こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
「研修発表をさせたいが、どんな方法が良いかわからない」「効果的な発表方法は?」「評価はどうすればいい?」このような悩みを抱えていないでしょうか。
研修の効果を最大化するには、受講者に振り返りをさせるだけでなく、プレゼンなどの発表の機会を与え、社内で情報を共有することが大切です。発表をする側・聞く側の双方にメリットがあり、お互いのスキルアップや企業の利益に繋がるためです。
そこで本記事では、研修発表の目的や行い方、評価のポイントについて詳しく解説します。
効率良く人材育成を行い、社員1人ひとりのスキルアップだけでなく自社の成長に繋げたいと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。
研修発表の3つの目的
研修発表をさせる目的は3つあり、受ける側・受けさせる側の双方にメリットがあります。どのような目的があるのか、詳しく確認していきましょう。
振り返りと効果の測定
研修発表をさせる目的は、研修内容の振り返りと効果を測定することです。学びっぱなしにするのではなく、発表させることで内容を振り返り、業務への活かし方を考える機会を与えます。
研修の振り返りをさせることで、理解度をさらに深められ、より行動に移しやすくなるからです。また、研修を企画した側にとっては、内容が適切であったかなどの効果を確認する場になります。
今後の改善や課題の発見につながり、より研修の精度を上げられるのは大きなメリットと言えるでしょう。
研修の効果測定について知りたい方は、別記事「研修効果測定」を合わせてご確認ください
研修内容を社内で共有できる
研修発表を行うことで、研修を受けていない社員にも研修内容を共有できます。時間的な余裕や費用の問題で、社員全員にすべての研修を受けさせるのは難しいのが現実です。しかし、社内で発表の機会を作ることで、研修を受けていない社員のスキルアップも可能になります。
社内で情報共有することで、研修で学んだことを業務に取り入れやすくなるのもメリットの1つです。研修内容を全体で共有することで、研修効果をさらに上げられるでしょう。
スキル向上につながる
研修を受けた結果をまとめ発表してもらうことで、伝える力やプレゼン力などビジネスに欠かせない複数のスキルを養えます。
プレゼンテーションで鍛えられるスキルは、以下の通りです。
- 人前に立つマナー
- 論理的思考
- 人に伝える力
- 資料作成スキル
発表を聞く側にフィードバックをさせれば、お互いのプレゼン力を磨くことも可能です。社員のプレゼン力が上がれば、営業や取引先との交渉などで役立ち、企業の成長にもつながるでしょう。
研修発表の2つの方法
研修発表は、大きく2つの方法にわけられます。内容や対象者によって方法を分けることで、研修の効果をさらにあげられます。具体的な方法を確認していきましょう。
個別発表|個々の成果が明確になる
個別発表は、受講者1人ひとりが個別に発表を行う方法です。少人数での研修発表に向いており、1人ひとりの成果を正確に把握できるメリットがあります。
発表に時間がかかるため、人数が多い場合には代表者に発表させたり、抜粋して行ったりするなど工夫が必要です。また能力差が明らかになりやすいため、発表やプレゼン経験を積んでからの方が望ましいでしょう。
グループ発表|チームワークや協調性が養える
グループ発表は、複数人で1つのテーマに取り組み発表を行う方法です。大人数で個別発表が難しい時に採用されることが多く、初めての研修発表にも向いています。
グループで発表内容について検討し、発表するスタイルのため、チームワークや協調性・調整力や問題解決能力を上げたいときに効果的です。新人研修や、複数の部署から多数の受講者が集まる研修にも利用しやすいでしょう。
デメリットは、個別発表に比べると準備期間がかかることです。メンバーに能力差がある場合、できる人に負担が集中し、依存してしまうことも考えられるため、適切な指導やアドバイスも必要になるでしょう。
研修発表をさせるときの5つのポイント
研修発表の指導は、ポイントに沿って行うと効果的です。特に新人研修では発表が初めての社員もいるため、細やかな指導が求められます。具体的なポイントを見ていきましょう。
流れに沿って簡潔にする
研修発表はダラダラと学んだことを説明するのではなく、要点を簡潔にまとめさせることが大切です。PREP法やSDS法などを使い、流れに沿って構成するよう指導しましょう。
発表の内容や時間などを考慮しながら、聞き手に伝わりやすいような発表を意識させると効果的です。
数字やグラフなどを取り入れる
研修発表を通して、数字やグラフなどを取り入れた見やすい資料作りについても学ばせましょう。見やすい大きさ、フォント、色なども工夫させ、わかりやすさを重視したグラフの選び方なども意識させると、実践で役立ちます。
常に見る側に立ち、見やすさ、わかりやすさを優先させるよう指導します。口頭で説明するだけではイメージしにくいこともあるため、実例を見せて理解を深めさせると良いでしょう。
内容を詰め込み過ぎない
できるだけたくさんの情報を伝えようと内容を詰め込みすぎると、相手に伝わりにくい発表になってしまいます。聞き手に伝わりやすく、理解しやすい発表にするためにも、情報は取捨選択して大切な部分だけを伝えることを指導しましょう。
資料のボリュームにも気をつけ、多すぎたり少なすぎたりせず、丁度よい量になるよう調整させます。一番伝えたいことが伝わる内容になっているかも、発表前に確認させましょう。
質疑応答を設ける
発表させるときは、最後に質疑応答を設けるとより効果的です。質問をすることが前提になれば、より真剣に発表を聞くようになり、理解度が上がるからです。
また、質問される側も事前に質疑応答について準備したり、質問者にわかりやすいように回答したりするため、双方にとって勉強になります。発表者は事前に質問を考え、回答を準備しておくことで、より研修の効果を高められるでしょう。
時間的な余裕があれば、ディスカッションが行えればさらに効果的です。その場で意見交換をすることで、コミュニケーション力のアップにもつながります。
話し方やマナーを身につけさせる
発表の時の声の大きさや早さ、身支度など、話し方と人前に立つときの基本的なマナーを指導しましょう。聞き手に伝わりやすいように、大きな声でゆっくり・ハキハキと話すこと、アイコンタクトを取ることなど、基本的な話し方を教えます。
また、歩き方や立ち方、礼の仕方のほか、マイクの持ち方や資料の示し方など、ステージでの立ち振る舞いも教えると良いでしょう。時間的な余裕があれば何度か練習を行わせ、自信がついてから発表させるとより効果的です。
研修効果を高めるポイントについて詳しく知りたい方は、別記事「研修」を合わせてご確認ください。
研修発表の評価方法
研修発表をさせたときは評価を行い、プレゼンテーションスキルの向上につなげると良いでしょう。具体的な評価方法を確認していきます。
発表の組み立て方
目的に合った発表ができているかや、組み立て方の評価を行います。具体的な評価のポイントは、次の3つです。
- 目的に沿った発表ができているか
- 論理的な組み立てができているか
- 資料のボリュームや時間配分は適切か
聞き手のことを考え、わかりやすく、また納得のできるストーリーになっているかをチェックします。資料が多すぎたり、少なすぎたりしていないかや、与えられた時間内で発表できているかも評価しましょう。
発表の内容
資料や発表の内容がわかりやすいか、内容が適切かどうかの評価を行います。具体的なポイントは以下の通りです。
- 資料は見やすく、わかりやすい配置になっているか
- 図やグラフ、写真などが適切に使われているか
- 様々な角度から分析できているか
- データや文献は信頼できるものが使われているか
- 聞き手が求める、役立つ情報が盛り込まれているか
聞き手が納得できるデータの提示や、内容になっているか、また理解しやすいように工夫されているかをチェックしましょう。
発表の仕方
発表の態度や声の大きさ、立ち振る舞いなどを評価します。具体的には、以下のポイントをチェックすると良いでしょう。
- 声の大きさは適切か
- 聞き取りやすく、はっきりと話しているか
- スピードや間の取り方は適切か
- 聞き手とコミュニケーションが取れているか
一方的な発表になっていないかや、聞き手の反応を見ながらわかりやすく伝えようと努力できているかなども評価すると、発表者のスキルアップにつながります。
自信を持って発表できているか、視線が聞き手に注がれているかどうかもチェックしましょう。
資料のわかりやすさ
資料のわかりやすさや、見やすさについても評価します。具体的なポイントは次の通りです。
- 資料の色使いは適切か
- 文字の大きさや1枚当たりの情報量は適切か
- 理解しやすいように工夫されているか
- フォントや色、レイアウトは統一されているか
文章の体裁や、言い回しなどが適切かどうかもチェックし、スムーズに理解できる表現が使われているかも評価すると良いでしょう。
研修発表を評価するときの3つの注意点
研修発表をさせるときは、評価やフィードバックを行ってさらなるスキルアップに繋げると効果的です。研修発表を評価するときの具体的な注意点を見ていきましょう。
参加者全員でフィードバックを行う
管理者や企画者だけでなく、研修発表を聞いた社員にもにフィードバックを行わせましょう。フィードバックを行わせることで、聞く側もプレゼンに意識が向き内容を理解しようとするため、より内容が伝わりやすくなります。
また、他者の研修発表を聞き評価することは、自分のプレゼン力を上げることにもつながります。客観的な評価ができるようになるため、全員でフィードバックを行いましょう。
良い点・悪い点を具体的に伝える
プレゼンを評価するときは、良い点・悪い点を具体的に伝えましょう。もっと良くするにはどうすればいいかについても指摘できると、フィードバックの質が上がります。
ただし、どちらかに偏らないように気をつけることが大切です。良い点ばかりでは成長に繋がらず、悪い点だけ指摘してはやる気や自信を失ってしまいかねないからです。
特に管理職は改善点をしっかり伝え、成長を促すようなコメントを入れるように心がけましょう。
客観的な評価を行う
研修発表を評価するときは、客観的な評価を行うよう注意しましょう。良かった点や改善点を具体的に評価するだけでは主観的になりやすく、またプレゼンの評価が発表者に伝わりにくくなってしまいます。
数値で段階的に評価するなど、客観的に評価を行うことが大切です。評価シートやテンプレートを利用し、項目に沿って評価すると、評価する側も評価される側にとってもわかりやすくなるでしょう。
研修発表のまとめ
研修発表の場を設け、学んだことや研修の成果を発表させることで、研修の効果をさらに上げられます。発表する側だけでなく、参加する側にもメリットがあるため、双方のスキルアップのためにも積極的に取り入れると良いでしょう。
社員1人ひとりの研修効果を把握したり、スキルや受講履歴を効率良く管理するには、タレントパレットの導入がおすすめです。成長の変化を把握しやすくなり、必要な研修の洗い出しや、研修計画が立てやすくなるため、効率良く人材育成を行えます。
費用を抑えつつ研修効果を最大にしたいなら、ぜひ導入を検討してみてください。