タスクマネジメントとは何か?具体的な実施方法やポイントを解説


タスクマネジメントとは何か?具体的な実施方法やポイントを解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

業務を管理するためには、タスクマネジメントが必要になります。タスクマネジメントとは、業務の進捗状況を適切に管理するスキルです。マネジメント層や経営層だけでなく、一般的な業務範囲の従業員にも持っていて欲しいスキルだといえるでしょう。

では、タスクマネジメントはどういったもので、企業体として、どのように実施すればよいのでしょうか。 本記事では、タスクマネジメントの具体的な実施方法やポイントを分かりやすく解説します。

タスクマネジメントの概要



タスクマネジメントとは、実行すべきタスク(業務)の内容や進捗状況を適切に管理するスキルです。スケジュール通りに仕事を進めていくには、タスクマネジメントが欠かせません。

適切にタスクマネジメントを行うことで、個人で仕事を進める時だけでなく、チームで仕事を進めていく時にも、業務の可視化や進捗状況が互いに把握できます。

タスクマネジメントのメリット

ビジネスの現場にタスクマネジメントを取り入れると、どのような利点があるのでしょうか。ここでは、タスクマネジメントの5つのメリットについてみていきましょう。

優先順位が明確になる

タスクマネジメントを行う際は、全てのタスクを書き出す必要があります。そのため、全タスクを把握したうえで優先順位が明確になる点がメリットです。

優先順位を把握できないまま業務を進めた場合は「とりあえず目の前にあるタスクからやる」「簡単なタスクからこなす」といった楽な方向に流れることがあります。結果的に、「納期に間に合わない」「優先度の高い業務に手が回らない」といった問題が生じるケースもあるでしょう。

また、業務に取り掛かる前に優先順位が明らかになると、重要度の高いタスクに多くのリソースを割り振ることができます。

全体像が把握できる

タスクマネジメントを行う場合、全てのタスクを洗い出すことから、業務の全体像を把握可能です。たとえば、全体像を把握しづらい 業務に対してもタスクマネジメントをおこなえば、業務の目的から現状の課題まで知ったうえで適切な人材配置なども可能となります。

そのため、適切なタスクマネジメントを行うことで、全体像を把握し、余裕のあるスケジュールを組めるようになる点はメリットです。

作業漏れの防止

プロジェクトに取り掛かる前にその業務に必要な全ての作業を網羅できます。現在必要な作業は何か、漏れなくスケジュール通りにこなせているか、リアルタイムに確認できて、作業漏れを防止できる点がメリットです。

タスクを一元管理し、完了したタスクにチェックを付けて適切に管理できるため、作業に漏れがなくなるでしょう。そのため、「納期に遅れる」「必要な業務を忘れていた」といったミスの防止にもつながります。

生産性の向上

タスクマネジメントを行えば、「今やるべきこと」が明確になります。スケジュール遅れや作業漏れなどの不安を感じることなく、目の前の仕事に集中できるようになる点がメリットです。仮に、スケジュールから遅れていた場合であっても、どの程度遅れているのか把握できるため、見通しも立てやすくなります。

また、適切なタスクマネジメントを行えば、従業員の立場に関係なく、余計な心配にリソースを割く必要がなくなるため、集中力や生産性の向上や業務時間の短縮につながります。

チームワークの向上

タスクマネジメントを共有すると、お互いに自然にサポートしあえるため、チームワークの向上につながる点がメリットです。タスクマネジメントは部署やチーム内で共有できれば、チーム内の他のメンバーのタスクが可視化できます。互いの進捗状況を把握できるため、他の従業員の進捗遅れに気が付くことが可能です。たとえば、手の空いている従業員が遅れている従業員のサポートを行うこともできます。

上司は、部下の能力や仕事量を業務の進捗状況を一目で把握できるため、適切にタスクを振り分けることができるでしょう。

チームで1つのプロジェクトに取り組む際も、タスクマネジメントの共有が欠かせません。進捗状況を確認しながら、他の人の業務を必要に応じて別の人がカバーする仕組みも作りやすくなります。

タスクマネジメントの具体的な実施方法

ここでは、タスクマネジメントの具体的な実施方法をみていきましょう。とくに、優先度を決める際は自分の判断だけでなく、周りの意見や経営への影響も加味しなければなりません。

①ToDoと区別する

タスクマネジメントに取り組む前に、次のようにタスクとToDoを区別しておきましょう。

・日報や商品の納品などのようにタスクは期限が決まっている業務
・社内の制度改革や状況把握など、ToDoはいつかすべきであるものの、期限が決まっていないもの

ただし、人によってToDoとタスクの認識は異なるため注意が必要です。チームでタスクマネジメントを共有する際は、タスクとToDoの違いを定義し、お互いの認識を揃えておきましょう。

それぞれの違いを定義した後は、期限のあるタスクを全て洗い出します。

②優先順位・緊急度の把握

洗い出したタスクの数が多い場合は、優先順位や緊急度を把握しなければなりません。予算や顧客との関係、期限までの長さなどを参考に緊急度の高さを決めましょう。たとえば、顧客からのクレーム対応は「すぐに対応しなければならない業務」であり、緊急度が高いタスクです。

優先度を決めた後は、各タスクに必要な工数や人員、タスク達成に必要な時間を見積もります。多くの時間や工数が必要な業務は、後回しにするとスケジュールが押してしまうため、優先度が高いタスクといえるでしょう。

③対応期間を可視化する

全てのタスクは優先度の高低に関わらず、期限内に終わらせなければなりません。納期が長いという理由で、タスクを放置した場合は、いざ手を付けたときに「想定していたよりも時間が必要」となるケースも想定しておきましょう。

対応期間が重なっているタスクもある場合も全てのタスクを可視化し、対応順序を誤らないように心掛けなければなりません。なお、不測の事態に備えるためにも、タスクマネジメントを行う際は、時間や人員に余裕を持たせておくことが大切です。

④共有

スケジュール管理を含め、タスクの可視化が完了した後は、チームメンバーや関連部署の人たちとタスクを共有しましょう。チーム内でタスクを共有すると、担当者が対応できなくなった場合に、他のメンバーの対応が可能になります。また、関連部署ともタスクを共有しておくと、次に仕事を受ける部署や従業員は、タスクの進捗度をリアルタイムで確認できるため、スムーズに仕事を進めることが可能です。

育成管理だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析

時代は人材情報「管理」から人材情報「活用」へ!

タレントマネジメントシステム『タレントパレット』で、様々な教育課題と向き合えます。

・チェックシートへの回答だけで簡単に従業員のスキルを一括管理
・成長変化とスキルから従業員のポテンシャルを発見
・受講管理とアンケート収集で効果を測定し成長を支援
・評価やスキルと昇進タイミングを基に育成計画を設計

タレントパレットの資料を見てみたい

タスクマネジメントを行う際のポイント



ここでは、タスクマネジメントを行う際に気を付けるべきポイントについてみていきましょう。とくに大まかな分け方ではなく、具体的な内容で体躯を分けることが大切になります。

細分化、具体化を図る

タスクの洗い出しを行う際は、それぞれの粒度を揃えることを意識しましょう。その際、できるだけタスクを細分化することが大切です。

たとえば「営業活動」と書くだけでは、具体的なタスクとはいえません。より細分化し、「リストの上から10件に電話をかける」「〇月〇日 〇時から 〇〇さんと会う」など、タスクを見て担当者がすぐに行動できるように具体化しておくことが大切です。

必要工数を見極める

タスクマネジメントを行う場合は、1つのタスクを完了するまでにいくつの工数が必要になるか見極めましょう。工数とそれに必要な時間を正確に把握していなければ、実際に作業を行った段階で「想定以上に時間がかかる」といった問題が生じます。

自分自身やチームの能力を踏まえたうえで、タスクをこなすのに必要な工数と時間を算出しましょう。

プロジェクトの全体像を意識する

タスクマネジメントを行うと、目の前のタスクに意識が集中するため、プロジェクトの全体像を見失うケースもあります。常に、管理者が「タスクはプロジェクト達成のための過程に過ぎない」ことを認識する仕組みを企業として作りましょう。

特にチームリーダーはプロジェクトの全体像を見据え、全員の進捗状況を頻繁に確認しておかなければならないため、研修や教育の実施なども検討することが大切です。

進捗確認と情報共有を行う

タスクマネジメントでは、常に進捗状況を確認しなければなりません。チームメンバーに対し、定期的な進捗管理を行い、リスク軽減を目指しましょう。

プロジェクトの途中でタスクの追加や遅延などが生じた場合は、迅速に情報の共有を行います。また、情報共有においてはツールなどを決めて導入することで円滑なコミュニケーションが可能となるでしょう。

体制作り

タスクマネジメントをこなすにはある程度の余裕が必要です。余裕のない状態では、ビジネスでよくある「急なスケジュール変更」や「突発的な事態」に対応できません。

特に、チームでプロジェクトを遂行する場合は、タスクに余裕があるメンバーを配置するなどの工夫を行い、無理のない体制を作りましょう。

時間を浪費しない

重要なのはタスクマネジメントではなく、タスクを遂行することです。タスクマネジメントに時間をかけるのは、本末転倒といえるでしょう。

必要に応じてツールなどを導入し、タスクマネジメントに時間を浪費せず、正確に素早く行うことが大切です。

タスクマネジメントで使えるツール

タスクマネジメントにツールを用いると、簡単にチームで情報を共有できます。ここでは、タスクマネジメントで使えるツールをみていきましょう。

チャットワーク

チャットワークはビジネス用のチャットサービスです。主な機能として、メッセージの送受信、音声・ビデオ通話、ファイル管理、タスク管理ができます。

「タスクの内容」「担当者」「期限」を指定し、チャット上でタスク管理が可能です。担当者がタスクの完了を知らせられるため、管理者は必要なタスクを「誰がいつ完了したのか」「未達の管理はどれか」など、タスクの進捗状況を簡単に管理できます。

チャットツールの中で、手軽にタスク管理を行いたい場合に適したシステムといえるでしょう。

Backlog

Backlogは、プロジェクトごとの進捗状況が分かるツールです。チームメンバーのタスクや進捗状況を一元管理します。作業の状態を「未対応」「処理中」「処理済み」「完了」と4つの色に分けて表現するため、進捗状況や未対応のタスクを視覚的に判断可能です。

複数のチームメンバーでプロジェクトをこなしたい場合に適したツールといえます。

まとめ

タスクマネジメントとは、業務の進捗状況を適切に管理するスキルです。タスクマネジメントを行う際は、全てのタスクの粒度をそろえて洗い出しましょう。タスクを見ただけで作業に取り掛かれる状態にするため、できるだけ細かく分けることを意識します。個人やチームの力量に合わせ、無理のないスケジュールを組みましょう。

また、洗い出したタスクはチーム内で共有し、進捗状況が一目で把握できるようにしなければなりません。タスクマネジメントそのものに時間をかけず、必要に応じてツールの導入を検討してみましょう。

タレントパレットは多くの人事データを一元管理できるシステムです。採用管理・労務管理だけでなく、人事データ分析・人事評価・健康管理・研修管理など多くのことが行えます。スキルデータを蓄積し、従業員のスキルを可視化すると、それぞれのタスクに適した従業員を見つけやすくなるでしょう。人事データをもっと活用したいとお考えの方は、タレントパレットを導入してみてはいかがでしょうか。

タレントパレットのHPはこちら