人材発掘には社会人基礎力が重要!5つの評価ポイントや具体的な方法を解説


人材発掘には社会人基礎力が重要!5つの評価ポイントや具体的な方法を解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


「各部署の責任者となる人材や次世代リーダーを発掘するにはどうしたらいい?」「どういった評価をすれば良いのか知りたい」「人材発掘を効果的に進める方法を知りたい」という方は多いのではないでしょうか。


社会情勢が変化する中、人材発掘が重要視されています。社内で優秀な人材を発掘し、個人のスキルや能力を活用すれば、企業の業績向上につながるでしょう。


一方、時代の変化とともに社員に求められるスキル・能力も見直されているため、何を求めるのか明確にした上で人材発掘を行うことが重要です。


そこで本記事では、人材発掘が注目される理由や評価の視点、効果的な方法について解説します。あわせて、今後の人材発掘の課題も解説しました。


この記事を読めば、時代の流れに沿った人材発掘の考え方や進め方が理解できます。優秀な人材を発掘できれば、業績向上にもつながりますので、ぜひ最後までお読みください。


人材発掘とは優秀な社員を見つけて能力を発揮させること


人材発掘とは、社内に埋もれた優秀な社員を見つけて適材適所に配置し、能力を発揮させることです。優秀な人材が持つスキルや能力を有効活用し、企業の業績を向上させるために行われます。


これまでは、企業内での定期的な異動でキャリアを積み重ねていくシステムが主流でした。しかし、働き方の変化により経営環境が変化し、自社が求める職務内容にマッチする人材を社内外から確保する考え方にシフトしてきています。


→人材マッチングについて詳しく知りたい方は、別記事「人材マッチング」をあわせてご確認ください。


人材発掘が必要とされる3つの理由


人材発掘が注目される背景には、労働人口減少・企業での人材獲得競争・働き方改革など環境の変化が挙げられます。具体的な理由は、以下の3つです。


  • 外部からの人材確保が困難なため
  • 人材育成にかける時間や労力削減のため
  • 既存社員の評価が困難になったため


ひとつずつ解説します。


外部からの人材確保が困難なため


労働人口の減少が問題視されている現代において、外部からの人材確保が困難になりつつあります。企業間の競争激化もあり、優秀な人材を見つけにくい状況です。


優秀な人材であっても、自社の方針や組織風土に合わなければ採用につながりません。しかし、既存社員であれば自社の経営方針に理解がある人材を見つけやすくなります。


人材育成にかける時間や労力削減のため


社内で優秀な人材を見つけて適材適所への戦略配置を行えば、人材育成にかける時間と労力の削減につながります。また、勤続年数が少なくてもリーダーとして能力を発揮することも可能です。


経済産業省の報告によると「現在の勤務先で働き続けたい」と考える人は52%で、他国に比べて少ない傾向にあります。


既存の終身雇用制度では、時間をかけて育成してもリーダーポジションにつく前に離職してしまうことが考えられます。結果的に社内のリーダー候補が不足して、事業の継続も難しくなるケースも少なくないでしょう。


既存社員の評価が困難になったため


働き方が多様化し、社員の評価が困難になりつつあります。副業や兼業、リモートワークの浸透などによって、実際に働いている姿を目にする機会が減ったためです。


近年の働き方では、本来能力がある人材が自社内にいることに気づきにくいといえます。外部からの採用に目を向けがちですが、実は既存社員の中に優秀な人材が隠れている可能性は少なくありません。


人材発掘には社会人基礎力が重要


人材発掘において、デジタル化・ダイバーシティ経営など、産業構造の変化に対応できる資質や能力が必要です。企業の経営課題は「既存の成功モデルの踏襲」から「新しい価値の創出」へと変化しています。


経営課題の変化をふまえ、キャリアの基盤となる「社会人基礎力」が見直されています。「社会人基礎力」とは、職場や地域社会の中で、多様な人々と仕事をする上で必要な力です。社会人基礎力は、以下3つの能力から構成されます。

社会人基礎力

前に踏み出す力 主体性
物事に進んで取り組む力
働きかけ力
他人に働きかけ巻き込む力
実行力
目的を設定し確実に行動する力
考え抜く力 課題発見力
現状を分析し目的や課題を明らかにする力
計画力
課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
想像力
新しい価値を生み出す力
チームで働く力 発信力
自分の意見をわかりやすく伝える力
傾聴力
相手の意見を丁寧に聴く力
柔軟性
意見の違いや立場の違いを理解する力
状況把握力
自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
規律性
社会のルールや人との約束を守る力
ストレスコントロール力
ストレスの発生源に対応する力

社会人基礎力は、これからの時代を見据え、全ての層の人材が備えておくべき資質・能力です。キャリアアップやリーダーシップなど、成果を出すために必要不可欠な土台となります。


人生100年時代において、付加価値を発揮し続ける人材であり続けるために、絶えず学び直し、新たなスキル獲得に向けて行動する力が求められています。


(参照元:経済産業省


人材発掘における5つの評価ポイント


働く全ての人材の基盤である「社会人基礎力」の3つの能力に加えて、人材発掘で評価するポイントは以下5項目です。


  • 知識・スキルを高める力
  • IT関連の知識・スキル
  • コミュニケーション能力
  • 倫理的な思考力
  • リーダーシップ


ひとつずつ解説します。


知識・スキルを高める力


自社の業務に関する専門知識やスキルが十分にあり、さらに高めようとする力は、人材発掘における評価のポイントとなります。


質の高い情報を取捨選択し、新たなトレンドへの応用・課題解決のために使いこなす力を持ち合わせているかが大切です。


業界を超えた幅広い分野の知識を学ぶことは、今後の事業拡大・業績アップにも役立つため、常に学び続けようとする姿勢に注目すると良いでしょう。


IT関連の知識・スキル


デジタル・IT化が拡がる時代において、IT関連の知識やスキルを持ち合わせている人材を発掘できれば、企業の成長につながる可能性が高まります

特に、情報セキュリティやデータ・AIなどの知識・スキルは第4次産業革命時代の競争の決め手となります。社内でデジタル人材を発掘できれば、外部から採用するための報酬を支払う必要がなくなり、コスト削減につながるでしょう。

コミュニケーション能力


コミュニケーションスキルは、仕事をする上で避けては通れません。他人を尊重し、切磋琢磨し合いながらお互いを高め合う力は、職場を構成する一員として必要不可欠だといえるでしょう。


また、他人と協力し合いながら、自分の意見をしっかり伝えられる自己表現力も大切です。グローバル化に伴い、異文化に関する知識や他言語でのコミュニケーション能力が、今後必要不可欠となるでしょう。


論理的な思考力


IT化・グローバル化に伴い、ビジネスモデルの変革が必要になってくると予想されます。さらに、異業種分野とのつながりを作っていく論理的な思考力が求められるでしょう。

自社に関する専門的な知識・技術をベースとし、他分野の業種と組み合わせる力があるかが評価のポイントとなります。

リーダーシップ


変化の激しい社会の中で、企業全体の組織力を高めるためには、リーダーシップのある人材を発掘できるかが重要です。


全体を俯瞰しながら明確なゴールをイメージし、自ら課題を見出し解決する力があるかが評価のポイントです。課題解決に向けて妥協しない意思を持ち、チームを率いて周囲を動かす素質があるか、これまでの実績もふまえて判断すると良いでしょう。


社内で優秀な人材を発掘する5つの方法


社内に埋もれた優秀な人材を発掘するための、5つの方法について解説します。


日々の勤務状況を評価する


まずは、社員一人一人の日々の勤務状況を評価します。業務に対して意欲的に取り組んでいるか、課題を見つけて解決しようとしているかなど、適切に評価してデータに残しておきます。


データが蓄積すれば、社員の能力や得意分野を分析できるようになるでしょう。


1対1で面談を行う


1対1での面談も効果的です。勤務中には気づけなかった気質や、隠れた能力を発見できる可能性があります。具体的には、半年に1回など定期的な面談を行えば、社員の成長が見えてくるでしょう。


各部門の責任者から推薦してもらう


各部門の責任者から、推薦を受けるのも手です。責任者は実際に働く社員の状況を把握しているため、優秀な人材発掘につながりやすくなります


ただし「有能な部下が抜けてしまっては困る」といった思いがあると、他部署への推薦を行わないケースが考えられます。定期的なローテーションなど、組織の流動化を高める仕組みが大切です。


経営サイドや人事部を交えた人選を行う


各部門の責任者だけでなく、経営サイドや人事部を交えて人選を行うことが大切です。俯瞰的な視点で判断でき、違った角度から評価することが可能となるでしょう。


研修プログラムを実施する


次世代リーダーとしての素質があるか確認するために、研修プログラムの実施を行うのもひとつの方法です。日常の勤務状況では、なかなか評価できない面を見極められるでしょう。


次世代リーダー候補の社員に育成プログラムを実施すれば、効果的なキャリアアップにつながります。


→人材育成について詳しく知りたい方は、別記事「人材育成」をあわせてご確認ください。


人材発掘を行う際の3つの課題と解決策


社会情勢の変化とともに、企業の在り方や人材発掘は課題を抱えています。この章では、人材発掘における3つの課題について解説します。


DXへの理解と体制構築


デジタル化に伴い、経営者・次世代リーダーのDXへの理解と体制を構築する必要があります。これまで、企業のミッションは「既存ビジネスの効率化」だったため、デジタル・ITを活用した新規ビジネスを生み出せていません。


つまり、ITは「既存ビジネスを効率化・改善する道具」と捉えている傾向にあるといえるでしょう。

今後、企業が向かうべき方向性は「ビジネスの創造・革新」となります。具体的には、IT自体をビジネス創出の武器としていく必要があります。


また、DXを担うデジタル人材が不足しているため、デジタル化の加速が不十分です。DXに必要なスキルを明確にし、能力を評価することが大切です。ITに突出した人材発掘できれば、企業の成長につながる可能性があります。


現在の企業文化をどう変化させ、デジタル人材が活躍可能な組織を作っていけるかが課題だといえるでしょう。


社員情報の見える化


既存のシステムでは、社員一人一人の情報収集に時間がかかるケースがあります。システム導入などを活用し、社員情報の見える化が必要だといえるでしょう。


習得したスキルや経験を検索し、必要な人材を探せるオンライン環境であれば、人事管理の効率化にもつながります。


評価基準の明確化


人材発掘は、評価基準を明確にしておくことが重要です。評価基準が曖昧だとトラブルになりかねません。どのような評価基準に基づいているか、公平な視点で設定しておくようにしましょう。


評価基準のひとつに、コンピテンシー評価があります。コンピテンシーとは「高い成果を出している社員(ハイパフォーマー)に共通して見られる行動特性」のことです。


コンピテンシー評価では、部門ごとにハイパフォーマーにヒアリングし、評価項目を設定して評価します。例えば「どういったことを意識して仕事に取り組んでいるか」「決断をする際、いくつかの選択肢と比較検討したか」などの質問をし、行動特性を洗い出していきます。


実在する社員をハイパフォーマーモデルとして設定すれば、評価のブレが少ないうえ、自社の組織力向上につながる人材かどうか判断しやすくなるでしょう。


タレントパレットは、組織・役職別に社員のスキル情報の入力や、ハイパフォーマー分析ができるタレントマネジメントシステムです。人事評価・社員の声などの情報をデータとして一元化が可能です。適材適所の人材配置シュミレーションなど、人材発掘に役立つ機能を備えているので、ぜひ資料請求してみてください。


タレントパレットのHPはこちら


→人事課題について詳しく知りたい方は、別記事「人事課題」をあわせてご確認ください。

→ハイパフォーマーについて詳しく知りたい方は、別記事「ハイパフォーマー」をあわせてご確認ください。


人事業務の効率化、データ活用をするならタレントマネジメントシステムの導入が必須


人事業務をDX化することで、社員データの一元化・人材検索・人事評価・配置検討などの幅広い業務を効率化できるようになります。また、人材育成・最適配置・社員パフォーマンスの最大化など、組織力向上を目的とした一歩先のタレントマネジメントまで実現が可能です。

また、タレントマネジメントシステムを導入すれば、社員データを集約し人事評価のペーパーレス化や異動シミュレーション、ハイパフォーマー分析など、高度な施策が実施できます。タレントマネジメントを取り入れて、自社のリソースを最大限に活用しましょう。

人材発掘には社会人基礎力が必須!シュミレーションにはタレントパレットを活用しよう


社内に埋もれた優秀な人材を発掘するためには、社員一人一人の能力を把握することが大切です。社内の人材を自社の業績向上に活用できれば、採用のためのコストや労力の削減につながるでしょう。また、社員のモチベーション向上や離職防止にもつながり、組織力の向上も期待できます。


優秀な人材発掘には、タレントパレットの活用がおすすめです。社員一人一人のデータを一元管理でき、採用から離職防止まで一貫した社員情報の蓄積・活用が可能です。サポートやコンサルティングも万全なので、ぜひお気軽に問い合わせてください。


タレントパレットのHPはこちら