新任管理職研修の効果的な3つのプログラムを徹底解説!実施する目的や外部講師に依頼するときのポイントについて


新任管理職研修の効果的な3つのプログラムを徹底解説!実施する目的や外部講師に依頼するときのポイントについて

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


「新任の管理職研修は必要?」「短期間で効率良くスキルアップさせたい」「管理職としての即戦力を身に着けさせる方法はないだろうか?」とお悩みではないでしょうか。


新任管理職研修では、管理職となる心構えや基本的なスキルを学べるため、円滑な業務遂行のためには欠かせません。また、新たな責任への不安を解消するという目的もあります。


そこで本記事では、新任管理職研修の目的や解決すべき課題、研修を行うときのポイントについて解説します。


新任管理職が躓きやすいポイントに絞って研修を行うことで、効率良く管理職の育成ができます。優秀な管理職を育て、企業の成長に繋げるためにもぜひ最後までお読みください。


新任管理職研修の3つの目的


新任管理職研修は、係長や課長など新しく管理職になる社員だけを対象とした教育プログラムです。内容を詳しく見ていきましょう。


管理職としての心構えや役割の理解


新任管理職研修では、管理職の役割や求められていることに気づき、あるべき姿を理解させることが目的です。一社員から責任者へと変わると、役割や責任が一変するため、異動時にしっかり自覚を持たせる必要があります。


役割転換を理解できていなければ、どんなに優秀な社員でも手腕を発揮することができません。管理職の全体像や役割を理解し、具体的な仕事のイメージが持てるよう導きます。


また、初めて管理職になることへの不安を和らげ、自信を持って業務を遂行できるようにします。


必要な知識・スキルの習得


新任管理職研修は管理職として必要になる知識やスキルの習得を行い、業務を円滑に進めていける力を身に付けるのが目的です。具体的には、次のような知識・スキルを習得します。


  • 労務管理や法律に関する知識
  • ハラスメントやメンタルヘルスに関する知識
  • コミュニケーションスキル
  • マネジメントスキル

現場ですぐに使えるように、実践的な内容で行うのが理想です。特にコミュニケーションやマネジメントのスキルは部下への指導や育成に役立つため、ワークやロールプレイング研修などで具体的なノウハウを身につけると良いでしょう。


ネットワーク形成


新任管理職を集めて研修を行うことで、人脈やネットワークが形成できます。同じ立場の仲間ができることで、お互いの悩みや成功事例を共有できるようになり、新任管理職の孤立を防ぐのが目的です。


普段は業務で関わらない他部署とのかかわりを持つことで、交流や相互サポートのきっかけになり、業務上の連携や調整がうまくできるようになります。立場や考え方、経歴の違う管理職が一緒に研修を受けることで、お互いに刺激を与え合うきっかけになるでしょう。


新任管理職が抱える4つの悩みや課題


新任管理職研修を効率良く進めていくためには、新たに管理職となった社員が抱える悩みや課題を把握し、解決できる内容にすることが大切です。新任の管理職が抱えやすい悩みや課題を、具体的に見ていきましょう。


部下とのコミュニケーション


新任管理職はプレイヤーから管理職に役割が変わったばかりのため、部下とのコミュニケーションの取り方に悩むことが多いです。例えば、以下のような悩みが挙げられます。


  • モチベーションの上げ方
  • 具体的な声かけや指導方法
  • 多様な社員への対応方法


管理職が部下と適切なコミュニケーションが取れないと、業務を円滑に進められず、会社の損失につながります。新任管理職研修では基本的なコミュニケーション力や応用力などスキルを習得し、部下とスムーズにコミュニケーションが取れるようサポートすると良いでしょう。


マネジメント業務


新任管理職の中には、新たな業務となるマネジメント業務に悩むケースも散見されます。人材、組織、業務の3つのマネジメントを行わなければならず、バランスも難しいためです。


プレイヤー視点から抜け出せず、うまく部下に仕事を任せられない結果、必要以上の業務を担ってしまうケースも見られます。マネジメント力を向上させるには、次のようなスキルが有効です。


  • 人材育成や人事評価
  • 労働環境の整備
  • 事業計画の作成や目標管理
  • 業務の進捗管理
  • 計画の遂行や見直し


新任管理職では、自分の業務以外にも、部下や組織全体としての管理が必要になります。管理職として新たに担う役割になるため、基本的なマネジメントスキルを研修で習得させると良いでしょう。


部下の評価やチームの目標設定


初めて部下を持つ新任管理職は、チームの評価を行う業務を負担に感じやすいです。また、チームとしての目標設定の仕方や実際の運営で迷うことも多くなります。


管理職として自信を持ってチームを主導していくためには、具体的な評価の方法や手段、チームの目標設定方法などを学習しなければなりません。一方的に評価を行うのではなく、管理職として部下の意見や悩みに耳を傾け、適切な評価・目標設定を行えるようなスキルを身に着けさせると良いでしょう。


部下の勤務評価について詳しく知りたい方は、別記事「勤務評価」をあわせてご確認ください。


リスク管理


管理職はハラスメントやメンタルヘルス、コンプライアンスなど、複数のリスクを管理しなければなりません。しかし、リスクの把握や適切な対応方法がわからず、深刻な悩みになっているケースがあります。例えば、以下のようなケースが挙げられます。


  • パワハラが怖くて部下に適切な指導ができない
  • 部下のメンタルヘルスの具体的な対策方法がわからない
  • リスク管理に必要な基礎知識がなくて不安


新任管理職研修では、基本的なリスク管理の知識や手法だけでなく、適切な判断や対処ができるよう実践的なスキルを習得させましょう。


新任管理職研修を行う前に決めておきたい3つの項目


新任管理職研修を有意義なものにするためには、事前の準備が大切になるため、具体的な項目を確認していきましょう。


自社の現状把握と理想の管理職像の設定


まずは自社の現状を把握し、企業理念に沿った在り方や、管理職の役割を明確にしておきましょう。経営陣・管理者がそれぞれ思い描く管理職像をすり合わせ、共通の認識を持って働けるようにするためです。


経営者の理想を押し付けるのではなく、新任管理職が自ら考え、やる気を持って業務に当たれるようなアプローチが理想です。経営陣と管理職が同じ方向を向いていなければ、企業の成長は見込めないため、経営陣や会社が求めていることを管理職と共有できるよう整理しておきましょう。


研修の目標


新任管理職研修を通して、最終的にどのようなゴールに到達したいかの目標設定を行いましょう。明らかにした自社の課題や、理想の管理職像を元に、研修の目標を設定し具体的な研修内容に落とし込んでいきます。


研修対象者の人数やスキルによって、適切な目標を設定し、育成方針を定めることが大切です。新任管理職研修終了後のスキルアップも含め、長期的な目線を持って計画していくと良いでしょう。


研修形態


研修の効果を最大限に引き上げるため、実施時期や方式は慎重に検討しましょう。スケジュールとしては、着任後間もない5〜6月もしくは業務が落ち着いて余裕ができる秋ごろに、数日間の集合研修で行われることが多いです。


研修を外部講師に委託する場合は、講師や研修会社を選択しなければならないため、準備に時間がかかります。講師・研修会社を比較・検討する時間も考慮し、早めに準備を進めると良いでしょう。


新任管理職研修の具体的な3つのプログラム


新任管理職には、新たな業務知識だけでなく、部下への適切な指導など様々なスキルが必要です。研修に取り入れたい具体的なプログラムを見ていきましょう。


マインドセット


マインドセットでは、新任管理職に必要な管理者としての意識改革を行えます。新任管理職に求められる役割や一般社員との違いなどを自覚し、管理職としてのあり方を学ぶプログラムです。


管理職としての新たな目標を持ち、チームの成果を出すためにはどのような考え方を持つべきかを理解します。意識だけでなく、行動も変わるような内容が理想的です。


マネジメント


各種マネジメント研修では、管理職として必要な各種マネジメントを学ぶと良いでしょう。管理職に必要なマネジメントスキルは、以下の通りです。


  • 業務マネジメント
  • 組織マネジメント
  • タイムマネジメント


管理職は一般社員とは異なり、チームを円滑に運営し、かつ結果を出すためのマネジメントが必要になります。自分の業務バランスを適切に管理するために、タイムマネジメント(セルフマネジメント)も習得させると効果的です。


リーダーシップ


管理職は、マネジメントとともにリーダーシップも求められます。部下やチームメンバーへの適切な指導・育成を行い、チームを成果へと導ける力をつけるためには、リーダーシップ力が欠かせません。


効果的なリーダーシップの取り方やチームの成果を上げるための環境づくり、部下へのかかわり方などを学び、積極的に問題解決やマネジメントを行うための力を習得させると良いでしょう。


新任管理職研修を効果的に行うための3つの注意点


新任管理職研修を効果的に行うためには、研修内容やその後のフォローも大切です。具体的に注意したい点を詳しく見ていきましょう。


内容を詰め込み過ぎない


新任管理職研修は未経験者が新たなスキルを学ぶ場であるため、多くの知識やスキルを習得させようと、研修内容をつめこみがちです。一度の研修で必要な内容を網羅させようとすると理解度や習得度が中途半端になるため、段階的に行うことが大切です。


新任管理職の経験や理解度に合わせ、複数回にわけて研修を行うことで、必要なスキルをしっかり身に着けられます。中〜長期的な目線を持って研修計画を立て、育成していきましょう。


実践的な内容を盛り込む


新任管理職研修は、基礎的な知識を学ぶ必要があることから、一方的な講義になりがちです。積極的に参加してもらうには、、ロールプレイングやディスカッションなどを取り入れ、実践的な内容にすることが大切です。


ロールプレイングやワークを行えば、実践力が身につき、現場ですぐに活かせるようになります。また、ディスカッションを行うことで、これまで気づかなかった他者の考えや視点に気づけるようになります。研修の充実度を高めるため、受講者が自ら参加し考え、実践できるような内容を多く取り入れましょう。


研修後のフォローを行う


新任管理職研修は、1度受講しただけで悩みや課題がすべて解決できるわけではないため、研修後のフォローも積極的に行うことが大切です。新任管理職は必要なスキルや知識等が不足しており、1回の研修で十分なフォローを行うのは難しい傾向にあります。


研修後の定期的なスキルアップ研修や面談、情報共有ができる仕組み等、さまざまなバックアップ体制でフォローを充実させていく必要があります。知識や経験が未熟であることを念頭に置き、少しずつスキルアップできるような体制を整えましょう。


人事業務の効率化、データ活用をするならタレントマネジメントシステムの導入が必須


人事業務をDX化することで、社員データの一元化・人材検索・人事評価・配置検討などの幅広い業務を効率化できるようになります。また、人材育成・最適配置・社員パフォーマンスの最大化など、組織力向上を目的とした一歩先のタレントマネジメントまで実現が可能です。

また、タレントマネジメントシステムを導入すれば、社員データを集約し人事評価のペーパーレス化や異動シミュレーション、ハイパフォーマー分析など、高度な施策が実施できます。タレントマネジメントを取り入れて、自社のリソースを最大限に活用しましょう。

新任管理職研修は人材育成に必須!適切なタイミングで実施するため人材管理も徹底しよう


新任管理職研修は、必要なスキルや知識を身に着けさせ、企業の経営戦略に沿って業務を遂行していくために欠かせないものです。新任管理職の経歴やスキルに合わせて行い、自社の経営戦略等を反映させながら、より実践的な内容で行うことが望ましいと言えます。


一般社員の研修同様、中長期的な教育計画を立てて段階的に行うと、より高い効果を得られるでしょう。


タレントパレットなら1人ひとりの管理職に必要なスキルや育成状況を把握しやすく、一貫したフォローも可能です。管理者の成長をモニタリングしながら育成できるため、効率良く教育が行えます。管理職の適切な能力開花のためにも、ぜひ導入を検討してみてください。


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