こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
人間が引き起こすミスをヒューマンエラーと呼びます。ヒューマンエラーを防ぐためにはどのような点に気を付ければよいのかと頭を悩ませている企業も多いのではないでしょうか。
本記事では、ヒューマンエラーを防ぐためにもヒューマンエラーのチェックポイントと事例について解説します。
ヒューマンエラーのチェックポイント
ここでは、ヒューマンエラー防止に役立つチェックポイントについて解説します。発生すると想定されるヒューマンエラーを従業員に事前に教えておくといった方法も効果的です。
発生を未然に防ぐ
ヒューマンエラーの発生に関しては、できるだけ未然に防ぐ方法を検討しましょう。経験や知識が浅い時にヒューマンエラーが起きやすくなります。新入社員などに対しては事前の教育を徹底しましょう。
加えて、「危険なことが起きたが幸い、大きな問題には至らなかった」という「ヒヤリ・ハット」案件を全て報告してもらい、即座に対策を立てることが大切です。ヒヤリ・ハット案件の対策を立てると、大きな事故や問題の発生の未然防止につながります。
自社にあてはまる事例を知り対策を立てておく
業界ごとにおきやすい「ヒューマンエラー」の傾向は知っておきましょう。建設業であれば「作業員や資材の墜落」「機械の転倒」などは代表的なヒューマンエラーです。経験不足によるミス、慣れによる気のゆるみ、疲労による集中力低下などが起こりやすい現場も少なくありません。
こういった場合は事前教育やマニュアル作成、定期的な注意喚起、適切な休息などを取り入れヒューマンエラー対策につなげましょう。業界ごとに事例は大きく異なります。自社内のヒューマンエラーに関する情報収集と合わせて、同じ業界で起きたヒューマンエラーの事例を知ったうえでの対策立案が大切です。
予測対策する
過去に社内及び同業他社で起きた「ヒヤリ・ハット事例」と「ヒューマンエラー事例」をできる限り集めましょう。今後そのような事例が起きた際も全て報告できるような仕組みの整備が大切です。
ヒューマンエラーが起きた際は原因分析が欠かせません。事例分析から将来起きる可能性があるヒューマンエラーを予測し、それに対する対策立案が大きな事故やミスの防止につながります。
また、作業現場などで命にかかわるようなヒューマンエラー事故を防止するためには、危険予知訓練を実施しましょう。危険予知訓練とは、作業状況のイラストや写真、あるいは実際に現場で作業しながら、そのなかに潜む危険要因やそれが引き起こす事故の現象を話し合い、危険要因を認識することを指します。
危険個所や行動目標を定め、「指さし確認」などを行い、行動前に安全を先取りするよう努めましょう。
人的作業がどの程度あるのか把握する
ヒューマンエラーを防止するには、人的作業を機械に置き換えることも有効です。多くの単純作業は、人よりも機械の方がミスなく早くこなせます。社内の人的作業を可能な限りIT化することは、ヒューマンエラーの防止だけでなく業務効率化の促進にもつながるでしょう。
業務環境の把握を行う
社内の風通しを良くするとともに、エラーが起きやすい業務環境については現場への指示だけでなく、明確な改善が必要です。
たとえば、次のようなケースではヒューマンエラーが発生しやすいといえます。
・長時間労働などで疲労がたまり、集中力が低下する
・環境として事務所や作業場の整理整頓が行き届いてない
事務所や作業場の整理整頓が行き届いてないことがミス発生につながるケースもあるでしょう。
会社内の風通しが良くなければ、「ヒヤリ・ハット」案件やヒューマンエラーの報告を怠りがちになり、ミスの要因を共有できません。必要な情報を報告してないために、ミスが起きるケースも多く見られます。
結果として、予防策が取れないため、大きな事故やミスの増加につながるのです。社員同士のコミュニケーション不足もヒューマンエラーの要因となる点を把握しておきましょう。
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ヒューマンエラーの事例
ヒューマンエラーにはどのようなものがあるのでしょうか。数多くの事例を知ることで、具体的な防止策が立てられます。ここでは、ヒューマンエラーの事例についてみていきましょう。
企業機密の情報漏洩
企業機密が流出した事例にはさまざまなものがあります。いくつかの事例をみていきましょう。
- 顧客情報が入ったUSBを紛失した
- パスワードが漏れて、不正アクセスされ情報を抜かれた
- パソコンを置き忘れて、機密情報が漏れた
氏名や住所、電話番号、カード情報をはじめとした顧客情報の流出は企業の信頼を大きく損ねる重大事案です。「うっかり置き忘れた」というヒューマンエラーの発生を完全に防ぐことはできません。防止のためには、パスワードやUSBなどの管理方法の見直しやセキュリティ対策の強化などが必要です。
業務中のケガ
ヒューマンエラーがケガにつながるケースも少なくありません。次のような事例があげられます。
・長時間労働が続き疲労で注意力が低下していたため、高いところからモノを落とした
・機械の使い方が良く分からず、誤った使用方法でけがをした
重大なミスは命のかかわるケースもあるため、ヒューマンエラーの中でも減らしたいものの1つといえるでしょう。長時間労働や単純作業の反復は集中力が低下することが知られています。ケガを防止するためには、次のような対策が必要です。
- 誰が使ってもけがをしない機械の導入
- 長時間労働の禁止
- 定期的な休憩
自社に適した対策を取り入れましょう。
注文漏れ、オーダーの遅延
従業員の経験や知識が不足している場合、「注文漏れ」や「オーダーの遅延」などが発生する場合があります。
たとえば、飲食店に勤め始めたばかりの社員が、客の注文を誤って聞き取ったため「オーダーミス」をする、という事例がありました。
電話に慣れていない従業員が電話で注文の数量を聞き取った際、数を聞き間違えたという事例もみられます。注文漏れやオーダーミスを防ぐためには、デジタル化を検討してみましょう。人間が直接注文を聞かず、データのやり取りで受注すると、「聞き間違え」によるヒューマンエラーの発生を防止できます。
引継ぎミス
丁寧な引継ぎを行わないためにミスが起こるケースとして、次のような事例がありました。
- 営業担当者が引継ぎを行う際に、顧客情報が抜けていたために、新しい担当者がその顧客の元へ脚を運ばずにクレームが来る
- 引継書に書き誤りがあったため業務ミスを行った
引き継ぎ書は誤りのないように作成する・抜けがないように担当者がチェックするなど、丁寧な引継ぎが求められます。また、普段から担当者だけでなく周囲の人と業務内容を共有し、引継ぎミスに周囲の人が気付くシステムを構築しておきましょう。
在庫・業務の判断エラー
先入観や思い込みに囚われて、業務に対する判断を間違えるのもヒューマンエラーの1つです。
次のような事例があります。
- 仕入数を間違えて過剰在庫となる
- 発注ミスをして不要なものがくる
判断エラーは、判断基準があいまいで明確にされていない場合に生じるものです。前もって判断基準を明確にしておくと、判断エラーの防止につながります。発注を担当者一人に任せず、複数人での確認体制の導入などを検討してみましょう。
薬剤の取り違え
勘違いや思い込み、注意不足、慣れによる確認不足などで薬剤の取り違えが起こるケースがあります。マニュアルの整備やチェック体制・監査体制の強化などがヒューマンエラーの防止につながるでしょう。
業務過多によって現場に余裕がなくなり、確認作業をスキップする場合もあるため注意が必要です。マニュアルや確認方法の見直しとともに、現場の負担量や仕組みの整備なども確認しなければなりません。
ヒューマンエラーはマニュアル不備、伝達・判断ミスをはじめ、様々な要因で起こります。具体的な対策を詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照してください。
「ヒューマンエラー対策」については、こちらの記事をご確認ください。
まとめ
ヒューマンエラーは人の間違いによって引き起こされるミスです。多くの事例を知り、対応策を立てることがヒューマンエラーの減少につながります。
仕事に対する経験や知識不足がヒューマンエラーの原因となるケースも少なくありません。また、仕事に対する慣れや過信がヒューマンエラー発生の一因となる点にも注意しましょう。
そのため、誰もがヒューマンエラーを起こしうることを前提に、対策を立てなければなりません。従業員に対するヒューマンエラー教育の実施、マニュアルの整備、労働環境の整備など様々な観点から対策を立て、ヒューマンエラーを防いでいきましょう。
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