社内研修の内製化とは|メリットや方法・注意するポイントまで解説


社内研修の内製化とは|メリットや方法・注意するポイントまで解説

社員研修を内製化することで、発生し得るコストを抑えたり、ノウハウを蓄積できたりというメリットがあります。そのため、研修の内製化に取り組む企業が増えています。
本記事では、研修を内製化する概要や方法、メリットデメリット、注意するポイントまで解説します。社員研修の内製化を検討している担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

研修を内製化する概要について

そもそも、研修を内製化するとはどういう意味なのでしょうか。ここでは、研修の内製化について詳しく解説します。


研修を内製化とは

研修を内製化するとは、社内のリソースで研修を賄うことを指します。研修を外注する場合は、社外講師や研修サービスを活用して目的に応じたプログラムを行いますが、一方で、内製化の場合、自社で研修プログラムを作るところから始められます。内製化することで、社内でカスタマイズされた研修プログラムを実施しやすくなることが大きな利点です。

また、ノウハウを社内で蓄積し、のちの世代に受け継いでいけるメリットもあります。


研修の定義

企業における「研修」企業活動とは、必要なスキルや知識を学び、業務に活かすことを指します。基本的に売上に反映させることを指しますが、社内コンプライアンス向上やリーダー育成を目的とした研修もあります。


研修を内製化する重要性

昨今、研修を内製化する重要度が増加傾向にありますが、そもそも、研修を内製化するのはなぜ重要だと考えられているのでしょうか。最も大きな理由は、社内の状況を理解したうえで適切なプログラムを組むことが可能だからです。外注する場合、あらかじめ決められたプログラムの中から選ぶ必要があり、自由度が低くなる傾向にあります。


一方で、内製すれば最適なプログラムを1から生み出し、より効果のある社内研修が実施できます。また、コスト削減につながる点も鑑みて、研修を内製化する企業が増えていると考えられます。


研修を内製化するメリット

具体的に、研修を内製化することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。以下では、研修を内製化するメリットを4つ紹介します。


人材を育成できる

研修を内製化することで、新入社員からマネジメント層まで社内の人材教育水準を高めることができます。なぜなら、各役職や部署に応じた研修を実施できるためです。それぞれの部署に最適な研修を実施することで、適材適所に必要な能力を伸ばしていくことが可能です。


また、さまざまな部署の人材を育成する体験が蓄積すれば、講師側の成長も期待できます。

関連記事:人材育成の手法にはどんなものがある? 一覧とそれぞれの特徴を紹介

生産性向上が期待できる

研修を内製化すると、生産性向上が期待できます。業務改善や新しい知識を蓄えるなど、業務に反映できる可能性が高まります。また、社員の知識が増えることで生産性向上につながると期待できるでしょう。


コスト削減ができる

研修を外注する場合、講師やプログラムの費用などコストがかかります。しかし、内製で行う場合、かかるのは人件費程度で済みます。その結果、外注コストの削減が可能になるでしょう。


自社に適した内容で研修ができる

自社状況を踏まえたうえでプログラム作成ができるなど、カスタマイズ性が高い点も大きなメリットです。例えば、年度毎にプログラムを新規で更新したり、自社の状況に最適なプログラムを用意したりと、社内の独自情報や体験ベースで実施することが可能となります。


また、具体的な事例や実際に過去起きたインシデントを研修内容に含めることができるため、より濃密な研修を実施することも可能です。


研修を内製化する方法と手順

次に、研修を内製化する方法と手順について詳しく解説します。


目的を決める

まずは、社内研修を行う目的を設定しましょう。自社の目的がなければ、研修がぶれてしまい、あまり効果のないものとなってしまいます。どのような課題に対して研修で解決したいのかを考え、効果の高い研修に仕上げましょう。


講師を決める

次に、目的や内容に適した講師を決めましょう。社内の知見がある担当者や実績のあるメンバーが講師に抜擢されることも多いですが、場合によっては講師自体の育成が必要になることもあります。講師を任命したり、立候補してもらったりしながら研修講師を社内から選定しましょう。


プログラムを決める

目的と講師を決めた後に研修プログラムの詳細内容を決めます。また、課題に対してどのような内容であれば効果的かを意識して考案します。また、研修を終えて終わりではなく、研修後にアンケートを行うなど、改善を繰り返すことが重要だといえるでしょう。

関連記事:研修の効果を高めるには?効果を最大限に引き出すコツや測定方法を解説

研修を内製化する課題とハードル・デメリット

研修を内製化する上ではさまざまな課題や問題点が生じます。ここでは、研修を内製化する際の課題とハードル・デメリットについてみていきます。


講師が社内に必要

研修を内製化する場合は、社内に適した人材がいることが条件です。そのため、場合によっては研修を内製化するために採用や育成をしなければならないケースもあります。この部分にハードルを感じ、内製化が進まないケースも多く存在します。


質を担保することが難しい

研修を内製化する場合、初めはプログラムを作成することから始まります。そのため、初回は外注より低いクオリティになる可能性もあるでしょう。もちろん、初回から高いクオリティを目指すことも大切ではありますが、年々改善していくことを視野に入れて内製化を進めていくことが大切です。


社内のコストが増える可能性がある

研修を内製化することで社内コストが増える可能性もあります。長期視点ではコストが安く済む可能性もありますが、研修を内製化して数年間は、リソースを多く割かなければならない事態も検討されるでしょう。どうしてもリソースを割けないのであれば、無理に研修の内製化を進めるのはあまりおすすめの手段ではありません。


研修を内製化するかどうかの基準

特定の領域や業界内容、最新情報などに特化した内容は、外注した方が専門知識を得られる可能性が大きいです。一方で、基本的なテーマや自社の考え方、ビジョン、マナーなど基礎内容であれば内製化を進めることも難しくはありません。ハードルの高いものや講師としての人材がいないものは外注し、それ以外は内製化するという基準で判断することをおすすめします。

まとめ

本記事では、研修を内製化する概要や方法、メリットデメリット、注意するポイントまで解説しました。研修を内製化することでコストを抑えられたり、社内にノウハウを蓄積させられたりと、さまざまなメリットがあるのも事実です。少しでも余裕があるなら、内製化を検討してみてもよいでしょう。その際はぜひ本記事の内容も参考にしてみてください。


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