こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
「研修とセミナーの違いって何?」などと悩まれている担当者もいるでしょう。
研修とセミナーの違いを一言で表すと「受講者の姿勢」です。半ば強制的に受講が必要な研修は、受動的になりがちです。
一方でセミナーは、参加するには受講者が主体的に申し込む必要があるため、自然と能動的になります。
しかし、研修とセミナーの違いは、他にも2つあります。
そこで本記事では、研修とセミナーの違いや、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
本記事を最後まで読めば、研修を実施するかセミナーを受講してもらうべきか判断できるようになっているため、ぜひ参考にしてください。
研修とセミナーの3つの違い
研修は、基本的に社員を対象として行われます。クローズド形式で、能力やスキルを獲得する場です。
一方でセミナーは、不特定多数を対象として行われます。オープン形式で、知識を深める場です。
上記の内容を踏まえたうえで、研修とセミナーの違いを次の3つ紹介します。
- 目的
- 学べる範囲の広さ
- 受動的か能動的か
違いを把握しておけば、研修を実施すべきかセミナーを受講してもらうべきか、的確に判断できます。研修とセミナーの3つの違いをおさえておきましょう。
目的
研修の目的は、業務の生産性や効率を向上させることです。特定の分野に絞って、能力やスキルを習得していきます。
一方でセミナーの目的は、知識を深めることです。そのためセミナーでは、ベテランの講師が、情報を受講者に共有していく形式が取られています。
つまり、研修は能力やスキルの向上、セミナーは知識を深めるのが目的です。
研修の目的を詳しく知りたい方は、別記事「研修目的」を合わせてご覧ください
学べる範囲の広さ
研修はより専門的に、セミナーは幅広い知識を培います。理由には、セミナーのほうが受講者の属性がバラついていることが挙げられます。
研修は、特定のスキルが必要な社員に対して、適したタイミングで実施します。事前に受講者の能力やスキルなどを把握しているため、専門的な内容にフォーカスして、カリキュラムを作成することが可能です。
一方で、参加方法がオープンであるセミナーは、一般社員から役員のような上層部まで受講する可能性があります。そのため、研修ほど専門的な内容にフォーカスして話を進められないケースがあります。結果としてセミナーは、テーマの幅広い知識を提供する場になりがちです。
つまり、研修は専門的で、セミナーは幅広い知識を培います。
受動的か能動的か
研修は会社の指示で受講したり、座学で進行したりするため、受動的になりがちです。
一方でセミナーは、受講者本人が申し込まなければ参加できません。セミナーを受講するためには自発的なアクションが必要です。
したがって、研修は受動的で、セミナーは能動的な体験が基本です。
しかし、研修でも積極的にロールプレイングやシュミレーションを取り入れている企業もあります。
そのため、必ずしも研修が受動的になるとは限りません。
セミナーに参加してもらう2つのメリット・デメリット
セミナーに参加してもらうメリット・デメリットを次の表にまとめましたので参考にしてください。
メリット | デメリット |
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メリットとデメリットをおさえれば、セミナーへの理解がより深まります。
メリット
セミナーに参加してもらうメリットは次の2つです。
- 業界の最新情報をまとめて手に入れられる
- 新しいアイデアを学んでもらえる
セミナーは、知識を浅く広く取得してもらうのに適しています。そのため、物事の概要や基礎を学んでほしいなら、セミナーに受講してもらうのも一つです。
業界の最新情報をまとめて手に入れられる
セミナーの講師は、業界の専門家が基本です。そのため、プロの観点から業界の最新情報を提供してもらえます。また、セミナーでは、特定のテーマに絞った講演やディスカッションが行われるケースもあります。講演やディスカッションで意見交換が活発になれば、業界の最新情報をまとめて手に入れられるでしょう。
新しいアイデアを学んでもらえる
セミナーで専門家の意見に耳を傾けたり、他の受講者との交流を深めたりすることで、社外の方のアイデアを学べます。セミナーで培われたアイデアを社内に蓄積することにより、業務の質の向上が期待できます。
たとえば、SNSの運用に関するセミナーに参加してもらったとしましょう。
SNSの効果的な使い方は多岐にわたり、自社に適した運用方法を見つけるのは難しいです。
セミナーで他の受講者との意見交換を通じて、施策の成功例や失敗例などを聴取できれば、新しいアイデアの発見につながります。
そのアイデアを自社に活かすことで、業務の質向上が期待できます。
ただし、SNS運用にかかわらず、活かすアイデアは自社に適しているか否かが大切です。アイデアはとりあえず使うのではなく、あくまで参考程度に留めておきましょう。
デメリット
セミナーに参加してもらうデメリットは次の2つです。
- 必要なスキルを学んでもらえない可能性がある
- セミナーによっては費用がかかる
セミナーは、研修よりも、スキルを深く学べない可能性があります。デメリットもおさえたうえで、セミナーに受講してもらうか判断しましょう。
必要なスキルを学んでもらえない可能性がある
セミナーは、特定のジャンルを広く浅く講演するケースがあるため、自社が求めているスキルを学んでもらえない可能性があります。
たとえば、競合他社の分析や顧客理解力を培ってもらうために、マーケティングのセミナーを受講してもらったとしましょう。
しかし実際のセミナーでは、目的としている内容にはあまり触れられず、商品開発力や価格設定力などに焦点を当てて講演が進んだとします。これでは、当初目的としていた「競合他社の分析力」「顧客理解力」などはほとんど学べません。
以上のように、社内で行われる研修とは異なり、セミナーでは必要なスキルを学んでもらえない可能性があります。
セミナーによっては費用がかかる
無料のセミナーもありますが、優良な内容の講演や著名人が講師を勤める場合などは、大抵費用が発生します。中には悪質なセミナーもあり、内容は薄いにもかかわらず、高額な費用が必要なケースもあります。
しかし、セミナーの参加費に明確な基準はありません。セミナー費用の相場がわからなければ、どれに参加させるべきかの検討がつきにくいでしょう。
費用面で損しないためには、入念な下調べのうえで、受講してもらうセミナーを選ぶ必要があります。
研修を実施するつのメリット・デメリット
研修を実施するメリット・デメリットを次の表にまとめましたので参考にしてください。
メリット | デメリット |
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研修への理解を深めるためにも、メリットとデメリットをおさえておきましょう。
メリット
研修を実施するメリットは次の3つです。
- 自社の課題にあったプログラムを実施できる
- 人材育成の社外アピールにつながる
- フィードバックがしやすい
研修を実施するメリットは多いです。そのため、研修を予定通りに進められれば、人材育成において高い効果を得られるでしょう。
自社の課題にあったプログラムを実施できる
研修は基本的に社内向けに行われるため、その会社の課題に合わせた内容に調整できます。さらには、社員ごとのニーズに合わせた研修内容にカスタマイズも可能です。業界ならではの内容や社内ルールなど、実務に直結した内容を提供しやすいです。
以上のことから研修では、自社の課題にあったプログラムを実施できます。
人材育成の社外アピールにつながる
研修を積極的に行うことは、人材育成の社外アピールにつながります。人材獲得競争が激化している現代では、優秀な人材を確保するために、魅力的な企業イメージをアピールすることは大切です。
研修を積極的に行い、企業が社員の成長に真剣に取り組んでいることをアピールできれば、外部からは魅力的な企業に見える可能性があります。
「この企業は社員のことを大切に思っている」と感じてもらえれば、自然と優秀な人材は集まるかもしれません。
しかし、経歴や職歴だけでは、自社に適した人材かを面接で見極めるのは難しいでしょう。逆にいえば、経歴や職歴が魅力的でなくても、優秀な人材もいます。つまり、面接で優秀な社員を確保できるか否かは、採用担当の能力にもかかっています。
面接で優秀な人材を確保したい方には「タレントパレット」の導入がおすすめです。タレントパレットには、類似メンバー分析や人材の最適配置などの機能が備わっています。類似メンバー分析の活用により、応募者が優秀な社員の特徴と似ているかを把握できます。
人材の最適配置では、ツール上で社員を該当部署にドロップさせるだけで、異動後の人件費や売り上げなどを予測できます。異動後の影響が良い社員を採用担当に配置させれば、面接で優秀な人材を見分けてくれるでしょう。
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フィードバックがしやすい
基本的に、研修は社内メンバーのみで行われます。研修後は、受講者と直接話せるため、フィードバックがしやすいです。さらに、受講者同士で意見交換やフィードバックする機会を設けられるため、該当社員を多角的な視点で評価できます。
なお、フィードバックの内容は、漏れなく記録することが大切です。フィードバック内容を社内に蓄積して、それを研修に活かせば良質な人材育成につながる可能性があるためです。
研修の評価方法について詳しく知りたい方は、別記事「研修評価」を合わせてご覧ください。
デメリット
研修を実施するデメリットは次の2つです。
- 準備が大変
- 講師の育成が必要
研修は社内で実施するため、上記のデメリットがあります。デメリットを考慮して、研修を実施すべきか判断しましょう。
準備が大変
研修に必要な準備には、次のようなものがあります。
- 研修目的やテーマの決定
- 参加者の人数を決定
- 開催場所や日程の決定
- 教材の作成
- 研修案内の書類作成
- 関係部署との連携
研修に必要な準備は他にもあるものの、上記を揃えるだけでも時間や労力がかかります。研修の準備の負担を減らすためには、チェックリストを作成するのがおすすめです。チェックリストがあれば、用意すべきものが明確になるため、準備であれこれ悩む必要はなくなるでしょう。
また、研修の準備に莫大な時間がかかると想定される場合には、セミナーへの参加を促すのも1つです。
講師の育成が必要
社内に講師の適任者がいなければ、一から育成する必要があります。適任でない講師を配置させると、研修がスムーズに進まなかったり、受講者が研修内容を理解できなかったりなどのリスクがあります。
社内に適任者がいない場合は、講師を外部委託するのも1つです。講師の質や研修の内容により外注費用は異なりますが、講師を一から育成するよりも、コストがかからない可能性があります。
研修セミナーのまとめ
研修とセミナーの違いは、目的や受講者の姿勢、学べる範囲の広さです。研修とセミナーの役割は異なるため、企業や社員ごとに適したほうを実施するのが好ましいです。
なお、研修を実施する場合は、合わせてタレントパレットの導入がおすすめです。研修後にアンケートを実施し、その結果をタレントパレットのツール上に記録しておけば、社員の学習効果を測定できます。
さらには、研修レコメンド機能が備わっています。社員ごとのアンケート結果やスキルをツールに入力しておけば、おすすめの研修がレコメンドされます。社員ごとに適した研修を把握できれば、効果的な人材育成が可能です。
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