人事が出世コースといわれる理由や出世に有効な3つの経験を解説


人事が出世コースといわれる理由や出世に有効な3つの経験を解説

人事が出世コースといわれる理由について気になる方は多いのではないでしょうか。本記事では、人事が出世コースの理由や出世に関わる人事経験のメリットについて解説します。出世コースに興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


「人事が出世コースといわれるのはなぜ?」

「出世コースにのせたい社員に人事を経験させるメリットを知りたい」


出世させたい社員に人事経験を積ませるべきかどうか疑問を抱く方は多いのではないでしょうか。人事は企業の成長に欠かせない部門です。目的をもって人事経験を積むことで、出世に関わるスキルが身につきます。


人事部を経験させて社員を出世させるのは、「ヒト」のマネジメントを考えるひとつの手段となるでしょう。


そこで本記事では、人事が出世コースといわれる理由や人事経験がもたらすメリットについて解説します。さらに、人事以外に出世コースにのれる部署を合わせてご紹介。人事と出世コースの関係について気になる方はぜひ参考にしてみてください。


人事が出世コースといわれる4つの理由

人事が出世コースといわれる理由は4つあります。


  • 企業の顔として採用を任されるため
  • 人材育成に貢献するため
  • 上層部とのやりとりが多いため
  • 経営戦略と密接に絡む仕事をするため


ここでは、人事がどのような経験が出世に良い影響を与えるのか詳しくみてみましょう。


企業の顔として採用を任されるため

人事が任される仕事の一つに、採用活動があります。採用活動では、客観的な視点をもって、共に働ける人材を見定めなければなりません。採用を任せた社員は、将来企業に貢献できる人材かどうか見極める広い視野を身につけられます。


また、採用活動は外部の方と関わる機会の多い業務です。そのため、企業の顔としての行動が求められます。


組織の一員としてふさわしい行動は、企業の信頼性に影響します。採用活動は、組織に属する者としての行動や広い視野が身につくため、出世コースの途中に経験させる価値があるといえるでしょう。


人材育成に貢献するため

人事では社員教育に関する業務も行います。育成に関わるスキルは管理職になってからも必須であり、身につけられれば武器のひとつとなるでしょう。


自部署の生産性を上げるためには、ひとりひとりの足りない部分を理解し、適切に能力を伸ばすことが求められます。人事部では育成計画から教育の実施までの全体を担うため、社員のスキルアップを支える能力が自然と身についていきます。


管理職にも必須の能力が身につくため、出世前の社員に人事経験を積ませることはよくあります。


人材育成について詳しく知りたい方は、別記事「人事教育」を合わせてご確認ください。


上層部とのやりとりが多いため

人事は、人材を扱う部署として企業の中心的存在です。採用活動や研修計画など、人に関わる業務は企業全体に影響を与えます。企業にとって利益となる結果を出すために、上層部との綿密なやりとりは必須です。


必然的に、人事は上層部の方々と日常的にコミュニケーションをとるため、目に留まる機会が多くなります。例えば、採用活動において欲しい人材の照らし合わせは上層部と確かめながら行わなければなりません。業務を通して、上層部の方々に存在を覚えてもらうことで、出世後も部署間の調整業務をスムーズに行えるようになるでしょう。


話し方や性格などの人柄は、データ上の数値だけでは見えない部分が大きいです。直接会って、交流していると記憶に残りやすくなります。人事は、企業のトップと直接話す機会をもてるため、出世コースにつながりやすいといえるでしょう。


経営戦略と密接に絡む仕事をするため 

人事の仕事は、経営戦略と密接に絡んでいます。採用や育成など人事の業務の大半は、企業の業績に関わるためです。人事の取り組みにより良い人材が増えると、生産性が高く勢いのある企業へと成長できます。


パーソル総合研究所によると、経営陣の59.2%が経営戦略と人事戦略が紐づいていると回答されています。また、人事管理職向けに実施した調査では、人事部と経営層の距離が近いほど経営戦略が実現可能との意見もありました。


参照元:パーソル総合研究所|人的資本情報開示に関する実態調査

参照元:パーソル総合研究所|人事部大研究


人事は経営陣と連携をとることで、企業の業績アップに貢献できる部署です。業績を上げる社員は、当然社員全体からの評価が高まります。社員を出世コースにつなぐためには、積極的に経営戦略に関わらせて、目に見える成果を出させることが重要です。


出世コースに向けて人事経験を積ませる3つのメリット

人事では、企業の主軸として多くの業務を任せられます。人事業務を積ませる主なメリットは3つです。


  • 企画構想力が身につく
  • 人材育成に関われる
  • コミュニケーション力が磨かれる


人事を経験すると、出世に役立つスキルが身につきます。人事経験が出世に影響するメリットを確認してみてください。


企画構想力が身につく 

人事は、企業の人材を生かすために人事戦略を立てなければなりません。人事戦略を立てるときに必要なのは企画構想力です。企画構想力とは、新しいアイディアの計画から実現までをまとめ上げる能力のことをいいます。


企画構想力を身につけるためにベースとなる能力は以下の3つです。


  • 想像力
  • 編集力
  • 実行力


例えば、人事戦略において新しい事業を始めたいとき、先のことをイメージするために想像力を使います。予測した流れを編集で分かりやすくまとめて情報共有し、最後まで責任をもってやり遂げることが重要です。人事は、人材に関わる業務ならではの戦略が求められるため、企画構想力を鍛えられます。


人材育成に関われる 

人材育成は、人事業務の一つとして重要です。集めた人材データから、育成状況やスキルなどを考慮して教育計画を立案します。計画の立案から評価まで一連の流れを担うため、人材育成に携わる過程でマネジメントスキルの習得が可能です。マネジメントスキルは、将来管理職として働く時に役立つ能力といえます。


人材データは、情報量が多いほど計画を立てやすくなる反面、取り扱いが大変です。「タレントパレット」では、人材データをもとにキャリアプランや人材評価を立てて育成計画に連動させることで、人材育成を支援しています。人材育成を効率よく行いたい方はご相談ください。


タレントパレットのHPはこちら

コミュニケーション力が磨かれる 

人事への配属によって、出世に必要なコミュニケーション力が磨かれます。人事は、社内外問わず周囲の方と関わる機会が多いためです。採用活動として学生と話したり、上層部とやり取りを行って人事戦略を進めたりします。上層部とのやり取りでは、目上の人に対する態度や言葉遣いなどが重要です。


コミュニケーション力は、具体的に3つの要素で構成されています。


  • 伝える力
  • 聞く力
  • 非言語的能力


人事は、社員一人ひとりの話に耳を傾けて状況を整理しつつ、企業理念や経営戦略などを分かりやすく伝えなければなりません。また、仕草や表情などを読み取る非言語コミュニケーションが身につくと、相手の話の真意を理解できるようになります。人事は、様々な立場の方と関わるため、コミュニケーション力が磨かれる部署です。


出世コースになる人事以外の部署

人事以外に出世コースになる部署は、以下3つです。


  • 営業部
  • 経理部
  • 生産管理部


将来、経営の上層部と関わるときに有利な経験が積める部署となります。それぞれの部署が出世コースにつながる理由をみていきましょう。


営業部

営業部は、個人の頑張りが数値に反映されるため、企業への貢献度が一目で分かります。企業の利益となる人材は上層部の目に留まりやすく、出世コースのチャンスを得る機会が増えるでしょう。


営業で成果を出すためには、マネジメントスキルが重要です。マネジメントスキルとは、ひと言でいえば、管理能力のことを指します。営業はマルチタスクになりやすく、業務全般の管理が必要です。目標達成に向けて、スケジュールを調整したり社員を統率しなければなりません。


営業部の業務内容一例


  • 商談に向けて顧客リサーチ
  • サービスの手配・見積もり作成
  • 納品管理
  • アフターフォロー


営業は、商品の販売を促進するだけではなく納品後のアフターフォローに力を入れています。フォローを入れることで顧客は安心して取引ができ、良好な関係性の維持につながるためです。アフターフォローでは、相手の状況によって適切に対応しなければならないためコミュニケーション能力が問われます。


将来管理者として役立つ経験ができるため、営業部は出世コースになる部署です。


経理部

経理部は、企業の経営状態を管理する部署です。経理では、財務諸表の作成や経済状況から見た改善策の立案などが求められます。会社のもつ数字を管理するため、少しのミスも許されません。そのため、経理部には信頼のおける人材が配属されます。


経営部の業務内容一例


  • 伝票など帳票作成
  • 経費精算
  • 請求書や領収書の発行
  • 年末調整
  • 法人税や消費税などの各種税金の支払い


経理は、企業のお金の動きを把握しているため、経営戦略に関わります。経営戦略を立てるために、上層部と連携をとる場面が多いです。上層部の方々と積極的に意見交換することで、顔を覚えてもらいやすくなります。経理部は、企業の経済的な動向を把握しつつトップの方々と接する機会が多いため出世コースになる可能性が高いです。


生産管理部

生産管理部とは、計画に基づいて製品の製造を管理する部署のことです。具体的には、生産計画の立案から在庫管理まで製造に関わる業務の全般を担当します。生産管理部では管理能力が身につくだけではなく、顧客対応やスケジュール管理などを担うことから出世に必要なスキルが取得可能です。


生産管理部の業務内容一例


  • 納期調整
  • 製造計画の管理
  • 品質管理
  • クレーム対応
  • 発送および納品スケジュール管理


生産管理部は、多くの業務をこなしつつ中間管理職としての活躍が求められています。全体の流れを把握し、統率を取らなければなりません。社員や資源を計画的に使えるよう、マネジメント業務も任されます。生産管理は、製造や流通における管理能力や調整能力が身につくため、出世コースになるといえるでしょう。


人事出世コースのまとめ

人事は、人材に関わるため企業の主軸として多くの業務を任されます。出世コースにのせるためには、人事で企業の業績に貢献できる経験を積ませることが大切です。人事では、採用活動や人材育成を経験できるため、管理職に必要なスキルが得られるでしょう。


しかし、そもそも誰を将来的に出世させるべきか、どの順番でスキルを身に付けさせるかというところで悩む経営者の方も多いのではないでしょうか。


タレントパレットでは、スキル情報を収集して社員ごとの成長度合いを把握できます。これまでの経験や評価をもとにキャリアプランを設計し、計画的なキャリア開発が可能です。出世コースに向けて人材を効率的に育てたい方はお気軽にご相談ください。


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