こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
リモートワークは柔軟な働き方を実現しますが、サボる人や働き過ぎてしまう人もいるため、適度な監視が必要かもしれません。この記事では、リモートワーク監視のメリットや注意点に加え、役立つ管理ツールを紹介します。
リモートワークで監視が必要な理由
生産性の維持と、適切な労働環境の維持のため、リモートワークに監視が必要だと感じている管理職や上司は多くいるようです。
誰も見ていないと集中力が落ちるタイプの従業員は、ほかのことに気がそがれやすいため、リモートワークの際は監視が必要になるでしょう。逆に、監視がついていないと働き過ぎてしまう従業員もいるようです。「もう少しだけやっておきたい」が続き、隠れた長時間労働で過労状態になる従業員がいれば、これもやはり監視が必要になります。
リモートワークでの仕事には、監視システムを活用したほうが、会社にとっても従業員にとってもよい結果につながるでしょう。
リモートワークで監視をするメリット
リモートワークの監視には、さまざまなメリットがあります。それらのメリットを具体的に解説していきましょう。
サボり・長時間労働の防止
リモートワークで監視体制をとるメリットのひとつは、サボりがちな従業員の生産性維持と、長時間労働の防止です。サボりや長時間労働の防止は、リモートワークで監視が必要な理由でもありますが、上司と部下の関係にもメリットとして働きます。
監視のないリモートワークでは、オフィスで働くときのような、ほどよい緊張感がありません。そのため、ついサボってしまう従業員もいますが、逆に「サボっていると思われるのではないか?」と不安を抱える従業員もいるようです。同時に、上司の立場にある人は「サボっているのではないか?」と疑念を抱くこともあります。
このような不安や疑念を払しょくするのに役立つのが、しっかりとルールの定められた監視体制です。上司と部下の双方が、お互いの状況を確認できれば、余計な不安や疑念が生まれにくく、上司と部下の信頼関係が向上します。
加えて、仕事とプライベートの切り替え(オンオフ)が上手にできない従業員にも気づきやすくなり、必要なサポートがしやすくなるでしょう。稼働内容やログをよく観察し、必要なアドバイスをしたり、積極的に相談を聴いたりできれば、お互いの信頼関係の強化にも役立ちます。
リモートワークでサボる従業員の特徴や対処については、以下の記事もご覧ください。
「リモートワークサボる」については、こちらの記事をご確認ください。
コミュニケーションの円滑化
コミュニケーションが円滑に交わされているかどうかは、従業員の満足度や生産性に大きく影響します。
従業員の個性にも左右されますが、中にはリモートワークで孤独を感じ、生産性が落ちるケースもあるようです。そのため、寂しく感じていないか、悩みはないかなどを気にかけ、上司が進んで適度なコミュニケーションをとる必要があります。
適切な監視体制を敷いていれば、従業員の変化にも気づきやすいものです。従業員側も、気遣いや配慮を示されていると感じれば、連絡や相談がしやすくなるでしょう。こうして信頼関係が強くなれば、業務連絡に関係するミスが減り、チームとしての生産性向上も期待できます。
モチベーションアップ
リモートワークで適切な監視体制を敷けば、従業員のモチベーションアップを期待できます。
リモートワークにおける集中力の低下や、生産性の低下の原因は、在宅勤務ではオフィスと同じような緊張感を保てないことです。「仕事モード」になるのが難しい環境にあるともいえるでしょう。
適切な監視体制があれば、「上司も見ているし、周りも仕事に集中している」という感覚をもってもらいやすくなります。オフィスと同じような雰囲気を作り出し、従業員が「仕事モード」になれば、集中力や生産性の向上が期待できるでしょう。
リモートワークで監視をする際の注意点
リモートワークの監視にはさまざまなメリットがありますが、監視の方法や程度を間違えると、むしろ悪影響を与えかねません。リモートワークの監視で注意したい点をチェックしていきましょう。
見張られているという精神的負担
あまりにも細かな点までチェックしていると、大きなプレッシャーや精神的負担を感じるかもしれません。従業員に「一挙手一投足まで監視されている」と感じさせる監視体制で、オフィス通勤よりもストレスを与えてしまっては逆効果です。
また、「落ち度を責めることが目的で、監視しているのではないか?」 という疑念が生まれれば、信頼関係も損なわれます。こうなると、連絡ミスが増える、ミスそのものを隠そうとするなど、さまざまな悪影響が出るかもしれません。
リモートワークのメリットがつぶれる
リモートワークのメリットは、通勤時間のカットによる業務効率化や、場所にとらわれず仕事ができることです。仕事・家事・育児を自分のタイミングで行えるなど、働き方の幅が広がることも期待されています。
しかし、不適切な監視体制により、こうしたメリットがつぶれてしまう可能性もあります。「ずっとデスクの前にいなければサボっていると見なされる」と感じさせないように気をつけましょう。
ハラスメントとプライバシー侵害
従業員へのハラスメントや、プライバシー侵害などは、在宅勤務の従業員がいる場合、特に注意したい点です。「席を外してどこにいっていたのか、なにをしていたのか、映っているものはなにか」など、従業員が答えにくい内容を質問・言及しないようにしましょう。
上司がコミュニケーションのひとつとして尋ねた内容が、部下にとってはストレスになることもあります。プライバシーを侵害された、ハラスメントを受けたと感じるケースもあるかもしれません。
信頼関係を崩しかねない質問・言及にはどのようなものがあるか、あらかじめ把握しておきましょう。
リモートワークの監視に役立つ管理ツールとは
リモートワークの監視は、ただ見張っていればよいわけではありません。通勤管理やログ、レポートといった、リモートワークの監視に欠かせない管理ツールについてご紹介します。
勤怠管理ツール
勤怠管理ツールを使えば、各従業員は仕事の開始・終了時刻の報告を、ツール上の打刻機能で行えて、簡単です。
また、労働時間を知らせるアラート機能も活用できれば、知らぬ間に従業員が働き過ぎている事態を防げます。
在席・離席の確認ツール
在席・離席の確認ツールは、在席や離席、休憩や休暇、取り込み中、退社といったステータスが表示されます。ステータスがわかることで、コミュニケーションのタイミングもとりやすいでしょう。
また、従業員のPCカメラから実際に在席しているかを確認できるツールであれば便利です。ステータス表示に加えて、ひと目確認してから声をかけられるので、連絡したいときの助けになります。
操作ログ・操作録画記録ツール
操作ログ・操作録画記録ツールは、WordやExcel、ブラウザやチャットなどのアプリケーションをいつ・どのように使用したかをログで確認できます。
チームとして作業工程が決まっている場合は、担当している従業員に、進捗を尋ねる機会を減らせるかもしれません。
同時に、キーボードの入力内容をログで残せるツールもあります。仕事と関係のない操作をずっとしている、PCは開いているのに作業がまったく進んでいないなど、リモートワークのサボり対策にも活用できるでしょう。
業務レポートツール
業務レポートツールは、自分自身の作業内容はもちろん、従業員ごと、チーム全体の業務レポートなどを作成できるツールです。業務にあてている総時間や仕事量を比較レポートにし、進捗状況を可視化できます。
また、各従業員の業務レポートを、日・週・月ごとに分析し、ひとりひとりに合ったサポートやケアの検討も可能です。リモートワークでは、画面越しで様子をはっきり見て取れないケースも多いため、業務レポートの数字は有効な判断材料になるでしょう。
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管理ツールを使用するメリット
管理ツールを活用することで得られる、業務上のメリットを具体的に見ていきましょう。
具体的な業務状況を把握できる
管理ツールを使うことにより、各従業員の状態を可視化し、把握しやすくなります。働き過ぎやサボりのチェックだけでなく、個人やチームの進捗状況も確認するのに役立つでしょう。1時間あたりの業務内容のチェックや、業務効率や仕事の質の比較は、改善点のあぶり出しにも有効です。
漠然とした指示を全員に送るよりも、各従業員に合わせて必要な指示を具体的にできれば、ひとりひとりの生産性や業務効率がアップします。チームの業績や成果の向上も、より期待できます。
妥当な人事評価とサポートができる
管理ツールを使えば、「作業効率が落ちている」「ここ数日はかなり効率がよい」など、各従業員のコンディションを具体的に把握できます。視覚化された情報を人事評価の基準にすれば、目立つ人ばかり評価されるといった評価エラーの防止ができるでしょう。
また、元気に働いているように見えても、見えないところでストレスを溜めているケースもあります。
視覚化された情報からコンディションを把握できれば、様子を観察するだけでは気づきにくいケースへの対処が可能です。ケアが必要な従業員に対して、早めのサポートができれば、手遅れになって、戦力を失う事態を避けられるでしょう。
コンプライアンスの強化
管理ツールを使って、リモートワークを適切に監視すれば、隠れた長時間労働の防止ができます。36協定順守の徹底や、コンプライアンスの強化などにもつながります。
管理ツールでは、作業ログや作業内容の記録が残るため、隠れ残業は不可能です。また、作業が残れば、サボっていると疑われる心配がないため、隠れ残業をする動機も無くなります。
管理ツールの記録を見て、努力を正当に評価し、業務の効率化のためのアドバイスをすれば、モチベーションアップや生産性の向上が期待できるでしょう。
経営陣が質の高い意思決定をできる
時折問題となるのが、現場の実状と、経営陣の意思決定にズレがあることです。管理ツールの活用によって、現場の仕事の状況や課題が可視化できれば、経営陣にも、その情報がダイレクトに伝わるでしょう。
これらの情報は、業務効率化に必要な施策や、システム導入による費用対効果の算出など、経営決定において必要な判断材料となります。可視化されたデータがあれば、経営陣はより質の高い意思決定ができるでしょう。
管理ツールを上手に活用する方法
リモートワークの監視に管理ツールを使用するとき、注意しておきたい点もあります。管理ツールの使用が裏目に出ないよう、上手に活用していきましょう。
共通認識をもつ
理由がはっきりしないまま、一方的に監視されていると感じれば、従業員は不快に思う可能性が高いです。不快、不安、疑念などを放置したまま監視体制を敷くと、かえってロイヤリティの低下や生産性低下を招きかねません。
リモートワークに、監視ツールや管理ツールが必要な理由や、管理ツールを使うメリットを明確に伝えることが大切です。ツールの使用に関して、経営側と従業員が共通認識をもてるようにしておきましょう。
実践してみて、メリットがあると感じてもらえれば、リモートワークの監視に対する抵抗感も、少しずつ和らいでいくはずです。
管理ツール使用の目的を明確にする
管理ツールにもさまざまな種類があるため、新しくツールを導入するときは、目的を明確にしておきましょう。そうすれば、管理ツールの機能を、過度の監視のように感じることはないはずです。
たとえば、「健康を害するほど残業をしてほしくないから」「本人も気づきにくい不調や感じているストレスに気づいて、適切なフォローやサポートをするため」など、システムやデータを利用したメリットと目的も伝えれば、従業員からの理解も得やすいでしょう。
ツールだけで決めつけない
ツールに残っているログや記録画面は、確かにサボり防止に役立つ判断材料です。ただし、ログや記録だけで「サボっていただろ」「真面目にやっていない」などと決めつけないようにしなければなりません。
間違いなく真面目にやっていないと確信できる場合でも、まずは不審な点に関して、直属の上司やほかの従業員からヒアリングしてみましょう。
また、最近の業務実績や日ごと・週ごとの比較など、情報を集めた上で、相談の形から本人に話を聞くのも大切です。個人的な理由により、仕事に専念できない事情があるのかもしれません。
細かなルールを決め過ぎない
過度な監視や細か過ぎるルール作りは、従業員の精神的負担も増加させ、生産性や業務効率の悪化を招きます。
たとえば、「リモートワークでも必ずスーツ着用」「必ずカメラをONにする」「離席時間管理を詳細に報告する」などは、過度な束縛ととらえられかねません。プライバシーの侵害に感じられる恐れもあるでしょう。
しっかり管理したいという気持ちから、パワハラやセクハラにあたる規則・ルールになってしまわないよう注意してください。監視ツールの導入にあたって、従業員側に意見を求めるのもおすすめです。
リモートワーク専用の相談口を作る
リモートワークならではの不安や悩みは、オフィス出勤時には相談しにくいかもしれません。そのため、リモートワークのときに感じている負担やストレスについて相談できる、専用の相談窓口を設置している企業もあります。
リモートワーク専用であれば、リモートワーク限定の悩みを相談しやすく、従業員も自己解決がしやすくなるでしょう。
まとめ
リモートワークの監視は、上手に行えば生産性の向上が期待できますが、従業員の精神的負担になるケースもあります。管理ツールの使用は、目的や認識を共有した上で、適切に使うことが重要です。
また直接的な監視ではなく、各業務の成果をデータ化し、管理すれば、間接的にリモートワークを監視できます。タレントパレットで記録すれば、経歴や適性、評価などのあらゆる人材データをワンクリックで確認できるようになり、リモートワークの管理においても非常に便利です。
リモートワークでの監視体制を整えたい方は、タレントパレットへお気軽にご相談ください。
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