こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
「どのような研修を行えば、社員にとって有意義な時間になるのだろうか」「研修を実施する際の詳しい手順が知りたい」という方は、多いのではないでしょうか。社員のスキルや知識の習得のために行う研修は、組織力の向上につながります。
しかし、実施する手法や手順を間違えてしまうと、効果的な研修にならない可能性があります。そこで本記事では、研修の種類から実施する際の手順まで解説します。効果のある研修を実施したい方は、ぜひ最後までお読みください。
研修とは勉強会などを通じて業務で必要な知識やスキルを習得すること
研修とは勉強会や講義を通じて、現在および今後の業務で必要となる知識やスキルを身につけることです。効率的に知識やスキルを習得できる研修は、優秀な人材を育てるために欠かせないものといえます。目的によって内容はさまざまで、主に以下の3つの研修方法があります。
社内研修 | 企業内におけるルールや業務上の流れを理解するために行われる研修 |
社外研修 | 社外研修は、企業での能力だけに限らず、社会人として必要なスキルを身につけるために行われる研修 |
eラーニング | パソコンやスマホ、タブレットなど、インターネットを使って学ぶ学習形態 |
研修を行うことで、個々が業務上で必要なスキルを効率よく身につけられます。組織全体のレベルの底上げを図るためにも、研修の実施は必要不可欠です。
研修を行う6つの目的
ここでは、研修を行う6つの目的を解説します。
事業内容の理解
ビジネスマナーの習得
社内の意識改革
早期戦力化
個人のスキルアップ
コミュニケーションの促進
実施する目的を明確にしてから、自社に研修を取り入れましょう。
事業内容の理解
研修を実施するのは、会社の事業内容を理解してもらうことが目的です。例えば、会社の事業が若者向けに特化したお酒の販売だとします。社員が若者向けに特化していることを知らなかったら、以下のようなミスが起きる可能性があります。
- 幅広い世代の方に自社のお酒をアピールする
- 若者の利用率が低い居酒屋にお酒を卸してしまう
特に新入社員には、事業内容を理解できる研修を実施して、自社の取り組みを知ってもらいましょう。
ビジネスマナーの習得
ビジネスマナーを身に付けてもらうために、研修を実施する場合もあります。社会人として恥ずかしくない言葉遣いや、立ちふるまいを学んでもらうためです。例えば、以下のようなビジネスマナーを研修で教えます。
- 正しい日本語の使い方
- 名刺交換
- 身だしなみ
社員は、会社の看板です。ビジネスマナーができているかどうかで、会社が評価される場合があります。特に新卒社員は社会人経験がないため、ビジネスマナーを習得していません。社会人として活躍できるように、研修でビジネスマナーの教育を行いましょう。
社内の意識改革
社内の意識改革を促すことも、研修を実施する目的の一つです。会社の企業理念や方針の確認を研修の内容に取り入れれば、ビジョンや目標達成に向けて参加した社員の方向性を統一できます。意識改革を行うことで、社員の仕事に取り組む姿勢や、実際に取り組む内容の変化が期待できるでしょう。社員一人ひとりが目的や目標を持ち、業務に励めば会社の業績アップにつながります。
早期戦力化
研修は、新入社員の早期戦力化を目的として行います。わざわざ研修を実施しなくても、現場の中でも新入社員の成長を期待できます。しかし、研修で基礎的なスキルや知識を学んだ方が効率良く成長を促せるでしょう。
基礎が伴っていないと、現場での教育コストがかかってしまうので要注意です。指導に時間がかかり、教育を担当する社員の業務が進みにくくなる可能性があります。実務とは別に学ぶ時間を設け、新入社員の早期戦力化を図りましょう。
個人のスキルアップ
個人の成長を促すためにも、研修を実施します。研修を受講することでスキルアップできれば、活躍の場が広がり、成果を挙げられるようになるでしょう。個人の成長は、会社の業績向上や組織全体のレベルアップにつながります。研修で個人のスキルアップを促せば、個人と企業の双方の成長が促進されるでしょう。
コミュニケーションの促進
コミュニケーションの促進も研修を行う目的の一つです。円滑に業務を遂行していくには、コミュニケーション能力は必須です。ビジネスにおけるコミュニケーションでは、以下の3つのスキルがよく使われています。
聴く | 話している相手の立場になり、話を聞く |
訊く | 業務上で必要になることを相手に質問する |
伝える | 業務の目的を意識して情報を伝える |
例えば、人事異動があった場合、コミュニケーション能力が身についていれば、良い人間関係を構築できる可能性が高くなります。研修の中でグループで行う講座を取り入れると、効率的にコミュニケーションスキルを習得できるでしょう。研修の目的について詳しく知りたい方は、別記事「研修目的」をあわせてご確認ください。
研修の手法3選
ここでは、以下の3つの研修の手法について解説します。
OJT
Off-JT
eラーニング
自社で行う研修には、どの手法が合っているのかを確認しておきましょう。
OJT
OJTとは「On-The-Job Training」の略で、上司や先輩の指示を得ながら業務知識を身につける育成手法です。実際の業務の中で手本を示しながら、仕事の内容や進め方を教えるという、具体的かつ直接的な指導を行います。
実務と研修が結びついているため、仕事について効率的に学べます。新入社員を指導する際に効果的で、多くの企業で採用されている手法です。先輩社員による個別指導を行う場合が多く、研修費用がかからないのがメリットです。
一方で教育担当者への負担が大きくなってしまうことや、一度に複数人を指導できないデメリットもあります。また研修内容に新鮮味がないことから、社員のモチベーションが下がってしまう可能性があるため、研修内容の工夫が大切です。
Off-JT
Off-JTとは「Off-the-Job Training」の略で、配属先や通常の業務から離れて行う研修のことを指します。社員のスキル習得と、業務への目的意識を明確にしたりモチベーションを高めたりするために行う研修です。座学中心で行われ、以下のような内容で構成されることが多いです。
- 講義
- ケーススタディ
- グループワーク
業務と研修を同時に行うOJTとは違い、研修のために時間をとって行うことで、社員が講義に集中できます。一方で外部講師の選定や受講者の募集、日程調整などの作業が必要となるため、手間とコストがかかります。実施する前は入念な準備が必要となるでしょう。
eラーニング
eラーニングとは、人材育成・組織課題の解決のためのツールで、インターネットの普及とともに開発された学習システムです。パソコンやスマホ、タブレットを使用して、インターネット上で業務内容や企業のルールについて学べます。好きな時間や場所で自主的に学習を進めてほしい場合に、向いている手法です。
サービス導入に費用はかかるものの、人を集める必要がないため、スケジュール管理や会場の手配などの手間がかかりません。しかし社員の学ぶ意欲によって進捗度が左右されるため、受講状況の進捗を確認できる機能などが必要となります。
具体的な研修の方法についてより詳しく知りたい方は、別記事「研修 やり方」をあわせてご確認ください。
【目的別】研修の種類3選
研修の手法を知っていても、目的別にきちんと実施しないと、無駄な時間となってしまいます。そこでここでは、目的別に研修の種類を3つ紹介します。
階層別研修
職種別研修
スキル別研修
目的別の研修の種類を知り、適切な研修手法を用いて、社員のさらなる成長を促しましょう。
階層別研修
階層別研修とは、社内の階層ごとに行う研修です。以下の役職ごとに研修を行います。
- 新入社員
- 一般社員
- 管理職
- 経営者
各階層ごとに必要となる知識・スキルの習得と、業務に対する取り組みや方向性の整理を目的としています。階層別研修で最も行われているのが「新入社員研修」です。入社したばかりで何もわからない状態である新入社員を、一定のレベルまで引き上げるために、多くの企業で採用されています。
職種別研修
職種別研修とは、営業、企画、人事など、業務内容や部署ごとに行われる社員研修のことです。各部署で業務に携わっている社員に対して研修を行います。それぞれの業務に必要な知識とスキルの習得が目的です。また研修を通して、社員同士の情報共有もできます。
しかし同じ職種でも業種によって必要なスキルや知識が微妙に異なる場合があるため、研修内容の選定には注意が必要です。
スキル別研修
スキル別研修は、特定の知識やスキルが幅広い部署・職種で必要となる場合に行われる研修です。IT化が進んでいる現代では、ITスキルの研修が多くの企業で採用されています。特定のスキルを持つ社員を増やして、会社全体でスキルアップを図ることが目的です。代表的な研修でいうと、ExcelやPowerPointの使い方が挙げられます。
研修の種類についてより詳しく知りたい方は、別記事「研修種類」をあわせてご確認ください。
研修を実施する手順7ステップ
ここでは、研修を実施するための手順を7ステップで解説します。
研修の目的を決める
研修内容を決める
研修の講師を決める
研修の日程を調整する
参加者を決める
研修を実施する
研修を振り返る
手順通り行えば、途中で悩むことなく研修の準備を進められます。
研修の目的を決める
まずは参加者のスキル取得やモチベーションの向上など、研修を行う目的を明確にしましょう。誰にどうなってほしいのか、研修のゴールはなにかを明確にすることから始めてください。研修を行う目的がなければ、内容を決めることができません。
研修によって身につけてほしいスキルや解決すべき課題を明確にしましょう。
研修内容を決める
内容を決めたら、研修の目的に応じて手法を決めましょう。参加者が研修に集中して取り組めるように、スケジュールや内容については、社員に合わせて作る必要があります。手法によっては場所の手配が必要になるので、研修内容と同時進行で進めておくと効率的です。
研修の範囲を広くしすぎると、内容が薄くなり社員が何も身につけられない可能性があります。研修の内容は一つに絞って、学習効果を高めてください。
研修の講師を決める
内容が決まったら、研修の講師を決めます。OJTの手法を用いる場合、各部署の人材育成に長けた社員や、人材育成スキルを身に付けてほしい社員を選びましょう。Off-JTを用いる場合は、研修内容に沿った人物を招いて講義をしてもらうか、別の会場を確保して講義を開いてもらう必要があります。
社員や講師に負担がかからないように、余裕を持って手配してください。
研修の日程を調整する
研修の準備が一通り完了したら、日程の調整を行います。研修のスケジュールを作成した後は、他の研修日と重複していないかチェックを行いましょう。3通りほど案を出しておけば、重複することがなく、参加者も無理なく出席できます。急用で当日参加できなかった人のために、オンラインでの受講ができる体制を整えておくとベストです。
業務の進捗具合や、各部署の人数を把握してから、日程を組みましょう。
参加者を決める
研修の日程が決まったら、参加者を決定します。各部署から個々に参加者を募る場合は、事前に通達を出し、通常業務に影響がないように配慮しましょう。自由参加にするときは、参加者の定員を決めてください。外部で行う場合に、会場の規模で参加人数を絞る必要があるためです。
参加人数が確定したら以下の点も確認しましょう。
OJT | 受講者と講師の1対1で行うのか、もしくは複数人の指導を担当してもらうのか |
off-JT | 参加人数に対して会場の広さが適切か |
e-ラーニング | 参加者のインターネット環境が整っているか |
実施する前に問題点がないか確認して、参加者が集中して研修に取り組める状態を作りましょう。すべてを確認したら、参加者に研修の実施を通知します。
研修を実施する
研修を実施する際は、運営担当者と連携を行いましょう。進捗状況を確認して、社員が研修によって知識やスキルを身につけられるようなサポートが必要です。終了後はレポートや研修の感想などを提出してもらい、今後の研修に活かしましょう。
期待通りの結果を得られなかった場合は、研修の内容と手法の見直しが必要です。
研修を振り返る
研修を実施した後はアンケートを取ったり、レポートを書いてもらったりすることで、内容についての意見を集めます。振り返りの機会を作ることで「研修で学んだ内容をこれからの業務でどう活かすのか」を、参加者に考えてもらいましょう。社員自ら課題を見つけ、今後の行動目標を設定するときに役立ちます。
また研修を企画した側も、内容が適切だったかなどの研修自体の課題を発見できます。研修で実施したことを今後の実務で生かせるように、振り返りは必ず行いましょう。
研修の評価方法について詳しく知りたい方は、別記事「研修評価」をあわせてご確認ください。
研修を成功させるための11のポイント
ここでは、研修を成功させるための11のポイントを紹介します。
研修に集中できる環境を作る
研修のスケジュールを適切に管理する
研修を実施する目的を理解してもらう
通常業務での実践をゴールにする
段階的に研修を行う
受講者の意識変容を促す
達成感や充実感を与える
休憩時間を設ける
ゲームを取り入れる
研修後にフォローする
指導者をサポートする
参加者にとって有意義な研修を実施するために、目を通しておきましょう。
研修に集中できる環境を作る
社員が他の仕事が気になって研修に集中できないという状況が起きないように、配慮しましょう。「忙しいときに研修で抜けるのは申し訳ない」などの、ネガティブな気持ちで臨むと、研修に集中できない可能性があります。研修に参加する前に社員の業務を減らしたり、不測の事態がおきたりしてもカバーできるような対策が必要です。
研修だけに集中できる環境を作ることで、効率的に学習ができます。
研修のスケジュールを適切に管理する
研修のスケジュールを適切に管理して、受講者に負担がかからないようにしましょう。研修内容や身につけてほしいスキルや知識によって、必要な時間が変わってきます。研修を早く終わらせるために過密なスケジュールにすると、受講者が疲れてしまい、講義に集中できません。
スキルや知識が身に付かず、意味のない研修になってしまう可能性があります。スケジュールを立てるときは、以下の項目に気をつけてください。
- 研修の目的に沿った日数に設定されているか
- スケジュールが過密でないか
- 受講者が集まれる日程を組めているか
スケジュールを適切に管理できれば、集中した状態で臨めるので、受講者にとって有意義な研修を開催できるでしょう。
研修を実施する目的を理解してもらう
研修を実施する際は、社員に受講する目的を理解してもらいましょう。研修を実施する目的を理解せずに、受講する社員は少なくありません。実施する研修が仕事や社員にとってどんな意味があるのかを、受講者とその上司が認識しておくことが大切です。
受講者に対して、上司から研修を通じて学んでほしいことや、身につけてほしいことを明確に伝えましょう。目的を理解してもらうことで、研修に参加する動機ができます。なにを学ぶべきか、身につけるべきか理解していれば、受講者の研修への取り組み方も変わってくるでしょう。
通常業務での実践をゴールにする
社員が実践で活用できるかどうかまで考えることで、研修の効果を高められます。身につけたスキルや知識を実践で活かせる場面がなければ、研修の効果が薄れてしまうでしょう。指導を行う担当者が現場の状況を把握して、研修内容を考える必要があります。
社員や企業にとってメリットになる研修を行いましょう。
段階的に研修を行う
研修は、受講者のレベルに合わせて段階的に進めましょう。基礎ができていない状態で、応用的な知識やスキルが必要な研修を実施しても、理解度が低くなってしまうためです。例えば新入社員に、専門用語が多い自社の事業内容を説明しても、理解するのは難しいでしょう。
社員が段階的にレベルアップしていけるような、研修の内容を考える必要があります。レベルアップしていることがわかれば、社員の研修に対してのモチベーションが高くなるでしょう。
受講者の意識変容を促す
研修を実施するときは、受講者の意識変容を促しましょう。仕事の経験を積んでいくと、会社から求められるレベルが上がっていきます。成長が止まった状態で業務に臨んでも、成果が出づらくなってしまうでしょう。
研修を通じて「このままではいけない」と、受講者に考えさせることで行動が変わります。意識変容によって社員が成長すれば、会社全体の業績アップにもつながるでしょう。研修ではスキルや知識を身につけるだけでなく、意識や考え方のレベルアップも図ります。
達成感や充実感を与える
研修では、受講者に達成感や充実感を持たせることが大切です。なにも得るものがなく、その場にいるだけで終わってしまう研修では、受講者は面白くないと感じてしまいます。課題を与え、達成できたことを実感できるような研修内容にしましょう。また、業務にすぐに活かせるスキルを共有して充実感を与えることもおすすめです。研修を企画する際は、社員が時間を忘れるくらい没頭できるようにするには、どのような内容が適切かを考えましょう。
休憩時間を設ける
研修を実施する際は休憩時間を設けましょう。研修中の社員は「学んだことを覚えなければいけない」と、気が張っている可能性があります。緊張感のある状態で研修を進めていたら、途中で疲れてしまい、集中力が切れてしまうでしょう。特に座学での研修を長時間実施すると、座っているだけで疲れることもあります。1時間半~2時間を目安に休憩時間を設けることで、社員が過度に疲労を感じることなく、研修に集中できるでしょう。
ゲームを取り入れる
堅苦しいイメージがある研修にゲームを取り入れれば、受講者の意欲を刺激できます。チームやグループで取り組むゲームを採用すれば、コミュニケーションの促進にもつながるでしょう。
また受講者が楽しいと感じることで、研修内容が深く記憶に残ります。ビジネスに関するゲームを実施すれば、学んだことを忘れにくくなります。研修に取り入れられるゲームについて詳しく知りたい方は、別記事「研修ゲーム」をあわせてご確認ください。
研修後にフォローする
研修後にフォローができるように、アンケートを実施して参加者の意見を集めましょう。研修中はやる気が高まっていても、通常業務に戻ると日々の仕事に追われ、内容を忘れてしまう可能性があります。研修をして終了ではなく、学んだことをアウトプットできるような仕組みを作って、研修効果を高めてください。
研修の効果を高めるには、実施後に効果測定を行うことも大切です。研修の効果測定について詳しく知りたい方は、別記事「研修効果測定」もあわせてご確認ください。
指導者をサポートする
指導者側のサポートを実施して、研修効果を高めましょう。OJTで実施する場合、指導するのは職場の上司や先輩です。指導役の専門家ではないため、受講者に正しい知識やスキルを伝えきれない可能性があります。人材を育てることは、多くの企業が課題にしているほど難しい業務です。
そのため、指導者に対しても以下のようなサポートを行いましょう。
- 指導する際のコツを教える
- 指導者側の個別相談を実施する
部下や後輩との関わり方をアドバイスすることで、良好な人間関係を築きながら研修を実施できます。
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研修報告書を書かせる3つの理由
研修を行ったら、社員に報告書を書いてもらうことが重要です。ここでは、研修報告書を書かせる3つの理由を解説します。
理解度の確認
研修内容の見直し・改善
研修内容の共有
受講者の理解度を確認して最適な研修を企画できるように、研修報告書を書かせる理由を確認しておきましょう。
理解度の確認
受講者が研修で学んだことを理解できているか確認するために、研修報告書を書いてもらいましょう。学んだ内容を理解できていなかったら、もう一度同じ研修を受講させるなどの対応が必要です。学んだことを現場で活かせなければ、研修の効果が薄れてしまいます。
研修報告書の中に理解度に関する項目を設けて、受講者が学んだことを理解できているかを調査しましょう。理解度を確認すれば、社員のレベルに合った研修内容を提案できます。
研修内容の見直し・改善
研修報告書を書いてもらうことで、講座内容の見直し・改善ができます。研修は知識の共有やスキルアップを目的として実施する場合が多いです。人員や時間を割いて研修を行っているため、目的を達成できるような内容にする必要があります。研修報告書を書かせて、研修を通して現場で活かせる知識やスキルを身に付けられたかどうかを確認しましょう。
研修報告書を書いてもらえば社員の意見を把握でき、研修の内容を見直したり改善したりできます。改善を繰り返していけば、効果的な研修を実施できるようになるでしょう。
研修内容の共有
研修報告書は、講座内容の共有にも役立ちます。受講していない社員にも研修内容を共有することで、企業全体のスキルや知識のレベルアップにつながります。研修によっては、人件費や会場費用など、大きくコストがかかるケースもあります。コストがかかっているのに、受講者だけで研修内容を知っているのは、もったいないです。
組織内で研修の内容を共有し、社員の知識やスキルの底上げを図りましょう。資料として蓄積されるため「研修内容が実務で生かされているか」などの検証もできます。
研修報告書の作成方法3ステップ
ここでは、研修報告書の作成方法を3ステップで解説します。
体裁を整える
研修の概要を記載する
学びや感想を書く欄を作る
見やすくてわかりやすい研修報告書を作成するために、目を通しておきましょう。
体裁を整える
研修報告書を作成してもらう際は、体裁を整えてもらうことが重要です。社内で上司や人事部などに提出するため、見やすくて管理しやすい報告書を作成する必要があるためです。テンプレートを用意する場合は、以下のような項目の記入欄を入れておきましょう。
- 報告書の作成日
- 報告書の提出先
- 書く本人の氏名と所属先
- 題名
- 序文
テンプレートを用意すれば、研修報告書の体裁が整うだけでなく、社員の労力を減らせます。
研修の概要を記載する
体裁を整えたら、実際に受講した研修内容を記載してもらう項目を記入しましょう。記入する項目の例は以下のとおりです。
- 研修のテーマ
- 実施日時
- 実施場所
- 講師名と所属先
- 受講者の人数
- 研修の内容
加えて、理解度や受講費用を記載する場合もあります。受講者にどんなことを記入してほしいかを考えて、項目を決定しましょう。
学びや感想を書く欄を作る
研修報告書には、研修で学んだことや受講した感想を記入してもらう欄を作りましょう。「楽しかった」や「勉強になった」などの感想ではなく、具体的に書くように促す文言を入れてください。例えば「今後の業務に活かせそうだと思った内容を教えてください」というような形にすると良いでしょう。質問に回答する形にすれば、具体的な答えが返ってきやすいです。学びや感想を書いてもらうことで、研修内容の見直し・改善に活かせます。
研修のまとめ
企業が成長していくには、個人のスキルアップが必要不可欠です。社員にとって適切な手法を選び、効果的な研修を行うことで、業務に必要な知識とスキルの習得が期待できます。また研修で学んだことを業務上で実践できるように、アウトプットできる環境を作るなどのフォローも行いましょう。
自社で社員の習得しているスキルや育成状況を適切に管理したい方には、タレントマネジメントシステム「タレントパレット」をご検討ください。タレントパレットを導入すれば、システムが研修の受講状況を管理して、次に受けるべき研修内容をおすすめしてくれます。
「社員の育成状況を把握しておきたい」「必要な研修を受講させて、社員のさらなるスキルアップを図りたい」と、お考えの方はぜひご検討ください。