スーパークールビズとは?企業での取組事例や服装のポイントを紹介


スーパークールビズとは?企業での取組事例や服装のポイントを紹介

暑い時期を快適に過ごすために有効なスーパークールビズでは、カジュアルな服装も認められるようになっています。今回はスーパークールビズの目的やメリット・デメリット、取り組み事例、服装で気を付けるべきポイントなどについて解説します。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


スーパークールビズとは、暑い夏を快適に過ごすための取り組みです。従来のクールビズではカジュアル化が認められていませんでしたが、スーパークールビズではカジュアルな服装も認められるようになっています。

今回はスーパークールビズの目的やメリット・デメリット、取り組み事例、服装で気を付けるべきポイントなどについて解説します。

スーパークールビズとは?


スーパークールビズとは、ノージャケットやノーネクタイといったカジュアルな服装で仕事をしたり、グリーンカーテンを使ったりするなどの対策を講じながら暑い夏を乗り切るための対策を意味します。まずは目的や注目されている背景、クールビズとの違いについて解説します。

スーパークールビズの目的

スーパークールビズの目的は、以下のような取り組みで暑い夏を快適に過ごすことです。

・カジュアルな服装を身につける
・グリーンカーテンを活用する
・室温を28度に設定する

快適に過ごすだけではなく、電力の使用を抑えることも目的の1つとなっています。これまでにもクールビズは導入されていましたが、スーパークールビズでは従来よりもカジュアルな服装も認められるようになりました。より快適に業務に取り組めるように日常生活を工夫することが、スーパークールビズだと言えます。

なお実施期間の目安は、環境省によると毎年5月1日から9月30日となっています。

スーパークールビズが注目される背景

スーパークールビズが注目されるようになったのは、2011年に起こった東日本大震災がきっかけです。東日本大震災では、福島第一原子力発電所で大きな事故が発生しました。事故発生後に想定された電力不足による混乱を避けるため、スーパークールビズがスタートしたのです。

日本は原子力発電所に依存している部分も大きいため、事故が発生すると電力供給が難しくなってしまう場合があります。そのような事態に備えて、スーパークールビズを導入する動きが広まったと言えるでしょう。クールビズよりも快適に過ごせるようになるので、働く人にとってもメリットが大きいです。

クールビズと違い

クールビズは、ノージャケットやノーネクタイといった軽装で仕事をする取り組みです。2005年からスタートした取り組みで、地球温暖化を防止するためにスタートしました。冷房の温度を28度設定にしても、快適に過ごせるような軽装スタイルで仕事することを推進しています。

軽装スタイルといっても、ある程度フォーマルさが残っているのがクールビズです。一方スーパークールビズは、さらにカジュアルな服装も認められています。アロハシャツやかりゆしウェア、ポロシャツ、Tシャツなどの着用を認めている点が従来のクールビズと大きく異なるポイントです。

スーパークールビズのメリット

クールビズの進化版であるスーパークールビズを導入すれば、多くのメリットが得られますので、詳しく解説します。

快適な服装で働ける

カジュアルな服装で働けるようになるので、快適に仕事ができるようになります。従来であれば、夏でもある程度かっちりした服装をしなければいけなかったので、暑い日でもスーツが必須でした。真夏はエアコンをしっかり効かせないと倒れてしまいそうになる日もあったでしょう。

しかし、スーパークールビズならワイシャツよりも普段着に近い格好で仕事ができます。そのため、リラックスしながら仕事に集中できるようになるでしょう。夏になると30度以上の気温が当たり前のようになっている現在、スーパークールビズは一人ひとりの身を守るためにも必要な取り組みです。

環境に優しい働き方ができる

環境に優しい働き方ができることも、スーパークールビズの大きなメリットです。カジュアルな服装で仕事ができれば、冷房の設定温度を28度に保っても問題ないと感じやすくなるでしょう。

エアコンは電力を多く使用すると、化石燃料の使用量や二酸化炭素の排出量も増えてしまいます。二酸化炭素の量が増えれば地球温暖化に拍車をかける原因にもなりかねません。

そこでスーパークールビズを取り入れて節電すれば、環境に配慮していることをアピールできます。

スーパークールビズのデメリット

続いては、導入する際に把握しておきたいデメリットについてご紹介しましょう。

ガイドラインの不平等を感じることがある

男性の場合、スーパークールビズに関するガイドラインがある程度決められているので、それに従って導入します。一方女性の場合は、ファッションが男性よりも多様なのでガイドラインが存在しないケースが多いです。

ガイドラインがないと、どのくらいカジュアルな服装をして問題ないのかわからず、従来通りの服装で過ごすといったケースが多く見られます。同じ環境で働いていながら、男女間で不公平感が生まれてしまうのは、スーパークールビズの大きなデメリットと言えるでしょう。

企業によって基準が異なる

スーパークールビズと言っても、基準は企業によって異なります。制服があったり、カジュアルな服装が適していなかったりする場合もあるでしょう。また、衛生管理をしっかりと行わなければいけない企業や危険物取り扱いに関する業務を行っている企業では、業務に適した服装を身につけなければいけません。

カジュアルな格好で仕事ができるのは大きなメリットですが、従業員全員に同じように適用されない場合があります。このように、勤務先や担当業務によって基準が異なる点もデメリットです。

浸透している企業が少ない

クールビズ自体は2005年にスタートしているので、社会的な認知度が高まっています。しかし、スーパークールビズはそこまで浸透していないのが現状です。取り入れている企業ではカジュアルな服装が認められていますが、理解がない人から見ると不快感を覚える原因になりかねません。

つまり、現状では積極的な導入が難しいと言えるのです。

スーパークールビズの取り組み事例を紹介

スーパークールビズに関する取り組みを積極的に行っている企業もあります。社内でも何らかの取り組みをしたいと考えた時、他の企業の取り組みが気になる場合もあるでしょう。そこで、スーパークールビズの取り組み事例をピックアップしてご紹介します。

A社

A社では、毎年スーパークールビズに関する取り組みに同意しています。水面に映る鯉をモチーフにしたり、おしゃれに楽しんでもらいたいという思いから、くらげのイラストを使ったりするなど工夫を凝らしています。

ただ企業のイメージアップのために啓発を促しているわけではありません。企業で行っている活動に落とし込んだ上で、周知しようと考えています。しかしラフな格好だけでは限界もあるので、グリーンカーテンを作るなどプラスアルファの工夫も社内で取り入れているのです。

B社

B社では、スーパークールビズを実践するために室温を28度に設定することを徹底しています。28度の室温でも快適に過ごせるように、ノーネクタイやノージャケットを実践するだけでなく、ポロシャツやTシャツ、半ズボンの着用も推進しています。

室内では、販売している靴やサンダルを身につけ、スーパークールビズに相応しい職場環境を目指しているのです。照明を50%落としたり、使っていないパソコンなどは省エネモードを徹底したりといった取り組みも併せて行っています。ちょっとした取り組みでも、それが積み重なっていけば大きな成果につながるでしょう。

C社

C社ではエアコンを28度設定にする、扇風機を設置する、遮熱効果があるブラインドを設置するなどの取り組みを行っています。また帰宅時にはブラインドをおろしたり、蛍光灯を間引いたりといった取り組みも実践しています。

服装に関しては、来客者や同僚が不快感を覚えない程度であれば、ジーンズの着用も認めています。快適に過ごせる服装には個人差があるので、ある程度自由度を高めるのは効果的だと言えるでしょう。

また、暑い日が多くなる7月~9月には2週間の休暇取得を推奨するという独自の取り組みを行っています。出社が少なくなれば、パソコンの使用日数も減るので電力の節約につながります。

D社

D社では、夏に予想されている電力不足に備え、節電を推進するためのアクションプランを策定しています。節電プロジェクトチームが社内にあり、対策について検討した結果、スタートしました。

対策を検討し、全従業員にポロシャツを3枚支給しています。また、それぞれの事業所で消費電力を20%削減することを目標にしたアクションプランにも取り組んでいるのです。社内で協力できる体制を整えることによって、従業員からの理解も深まっているのではないかと考えられます。

スーパークールビズの取り組みだけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析 

スーパークールビズを導入すると、快適に仕事ができるようになります。その結果、仕事の効率も高まるため、良い影響が生まれるでしょう。スーパークールビズの導入で従業員がどのように感じているのか知りたい場合は、アンケート機能を使ってタレントマネジメントを効率化できるタレントパレットの活用がおすすめです。

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スーパークールビズの具体的な取り組み内容

スーパークールビズの具体的な取り組みについて、詳しく知りたい方もいるでしょう。そこで続いては、具体的な取り組み内容をいくつかピックアップしてご紹介します。

エアコンの温度設定は28度

スーパークールビズにおけるエアコンの推奨温度は28度です。そのため、自宅でもオフィスでも室温を28度設定にすることを意識しましょう。また、エアコンをつけるのは必要な部屋のみにするといった取り組みも効果的です。

可能ならば、省エネ家電に買い替えるのも良いでしょう。

クールビズファッションの導入

ファッションもクールビズからスーパークールビズに対応させていきましょう。ジャケットを羽織らずともフォーマルに見える服装を意識するのがポイントです。勤務先が認めているのであれば、ポロシャツやTシャツなどカジュアルなファッションアイテムを身につけても問題ありません。

またうちわや扇子、日傘などの暑さ対策アイテムを使うのもおすすめです。うちわや扇子であおげば、室温が28度でも快適に過ごしやすくなります。

勤務シフトを柔軟に設定

勤務シフトを柔軟に設定する取り組みも効果的です。勤務時間を朝方にシフトさせたり、残業はできるだけ禁止したりするといった方法があります。スーパークールビズに効果的な理由は、朝方は夏でも比較的涼しい日が多く、暑い中仕事をするよりも効率的に業務を遂行しやすくなるためです。

また、在宅勤務を導入するのもおすすめできる方法の1つだと言えます。暑い中出退勤するストレスを軽減できるため、仕事の効率が高まりやすくなります。中には、夏休みを2週間ほど設けている企業もあります。

企業の設備を工夫する

企業では、社内の設備を工夫してスーパークールビズを推し進めやすくなります。ブラインドを設置して夏の暑い日差しをシャットアウトしたり、窓際にグリーンカーテンを設置したりするのがおすすめです。日よけや目隠し、虫除けのためにすだれを活用するのも効果的でしょう。

可能であれば、省エネ証明に切り替えたり、断熱材を導入したりする方法もあります。断熱材を導入すれば、外の厚さを感じにくくエアコンが効きやすくなります。

アイディアグッズを活用する

ちょっとした工夫でより快適に過ごせるようになります。冷却ジェルシートや氷のうなどのグッズを使い、体感温度を下げると良いでしょう。

また、打ち水で建物周囲の温度を調整したり、使わないパソコンは電源を落としたりするなどの工夫もスーパークールビズの取り組みとして効果的です。

スーパークールビズの服装で気をつけること


スーパークールビズは、カジュアルな服装を推奨している取り組みです。しかし、プライベートではありませんので、あまりに自由過ぎる服装は望ましくありません。そこで、スーパークールビズの服装で気をつけるべきポイントについてみていきましょう。

個性的すぎない服装にする

暑い時期と言えばアロハシャツをイメージする人もいますが、あまり派手で個性的なデザインを選ぶのは望ましくありません。そのため大人しめの適度なデザインの服装がおすすめです。

相手に不快感を与えない服装にする

ポロシャツは、大きめのタイプを選ぶケースもあります。しかし、あまりダボッとしているとだらしない印象になってしまい、相手に不快感を与えてしまう場合があるので注意しましょう。また小さすぎてピチッとしているサイズもおすすめできません。

従業員だけではなく社外からのお客様に会った時に、失礼と思われない格好を意識しましょう。周りからどのように見られているかを考えることがポイントです。

企業が許容するカジュアルの範囲を把握する

スーパークールビズは、快適に過ごせればどのような格好で仕事をしても問題ないという取り組みではありません。しかし、そのように勘違いしてしまう従業員も出てくる可能性があるので、企業ごとに基準を定めています。従業員は、勤務先の企業が容認するレベルのカジュアルファッションを身につけましょう。

具体的にはワイシャツではなくポロシャツを認めている企業、ビジネスシューズではなくスニーカーを認めている企業などがあります。業種によっては、短パンやジーンズでの仕事を認めている場合もあるので、取り組み方は多種多様です。

まとめ 

スーパークールビズは、地球温暖化の影響で暑くなっている夏を少しでも快適に過ごすために行われている取り組みです。しかし、クールビズよりも認知度が低く、導入している企業は多くありません。そのような中でも、積極的に取り組んでいる企業もあるため、導入を検討している場合は参考にしてください。

スーパークールビズを効率的に導入するには、従業員の声をチェックすることも重要です。その際は、タレントパレットのアンケート機能を活用すると可視化しやすくなるでしょう。

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