青山商事が目指す採用から育成、配置、定着、活躍まで
一気通貫した人材マネジメント
課題:人材育成、最適配置、採用管理
課題:人材育成、最適配置、採用管理
業種小売
従業員数10,796名(連結)/5,263名(単体/パートタイマー含む)
執行役員 管理本部長 遠藤 泰三 様
人材開発部 副部長 鍋島 大作 様
人材開発部 西日本採用グループ グループ長 寺内 隆史 様
これまでも社内には人事管理システムはありましたが、いわゆる社員の基礎情報だけの管理にとどまっていたので、「自社にマッチした人材の採用」「入社した社員の育成と定着」「適材適所の配置と活躍」を一気通貫して見ることができる仕組みではありませんでした。
当時は「タレントマネジメント」という言葉も知らなかったぐらいですが、いろいろ調べていく中で、タレントマネジメントシステムというものがそれを実現するものだと知り、タレントパレットを含む3つのソリューションを比較・検討しました。
その結果、柔軟性やカスタマイズ性が高い点、そしてテキストマイニングをはじめとした、高度な分析機能が備わっている点を評価し、タレントパレットの導入を決めました。
導入開始後、採用活動での利用を先行しその後社員へ展開。現在ではパートタイマー(店舗スタッフ)への展開も完了し、全社で約7,500名がタレントパレットを利用しています。
本社社員は個人のPCで利用していますが、店舗で働いている社員・パートタイマーは店舗のPCを使いeラーニングの受講や面談シートを中心に活用しています。
その他、自身のスキル・キャリアを振り返る人材カルテとして利用しており、これまでのキャリアや研修の受講履歴を蓄積してスキルが可視化できるようになっています。
今後は、従業員自身が持つスマートフォンでもタレントパレットを利用できるようにしたいですね。
キャリアやスキルの可視化の効果が大きいと思います。これまでもeラーニングシステム(LMS)などを利用して積極的に教育を行ってきましたが、客観的に自分のスキルを見直すことに課題はあったと思います。それがタレントパレットによって実績ベースで可視化できるようになり、社員それぞれが自分のキャリアやスキルを振り返って自身の成長を確認することで、自信をもつ社員が増えてきたように感じています。
また、上長(店長・マネジャー)と社員・パートタイマーは定期的に面談を行うのですが、その内容が面談シートとしてきちんと履歴に残り、上司と部下の相互で確認できるようになったので、それぞれの認識の差が埋まりつつあると思います。これは課題であった評価のミスマッチを解消するものとして期待しています。
店舗間の異動や社員が他店舗に出勤、またエリア長が臨店する際、タレントパレットを見ればお互いどのような社員なのか把握できます。新入社員からすると隣の店舗にどのような社員がいるか知ることで自身のロールモデルとなるような社員がいるかも調べることができ、キャリア形成、心理的安全性の担保、また入社前の学生にもアピールする要素になっています。
各スタッフの情報は、全国に30ほどあるエリア内で相互に見ることができるようになっています。パートタイマーは基本的に配属された店舗から異動することはありませんが、状況に合わせてエリア内の別店舗に応援に行くことがあります。これまでは実際にその人が来るまで人となりがわかりませんでしたが、今では受け入れ側のスタッフも、応援に行くスタッフもタレントパレットで事前に把握できることで、コミュニケーションが円滑になり、働きやすさにつながっています。
育成面では、20年以上にわたり、店舗スタッフへの教育として衛星通信を通じて商品知識や接客マナーなどの動画コンテンツを配信してきました。これらをタレントパレットに一元化することにより、大幅なコスト削減を実現しました。
特に、教育コンテンツをタレントパレットに移行したことにより、倍速視聴が可能になった点は、効率化、生産性の向上にも繋がり、デジタルネイティブ世代の若いスタッフから好評です。
契約当時はコロナ禍の中で採用活動をしており常に臨機応変な対応が必要でした。
もともと他社の採用管理システムを使っていたのですが、従来のシステムでは設定の追加などに都度ベンダーへの依頼が必要となっており、刻々と変化する採用活動の中で時間とコストの面から非効率さを感じていました。そこで、採用シーズンの途中でしたが、先行して採用管理システム(ATS)としてタレントパレットの運用を開始しました。
採用シーズン中の運用開始で大変ではありましたが、タレントパレットのコンサルタントの方が丁寧にサポートしてくださり、運用を移行することができました。
近年、インターンシップやスカウト型採用など、採用方法も多様化しており、また少子化の影響から人材の獲得が困難であることから、さまざまな施策を取る必要があります。
その点で、柔軟性・カスタマイズ性に優れたタレントパレット導入の効果は高く、やりたいことをやりたいタイミングでできるようになった、というメリットを感じています。
インターンシップや説明会に参加した学生や内定者にタレントパレットを使ってアンケートを取っています。アンケートに書かれたコメントをテキストマイニング機能で分析し、どのようなキーワードが使われているかを可視化して、学生の志向や関心などを分析しています。
例えば、コメントの分析結果から、私達が大切にしている「働く人のために働こう」というマインドに共感している学生が多いことがわかり、インターンシップや説明会ではそのマインドを起点とする施策を強化しています。さらにキーワードとして「人柄」や「社風」をキーワードに挙げている学生が多いことがわかり、従来から実施していた店舗見学の実施効果が可視化されました。
また、最終選考まで残った学生の傾向や、選考を辞退してしまう学生の傾向なども把握できるようになり、データに基づいた科学的なアプローチが可能となっています。
元々、タレントパレット導入前よりキミスカを活用していましたが、タレントパレットと連携したことで、キミスカで反応があった学生のマイページが直接作成されるようになり、私達の運用が大きく変わることなく業務の効率化と学生の離脱防止ができています。
今後は適性検査をダイレクトリクルーティングに活かす取り組みをしていきたいと考えています。タレントパレットとキミスカの中で共通してTPIという適性検査が搭載されており、社員と学生の適性検査の結果を比較することがでます。これを活用して活躍している社員や早期に離職した社員と傾向を見比べてスカウトを出すなど行っていきたいです。
採用に始まり、全社員への展開を終えたところで、「採用」「育成」「配置」「定着」「活躍」を一気通貫して見る土台はでき上がったと考えていますが、施策の実行まではまだ準備が必要です。人的資本経営がテーマに上がる中、経営の方針や指針に対して、どのような人材が必要であるかを定義して、それに向けたスキルの洗い出しができてきました。
これらが明確になったところで、OJT、Off-JTとタレントパレットを連携させて、キャリアトレースができる仕組みづくりを進めていきたいと考えています。
加えてハイパフォーマー分析の取り組みもしていきたいと考えています。蓄積した情報とTPI適性検査を掛け合わせることで、必要なモデル人材の考案や人材育成に取り組んでいきたいです。
テキストマイニングに関しては、社員・パートタイマーを対象としたアンケートで利用し、その分析結果を経営層・マネジメント層への人事に関するエビデンスとして活用を開始しています。このテキストマイニングは離職者が挙げるキーワード分析を行うことで、定着の支援にも活用できるのではないかと考えています。
経営層から降りてくるミッションに対してまだまだ道半ばではありますが、やりたいこと、やろうとしていることはタレントパレットでほぼ実現できると考えています。目標とする「採用」から「活躍」までのタレントマネジメントをタレントパレットを使って実現したいと考えています。
人事の「今」と経営の「未来」を変える、
タレントマネジメントシステムです。