リファレンスチェックは誰に頼む?候補者の状況別に合わせた依頼先を紹介


リファレンスチェックは誰に頼む?候補者の状況別に合わせた依頼先を紹介

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


「リファレンスチェックを実施したいけど、誰に頼めばいい?」と悩まれている方は多いのではないでしょうか?


結論、リファレンスチェックは候補者の直属の上司に頼むのがおすすめです。


なぜなら直属の上司は、候補者の働きぶりや人柄などの評価を決める立場にいるため、多面的な情報を得られるからです。


しかし、転職活動を伏せている候補者の場合は、直属の上司にリファレンスチェックを頼めません。


そこで本記事では、状況別に合わせて、リファレンスチェックを頼める方を紹介します。


候補者の状況に合わせたリファレンスチェック依頼先を把握できる内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。


リファレンスチェックとは採用調査の一種

リファレンスチェックは採用調査の一種です。候補者の職場関係者に協力を依頼して、普段からの働きぶりや人物像を把握できます。選考だけでは得られない情報を把握できるため、質の高い判断材料の確保につながります。


そのため、ミスマッチ防止のために行われるケースが多いです。


しかし、本施策は個人情報を扱うため、適切に運用しなければ個人情報保護法や職業差別に触れる恐れがあります。


リファレンスチェックが法律に触れるケースについて、詳しく確認されたい方は別記事「リファレンスチェック違法」を合わせてご覧ください


リファレンスチェックは誰に頼む?【現職】

リファレンスチェックを候補者の現職に頼めるのは、次の4人です。


  • 直属の上司
  • クライアント
  • 同僚
  • 部下


それそれ解説します。


直属の上司

リファレンスチェックを頼むのに適した人物は、現職の直属の上司です。直属の上司は、候補者を評価する立場にあるため、働きぶりや人物像などの情報を正確に把握しているケースが多いからです。


またリファレンスチェックの依頼先によっては候補者に肩入れするケースも考えられますが、上司と部下という関係上、そのような状況には陥りにくいでしょう。


以上のことから、候補者の情報を正確に教えてくれる可能性が高いのが、直属の上司です。


しかし、直属の上司が退職を認めていない場合や候補者がパワハラを受けていた場合などは、リファレンスチェックを頼めません。


その場合は、直属ではない上司に依頼するか、本記事で紹介する人物に頼むのがおすすめです。


クライアント

上司にリファレンスチェックを頼めない場合は、クライアントに協力してもらうのも1つの手段です。クライアントによっては、取引先(候補者の前職)の社内を視察したり社員と仲良くしていたりする場合があります。


また、候補者の働きぶりや社内での成績がクライアントに伝わっているケースも考えられるでしょう。つまりクライアントからは、直属の上司ほどではないにしろ、候補者の正確な情報を聴取できる可能性が高いです。


しかし、クライアントと取引先(候補者の現職)という関係上、リファレンスチェックを頼むことが現職に伝えられる可能性があります。


そのため候補者の背景に応じて、リファレンスチェックを頼む方を選定する必要があります。


同僚

直属の上司やクライアントにも依頼できない場合は、候補者の同僚にリファレンスチェックを頼むのがおすすめです。同僚であれば、上司には見えていない部分も知っている可能性があるからです。


たとえば、同僚とプライベートでも仲が良かったとします。プライベートでは素が出るため、普段の働きぶりでは見られない一面を把握できます。


このように、同僚にリファレンスチェックを依頼すれば多面的に情報を得られますが、肩入れされる可能性が高いのが懸念点です。


候補者からすると、同僚に「印象の良いように回答してほしい」などと打ち合わせするのは、容易でしょう。肩入れされたことによるリスクを下げるには、複数の同僚にリファレンスチェックを頼みましょう。


複数の回答で一致している情報は正しい可能性が高いため、それをもとに選考を進めるのも1つです。


部下

候補者の部下にリファレンスチェックを頼むのは、現職の上司や同僚に断られた場合の手段です。上司(候補者)と部下という関係上、肩入れされるリスクがあるからです。


また、部下が入社してから間もない場合は、候補者の働きぶりや人物像を正確に把握できていない可能性もあります。


候補者の部下にリファレンスチェックを頼むなら、得られる情報のみを採用の判断材料にするのではなく、書面や面接での内容も十分に考慮しましょう。


リファレンスチェックは誰に頼む?【現職以外】

リファレンスチェックは候補者の直近の状況を把握している現職の社員に頼むのが好ましいです。


しかし、候補者が現職の社員と人間関係が上手くいっていなかったり、転職を認めていない方がいたりする場合は現職へ頼みにくいでしょう。


その場合は、現職以外で次の人物にリファレンスチェックを頼むのがおすすめです。


  • 前職の社員
  • 友人・知人


それぞれ解説します。


前職の社員

現職の方へリファレンスチェックを頼むのが難しい場合は、前職の社員に依頼するのがおすすめです。前職を辞めてから月日があまり経っていなければ、部署内の入れ替わりや退職者が少ない傾向にあるため、候補者を知っている方は多いでしょう。


したがって、現職以外で候補者の働きぶりをよく知るのは、前職の社員です。なおリファレンスチェックは、現職の社員同様、前職の社員にも次の順番で頼むのが好ましいです。


  1. 上司 
  2. 同僚
  3. 部下


ただし、退職してから長い年月が経っていると、候補者の正確な情報を得られない可能性があります。前職の社員にリファレンスチェックを頼むなら、退職時期に応じて、得られる情報の精度が異なることを覚えておきましょう。

友人・知人

リファレンスチェックは、友人や知人に頼むのも1つです。社員とは異なり、友人や知人というフラットな関係であれば、候補者もリファレンスチェックの協力を促しやすいです。


ただし、友人・知人に依頼するのは、本記事で紹介した人物にリファレンスチェックを頼めなかった場合の最終手段と考えましょう。なぜなら、友人・知人は候補者に肩入れする可能性が一番高いから

です。


候補者が友人・知人に対して「この手の質問にはこのように回答して」などと、印象操作のために打ち合わせしていれば、得られる情報に信憑性はありません。


友人・知人にリファレンスチェックを頼む場合は、本施策と選考プロセスで得た情報を、双方的に採用の判断材料にする必要があります。


リファレンスチェックを頼む2つのメリット

リファレンスチェックを頼むメリットは、次の2つです。


  • ミスマッチ防止
  • 早期退職の防止


それぞれ解説します。


ミスマッチ防止

リファレンスチェックの実施はミスマッチ防止につながります。なぜなら、選考プロセスで得た情報のみならず、客観的な評価も採用の判断材料になるからです。


たとえば、リファレンスチェックで次のような質問をすると、選考だけでは得られない情報を把握できます。

  • これからも一緒に働きたいか? 
  • 社内での人間関係は良好だったか?
  • 仕事のミスは少なかったか?


この手の情報を面接で聞いても、自己申告制である以上、正しいかは分かりません。その点、リファレンスチェックは多面的に候補者の評価を汲み取れます。また、経歴や職歴の詐称ができないため、正しい情報だけをもとに選考を進めるのも可能です。

したがって、リファレンスチェックの実施がミスマッチ防止につながります。

しかし、リファレンスチェックを行ってもミスマッチを防げられないケースもあります。その場合は、採用担当者が適任ではないかもしれません。

適切な人員を採用担当に配置させて、ミスマッチを防止されたい方には、タレントパレットの導入がおすすめです。タレントパレットでは、システム上で社員を該当部署にドロップさせるだけで異動後の影響を自動で算出できます。

また、異動後の人件費や売り上げ予測も行えるため、これらの情報を採用方針の選定に活かせます。

「現採用担当が適している人物か確認したい」「ミスマッチを防止したい」などと考えられている方は、ぜひタレントパレットをご検討ください

タレントパレットのHPはこちら


早期退職の防止

早期退職の原因の1つはミスマッチです。自社に適したスキルを持つ候補者でも、人柄が社風に合わなければ、退職されるのは時間の問題といえるでしょう。

リファレンスチェックで他社での人柄を把握しておけば、自社で働いてもらう際の人物像をイメージしやすくなるため、早期退職の防止につながります。

たとえばリファレンスチェックで、前職の社員に「〇〇(候補者)さんは、活気に溢れた方ですよ」と回答をもらったとします。自社にも活気のある社員が多いのであれば、人柄が社風に合う可能性が十分に考えられるでしょう。

逆に、自社の社員に物静かの方が多いのであれば、候補者が退職するのは時間の問題かもしれません。

自社に適したスキルだけでなく、人柄も採用の判断材料にして選考を進めることで、早期退職の防止にもつながります。

リファレンスチェックを頼む2つのデメリット

リファレンスチェックを頼むデメリットは、次の2つです。


  • 採用効率が下がる
  • 候補者にマイナスのイメージを持たれる可能性がある


リファレンスチェックは、デメリットを考慮したうえで実施しましょう。


採用効率が下がる

リファレンスチェックの実施から完了までには次のプロセスを踏む必要があるため、時間がかかって採用効率が下がる恐れがあります

  1. リファレンスチェックの説明を行う
  2. 協力者の連絡先を教えてもらう
  3. 協力者へリファレンスチェックの説明および実施時期を決定する
  4. 質問内容を決める
  5. リファレンスチェックの実施
  6. 情報をまとめる


上記のようにリファレンスチェックは、協力者へ2回コンタクトを取る必要があります。協力者にも予定があるため、リファレンスチェックはスムーズに行えるとは限りません。


したがって、リファレンスチェックは採用効率を下げる恐れがあります。


逆に、採用効率を上げるには候補者一人当たりにかける時間を短縮する必要があります。つまり、人材を大量に欲しいなら、リファレンスチェックの導入は最適な施策とはいえないです。


「とにかく人員数を増やしたいのか?」「質の高い人員を確保したいのか?」など、会社の方針に応じてリファレンスチェックの導入を検討しましょう。


候補者にマイナスのイメージを持たれる可能性がある

リファレンスチェックは候補者の前職での立ち振る舞いや評価などを確認するため、同施策に対してマイナスのイメージを持たれる可能性があります。


実際、内定間近にリファレンスチェックを受けて、就職へのモチベーションが低下した方もいます。候補者の入社意欲が下がれば、最悪、内定を辞退されるでしょう。

そのため、求人情報や選考の初期段階で、リファレンスチェックを行っている旨を明らかにしておくのが好ましいです。

リファレンスチェックを行う旨を事前に知らせておけば「選考上、仕方がない」と納得してくれる可能性が上がります。

リファレンスチェック後には必ず協力者へお礼をする

リファレンスチェックは、協力者の仕事を増やしたり時間を取ったりします。忙しい中に対応してくれているため、リファレンスチェックが終われば速やかにお礼するのが基本です。


協力者が近場にいるのであれば、気持ちとして菓子折りをお礼の品として渡してもいいでしょう。


人事業務の効率化、データ活用をするならタレントマネジメントシステムの導入が必須


人事業務をDX化することで、社員データの一元化・人材検索・人事評価・配置検討などの幅広い業務を効率化できるようになります。また、人材育成・最適配置・社員パフォーマンスの最大化など、組織力向上を目的とした一歩先のタレントマネジメントまで実現が可能です。

また、タレントマネジメントシステムを導入すれば、社員データを集約し人事評価のペーパーレス化や異動シミュレーション、ハイパフォーマー分析など、高度な施策が実施できます。タレントマネジメントを取り入れて、自社のリソースを最大限に活用しましょう。

リファレンスチェックは直属の上司に頼めるとベスト

ミスマッチの防止につながるリファレンスチェック。頼める方は現職・前職の社員から友人までさまざまですが、候補者を間近で見てきた直属の上司に依頼するのがおすすめです。


しかし、本施策は時間がかかるため「とりあえず人員数が欲しい」という企業は導入するか再検討する必要があります。


また、リファレンスチェックは候補者からマイナスのイメージを持たれて、選考を離脱される恐れがあります。


リファレンスチェックのデメリットに影響されず、ミスマッチを防止されたい方にはタレントパレットの導入がおすすめです。


タレントパレットで社員の能力やスキルを抽出しておき、その情報を候補者と照らし合わせれば、「候補者が現社員の特徴と似ているか否か」を把握できます。現社員の特徴と似ている候補者を採用することで、ミスマッチの防止につながるでしょう。


加えて、システム上で該当部署に人員をドロップさせるだけで、異動後の影響も把握できます。したがって、適切な人員を採用担当に配属させやすくなります。


タレントパレットにはミスマッチの防止や人員の最適配置を行える機能が備わっているため、採用活動の質を高められたい方は、ぜひタレントパレットをご検討ください

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