こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
企業の成長を目指すためには、従業員の可能性を引き出すことが重要になります。そのために活用されるのがジョブポスティングです。今回はジョブポスティングの特徴やメリット・デメリットや実施する際の注意点について解説します。
ジョブポスティングを導入しようと考えている経営者や人事労務担当者は、ぜひ目を通してみてください。
ジョブポスティングとは?
ジョブポスティングがどのような制度なのか、気になっている方もいるでしょう。新たな制度を導入することが負担になってしまう場合もあるので、あらかじめどのような制度か、どのようなときに活用できるのかなどを把握することも大切です。そこでまずは、ジョブポスティングについて解説します。
社内で業務内容を公表して人材選抜を行うこと
ジョブポスティングは、企業が必要とする職種やポストの要件を社内で公開し、応募者を募り、人材を選抜する人事制度です。新たな事業をスタートする際やプロジェクトチームを新規立ち上げする際に活用されます。
従業員のモチベーションを高めたり、有能な人材が社外へ流出することを防いだりするなどの効果が期待できるため、企業にとっても従業員にとってもメリットがある制度です。
ジョブポスティングがもたらすメリット
ジョブポスティングはリスクを抑えつつ、キャリアチェンジやキャリアアップを提案できる方法です。
人事部と受け入れ先の部門だけでやり取りし、決定するケースが多いため、所属している部門の上司に知られにくいのは、従業員にとって大きなメリットになるでしょう。
【企業】優秀な人材の発見・流出防止
現在勤めている企業でキャリアアップを目指しにくいと感じた場合、従業員は転職を考えるケースもあるでしょう。
優秀な人材が流出してしまうと企業にとってもデメリットが大きいですが、それを防げるのがジョブポスティング制度です。ジョブポスティング制度を導入すると、社内でキャリアアップを目指しやすくなると同時に、優秀な人材を発見するためにも役立ちます。従業員の可能性を引き出すことができれば、企業自体の成長も望めるでしょう。
【企業】採用コストを減らし即戦力を得られる
ジョブポスティングを行うと社内の人材を活かせるため、新たに外部から採用する手間やコストを省いて即戦力を得られます。
従業員であれば実力や実績も把握できているので、何を任せると効果が期待できるかなどを判断しやすくなるでしょう。新規採用ではいくら経験があっても、やり方などに馴染むまでに時間がかかってしまうものです。そのタイムラグをなくすためにも、ジョブポスティング制度は魅力的な制度だと考えられます。
新しくプロジェクトチームや事業を立ち上げる際などは、特に実力を把握している人材のほうが安心して任せられるでしょう。
【従業員】社内でスキルアップできる
従業員にとっては、社内でスキルアップができるという点がメリットとして挙げられます。やってみたいポジションや仕事があったとしても、スキルや経験値が足りないと感じる場合もあるでしょう。そのようなときに、ジョブポスティング制度を踏み台にすることもできます。
結果的にスキルアップができれば、従業員のモチベーションや満足度も高まり、離職リスクの軽減も期待できるでしょう。
【従業員】昇給や昇格の可能性がある
ジョブポスティング制度に応募して新規事業やプロジェクトで成功すると、昇給や昇格の可能性も高くなります。キャリアアップを目指したいのであれば活用すべき制度です。転職だと給料や役職が保証されていませんが、この制度を使えば社内で昇級しやすくなります。
昇給や昇格のチャンスはそうそうありません。だからこそ、ジョブポスティング制度に応募して成果を出せるように努力してみる価値は大いにあります。成果を出せれば、社内での評価は格段に高まるはずです。
【従業員】自分の強みや得意分野の発掘
従業員の強みを伸ばせることも、ジョブポスティングのメリットです。勤務先で自身の強みや得意分野を活かせる部署やプロジェクトチームができた場合、そこで働きたいと思うのは当然でしょう。また、応募することで自分の強みや得意分野に気が付く場合もあります。
得意分野でスキルを伸ばせれば結果も出しやすくなるので、企業にとってのメリットにもつながるでしょう。双方にとってメリットがある制度となるので、導入する価値は大きいといえます。従業員が強みや得意分野を活かしながら、働くモチベーションのアップや維持にも役立つのがジョブポスティングです。
ジョブポスティングの注意したいデメリット
ジョブポスティングはメリットもありますが、注意すべきデメリットもあります。どのようなデメリットがあるのか知っておくことも、ジョブポスティング制度を導入する際に重要です。続いては、企業と従業員が感じるデメリットを3つずつご紹介します。
【企業】選定基準が曖昧になる
人材の選定基準が曖昧だと、優秀な人材を確保できなくなってしまいます。新規プロジェクトチームや事業に優秀な人材を引っ張りたいのであれば、あらかじめ選定の基準を決めておきましょう。先に基準を決めておかないと曖昧なまま選考は進んでしまい、思ったような結果を得られなくなる可能性もあります。
そのような状況になると、せっかくの新規プロジェクトや事業も失敗に終わるリスクが高まり、企業側も従業員側も後悔する結果になりかねません。優秀な人材を確保し成功させるためには、選定基準をしっかりと決めておいてください。
【企業】落選者のケアが必要になる
落選すると仕事に対するモチベーションが下がってしまうので、企業としては適切なケアが必要です。仕事に対するやる気だけではなく、人間関係を保つためのフォローアップも重要になります。
どのようなフォローをするかということも、あらかじめ考えておきましょう。いざというときにフォローしようとしてもどうすればよいのかわからないのでは、従業員の離職につながる可能性も高くなってしまいます。しかしきちんとフォローできていれば、モチベーションを維持できるので離職のリスクは低くなるでしょう。
【企業】事業内容によっては応募者が集まらない可能性がある
事業内容によっては応募する従業員がいない、もしくは想定よりも著しく少ないといった可能性もないとは言い切れません。事業内容やプロジェクトの内容がよほど魅力的でない限り、人は集まらないと考えておきましょう。ジョブポスティング制度を導入するのであれば、魅力を感じてもらえるような事業内容にすることが重要だといえます。
せっかくジョブポスティング制度を導入して新規事業やプロジェクトチームを立ち上げようと思っても、人が集まらなければ実現が難しくなるでしょう。それを加味したうえで、ジョブポスティングを使うのか、外部から採用するのかといった判断を下すことも重要です。
【従業員】元部署との人間関係悪化
ジョブポスティングに応募して新規事業やプロジェクトチームに参加するようになったとき、元部署との人間関係が悪化してしまう場合もあります。元部署が人手不足などの問題を抱えている場合、妬まれてしまうリスクも考えられるでしょう。部署やプロジェクトチームが違っても社内で顔を合わせる場面が多いときは、居心地の悪さを感じてしまいます。
また、元の部署に戻ろうとしたときに人員補充されていて戻れないといったパターンも考えられるでしょう。さらに、業績が急落してリストラされてしまう可能性も考慮しなければなりません。
【従業員】新規立ち上げのため労力がかかる
初めての事業を行う場合、立ち上げに時間がかかってしまいます。また、どのくらい労力がかかるかも未知数です。既存業務と掛け持ちをする場合は、特に負担が大きくなってしまうでしょう。
労働時間が増えてしまう可能性もあり、ワークライフバランスを大切にしたい従業員だと不満が募ることも考えられます。そのため、ジョブポスティング制度に応募するならそれを加味しておかなければなりません。
業務量も未知数なので誰にも予想できないでしょう。そのような状況下で成果を出さなければならないプレッシャーも感じるようになります。
【従業員】うまくいかない可能性もある
ジョブポスティング制度を利用すれば、昇給や昇格などの可能性が高くなります。しかし、異動先でスキルや経験を活かせなければ、キャリアダウンとなる場合も考えられるでしょう。さらに、結果を出せなければ、閑職への異動やリストラなどのリスクも高まります。
また、短期間のうちに何度も応募がかかる部署やプロジェクトチームは、管理職や部門自体に問題があるといったケースも考えられるでしょう。あらかじめ確認しておかないと、異動してから苦労するリスクも高まってしまうので注意してください。
ジョブポスティングだけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析
ジョブポスティング制度を導入するには企業側のメリット・デメリットだけではなく、従業員側のメリット・デメリットも把握しておく必要があります。双方にとってメリットが大きい結果を出すための制度を構築するには、タレントパレットの利用がおすすめです。
時代は人材情報「管理」から人材情報「活用」へ!
タレントマネジメントシステム『タレントパレット』で、様々な経営課題と向き合えます。
・あらゆる人事情報を一元集約
・人材の見える化で埋もれた人材を発掘
・AIシミュレーションで最適配置を実現
・簡単操作で高度な人事分析が可能
⇒タレントパレットの資料を見てみたい
企業が知っておきたいジョブポスティング実施時の注意点
ジョブポスティングを実施しようと考えている企業は、注意点も把握しておく必要があります。注意点をしっかりと踏まえれば、企業にとっても従業員にとっても大きい結果を生み出すことにつながるでしょう。最後に、企業が知っておきたいジョブポスティング実施時の注意点を解説します。
業務に必要な経験・スキルを明確化する
ジョブポスティングは、従業員のスキルアップや組織のパフォーマンス向上を目的としています。そのため、条件がはっきりしていないと期待外れな結果に終わってしまう可能性もないとは言い切れません。しっかりと結果を出すためには、業務に必要な経験・スキルを明確化することが重要です。
従業員の成長につながるスキルや条件などは、厳しめに決めておくのがおすすめです。必要な経験・スキルを含めてルール化されていれば、2回目以降のジョブポスティングにも役立ちます。
従業員のスキル管理を効率的に実施する
ジョブポスティングを行う際、従業員のスキル管理を行うことが重要です。候補者について、上司や同僚から勤務態度や適性などに関する情報を集めましょう。過去の実績などもチェックし、立ち上げようとしている事業やプロジェクトチームにとって本当に必要な人材か確かめます。
また、適材適所であるかを確認するためにも、スキル管理は重要なポイントになるでしょう。得意分野を発揮できる部署やプロジェクトに配属されたほうが結果を残しやすくなるためです。ジョブポスティングの実施を考えているのであれば、早い段階から従業員のスキル管理を行うようにしましょう。
選抜者および部署のケア
ジョブポスティングは、異動が完了したら終わりというわけではありません。選ばれた人が業務に集中できるような環境を構築したり、人材が抜けた部署のケアを行ったりする必要があります。異動先で良好な人間関係を築けていなければ、希望した異動でも不満が募ってしまうでしょう。
また、人材が抜けた部署では、人員不足による業務負担の増加で不満が蓄積する可能性もあります。不満が募ってしまうと、最終的には離職の原因になるリスクも考えられます。さらなる人員不足に拍車がかかってしまうので、企業側はきちんと対応しなければなりません。
フォローアップ体制が整っていないと、それ以降のジョブポスティングに悪影響を与える可能性もあります。そうなる前に、十分なフォローができる体制を整えておきましょう。
まとめ
ジョブポスティングを行う際、どのような目的で行うのか、どのようなスキルや経験が必要なのかなどを明確にすることが重要です。目的などが明確になっていれば、適材適所の人材を選びやすくなり、新規事業やプロジェクトが成功しやすくなるためです。また、どのようなメリット・デメリットがあるかも把握しておくと、より効果的な制度を構築しやすくなります。
ジョブポスティング制度を導入するのであれば、人材データ分析と人材データベースを紹介するサービスが活用できるタレントパレットがおすすめです。ジョブポスティング制度の導入を考えている方は、ぜひ資料請求からお問い合わせください。
タレントパレットのHPはこちら