こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
物事を体系的に整理し、矛盾がないように筋道を立てて考えることをロジカルシンキングといいます。ロジカルシンキングを身に付けると、意思決定が円滑になる、提案力や問題解決能力が向上する、など様々な利点があるため、ビジネスの現場で活用している人もいるでしょう。ロジカルシンキングを身に付けるために、様々な例題に取り組むことも有効です。
本記事では、ロジカルシンキングの例題を取り上げ、解説しています。
ロジカルシンキングの概要
ロジカルシンキングとは、物事を体系的に整理し、矛盾なく筋道を立てて考える思考法です。
ロジカルシンキングを身に付けると、物事の本質を見抜けるようになります。客観的な視点で物事を分析できるようになる点もメリットです。問題解決力が向上し、説得力のあるプレゼンや提案が可能になるため、ビジネスの現場でも注目されています。
ロジカルシンキングのフレームワーク
ロジカルシンキングを行う際は、フレームワークを用いると情報の整理に役立ちます。ここでは代表的なものを3つ見ていきましょう。
- ロジックツリー
- ピラミッドストラクチャー
- 5W2H
ロジックツリー
左側に問題や課題を配置し、要素となる事柄を右に枝分かれさせながら書いていく手法です。問題や課題を深堀したい時や、課題解決を求めているときに有効な手法といえます。
ピラミッドストラクチャー
頂点に主張したいことや結論を配置し、下に根拠や理由を置いていく手法です。結論に至るまでの理由や根拠をわかりやすく伝えられます。意見を主張する時や提案する時など、相手を説得したい時に有効な手法といえるでしょう。
5W2H
ビジネスシーンで活用できるフレームワークの1つが、5W2Hです。
- Why(なぜ)
- What(何を)
- Where(どこで)
- When(いつ)
- Who(誰が)
- How(どのように)
- How much(いくらで)
5W1Hに予算に該当するHow Muchを加えることで、コストを意識した提案を行うことが可能になります。企画書やプレゼンテーションの作成などで活用できるフレームワークです。5W2Hを活用すると、漏れなくわかりやすい提案ができるようになるでしょう。
ロジカルシンキングのフレームワークには多くの種類があり、それぞれのフレームワークによって物事の考え方や捉え方が大きく異なります。ロジカルシンキングのフレームワークについてより詳しく知りたい方はこちらの記事から。
「ロジカルシンキングフレームワーク」については、こちらの記事をご確認ください。
ロジカルシンキングが注目されている理由
ビジネスにおいてロジカルシンキングが注目されている主な理由は次の3つです。
- 問題解決能力の向上
- 提案力の向上
- コミュニケーション力の向上
ロジカルシンキングを身に付けると、問題が生じたときに論理的に原因を突き止め解決することができるため、問題解決能力が向上します。ビジネスの現場では多くの問題や課題が発生するため、ロジカルシンキングが重宝されるのです。
また、論理的に説明できるため相手に対して説得力のある提案ができます。提案力が向上すると、営業力アップや顧客満足度向上などが期待できるでしょう。
加えて、ロジカルシンキングを身に付けると、物事を客観的に分かりやすく説明することが可能です。分かりやすい話ができると、相手との意思疎通が図れるためコミュニケーション力の向上にも繋がります。
社内にロジカルシンキングを根付かせるには、概要を知った上で実践にどう活用できるのか把握しなければなりません。 ロジカルシンキングについて詳しく知りたい場合はこちらの記事から。
「ロジカルシンキング」については、こちらの記事をご確認ください。
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ロジカルシンキングの例題まとめ
ここでは、ロジカルシンキングの例題についてとりあげます。例題に取り組むことで、ロジカルシンキングの具体的な手法が見えてくるでしょう。
帰納法
例題「他の営業担当者と比べて売上が著しく低い。どうすれば良い?」
帰納法とは多くの情報から共通点を探し結論を導く手法です。この場合は、自分以外の営業担当者は売り上げが上がっているため、売上を上げている営業担当者から情報を集めなければなりません。
客層、販売時間帯、営業トーク、場所、電話回数など様々な情報を集め、共通点を導き出します。
結果として、売れている人たちの共通点が見えてくるでしょう。自分に足りない要素を見つけ、共通点からできることを取り入れます。
演繹法
例題「新商品開発に演繹法を利用するには?」
演繹法は一般論や常識を前提として検証事案と組み合わせ、説得力のある結論を導く手法です。一般的に「顧客やユーザーの悩みを解消すると商品が売れる」といわれています。そのため、アンケートなどで顧客やユーザーの悩みや問題を聞き、それが解消するための商品開発を行う、といった活用方法が考えられるでしょう。
ロジックツリー
例題「顧客からのクレームを減らすには?」
ロジックツリーを使って、顧客からのクレームがどうして来ているのか深堀していきます。主なロジックツリーは次の3つです。
- 要素構造を把握する「Whatツリー」
- 原因を掘り下げる「Whyツリー」
- 解決策を掘り下げる「Howツリー」
まず、Whatツリーで顧客からのクレームは「何」なのか要素を分解していきます。その次にWhyツリーで「どうしてその要素が起きるのか」1つずつ確認していきましょう。最後に、Howツリーで「どのように解決すれば良いのか」を探ります。
このようにロジックツリーを使うと、丁寧に1つずつの要素について解決方法を見出すことができるでしょう。
MECE
MECEとは、「漏れなく、ダブりなく」情報を整理する手法です。様々なフレームワークがありますが、ここではマーケティング戦略の構築に有効な4P分析を用いた例題に挑戦してみましょう。
例題「自社商品を4P分析してみよう」
4P分析とは次の4つの要素を整理する手法です。
- Product(製品)
- Price(価格)
- Place(流通)
- Promotion(販売促進)
例えばスターバックスは4P分析で自社のターゲット層を捉えて成功を収めています。
- Product:国の文化に合わせサイズや商品内容、接客方法を変更
- Price:高級感のある価格設定
- Place:ブランドイメージに沿った立地への店舗展開
- Promotion:テレビCMは使わず、口コミを中心にした宣伝戦略
自社の商品も4P分析を活用し、より有効なマーケティング戦略を導きましょう。
弁証法
例題「『毎日忙しくて朝食を取る時間がない』『体のためには朝食を食べた方がいい』この2つを同時に解決するにはどうすれば良いか?」
弁証法とは相反する2つの意見から、新たな解決方法を導く思考法です。
例題の場合は、「時間がなくても口にできる、飲む総合栄養食の提案」などが考えられるでしょう。弁証法は新しいアイデアや新商品開発の際に役立つ思考法の1つです。
顧客アンケートや顧客のクレーム、現在の自社商品の問題点などを洗い出し、「矛盾する2つの意見を解決するにはどうすれば良いか?」と考えてみると、これまでになかった新しいアイデアが浮かんでくることがあるでしょう。
ゼロベース思考
例題「現在、A社では始業時間が午前9時となっている。これは本当に全従業員にとって効率的といえるのか?」
自分の中の先入観や思い込み、固定観念などを捨てて、ゼロの状態から物事を考えることをゼロベース思考といいます。
既にルールとなっているものや世間一般で常識だといわれていることを疑う時にも活用できる思考方法です。
例題の場合は、全員9時から仕事をはじめることが本当に効率的なのかどうか、様々な角度から検証してみましょう。例えば「取引先と連絡が付きやすい時間」「顧客の都合の良い時間」など、自社以外の人の都合の良い時間を全て洗い出し、検討してみます。場合によっては、部署ごとに始業時間を変えた方が効率的かもしれません。
まとめ
ロジカルシンキングとは、物事を体系的に整理し、矛盾なく筋道を立てて考える思考方法です。問題解決能力や提案力向上などに繋がるため、ビジネスの現場でも重宝されています。
本記事では、ロジカルシンキングを用いて答えを導く例題を6つ紹介しました。例題をそのまま実務で使うことは難しいですが、例題を解くことで考え方の基本を掴むことができるでしょう。
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