データ活用で戦略人事を実現 
ユナイテッド社の人事改革

課題:人材の見える化、人事評価の効率化

ユナイテッド株式会社

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経営管理本部 人材開発部 部長 柏山奈央様

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    業種 IT  社員数 300名

2020年下半期にコーポレートストラクチャーを変更し、以降デジタルトランスフォーメーションの領域に注力しているユナイテッドグループ。既存事業の発展も後押しし、拡大の一途を辿っています。挑戦し続ける同グループを支える人事体制について、お話を伺いました

目次:

会社の成長に合わせ、グループでタレントパレットを導入

―まずは、現在の組織体制について教えてください。

ユナイテッド社単体だと、大きく4つに分かれています。DXに関するコンサルをメインに行うDXソリューション本部、子会社のテックアカデミーやキラメックスのサービスと協業して営業などを進めているHR推進室、新規事業の創出を目的とした新規事業開発室、バックオフィス関係全般を扱う経営管理本部ですね。

昨年10月にコーポレートストラクチャーを大きく変更し、グループ全体でDXを強化していく方針となりました。今年2月にはゲームと広告の部署が分社化し、ユナイテッド社単体の事業はDX事業のみとなり、より一層DXに注力する組織体制となっています。

―人事はどのような体制になっていますか?

経営管理本部に属する人材開発部が、労務、総務、採用、育成など、人事関連のすべてを担当しています。大まかに採用育成チーム、総務労務チームの2つに分かれていて、両チームのマネジメントを私が担っています。

タレントパレットの人事評価機能は評価項目の設定から評価調整(甘辛調整)まで、人事業務に必要な評価フローをワンストップで実現。

―タレントパレット導入前の御社には、どのような課題がありましたか?

もともとは人事評価や社員の異動履歴、等級の滞留年数などを、全てExcelで管理しており、明確な運用ルールがない状態でした。そのため会社の人数が増えていくにつれて、管理がかなり複雑になってしまっていました。組織規模の拡大に伴って、自然と社員のデータを活用する機会も増えていく。そんな中、人の手を介していると、どうしても引継ぎ漏れなどのミスが起こります。そこで、煩雑化しているデータを一元管理できたらと考えていました。

―「人事データを一元管理したい」というニーズを抱えている企業様は多いです。御社がタレントパレットを導入したのも、その理由からですか?

そうですね。加えて、ピープルアナリティクスにきちんと取り組みたいと思っていて、テキストマイニングなど、定性分析にも強いツールであることが決め手になりました。

数字ではわからない、たとえば離職しそうな社員の検知や因果関係などの具体的なボトルネックまできちんと分析できるのではないか、と。これはまだ着手段階ですが、今年度中には回せる所までいきたいですね。

タレントパレットはテキストマイニング(自然言語処理技術)を標準搭載

タレントパレットはテキストマイニング(自然言語処理技術)を標準搭載。アンケートなどに記載された文章から離職者と近い発言をしている社員を発見、性格特性やサーベイの結果と掛け合わせて分析することで離職の危険度をスコアリングすることが可能。

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20社を検討した上で、理想の体制を実現できるタレントパレットに決定

―現在グループ全体でタレントパレットを導入いただいていますが、具体的にどのように活用されていますか?

「経営層への人事情報の共有や人事施策の策定の際に、タレントパレットで情報を参照する」という活用が、頻度としては一番高いと思います。導入後はタレントパレットにすべてのデータを集約しているので、検索によって必要な情報にすぐアクセスできますし、顔写真など関連情報も含めて出力することができ、以前は数時間かかっていた作業が数十分程度まで削減することができました。

社員の情報は、その情報ありきで何かをするというよりは、検討中の施策に合わせて必要な形に情報をカスタマイズする・参照することが多いです。これまではいろいろなフォルダから手作業で情報をかき集めていましたが、タレントパレットによって、その作業が大幅に効率化できました。

実際にデータを受け取っている経営層は、裏でそういう工夫があるとは知らないと思いますが…(笑)

―どんな情報を参照しているのでしょう?

たとえば「あの人ってどういう異動経歴だったっけ」とか、「この部署にどういう課題があるんだろう」とか。そういった疑問が生まれたときに、とりあえずタレントパレットを開けばすぐわかるという状況を作れていますね。必要なときにすぐ情報を取りにいけるのが、弊社では一番の活用ポイントになっています。

社員の異動履歴などもタレントパレットで一元管理し、ダッシュボード化することで簡単に共有・活用。滞留年数なども自動計算可能です。

社員の異動履歴などもタレントパレットで一元管理し、ダッシュボード化することで簡単に共有・活用。滞留年数なども自動計算可能です。

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―人事評価についても活用されているかと思います。上期下期で年2回評価の会社が多い中で、御社は四半期で人事評価をされていますよね。職種や役職についても詳細に設計されていると伺いました。

そうですね。タレントパレット導入後もしばらく評価だけは別のツールを使っていたので、その間は評価データをタレントパレットに持ってくるひと手間がありました。後に評価もタレントパレットに一元化したことで、情報の集約がさらに進みました。

昨年度に人事制度を大幅に変更したのですが、弊社が実現したかったこととマッチするツールがなかなかなくて。20社くらいと打ち合わせしたかな……。コンピテンシー評価等の評価の細かい設定からレポート化まで含めると、当時はしたいことすべて実現できるものは出会えませんでした。最終的に、プラスアルファ・コンサルティングさんに「それならタレントパレットの中でできる」と教えていただいたので、人事評価もタレントパレットで実施することにしました。

―20社とは、かなり情報収集されたんですね。

はい、先ほどの話と重なりますが、弊社の人事制度はツールありきではなく、制度を決めてからマッチするツールを探すという順番なので、ツールの選択肢が限られていました。タレントパレットで対応できるなら、一元化も叶うので結果的にベストでした。

―タレントパレットの人事評価設定の細かさと豊富な機能が、御社の新しい人事制度にうまく合ったようで良かったです。

はい。評価ツールの変更は、人事側の工数や、従業員側の適応も含めて考えると、ご存じの通り簡単なことではありません。だからこそもともと使っていたタレントパレットの中で実現できたのは、ありがたかったですね。

―ありがとうございます。人事評価機能については、導入各社から様々な要望をいただき改善を重ねています。導入当時、ちょうど評価制度について御社が試行錯誤されていたのを知っているので、評価にもタレントパレットを使っていただけているのはとても嬉しいです。

データを活用し、今後は戦略人事にシフト

データを活用し、今後は戦略人事にシフト

―現状までのお話を伺ってきましたが、これから使っていきたい機能はありますか?

今後は従業員サーベイもタレントパレットでやっていきたいと思っています。というのも社内でバリュー浸透度調査を行っているのですが、現状はGoogleフォームで回答を取得していて、結果をまとめる工数が膨らんでいるのです。タレントパレットならシステム上で結果までまとめられると思うので、ぜひ活用したいなと。

―バリュー浸透度調査であれば、テキストマイニングによる傾向調査も相性が良いですしね。ちなみに、バリュー浸透度調査にはどのような目的があるのでしょうか?

2018年に「チームユナイテッド」「自責自走」「チャレンジ」「コミット」「No.1」という5つのバリューを策定して以降、従業員のエンゲージメント向上やチーム感の醸成のために行っています。それまでも個人のコンディションチェックは行っていましたが、会社が大きくなっていくタイミングで目が届きにくくなるので、より的確に状況を把握していくためにサーベイを取るようになりました。今は個人サーベイと組織サーベイの2軸に落ち着いています。

―なるほど。タレントパレットには「組織診断」という無料の機能があり、各組織単位で診断ができます。ぜひ活用していただけたらと思います。

ありがとうございます。あとは、「ハイパフォーマー分析」ですね。これまでは該当者のコンピテンシーを手元で管理していたのですが、どのくらいの年次で次の役職に上がっているか、そのときの上司は誰か、当時の成果はどうか、面接での評価は……など切り口が多すぎて、Excelでは扱いきれませんでした。ただこのあたりの傾向値がわかれば新卒採用にも応用できそうですし、今はタレントパレットもあるので、改めてチャレンジしたいと思っています。

タレントパレットなら、性格特性分析やスキル分析など、さまざまな切り口での人材分析を実現します。

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―それでは最後に、今後御社が目指す人材活用や人材戦略についてお教えください。

現在グループ全体で会社が増えており、横断的な適材適所の実現が求められています。グループ内の出向も多いですし、若手の育成・キャリアを考える際に、ユナイテッド社単体ではなくグループ会社への異動も含めて、広い視野から示唆していきたい。それには定性・定量両面のデータが必要になってくるはずです。

効率化や工数削減の話もしましたが、そうやって生まれた人事のリソースをこれからは企画側に割いて、「戦略人事」を実現していきたいと考えています。