こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
マネージャー育成の際に、誰が候補者にふさわしいか考える経営者や人事担当者は多いでしょう。マネジメントスキルの高さは、定量的な判断ができる箇所もあれば、定性的に判断しなければならない箇所もあります。そのため、適性を持っている人材の見定めは難易度が高いといえるのではないでしょうか。
本記事では、マネジメントに向いている人の特徴とその人材の育成方法、マネジメントに必要とされるスキルとその高め方についてみていきましょう。
マネジメントに向いている人材の傾向
ここからは、マネジメントを行う側、マネージャーに向いている人材の傾向について解説していきます。コミュニケーション能力や分析能力など、社内で優先順位をつけておく必要もあるでしょう。
冷静に分析できる
どのような状況下でも慌てることなく冷静でいられるかどうかという点は、マネジメントを行う人間に向いている人材の傾向の1つです。たとえば、大きなトラブルが発生したとしても常に冷静に状況を見極めて原因分析を行い、最善の判断を下せる場合は分析力があるといえます。
洞察力がある
洞察力とは、人や物事の本質を見抜く力のことです。マネジメントを行う側の人材には必要な傾向の1つといえるでしょう。コミュニケーションを取り、集団をまとめられることに加え、ひとりひとりの能力や環境を把握できるため、スムーズな業務が可能となります。
とくに、仕事のスケジュールの進捗状況やチームメンバーのことを理解するという面では役に立つスキルです。
計画的に物事を進められる
計画性の高さは、1つのプロジェクト全体から目標から逆算して計画を立てて、実行するスキルです。マネジメントに必須のスキルであり、以下のような点で業務をスムーズに遂行しやすくなります。
・計画を実行し始めた後も常にチームメンバーに目を向けて、必要であれば人員や業務を調整して計画通り進むように調整する
・仮に計画通りにいかなかった場合も要因を把握し、改善点を提案・実行する
コミュニケーションスキルが高い
コミュニケーションスキルが高い人は、マネジメント能力が高い傾向にあります。メンバーとの関わりを重視する場合、次のようなメリットが得られるといえるでしょう。
・部下が指示を正しく理解して行動できるようになる
・部下の成果物に対する適切なフィードバックができる
・それぞれの事情を鑑みて適材適所な人材配置が可能となる
日頃から良好なコミュニケーションをとっている場合、部下の持っている課題や仕事の評価を正しく伝えることができます。そのため人間関係が良好な場合が多く、スムーズな業務遂行が可能です。
責任感がある
責任感が強い場合もマネジメントに向いています。リーダーとして信頼を得やすいだけではなく、自身もマネージャーという立場の責任感から、成果を上げようという意識が強いといえるためです。
人望が厚い
コミュニケーション力とよく似ていますが、部下からの人望が熱い人もマネジメント向きです。普段から、部下や同僚、上司に対して、良好な人間関係構築につながる質の高いコミュニケーションをとっていると想定されます。
そのため、マネジメントを行う側となっても、ひとりひとりの感情や思いをふまえて業務を遂行することが可能です。
マネジメントに向いている人材の育成方法
ここでは、マネジメントに向いている人材の育成方法についてみていきましょう。実際に、マネジメントを行わせたい場合は、研修や学習を通して従業員を成長させていく必要があります。
また、注意したいのは、技術面だけ成長させてもマネジメントに向いている人材にはならない点です。精神的な部分での成長も求められるため、経営層や管理職は考え方から変えて行く必要もある点は意識しておきましょう。
マネジメント力の向上
マネジメント力を高めるには、「候補人材に対して、成功体験へと導くプロセスにアプローチさせる」方法が有効です。マネージャーの候補者は、この成功体験のプロセスにファシリテーターとして関わり、進行管理やコミュニケーションスキルを養うことが目的となります。
マネジメント人材を管理する側は、どのようにすれば部下やチーム全体を成功に導けるのかを考え、それに基づく目標設定やメンバーの配置などを検討しましょう。一連の流れで、目標を達成し、社会貢献や会社の利益につなげるという積極的な姿勢を養うことが可能となります。
また、情熱と利他の精神を持ったメンタル面での育成支援も必要です。売上や生産性といった数字だけではなく、社会貢献という面からアプローチできる人材を育成することが会社としても求められています。
リーダーシップの向上
リーダーシップを向上させるためには、まずマネジメントを行う人材が自身の特性と強みを知ることからスタートしましょう。そのため、育成側には、部下やチームのメンバーの強みや可能性を引き出す力を身につける支援が必要です。
マネージャーが持っていないスキルや強みを持っている部下にその素質があれば、そのメンバーにリーダーシップを発揮させる力を身につけます。マネージャー1人がリーダーシップを発揮してワンマンになるのではなく、メンバー全員が一丸となって動くというメンタルも同時に育てていかなければなりません。たとえば、以下のような方法も検討できます。
1.目的を明確化する
2.育成される側の人材に対して、能力・スキルを把握させ、チームに必要な人材を検討させる
3.ある程度の権限を持たせプロジェクトを任せる
4.育成する側がサポートし、プロジェクトを遂行・完了させ、チーム・個人のフィードバックを行う
チーム力の向上
マネジメントを行う人材を育成するためにも、チームの存在は必要不可欠です。チームで目標を達成するためのチーム力の向上が求められます。
チームを作る際には、上司や部下、入社歴の長い短いに関係なく、他の人から積極的に学べる人材が必要です。それぞれのメンバーに向き合い、能力を把握し、上手く組み合わせなければなりません。
また、持っている知識が有効でなくなった際に新たに学び直すアンラーニングやさまざまな経験を経て学ぶ経験学習を繰り返し行うことで、チーム力の向上につながっていくでしょう。
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マネジメントに求められるスキル
マネジメントには、次の3つのスキルが求められます。
- 正しく評価するスキル
- リーダーシップ
- コーチング力
1つの目標に対して所属するメンバーや部下の業務・予算を管理して成功に導かなければなりません。それぞれ具体的にどのようなものなのか、みていきましょう。
正しく評価するスキル
公平な視点からチームのメンバーを正しく評価するスキルは大切です。アセスメントスキルとも呼ばれ、部下やメンバーの能力や行動、育成ポイントを1人ずつ把握し、最大限の成果を上げるためにどうすればいいのかを判断します。
アセスメントスキルを発揮するには、何よりも部下とコミュニケーションを取ることが有効です。1対1の面談などのコミュニケーションや日常の行動観察、適性や家庭環境などの細かな情報を理解しておかなければ、アセスメントスキルを発揮することはできないでしょう。
リーダーシップ
マネジメントを行う側に欠かせないスキルとして、部下やチームをまとめて牽引していくリーダーシップが求められます。リーダーシップを発揮することで、部下から信頼を得られるようになるでしょう。
同時に、部下やチームがアクションを起こしやすいように、物事を分かりやすく伝えるスキル「アカウンタビリティスキル」も求められます。
コーチング力
コーチングとは、部下やメンバーとの対話を通して、育成される側の人材が課題やその解決策を見つけるように促すコミュニケーション手法の一つです。育成する側が答えを提供するのではなく、部下自身で考えてもらうことが目的であり、主体性のある動きができる人材を育成するのに役立つでしょう。
マネジメントにおいてチームで業務を遂行することも大切です。そのためには、部下とコミュニケーションをうまくとり、進捗状況の報告や相談をしやすい管理職になる必要があります。
また、部下の問題点を把握し、改善に向けて育成するスキルも求められます。マネジメントではさまざまなスキルが求められるでしょう。より詳しい「マネジメントスキル」については、こちらの記事をご確認ください。
マネジメントに必要なスキルを高める方法
ここからは、マネジメントに必要なスキルを高める方法についてみていきます。初めから素質を持っていなくても、マネジメントに必須と言われるスキルを身に着ける手段が複数あることを覚えておくといいでしょう。
- マネジメント研修の受講
- 資格取得
- 実践を繰り返す
それぞれ詳しく解説します。
マネジメント研修の受講
管理職向けのマネジメント研修を受講すると、マネジメントスキル向上に役立ちます。管理職として部下やチームメンバーの能力を発揮するために必要なスキルなどを、専門家がワークショップなどを用いて解説する研修が一般的です。
ビジネスの基礎から経営者の思考回路に至るまで、幅広い範囲での内容が学べます。管理職を目指す人でも参加できる場合が多いため、機会があれば参加して見るといいでしょう。
マネジメント研修では、多角的な視点に立つことや部下の育成方法などさまざまな内容を学習できます。自分の足りないスキルを把握し、必要に応じて研修の受講を検討しましょう。「マネジメント研修」については、こちらの記事をご確認ください。
資格取得
マネジメントスキルを高めるための資格は多く存在しているため、これらを取得するのも方法のひとつです。関連する資格全てを取得するのではなく、自身が特に身に着けたいスキルに応じて資格を取得することが重要になります。
マネジメントスキルを身に付けられる資格はMBAや中小企業診断士などが挙げられます。しかし、全ての資格取得を目指しても、時間が足りず、中途半端になってしまうでしょう。身に付けたいスキルと目的を明確にし、取得する資格を選定することが大切です。マネジメントスキルを身に付けられる資格について詳しく知りたい方はこちらの記事へ。
「マネジメントスキル資格」については、こちらの記事をご確認ください。
実践を繰り返す
いくら知識だけを付けたり資格を取得したりしても、実践経験をしなければ身につかないスキルもあります。実際に実務でマネジメントを実施し、その際に得た気付きや反省を次回に生かすような工夫が必要です。
研修やセミナーの中には、ケーススタディとして学ぶ機会が設けられている場合があります。このような場合はケーススタディで学んだことを実践で再度確認し、気付き・反省をまとめるようにしましょう。
まとめ
マネジメントに向いている人は、初めからその素養を持っている人もいれば、そうでない人もいます。スキルを持っていない場合でも、諦めずに研修や資格取得を通して、マネジメントに必要なスキルや技術を身に着けるようにするといいでしょう。
また、経営者や人事担当者は、誰がマネジメントに向いているかを検討する必要があることから、タレントマネジメントシステムを活用するとより効果的な人材育成が可能となります。
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