こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
ワークショップは参加者が積極的に取り組む体験型のプログラムで、ビジネスシーンにおいても注目されています。自社で開催を検討している企業もあるでしょう。本記事では、6つの企業におけるワークショップの成功事例を中心に解説します。
ワークショップの概要
ワークショップは、参加者が積極的に取り組む体験型のプログラムです。ワークショップ型の会議は一般的な会議と比べると、多くの参加者から幅広い意見を引き出すことができるでしょう。参加者同士の会話が多いため、交流や親睦を深めることにも役立ちます。
ワークショップは目的に合わせて、様々なスタイルで行われます。今回触れる事例を参考にして自社で活かすためには、どのような考え方を企業文化として根付かせればよいのでしょうか。ワークショップについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
「ワークショップ」については、こちらの記事をご確認ください。
ビジネスに取り入れられるようになった理由
ワークショップでは、受講者には積極的に取り組むことが求められます。そのため、多くのアイデアや多様な意見を引き出すことに適しているスタイルです。新しいアイデアを引き出したい場合は、一般的な会議よりもワークショップのほうが適しています。グループワークが中心になるため、社員同士の交流が活発になる点もメリットで、コミュニケーション力の向上も期待できます。ワークショップは、チームビルディングや研修の場にも取り入れられています。
ワークショップの成功事例6選
実際に、どのようなワークショップが成功しているのでしょうか。ここでは、6社のワークショップ成功事例について解説します。
ダイソン
世界で初めてサイクロン掃除機を開発・製造したことで有名なダイソンはジェームズダイソン財団を立ち上げ、未来のエンジニアを育成する目的で技術教育支援プログラムを提供しています。
主に中学生を対象としているプログラムは、以下の2つです。
- 問題解決ワークショップ
- 問題発見課題解決プログラム
他にも、教員を対象にした問題解決のワークショップ体験を行っています。
中学生を対象にした問題解決ワークショップの流れを見ていきましょう。ワークショップを行う前に、教師は実際にダイソンの掃除機の分解と組み立てを行いながら 、エンジニアの問題発見・解決方法の思考を深めておきましょう。その後、ワークショップを行います。ワークショップでは生徒自らがエンジニアとなり、グループワークで問題解決に取り組みます。
実際にモノに触れながらロジカルシンキングを学ぶことができるため、人気の高いワークショップです。中学生が学校の授業の中で、ダイソンの現場で働くエンジニアのデザインプロセスを学べる点でも、魅力あるワークショップといえるでしょう。
NEC
NEC マネジメントパートナーは様々な企業研修を提供しています。ここでは、オンラインで行うワークショップを見ていきましょう。事前にワークショップの研修内容を詳細に告知しているため、参加者は準備した上で参加できるのがポイントです。
オンラインでワークショップを行う際は、参加者もカメラをオンにして参加しなければなりません。また、ワークショップの途中ではマイクを使用する必要が生じます。一般的なオンラインセミナーの場合は、カメラもマイクもオフにしたまま受講を終えることもあるでしょう。オンラインワークショップをスムーズに進めるには、マイクやカメラが必要になることを告知しておかなければなりません。
なお、事前に「どのような参加者が対象か」が詳細に指定されています。参加者を絞り、知識レベルや理解度をある程度合わせることで、スムーズに進行できるでしょう。自社でワークショップを開催する際も、内容や目的を事前に告知しておくことが大切です。また、充実したワークショップを開きたい場合は、参加者の条件を細かく指定することも検討しましょう。
日立
電機メーカーである日立は、SDGs協創ワークショップを開催しました。イノベーションをけん引する企業として、社員のマインドを醸成するのが目的です。このワークショップでは、SDGsの17種類の目標の中から1つを選び、イノベーションビジネスを創出します。テーマを決めた後は、実際にSDGsに取り組んでいる起業家などを訪問し、インタビューなどを行いました。
普段は接点のない人と交流することで新たなアイデアが浮かび、イノベーションの創出につながりました。ワークショップとフィールドワークを融合するとますます視野が広がり、新しいアイデアがさらに出てくることもあるでしょう。自社でワークショップを開く場合も、必要に応じて他社との協業やフィールドワークを取り入れてみましょう。
ソニー
ソニーグループの通信事業会社であるソニーネットワークコミュニケーションズのUXデザインワークショップは、業務改善を目的としたプログラムです。例えば、自社のWebサイトユーザーのインサイトを導き出すことができます。
Webサイトのデザインでは、システムを中心に組み上げることもあるでしょう。しかし、こちらはエンドユーザーであるWebサイトの閲覧者を中心に組み上げていくスタイルです。ワークショップでは様々なフレームワークを用いて仮説を立てます。多くの意見や仮説を引き出したい場合は、ワークショップスタイルが適しているといえるでしょう。
サイボウズ
クラウドウェアサービスなどを提供しているサイボウズは、業務改善の基礎を学ぶためのワークショップを開催しました。そのワークショップでは、業務改善の流れを体感するため、自社業務の現状を把握した上で課題を抽出しています。
サイボウズでは、業務改善プラットフォームを提供しています。業務改善プラットフォームの利用を促すためには、まず各企業に業務改善の必要性や取り組み方について認識してもらう必要があります。
このように、自社商品を利用してもらう前の段階で、提案できるようなアイデアやスキルがある場合は、ワークショップという形で考える機会を提供し、課題解決の手段の一つとして自社商品の利用や購入を促しても良いでしょう。
京セラ
ファインセラミック部品や電子部品、スマートフォンなど、多角的に事業を展開している京セラでは、独創的なビジネスモデルを創出するためのワークショップを行ったことがあります。
全6回、参加者は57名のワークショップは、7ヵ月かけて行われました。アイデアの起点となる個人の思いや哲学などを引き出すワークから始め、新規事業を創るために必要なスキルや視点などを身に付けていきます。
最終的には1人1つずつ、計57の新規事業案が出ました。参加者同士の交流や、理解が深まった点もメリットだったとのことです。ワークショップは、多くのアイデアを引き出す際に適しています。また、参加者同士の交流や相互理解を深めることも可能です。
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ワークショップを開催する際のポイント
自社でワークショップを開く際は、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。ここでは、開催する際のポイントを見ていきましょう。
開催場所
ワークショップを開催する際は、主催者と参加者が全員入れる会場を用意しましょう。場合によっては複数のグループに分かれ、会話をします。複数の参加者が、同時に声を出して話し合える環境であることを確認しておきましょう。また、グループワークなどで参加者が頻繁に動き回る場合は、ぶつからないよう十分なスペースが必要です。
参加する従業員と目的
ワークショップは、参加者が主体的に取り組むプログラムです。そのため、参加者によってワークショップの質は大きく変わります。テーマや目的を決めた後は、それに相応しい参加者を選定することが大切です。メンバーを選定する際は、なるべく発言しやすい雰囲気となるかどうかも考慮しましょう。
必要な機材の準備
ワークショップでは、マイクやホワイトボード、プロジェクター、椅子やテーブル、付箋、筆記用具など様々な機材や道具が必要です。ワークショップの流れをシミュレーションし、必要な機材や道具を事前に準備しておくとスムーズに進行できます。
ワークショップを進める際は、ファシリテーターを置くとスムーズに進められるでしょう。具体的な進め方や注意点について詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
「ワークショップ進め方」については、こちらの記事をご確認ください。
まとめ
本記事では様々なワークショップの成功事例を紹介しました。ワークショップには多様な切り口や種類があります。
ワークショップを充実したものにするためには、参加者の意見を引き出すことが重要です。テーマや目的をはっきり決め、それに沿った参加者を募ることがポイントになるでしょう。参加者同士、しっかり話し合える会場を用意することも大切です。
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