こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
企業研修に組み込まれるほど、マインドセットは注目を浴びています。個人だけではなく、組織全体を変える大きな原動力として、さまざまな企業が研修として導入を始めました。
しかし、実際に自分のマインドセットを理解している人は、どの程度いるでしょうか。自分や部下のマインドセットがわかっていなければ、自分自身や組織の成長は難しいかもしれません。
この記事では、マインドセットの概要やどのマインドセットに属するのかを診断する方法、マインドセットを向上させる方法、診断するのに便利なツールについて解説します。
マインドセットは成長型と停滞型の2種類
マインドセットとは、その人の経験や知識、周囲の環境によって形成される考え方のことです。性格のような先天的なものではなく、後天的な理由で形作られます。
近年はビジネスシーンにおいて、マインドセットが非常に重視されるようになりました。その背景には、働き手の不足や社会変化の速さがあると言われています。企業はこれらの問題に対処するため、組織全体で何らかの対策を講じる必要が出てきたのです。
そのひとつがマインドセットです。マインドセットによって組織が大きく変化することが事例によって証明されたため、多くの企業が導入し始めたのです。
ただし、マインドセットには2つの種類があり、内容が異なります。成長型と停滞型があるのですが、企業は成長型マインドセットの人材を育成しようと必死なのです。
成長型
成長型マインドセットは、「グロースマインドセット」「しなやかなマインドセット」とも呼ばれます。「自分の努力や経験をもとに成長できる」と考えており、積極的に行動を起こす人材です。
特徴は、失敗したとしても立ち直りが早く、成長スピードが速いことです。また、基本的にポジティブ思考であり、何事にも挑戦するという特徴も見られます。
企業が求めているのは成長型マインドセットの人材であり、後述する停滞型マインドセットの人材を成長型マインドセットに転換させようと、社員研修などを行っています。
停滞型
停滞型マインドセットは「フィックストマインドセット」とも呼ばれ、「人間の能力は経験などの影響では成長しない」という考え方です。基本的な能力が高く、努力して何かを得たという経験が乏しい傾向があります。
自ら積極的に努力や挑戦をしないという考え方で、壁にぶつかることを避ける傾向があります。また、失敗しそうになると言い訳をするといった、ネガティブな特徴も見られます。
マインドセットは人それぞれであり、一概に否定すべきものではありません。しかしビジネスシーンにおいては、停滞型マインドセットは企業の成長を妨げる原因と考えられています。
マインドセット診断を行うことによって、現在の自分のマインドセットを把握することができます。 その上でビジネスに対してどのようなマインドセットが必要になるのかについて、より詳しく知りたい場合はこちらの記事から
「マインドセット」については、こちらの記事をご確認ください。
マインドセットの診断方法
マインドセットは、それぞれの経験や知識、その人を取り巻く環境によって大きく変わります。そのため「あなたのマインドセットは成長型ですか?停滞型ですか?」と尋ねても、わからないという人が多いでしょう。
そもそも、人は成長型マインドセットと停滞型マインドセットの両方を持っているとされています。一般的には、得意分野に対しては成長型、苦手なことに対しては停滞型のマインドセットを持っていると言われているのです。
これらを踏まえた上で、自分のマインドセットがどちらなのかを知るためには、マインドマップを活用してください。マインドマップは、自分が考えていることを可視化するために作成するもので、マインドセットの診断にも有効です。
マインドマップを診断する際は、今掲げている目標をイメージし、その達成を邪魔しているものを書き出すことで判明します。目標達成の障害となる要素が浮かび上がることで、停滞型マインドセットが可視化できるようになるでしょう。
浮かび上がった障害に対してどのように解消するのか、どんな行動を起こすのかを検討し、実際に動き出すことで成長型マインドセットへと変化していきます。何に対して停滞型マインドセットなのかをはっきりさせるためにも、ぜひマインドマップを作成してください。
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マインドセットの改善に必要なステップと環境作り
停滞型マインドセットを成長型マインドセットに改善するには、適切なステップを踏み、かつ環境を作らなければなりません。それぞれどのようなことをするのか、詳しく解説します。
具体的なステップ
成長型マインドセットの持ち主になるためには、目標を明確にする必要があります。さらに、その目標に向けてどのような考え方やアクションを起こすのかを明確にしなければなりません。
頭の中で管理しても構いませんが、最も効果的だとされているのが目標に向けて起こしたアクションを日記に記すことです。言語化して残しておくことで、振り返りを行った時に自分が何をしたのか、何が足りなかったのかが明確になります。
また、その日記を見てもらうなどの方法で、上司やメンバーからフィードバックをもらうことも重要です。もしかすると、自分がよいと思って取っている行動が、まったく違う方向に進むものになってしまっているかもしれません。目標に向かって軌道修正を行うためにも、日記に記した内容に対してフィードバックをもらい、目標に向けたアクションを検討・改善していくことが重要です。
環境作り
マインドセットは、その人を取り巻く周囲の環境によっても大きく変わります。上司や先輩社員とのコミュニケーションを充実させることで、自身の視野や行動の選択肢が広がっていくでしょう。
これは、成長型マインドセットが広がる環境を作っていくことと同じです。多くの人と接してコミュニケーションを充実させることで、自分の周りに成長に必要な人物が集まる環境を構築できます。
マインドセットを向上させる方法
マインドセットを向上させるには、いくつかの方法があります。代表的なものは以下の3つです。
- 関わり方を見直す
- 得意分野を見つける
- 理想とする人材と行動させる
自分自身のマインドセットを向上させる場合も、上記の3つの方法が効果的と言われています。なぜ、これらがマインドセットの向上に効果的なのでしょうか。その理由を見ていきましょう。
関わり方を見直す
上司として部下のマインドセットを向上させるには、部下が起こしたアクションに対する対応や褒め方を見直すことが重要です。結果ではなく努力した過程を評価することや、褒めるときは一緒に喜ぶことなどが挙げられます。
すでに部下の成長型マインドセットが形成されている場合でも、このような関わり方はプラスに働くでしょう。「認めてもらえている」「気にかけてもらえている」という心理から、現在の成長型マインドセットがより強固なものになるかもしれません。
得意分野を見つける
得意分野では成長型マインドセット、苦手な分野では停滞型マインドセットになりやすいと言われています。苦手分野の仕事ばかりさせていても、部下のマインドセットは向上しません。成長型マインドセットになる得意分野を見極めた上で、その仕事に携われるように積極的に関わっていくことが重要です。
理想とする人材と行動させる
部下が理想とする人材と行動させたり、組織内で成功者と呼ばれる人と同じチームに配属したりすることもマインドセットの向上に効果的です。どちらも部下にとっては良い影響を与えてくれる人材であり、ついていくことに価値があると感じるでしょう。
理想は同じチームに配属させたり、同じ事業に取り組ませたりすることです。これらが難しい場合は休憩時間を一緒に過ごさせるなどして、ともに過ごす時間を増やすようにするとよいでしょう。
マインドセットを診断するツールを活用する
部下や従業員のマインドセットを診断する方法は、マインドマップを作成することだけではありません。専用のツールではないものの、弊社のタレントパレットのようなタレントマネジメントシステムを活用することで、マインドセットを診断することもできます。
例えば、得意分野を活かせる人事配置を行う場合、簡単移動シミュレーション機能を使うことでスムーズに異動検討案を作成できます。また、特定のプロジェクトに対して最適な社員を特定し、バランス良くアサインすることもできます。
タレントパレットはで、従業員のモチベーションの最大化や組織の成長促進に役立つでしょう。タレントパレットの活用事例について詳細を知りたい方は、こちらの内容をご確認ください。
まとめ
企業は、従業員の成長と企業の成長を同時に達成できるマインドセットの研修に力を入れています。一方で個人のマインドセットは、それぞれの得意分野と不得意分野によって変わります。
すべておいて、成長型マインドセットに切り替えるのは難しいかもしれません。しかし、自分が何に対して停滞型マインドセットを持っているのか、それを解決するためにはどうすればよいのかを検討するだけでも、大きな成長への第一歩となるでしょう。
上司は部下の得意分野を見極め、関わり方を工夫し、彼らのマインドセットが向上するように努める必要があります。自力で難しい場合はタレントパレットを利用して、部下のマインドセットが向上するような環境を構築しましょう。
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