ミッションクリティカルとは何か?似たシステムとの違いや障害への対策も解説


ミッションクリティカルとは何か?似たシステムとの違いや障害への対策も解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

業務遂行に欠かせない重大な基幹システムを、ミッションクリティカルシステムといいます。システムが停止すると甚大な損害を被るため、事前の対策が欠かせません。

本記事では、似たシステムとの違いや問題が生じた場合の対策をわかりやすく解説します。

ミッションクリティカルとは何か


ミッションクリティカルとは業務を遂行する上で必要不可欠な要素のことで、システムにおいてよく使われます。ここでのミッション(mission)は「任務・使命」、クリティカル(critical)は「危機的な、重大な」という意味です。「ミッションクリティカルシステム」は、システムが停止すると業務に大きな支障をきたすシステムの総称です。大きく分けて2つの意味があります。

1つは、システムが停止した場合に社会全体に影響を与えるものです。例えば、送電システムのような社会インフラを支えるものや、金融機関の基幹業務システムなどが該当します。
もう1つは、各企業が持つシステムです。企業によって異なりますが、例えば重要なデータが入ったサーバーや商品を製造するためのシステム、受発注管理などが該当します。自社にとって、「システムに問題が生じ、停止した場合に致命的な損害を受けるシステム」がミッションクリティカルシステムです。

一般的に、システムは24時間365日稼動していることが当然だと考えられており、不具合が生じてシステムが停止した場合は、甚大な損害が発生することも珍しくありません。

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ミッションクリティカルと似たシステムの違い

ここでは、ミッションクリティカルと似たシステムについて見ていきましょう。

ビジネスクリティカルとの違い

ビジネスクリティカルとは、失われると企業に損失を与えるものや信用失墜につながるものを指します。そのシステムが停止した場合に、社会全体に及ぼす影響は小さいものの、その企業にとっては致命的となり得るシステムです。また、停止した場合に致命的な打撃にはならないものの、顧客満足度や生産性の低下につながるようなシステムも「ビジネスクリティカル」に該当します。

例えば、企業のサーバーや受発注システム、工場の生産システムなどが該当します。利益低下につながるため、多くの「ビジネスクリティカルシステム」は各企業にとって「ミッションクリティカルシステム」と捉えることができるでしょう。

各企業の基幹システムは、双方に該当します。基幹システムとは在庫管理や販売管理など、業務を効率化するために使用するシステムのことです。基幹システムを導入するメリットとしては、業務効率化を始め、業務の標準化やデータの一元管理を可能にする点が挙げられます。基幹システムについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
「基幹システム」については、こちらの記事をご確認ください。

セーフティクリティカルとの違い

システムに問題が生じた場合、治安や人命などに影響を与えるシステムをセーフクリティカルシステムといいます。安全性の維持や確保を最重要視するシステムです。

例えば医療システムや、原子力発電所・航空機の制御システムなどが該当します。不具合が発生した場合に人命や安全が脅かされるという点では、ミッションクリティカルよりもセーフクリティカルのほうが、より深刻な影響を及ぼすシステムといえるでしょう。

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ミッションクリティカルシステムを停止させないための対策


ミッションクリティカルシステムが停止すると、業務に多大な影響を与えます。システムの中断によって生産が止まり、売上低下につながることもあるでしょう。場合によっては企業の信用が失墜するため、事前対策が欠かせません。ミッションクリティカルシステムは、24時間365日問題なく稼働することを前提としています。

ここでは、ミッションクリティカルシステムの停止を防ぐための対策について見ていきましょう。なお、対策を行う前に社内のどのシステムが「ミッションクリティカル」に該当するのか、洗い出しておく必要があります。

予備システムや回線の用意

ミッションクリティカルに障害が起こることを想定し、予備のシステムや回線を用意しておきましょう。サブシステムを準備する、基幹システムと同じ役割を持つシステムを複数設置するといった対策が必要です。メインシステムが停止した場合でもサブシステムが稼働するため、悪影響をもたらすことがありません。

稼働を維持できるような仕組み作り

システム障害が起きた場合に全体が止まる仕組みではなく、問題が生じた部分だけを切り分けて、他の部分は稼働を維持できるような仕組みを作っておきましょう。社内でシステムを構築できない場合は、社外に依頼することを検討します。

データをバックアップしておく

データは、定期的にバックアップを取っておくことが大切です。

データバックアップのルールとして、以下の3つを押さえておきましょう。

  • データは合計3つ保存する
  • データの保存には、少なくとも2つの異なる媒体を利用する
  • 3つのデータのうち、1つは遠隔地に保存する


日本は自然災害の多い国です。地震や水害などの自然災害が発生すると、システムが物理的に破損することもあるでしょう。

可能であれば、遠隔地へのデータバックアップをこまめに行っておきましょう。例えば、東京本社のデータのバックアップを地方にある支店で保存しておくと、本社で自然災害が発生して物理的にシステムが破損し、修復不能となった場合でも、データの損失を避けられます。

クラウドサービスは、遠隔地にデータを保存する方法としては利便性の高いサービスといえるでしょう。ただし、情報漏えいのリスクがないよう、事前にそのサービスを提供している会社を調査することが大切です。

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まとめ

ミッションクリティカルシステムは、万が一システムが停止した場合に、社会や企業の業務に大きな支障をきたすシステムの総称です。企業においてミッションクリティカルシステムが停止すると、利益損失や信用失墜につながります。ミッションクリティカルに障害が発生した場合の対策は、事前に講じておきましょう。予備のシステム・回線の用意や、稼働を維持できる仕組みづくり、遠隔地でのデータバックアップなどが有効です。

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