こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
1on1ミーティングは、社員の現状把握や業務に関する情報を共有して、効率や生産性を上げるなどの効果が期待できます。この記事では、1on1ミーティングの効果的な進め方について解説します。
他にも、1on1ミーティングで話すテーマを決めるコツについても解説するため、企業の人事担当者や、部下との面談を行う立場の方は参考にしてください。
1on1ミーティングの効果的な進め方
以下では、1on1ミーティングの効果的な進め方について解説します。それぞれの詳細についても分かりやすく解説するため、参考にしてください。
最初に大まかな概要を共有する
いきなり話を始めるのではなく、最初に1on1ミーティングの目的や大まかな流れなどの概要を共有しておくと、その後の会話がスムーズに進みやすくなります。なぜなら、相手は前情報なしに突然話を振られるよりも、あらかじめ話題を知っていれば答えやすくなり、自分も目的や流れなどが再確認できて進行しやすくなるからです。
話す内容を事前に相手に決めてもらう
1on1ミーティングの方針を実施前に共有し、話す内容について相手に事前に決めてもらう方法もあります。事前に方針を共有することで話す内容について時間をかけて練れるため、その場で考えて話すよりも効率的かつ効果的です。さらに、話したい内容や話しやすい話題を選べるため、1on1ミーティング自体の成功率も上がりやすいといえるでしょう。
テーマを用意して優先度を決めておく
あらかじめテーマを用意し、優先度を決めてから1on1ミーティングに臨むのが望ましいです。用意するテーマの数については多い方が良いですが、全て話すのではなく優先度を割り振っておいて、実際の1on1ミーティングでは高い物から順に話すのを意識するとよいでしょう。
全てのテーマについて話そうとすると、時間がかかりすぎてしまい、効率が落ちたり相手が集中力を欠いてしまったりして、効果が減少する可能性があるからです。
1on1の目的を伝える
多人数ではなく、1on1でミーティングを行う目的や理由について話すと、相手の理解を促進できるほか、背景が分かり意欲的に取り組みやすくなる効果も期待することが可能です。伝えるべき具体的な理由として、1on1の方が相手の状況の把握や問題点のケアがしやすい、希望や提案を出しやすいなどが挙げられます。
また、伝えるタイミングは1on1ミーティングを実施するより前にしておくと、理解するまでの時間的猶予が生まれるためおすすめです。
可能な限り相手の話を傾聴する
1on1ミーティングを効果的に進めるためには、相手が話している、話したいことがある場合は遮らずに傾聴を心がけることが大切です。
中でも、業務上の課題の洗い出しや、現状抱えている問題の改善方法など、普段の業務中には挙がりにくい話題を話しやすくする環境作りは、1on1ミーティングで得られる成果を大きく左右します。
1on1ミーティングのサイクル
以下では、1on1ミーティングのサイクルについて解説するため、ぜひ参考にしてください。
信頼関係の構築
充分な信頼関係がないままだと、部下にとって上司のサポートや提案が強制的な指示のような印象になってしまい、1on1ミーティングの効果が充分に発揮できなくなってしまいます。そのため、お互いの信頼関係の構築は1on1ミーティングのサイクルの中でも1番初めに取り組みましょう。
方針を決める
1on1ミーティングの実施が決まったら、大まかな方針を策定します。あらかじめテーマを用意し、目的を明確にしておくことで、効率的かつ効果的な1on1ミーティングを目指すためです。
現状の状態を共有する
3つ目の1on1ミーティングのサイクルは、現状の状態の共有です。部下に、方針に沿った観点から見た場合の現状を報告してもらい、情報の共有と確認をします。報告の際は、適宜反応を示したり途中で話を遮らないなどを意識して、部下が話しやすい雰囲気を作るのがポイントです。
課題や問題点を洗い出す
部下から現状の報告を聞いたら、課題や問題点などを洗い出してピックアップします。また、話している途中に部下が新たな課題や問題などを発見したら、一旦そちらの話を聞いてから情報を整理すると進めやすいです。
解決方法の模索
ピックアップした課題や問題点に対して、どのような解決策や対策方法があるかなどのアプローチを考えます。また、最初の解決策や対策方法の提案は、できるだけ上司側ではなく部下側から意見を出すように促すと、部下の成長に繋がりやすいです。
次回ミーティングまでの方針確認
最後に、課題や問題点に対する解決策やアプローチを、次回までにどのように行うか、どこまでの改善を目指すかなどを確認します。
また、確認する際は今回の1on1ミーティングを振り返りながら行うと、次回までの方針確認がしやすくなるでしょう。
1on1ミーティングを継続させるためのポイント
ここでは、1on1ミーティングを継続させるためのポイントについて解説します。
1回の時間を短くする
1回あたりの時間を短く設定すると、1on1ミーティングを継続して行いやすくなります。なぜなら、長時間のミーティングは負担が大きく、継続的に行う際の障壁になりやすいからです。1回の所要時間は長くても30分程度に留めて、短く設定するなら15分程度にして頻度を増やすなどの対応が理想的だといえます。
高頻度で行う
1on1ミーティングを継続させるためのポイントとして挙げられるのが、高頻度での1on1ミーティング実施です。開催する頻度が高いと、定期イベントとして定着して継続しやすくなるだけではなく、前回からの変化や改善などが細かく把握しやすくなり、業務の効率や生産性を上昇させるのにも役立ちます。
現場任せにせず会社からサポートをする
現場任せにせず会社からサポートをするのも、1on1ミーティングを継続して開催するためのポイントです。1on1ミーティングの運営や結果のまとめなどを、現場でミーティングを行う者だけで実施せずに、会社の上層部や人事なども関わっていき、社内全体で1on1ミーティングを続けていく風潮を作り上げましょう。
記録の保管・共有を行う
1on1ミーティングを継続して行いたい場合は、記録の保管や共有を行うのがおすすめです。部署異動の機会をきっかけに1on1ミーティングがなくなったり、記録の共有が行われなかったりする場合があります。すると、前回から改善した点などが実感しづらくなり、1on1ミーティングを続けるモチベーションが下がるなどの事態も起きかねません。
上長間でのファイルの共有や、ツールによる情報共有などを行い、対策を行っておきましょう。
テーマを決める際に意識すること
1on1ミーティングでテーマを決める際に意識することについて解説します。参考にしてください。
業務やキャリアなど仕事に関連する話題を選ぶ
業務やキャリアなど、仕事に関連するテーマを意識して選ぶのもポイントです。さらに、業務なら現状に不満や問題はないか、改善して欲しい所はあるかなどを聞く、キャリアなら社内でどのような立ち位置になりたいかを聞くなど、具体的かつ答えやすいテーマにすると、1on1ミーティングがスムーズに進められます。
趣味やプライベートの話題などで距離感を近くする
1on1ミーティングでは、趣味やプライベートなど相手が話しやすいテーマの提供を意識することが大切です。しかし、ただの雑談で終わってしまうと1on1ミーティングに割いている時間や労力を有効活用できなくなるため、仕事とプライベートの両立はできているかなど、業務と関連する話題への誘導を心掛けるとよいでしょう。
自分の情報も開示して一方通行にならないように注意する
趣味やプライベートなどのテーマで話す際は、相手だけではなく自分の情報も開示すると進めやすくなります。相手にだけ話をさせたり情報の開示を求めたりすると、一方通行な印象になって円滑なコミュニケーションになりにくいからです。また、自分の話ばかりになって相手の話す機会を潰さないようにも注意が必要です。
職場での人間関係やストレスなどを話してもらいケアに努める
職場での人間関係など、業務以外のストレスの有無について聞くのも意識するべきです。解消、解決できる見込みのある事案であれば、今後対応する旨を相手に伝えてストレスのケアをしつつ、業務の効率化や生産性の上昇を狙えます。
なお、すぐに解消したり解決するのが難しい事案の場合でも、対策や改善方法を一緒に考えるなど、最大限のケアを心がけるのがおすすめです。
まとめ
1on1ミーティングの効果的な進め方やサイクル、継続して行うためのポイントやテーマを決める際に意識することなどを解説しました。適切な運用や継続的な開催ができれば、1on1ミーティングは業務の効率や生産性の上昇に大きく貢献する可能性があります。
さらに業務の効率や生産性を上げたい場合は、1on1ミーティングだけではなくプラスアルファコンサルティングが提供する「タレントパレット」の利用もおすすめです。コンサルティングの知見もあるため、人材育成や業務の効率化などに疑問があれば、プラスアルファコンサルティングへの依頼を検討してみてください。