ロジカルシンキングの代表的なフレームワークを紹介。社内での活用方法とは


ロジカルシンキングの代表的なフレームワークを紹介。社内での活用方法とは

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

情報を体系立てて整理し、順序立てて論理的に矛盾なく筋道を立てる思考方法をロジカルシンキングといいます。ロジカルシンキングに欠かせない情報整理に役立つのがフレームワークです。

本記事では、ロジカルシンキングのフレームワークについて解説します。

ロジカルシンキングのフレームワーク



物事を要素別に分け、順序立てて論理的に筋道を立てて考える思考方法をロジカルシンキングといいます。物事を要素別に分ける時に役立つのがフレームワークです。

ロジカルシンキングのためのフレームワークには多くのものがあります。ここでは、8つのフレームワークを見ていきましょう。

ロジックツリー

ロジックツリーは課題解決や問題定義に役立つフレームワークです。左に目標やテーマ課題を書き、右側に要素ごとに展開していきます。

ツリーの種類は次の3つです。

  • Whatツリー:要素分解に役立つ
  • Howツリー:問題解決に役立つ
  • Whyツリー:原因追及に役立つ


目的に応じて使い分けましょう。

ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーは結論に対して根拠を述べたい時に役立つフレームワークです。頂点に結論や主張を書き、その下に根拠や理由を書いていきます。

ピラミッドストラクチャーを使うと、1つの結論に対し、複数の理由を述べるため説得力が増します。営業力や提案力を上げたい時に利用してみましょう。

SCAMPER

SCAMPER(スキャンパー)は新たなアイデアを出したい時に役立つフレームワークです。次の7つの質問リストを作りそれに答えていくことで、アイデアが広がります。

  • Substitute(代用や置き換え)
  • Combine(組み合わせや統合)
  • Adapt(応用)
  • Modify (修正や変更)
  • Put to other uses(転用)
  • Eliminate (削除)
  • Reverse / Rearrange(逆転や再構成)


新しい発想やアイデアを出したい時に活用してみましょう。

SWOT分析

SWOT(スウォット)分析は自社の外部環境と内部環境を分析したい時に利用できるフレームワークです。

SWOT分析の4つの要素を見ていきましょう。

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)


強みと弱みは内部環境、機会と脅威は外部環境から、それぞれ該当するものを洗い出します。その後、「強み×脅威」「弱み×脅威」「強み×機会」「弱み×機会」の4つの組み合わせからどんな戦略が立てられるか検討するという手法です。企業の戦略や改善点などを見つけ出すのに役立ちます。

PDCA

PDCA(ピーディーシーエー)は継続的な業務改善に有効なフレームワークです。

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(評価)
  • Action(改善)


目標に向けた計画を立て、実行します。評価して問題があれば改善を行い再び計画を立てて繰り返します。継続的に業務改善したい場合におすすめの手法です。

OODA

OODA(ウーダ)も業務改善に有効なフレームワークです。PDCAは後戻りが難しく、組織やグループ全体で物事に取り組む場合に適した手法といえます。一方、OODAは行動前に方向づけや意思決定を行うため、途中で違和感を覚えた場合後戻りしやすいのが特徴です。

  • Observe(観察)
  • Orient(方向づけ)
  • Decide(意思決定)
  • Act(行動)


現状を客観的に観察し、取るべき行動の方向付けをします。その後、具体的な手段を決定し、行動に移すという流れです。実行に移した後はその成果について観察し、次のループへと進みましょう。

SMARTの法則

SMART(スマート)の法則は目標設定に役立つフレームワークです。

  • Specific(具体的)
  • Measurable(計測可能)
  • Achievable(達成可能)
  • Relevant(関連した)
  • Time-bound(期限が明確)


目標を立てる時は、このフレームワークに従って立てると必要な要素に漏れがありません。

多くの場合、ビジネスの場において「関連性のあるもの」とは「利益になるもの」を意味します。そのため、このフレームワークに沿って「計測可能で具体的、達成可能で利益につながる期限付きの目標」を設定すると良いでしょう。

3C

3Cはマーケティング環境の分析に役立つフレームワークです。

  • Customer(市場・顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社)


市場、競合、自社について、それぞれ書き出して分析を行いましょう。自社の立ち位置や市場との関係、競合との違いなどが明確になります。新商品の開発時にも活用できるフレームワークです。この分析結果を元に、SWOT分析などと絡めて新たな戦略を練り上げることも可能です。

ロジカルシンキングのフレームワークには様々な方法があります。ロジカルシンキングによって生み出されるメリットが企業にとって大きな意味を持つことから、多くのフレームワークが考えられているといえるでしょう。ロジカルシンキングについて詳しい内容を知りたい方はこちらの記事から

「ロジカルシンキング」については、こちらの記事をご確認ください。

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フレームワークをスムーズに活用できる場面



どのような場面でフレームワークを活用すれば良いかわからないという人もいるでしょう。ここでは、フレームワークをスムーズに活用する方法について解説します。

業務改善

DX 化や生産性向上のために業務改善が必要だと感じる場面は多いでしょう。業務改善の理由の特定や現状の洗い出し、業務整理などに、フレームワークが有効です。

例えば、業務改善が必要な理由を特定するために、フレームワークが利用できます。「何のために」業務改善するのかを明確にすることで、どの業務をどのように改善すれば良いのか具体的に見えてくるでしょう。

既存業務の可視化や整理にもフレームワークが利用できます。書き出すことで、具体的に業務内容が目に見えるため、従業員の間で認識を合わせられるでしょう。自分の業務が全て書き出されていることを確認できるため、漏れを防ぐことにもつながります。

日頃から実施しておく

フレームワークを使いこなせるようになるためには、考え方や理論を知るだけでなく、日頃から実践することが欠かせません。業務の中にフレームワークを取り入れることで、自然にロジカルシンキングを実践することが可能になります。

例えば、プレゼンテーションや商談において説得力や提案力が欠ける従業員に対して、白紙の「ピラミッドストラクチャー」を渡し、埋めてもらうように指示してみても良いでしょう。

提案力の高い従業員にも同様の作業を依頼し、2人の「ピラミッドストラクチャー」がどう違うのか確認することで、考え方の違いやピラミッドストラクチャーの活用方法が理解できます。

問題が生じたときに、ロジックツリーを渡し問題を分析してもらうのも1つの方法です。業務の中に自然にフレームワークを取り入れることで、従業員はロジカルシンキングを身に付けられるでしょう。

ひとつではなく複数のフレームワークを組み合わせる

ロジカルシンキングのためのフレームワークは数多くあります。複数のフレームワークを組み合わせると、より深く多角的に物事を分析できるためおすすめです。

例えば、3C分析で会社を取り巻く情報を全て洗い出した後、問題点を深堀するためにロジックツリーを活用する、ということが可能になります。

また、慣れるまではレームワークを正しく使いこなすことが困難な場合も少なくありません。

PDCAで業務を上手く回そうと試してみたけれど思ったように進まない場合は、OODAを試すと、どちらの手法がより現状に適しているのか判断できます。

1つの手法にこだわらず別のものを使う、複数を組み合わせる、など試行錯誤しながら色々なフレームワークに触れているうちに、自分なりの使いこなし方が明確になるでしょう。

まとめ

ロジカルシンキングを活用するには、フレームワークを使いこなすことが大切です。

様々なフレームワークを知り、使いこなすことで問題解決能力や提案力の向上が期待できます。生産性向上や新しいアイデアを生むために必要なフレームワークも少なくありません。

フレームワークを使いこなすには、日常的に触れることが大切です。業務の中に自然にフレームワークが活用できるような体制を作り、社内にロジカルシンキングを浸透させていきましょう。

社内にロジカルシンキングを浸透させるためには、研修も有効です。タレントパレットを導入すると、社員の研修管理も簡単に行えます。

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