コア人材の採用と育成のポイント! コア人材の一般的な定義も紹介


コア人材の採用と育成のポイント! コア人材の一般的な定義も紹介

企業の成長と、ビジネスの成功、収益を上げる構造を確立するために欠かせないのがコア人材です。コア人材の一般的な定義や採用・育成のポイントについて解説します。

コア人材とは

 
コア人材とは、本人が有する専門的知識やスキル、経験、経営視点などを活かして事業を支え、成長を担う、企業の中核となる人材のことです。
 
ただし、コア人材に求められる要件は企業の業種、規模、成長のどの段階にあるかによって異なるため、コア人材に求められるスキルや能力は一律ではありません。
ただし、共通して言えるのは、コア人材は企業の発展段階および社会環境や市場の変化に合わせて、企業をあるべき姿に近づけるためのキーとなる人材であるということです。
 
また、コア人材と対極的な意味を持つ人材といわれるのがフロー人材です。フロー人材はパートタイム、アルバイト、派遣社員、契約社員などの形で働く、流動的な人材を指します。近年の人材の流動化に伴い、正社員であっても数年程度で転職していく人は増えており、こうした人材もフロー人材に含められるとも考えられます。
 
そのため人材管理においては、コア人材とフロー人材の両方をいかに上手く活用するかが多くの企業にとって重要な課題となっています。またフロー人材の中にもコア人材としての適性を持つ人はいるので、そうした人材をつなぎ止めて起用し、育成していくことも求められています。
 
 

コア人材の必要性

 
まず確認しておきたいのは、コア人材は企業に収益をもたらす人材であるということです。リーダーシップを持つトップの意思を汲み取ってビジネスモデルを実効性あるものにし、事業を軌道に乗せる原動力となり、安定した収益を得ることに寄与します。コア人材はまた、他社との差別化を図る上でも不可欠な存在です。差別化のポイントとなるコア業務を担い、クオリティの高さやアイデア、工夫によって顧客との信頼関係を築き、市場における優位性を保持するために活躍する存在となります。
 
こうした行動を示すことで組織に活力を与え、結束力を高めて生産性を向上させられるのもコア人材を保有するメリットです。ある程度長期間在籍して経験を積めば会社の状況を熟知した人材となり、将来の幹部候補ともなります。これらの貢献度の高さ、将来性を見ればコア人材の必要性は明らかです。
 
 

会社の成長段階別にみるコア人材

 
会社の成長段階によってコア人材の役割はどう変わっていくのでしょうか。
 
創業期には、コア人材はトップと連携を取りながら業務の流れや仕組みを作り、顧客を開拓し、ビジネスを安定稼働に導く役割を担います。自身でも企画立案をし、アイデアを実行に移し、結果を見て業務のやり方などを改善するなど、オールラウンドな働きが求められます。
 
成長期には自社のビジネスのやり方を標準化し、業務も効率的に進められるようシステム化していくことになります。コア人材は現場の自律性を高め、ミッションを明確化して組織的にそれに取り組んでいく中心メンバーとして活躍することになるでしょう。
 
やがて多角期に入ると、これまでに確立した商品やサービス、培ってきたノウハウを活かして顧客層の拡大や新たなビジネスへのチャレンジが始まります。コア人材は状況を的確に分析し、どのような方向に進むべきかという判断をする機会が多くなってくるでしょう。どれだけ正しい選択ができるかが会社の将来を左右します。
 
続く変革期は、いわば会社の第2の創業期です。新規事業の立ち上げやビジネスモデルの再構築に取り組むためにチャレンジ精神や企画力が再び必要となります。一方でコア人材はこれまでに築き上げてきた信頼関係や蓄積されたノウハウ・ナレッジなど過去の資産を活かしながら、したたかにビジネスを推し進め、チームを牽引していくことになります。
 

コア人材の採用と育成

 
コア人材を採用する、あるいは育成する方法についても見ていきましょう。
 

コア人材を採用するには

すでに優れた能力や実力を持ち、他社で活躍しているコア人材を中途採用することは基本的にかなり困難です。
 
スカウトやヘッドハンティングをする方法もありますが、現在の会社や仕事内容、待遇に大きな不満がない限り、あるいは自社に何らかの非常に魅力的な要素がない限り、引き入れるのは難しいでしょう。仮に優秀なコア人材とコンタクトが取れたとしても、高待遇で迎え入れるなどの準備が必要となります。
 

コア人材の育成方法

採用するのが難しいとすれば、完成されているコア人材ではなく、コア人材としての適性を持つ人材を社内から選び出して育成する方法もあります。むしろコア人材を確保するための最もオーソドックスな方法はこちらです。
 
育成のために必要なのは、まず社員がどのような能力やスキル、志向、仕事に対する意欲などを有しているのかを正確に把握することです。社員の分析を行い、適性を見きわめつつ、足りない部分を探し、その人材に合った教育プログラムを用意します。また、本人がやりがいを持って取り組めるような業務やミッションを与えます。少しずつ成功体験を積み重ねていけるような環境を用意することが重要です。
 

コア人材を定着化させるには

自社で育てたコア人材が他社に引き抜かれる可能性もあります。また、独立して自身で事業を始めるというケースも考えられます。コア人材を定着させるには、会社もコア人材とともに成長し、新たなやりがいのある仕事や環境を提供できるかどうかにかかっているといえます。また、当然ながら正当な評価をして十分な報酬を与えることも大事です。
 
さらに、トップや上司がコア人材と常にコミュニケーションを取り、そのときどきの状況を把握しておくことも心がけるべきでしょう。
 
基本的な能力が高いことももちろんですが、仕事に対する意欲・やる気があり、企業を成長させることに大きな関心を持つ人が、コア人材へと成長する適性を持つ人材です。その人材を育成するには、適切な教育とやりがいのある業務・ミッションを提供し、会社も人とともに成長していくというビジョンを共有することが必要でしょう。
 

まとめ

社員の能力などの人材情報を管理し分析するには、タレントマネジメントシステムを活用する方法があります。科学的人事をワンストップで提供するタレントマネジメントシステム「タレントパレット」なら、人材データ管理・分析をもとにしたコア人材候補者の選出、教育、育成に役立つ機能がそろっています。無料の資料をぜひダウンロードしてみてください。