こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
「人材戦略における自社の課題を解決したい」「タレントマネジメントにより生産性を上げたい」という方は多いのではないでしょうか。
タレントマネジメントの導入で、人材の職務経験やスキル、能力などを効率的に管理できます。しかし、タレントマネジメントで解決できる課題やその対策を知らないと、思うような効果は得られません。
本記事では、タレントマネジメントにより解決できる課題と具体的な解決方法について解説します。適材適所が実現できるようになり、生産性の向上・業務の拡大につながりますので、ぜひ最後までお読みください。
タレントマネジメントとは
タレントマネジメントとは、自社の社員が保有する資格やスキルなどを管理し、人材を適材適所に配置して有効活用することです。近年では少子高齢化による人材不足や働き方の多様化に対応するため、社員のパフォーマンスを最大限高め、組織全体の底上げを行う必要が生じました。
そこで、経営目標を達成するためにタレントマネジメントを活用し、社員の育成・適切な人材配置を行うことが重要になっています。
タレントマネジメントについて詳しく知りたい方は、タレントマネジメントを解説しているこちらの記事もあわせてご確認ください。
タレントマネジメントの導入で解決できる課題5選
企業が抱えている課題の中で、タレントマネジメントの導入により解決が見込めるものがあります。具体的な課題を見ていきましょう。
慢性的な人材不足である
少子高齢化による労働人口の減少で、人材の確保が急務になっています。そのため、企業は限られた人材で生産性を向上させなければなりません。
タレントマネジメントの導入により、既存の人材がより高いパフォーマンスを発揮できるようになります。具体的な方法は以下の通りです。
- 既存社員の能力を発掘・育成する
- 女性や外国人を活用する
- ITやDX化でデータを共有する
既存社員のスキルを把握し、育成や適切な配置転換を行うことで人材不足を解決に導きます。
離職率が高い
近年では社員のキャリアチェンジが恒常化し、離職率が高まっています。社員は現状に満足せず、より高いキャリアを求めるようになりました。
個人の適性を把握せず、能力を発揮できない業務に就かせている企業では、社員のモチベーションが下がり、結果的に離職率が高くなる可能性があります。
タレントマネジメントを運用し、一人ひとりの能力を発揮できる人材配置を行えば、やる気が向上します。また、評価項目を設定して会社への貢献度を可視化すれば、より適切な評価ができるようになり、社員満足度は向上するでしょう。
リーダー候補が見つからない
市場環境が多様化している現代において、優秀なリーダー候補が偶然現れることは少ないでしょう。したがって、スキルなどの素質を把握し、積極的にリーダー候補となる人材を育成する必要があります。
タレントマネジメントの導入で、以下のような課題の解決が可能です。
- 実力のある若手や中途人材を抜擢する
- スキルや保有資格による評価基準を明確にする
- 客観的なスキルの把握による人材育成を行う
社員データを活用すれば、若手の抜擢や人材育成が効果的に行えるようになり、優秀なリーダーの育成につながります。
国内外に拠点があり人材が把握しにくい
事業の拡大によって国内外に拠点が増えると、人材の把握は困難になります。人事が疎かになると社員間のトラブルなどが増えて、組織の質が低下する可能性があります。
タレントマネジメントの導入で、社員の適性や異動履歴が可視化され、人材を有効活用できるようになります。また、情報を共有することで社員の希望に沿った人材配置が行えるため、人事異動もスムーズになります。
新規事業が多く適切な人材を探すのが難しい
新規事業を立ち上げる場合は、経験のない市場へ踏み込んでいくため、人材の選定が難しくなります。そのため、条件に合った人材の選定に時間がかかったり、外部に依存したりすることも多いでしょう。
タレントマネジメントを実施すれば、社内から新規事業に適した人材をスムーズに選定できます。アンケート結果や過去の実績などを元にすれば、選定の効率化が可能です。
人材採用のミスマッチや派遣社員などへの依存を防げるので、コストの軽減に役立ちます。
タレントマネジメント導入時の流れ4ステップ
タレントマネジメントは、それぞれの会社に合ったやり方があります。導入をスムーズに行うためには、導入の流れを確認することが重要です。
人材情報の可視化
タレントマネジメントを導入した際は、自社の経営目標に合わせて目的を明確化しましょう。そして、目的に合わせた人材育成や採用の計画を立てていきます。
計画を達成するために、社員の顔写真や経歴、保有する資格などの情報をデータとして活用できるように集約します。データは社内で共有し、常にアップデートしていくことが重要です。
情報のデータ化には、タレントマネジメントシステムの「人材データベース機能」を活用しましょう。バラバラに集められた社員情報を一元管理し、共有も簡単にできます。
詳しく知りたい方は、タレントマネジメントの目的について解説した記事もあわせてご確認ください。
人材情報の分析
次に人材の情報を分析していきましょう。具体的な方法は、以下の4つです。
- 異動シミュレーション
- マッチング分析
- ハイパフォーマー人材の特徴分析
- アンケート結果の文章解析
収集した社員情報の分析を行うことで、人材戦略のデータとして活用できます。新たに必要な情報を発見し収集と分析を繰り返すことで、よい循環が生まれるでしょう。
人材活用による現場力の最大化
人材の分析結果をもとに、社員に適した配置転換を実施していきます。また、経営目標に必要な人材の採用、または育成も同時に行っていきましょう。
面談やアンケートなどを通じて、社員の満足度やモチベーション状況を把握し、人材活用が有効に働いているか確認することが重要です。
適正な人事評価
人材活用を行った際は、必ずモニタリングによって状況を確認します。貢献に応じて適正な人事評価を行うことで、タレントマネジメントの取り組みがより強化されるでしょう。
成果がでていなければ、原因分析を行い、教育計画や配置転換の見直しを検討します。また、効果が表れるまでは多くの工数が必要になるので、社内で運用するのが難しい場合は外部のコンサルタントに委託する方法も検討しましょう。
タレントマネジメント導入時の課題3選
タレントマネジメントの導入にあたって、どのような課題があるのでしょうか。課題を解決するための対策について解説します。
人材情報が把握できていない
タレントマネジメントの運営は、人材情報の収集から始まります。しかし、スキルや保有する資格などの社員情報を把握できていないという課題が考えられます。
職務経験や本人の意向を把握していないと、タレントマネジメントは機能しません。社員に充分なヒアリングを行い、情報を常にアップデートさせていく必要があるでしょう。
長期的な見通しができていない
タレントマネジメントは早々に結果を求められがちですが、運用してもすぐに効果は表れません。成果を上げるには、自社の人事戦略に基づいた運営が必要になります。
特に、情報収集と分析を繰り返すことが大切です。長期的な視野を持ち、情報収集や分析を継続しましょう。
社内の理解が得られない
社員からタレントマネジメントに対する理解が得られていないと、必要とする情報がなかなか集まりません。情報が集まらない理由は、具体的には以下の通りです。
- 人的負担が大きくなる
- 効果がイメージできない
- ランク付けされた気分になる
タレントマネジメントは、情報のアップデートやアンケートの記入などによって社員の負担が増えます。導入する場合は、社員にタレントマネジメントの目的とメリットを理解してもらい、社員が積極的に参加してもらえるように促すことが大切です。
タレントマネジメントの導入における課題への対処法5選
タレントマネジメントの導入に伴う課題を解決するには、どのようにしたらよいのでしょうか。ここでは具体的な課題の対策方法を5つ解説します。
目的を明確にする
タレントマネジメントは人事だけではなく、企業全体での取り組みです。会社規模で取り組む必要があるため、導入すれば即時に結果が出るものではありません。あくまで長期的な視点で実施する必要があります。
経営目標に基づいた明確な人材戦略を行うと共に、定期的に振り返りを行い、手段の目的化を防ぎましょう。
社内全体で必要性を共有する
タレントマネジメントは、企業全体で使用するため社員の理解と協力が必要不可欠です。導入にあたっては、ミーティングでの共有や社内セミナーの開催など、理解を得る機会を設けるようにしましょう。
導入の必要性を社員全体に周知することで、理解が深まります。また、社内全体が同じ目標に向かって動き出すため、組織が活性化していくでしょう。
社員の情報を一元管理する
社員のスキルや経歴など、バラバラに保存されているデータをまとめて一元管理することで、人材の情報を可視化できます。
また、常に社員情報のアップデートを行うことで、課題解決に向けたデータ分析がしやすくなります。その結果、人事業務の効率アップにもつながるでしょう。
育成は定期的にモニタリングする
人材情報をしっかりと把握するためには、定期的なモニタリングが必要です。個々の面談を継続的に行い、状況や希望などをヒアリングすることで、コミュニケーションが円滑になるでしょう。
また、アンケートを実施することで社内の声が把握でき、育成に活かすことができるので、社員満足度の向上に役立ちます。
PDCAを回し継続する
タレントマネジメントは、社員情報を入力すれば完成というわけではありません。長期にわたって修正や改善を繰り返すことで、安定した成果を発揮します。
そこで、ビジネスシーンで使われる「PDCAサイクル」を継続的に回し続けることが重要です。タレントマネジメントにおけるPDCAは、以下の通りです。
- 採用や育成計画を立てる
- 採用や人材配置を行う
- 人材を評価する
- 異動・能力開発を行う
PDCAを繰り返すことで、修正しながら盤石なタレントマネジメントの運用に繋がっていきます。
人事戦略を効率化するならタレントマネジメントシステムがおすすめ
人事戦略を効率的に行うため、近年ではタレントマネジメントシステム導入の必要性が高まってきています。この章では、タレントマネジメントシステムのメリットや選び方について解説します。
タレントマネジメントシステムは社員データの一元管理機能が欠かせない
タレントマネジメントシステムは、社員情報をデータとして効率的に一元管理できます。社員のスキルや保有する資格、経歴などがデータ化され、各部署でバラバラだった情報の共有がスムーズに行えるのが特徴です。
社員の能力を可視化できるため、優秀な人材の活用に役立ちます。また、昇給や昇格を行う際も社員の納得感を得やすいのがメリットです。
タレントマネジメントシステム導入で最大のメリットは人的負担が減ること
タレントマネジメントでは、社員情報の収集・分析・活用と多くの作業が必要になります。業務がひっ迫し、タレントマネジメントが機能しなくなる会社も少なくありません。
そこで、システムを活用すればデータを収集・管理でき、時系列ごとに社員情報を蓄積できます。また、社員満足度や研修後のアンケートも集めることができるため、人材育成や組織の活性化に役立つでしょう。
タレントマネジメントシステムの選び方
タレントマネジメントシステムを選ぶには、自社の課題を明確にしておく必要があります。なぜなら、システムによって特徴や解決できる課題に違いがあるためです。
タレントマネジメントシステムは、主に4つのタイプがあります。それぞれの特徴や課題の解決方法は、以下の通りです。
特徴 | 課題解決 | |
---|---|---|
多目的型タイプ | 人事・育成・活用の全てに対応 | 全ての人事業務を効率化 |
評価業務特化タイプ | 評価情報をクラウドで集約 | 運用面の課題を解決 |
目標管理特化タイプ | 社員の目標達成を支援 | 育成面の課題を解決 |
人材活用特化タイプ | データに基づいた人事を支援 | 人材活用の課題を解決 |
タレントマネジメントの導入を考えている場合は、全てに対応した多目的タイプがおすすめです。多目的タイプの「タレントパレット」は人材情報の分析に強く、社員の過去や現在をデータ分析し、最高の人材活用を追求できます。
タレントマネジメントシステムについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご確認ください。
タレントマネジメント課題のまとめ
タレントマネジメントの運用にあたっては、自社にとって最適なシステムの導入が欠かせません。そこでおすすめしたいタレントマネジメントシステムが「タレントパレット」です。
通常の人事システムが社員の「今」だけを管理しているのに対し、タレントパレットなら過去の情報もすべて記録・蓄積し、社員のタレント(能力)分析に役立てられます。
また、評価の高い人材や残業の少ない人材を抽出するなど、ビジュアライズされたわかりやすいデータ分析を行えます。評価の高い社員の特徴などを分析する「TPI適性検査」も無料で利用可能です。
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