ、各種施策を検証するきっかけとなります。また、組織診断によって明確になった課題を、職場の中でのコミュニケーションを通じて、課題解決に取り組むことができるようになります。
「TPOD」を、“職場活性のコミュニケーションツール”として、1 on 1での活用やモチベーションマネジメントの活用につなげていただくことを推奨いたします。