リーダーシップとマネジメントの違いは?求められるスキルや高め方も解説


リーダーシップとマネジメントの違いは?求められるスキルや高め方も解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

リーダーシップとマネジメントは、どちらもビジネスでチームを率いるためのスキルとして知られています。しかし、違いを説明できる方は少ないのではないでしょうか。

リーダーシップは「統率力」、マネジメントは「管理」を意味する言葉で、求められるスキルや目標が異なります。

人事を担当している方は、両者の違いを正しく理解した上で人材の配置や育成に活かしましょう。

リーダーシップとは



リーダーシップは、直訳すると「統率力」です。言い換えると、大きな目標を掲げて向かうべき方向を示し、集団を引っ張っていく力を指します。

詳しい定義は時代や提唱者によって異なりますが、大まかにはそのような能力と捉えるとよいでしょう。

リーダーシップについては、以下の記事で詳しく解説しています。

「リーダーシップ」については、こちらの記事をご確認ください。

リーダーにだけリーダーシップが必要なわけではない

リーダーシップはリーダーが持つべき能力として挙げられがちですが、リーダーに任命された人だけが持っていればよいわけではありません。

会社内のプロジェクトで方向性を示さなければならない立場の人であれば、リーダーのような肩書きがなくてもリーダーシップが必要です。

また、どの従業員にも少なからず主体性を持って動くことが求められる場面があるため、周囲の人と綿密なコミュニケーションを図りながら行動できるようなリーダーシップが求められるでしょう。

マネジメントとは

マネジメントは、直訳すると「管理」です。ドラッカーの著書「マネジメント」では、「組織に成果を上げさせるための道具・機能・機関」と定義されています。

企業に置き換えて考えると「企業としての目的を達成するために、今ある資産(人材・予算など)を適切な場所に分配する」ことといえるでしょう。

マネジメントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

「マネジメントとは」については、こちらの記事をご確認ください。

マネージャーにだけマネジメント能力が必要なわけではない

マネージャーとマネジメントは似ている言葉ですが、マネージャーだけがマネジメントを行うわけではありません。

マネジメントは掲げた具体的な目標を達成するまでサポートする力を指すため、マネージャーという役職でなくてもマネジメントの能力は必要です。

期日までに与えられた仕事をこなす、書類を問題ない形で提出できるように管理するなど、仕事は小さなマネジメントを積み重ねて作り上げられるため、どの従業員も持つべき能力といえるでしょう。

リーダーシップとマネジメントの3つの違い



リーダーシップとマネジメントの違いは、大きく分けて3つあります。どのような違いがあるのか確認し、力を発揮する場面を区別できるようにしましょう。

設定する目標やビジョン

リーダーシップでは、将来のビジョンなどの抽象的な目標を掲げます。

「1年後に会社を◯◯のようにする」や「10年後は△△になるイメージを持って事業を進めよう」など、目標は全員が想像しやすいものになるでしょう。

一方、マネジメントにおいては「利益目標1億円」といった具体的な数字を使った目標を掲げるため、目標や方向性の立て方といった点で違いがあります。

求められるスキル

リーダーに求められるのは物事を俯瞰で見つつ、大きな目標に向けて人を引っ張っていくスキルです。具体的には、以下のようなものが挙げられます。

・長期的な計画を立てられる力
・将来を見通す力
・信頼できる人間性
・モチベーションを高める力
・リスクを負う責任感
・組織や従業員に新たな発見を与える力

一方でマネジメントに求められるのは、具体的な数字や目標を達成するために何をすべきかを考え実行に移せる力です。

例えば「計画作成」や「コーチング」、「スケジュール・人材・物資の管理」などのスキルが求められます。

リーダーに求められるスキルは、以下の記事で詳しく解説しています。

「リーダースキル」については、こちらの記事をご確認ください。

対象となる時間軸

リーダーシップは「未来」、マネジメントは「現在・過去」に目を向けているという、対象とする時間軸の違いもあります。

リーダーシップが必要とされる場面は、組織に変革を起こしたい時、もしくは新しいことを始めたい時です。

一方でマネジメントが必要とされるのは、現在進行形のプロジェクトがある時といえます。

リーダーシップとマネジメントには似ている部分もあるため、対象となるプロジェクトで求められているのはどちらなのかを判断しましょう。

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リーダーシップとマネジメントの両方に必要なスキル

リーダーシップとマネジメントの双方に共通するスキルは、主に4つあります。

一貫した意志力

リーダーシップとマネジメントは、目標の種類は違っていても、どちらも計画を最後までやり切る意志力が求められます。

リーダーシップやマネジメントを発揮する人の意志がブレてしまうと、目標を達成しにくくなるだけでなく、メンバーに不信感を抱かれかねません。

決断力

リーダーシップ・マネジメントのどちらでも、大小さまざまな決断を求められる場面があります。

そのため、部下や組織から決断を求められた時に、はっきりと決断できる力が必要です。

決断できないと企業内での信用低下につながり、発言などに対する信頼が薄れるおそれがあります。

コミュニケーション力

コミュニケーション力がないと方向性がズレやすく、取り返しのつかない状態になってからしか問題に気づけないおそれがあります。

普段から組織や部下と密接にコミュニケーションを図り、問題が起こった時にすぐ相談や報告ができる組織を構築しておきましょう。

事務処理能力

リーダーシップやマネジメントが求められる人物は、最終決定を行う立場であるケースが多いです。

重要な書類を作成する機会も多いため、正確でスムーズな事務処理を行える能力が求められます。

他の従業員に準備を任せていたとしても、最終的なチェックを行うのはリーダーシップやマネジメントを担う人になることを覚えておきましょう。

リーダーシップやマネジメントスキルを高める人材育成手法

リーダーシップやマネジメントを担う従業員に必要なスキルが不足している場合は、人材育成によって能力を高めることも可能です。

以下の3つの育成手段の特徴を把握し、自社に必要なスキルの高め方を見つけましょう。

研修の実施

社内で研修を実施することで、能力の高め方や必要なマインドを知ることができます。

大人数を対象に期間を設けて行う集合研修や、社員が空いている時間に受講できるeラーニング研修などさまざまな種類があるので、社員の希望や社内環境にマッチするものを選びましょう。

リーダーシップ研修に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。

「リーダーシップ研修」については、こちらの記事をご確認ください。

外部講習の受講を推奨

社内に教える人がいない、または教える人員を割く余裕がないなど、社内で研修を実施できないケースもあるでしょう。

この場合は能力を身につけてほしい人材に対し、外部で行われているリーダーシップやマネジメントに関する講習の受講を推奨することで、ピンポイントで能力を高められることがあります。

リーダーシップの能力を高めるといっても、企業側の求めているスキルが具体的にどのようなものなのか明確になっていないと失敗に終わるリスクもあるため、研修内容を精査して受講を勧めるようにしましょう。

コーチングの活用

コーチングとは、「コーチと呼ばれる指導者が相談者に対してヒアリングを行い、相談者自身に解決策を気づかせる」ことです。

コーチングは課題を解決する方法ではなく、相談者自身の中に眠っている答えを引き出すことで、相談者の成長やモチベーションの向上を促します。

コーチングを活用したい場合は外部のコーチに依頼するか、社内でスキルを持つコーチに指導させましょう。

まとめ

企業でプロジェクトを円滑に進めるためには、リーダーシップとマネジメントの能力が必要です。両者の違いを理解して、自社の人材を適切なポジションに配置できるようにしましょう。

タレントパレットでは、社員に紐づくデータを一元管理できます。

能力にマッチした「人材配置」を実施できるだけでなく、研修などの人材育成が円滑に進んでいるかどうかを確認できるシステムの導入も可能です。

リーダーシップとマネジメントを持つ人材を効率的に育てたい、または適切に配置したいとお考えであれば、一度ご相談ください。

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