ヒヤリハットの警告へイラストを加える効果とは?シートの作成方法やルールを解説


ヒヤリハットの警告へイラストを加える効果とは?シートの作成方法やルールを解説

今回はヒヤリハットの警告へイラストを加える効果や、シートの作成方法・ルールを通して、ヒヤリハットを未然に防ぐエッセンスを紹介します。ぜひ職場でのヒヤリハット活動に役立ててみてください。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

職場で発生したヒヤリハットについて、各担当者の方はどのように再発防止に取り組んでいますか?実際に起こったヒヤリハットを報告する「ヒヤリハットシート(報告書)」の提出を義務付け従業員に周知しても、職場でのヒヤリハットを未然に防ぐことはなかなか難しいでしょう。
今回はヒヤリハットシートにイラストを加える効果や、作成方法・ルールを通して、ヒヤリハットを未然に防ぐエッセンスを紹介します。ぜひ職場でのヒヤリハット活動に役立ててみてください。

ヒヤリハットにイラスト挿入は効果的!

ヒヤリハット対策に頭を悩ませている方が少なくありません。どのようにすると、ヒヤリハットの発生を未然に防ぐことができるのでしょうか。一つのアイデアとして、ヒヤリハットシートへのイラスト挿入がおすすめです。周知内容を視覚的なイメージで理解することで、周知後の行動が変容します。まずはイラスト挿入の効果について説明します。

視覚的に訴えられる

「ヒヤリハット」は、一歩間違えれば大事故に繋がったかもしれない、「ヒヤリ」とした出来事や「ハッ」と気づいた事柄を指す用語です。発生事例をまとめ、従業員同士で共有することで、労働災害の防止や従業員教育に役立てる企業が増えてきています。

ヒヤリハットの報告は「5W1H」に基づき報告書を作成・周知しますが、文章を読みなれていない従業員は読み流してしまうかもしれません。そのため、発生したヒヤリハットに適したイラストを報告書内に挿入することをおすすめします。

イラストを挿入することで、ヒヤリハットの内容を視覚的に理解することができ、かつ報告書の内容が文字だけではないので、従業員の目に留まりやすくなる効果が期待できます。

ヒヤリハットシートに必要なイラストの選定方法について


それでは、ヒヤリハットシートに使用するイラストはどのように選定するとよいのでしょうか。どのような従業員にとっても理解しやすく、印象に残りやすいイラストを選定したいものです。今回はヒヤリハットシートの作成に必要なイラストの選定方法として、以下のポイントについて3つ紹介します。

  • 無料素材の活用について
  • グラフィックデザインプラットフォームの活用について
  • 社内公募について


ぜひイラスト選定の際に役立ててみてください。

ポイントその1:無料素材の活用について

ポイントその1として、無料素材の活用について紹介します。インターネット上には様々なイラストや写真が無料素材としてアップロードされており、いつでも手軽に活用できます。

しかし、無料素材であっても「著作権」については注意を払わなければなりません。「著作権」とは、何かを創作した際に発生する著作物を保護する権利を指します。他人の著作物を無断で使用することは「著作権の侵害」として罰せられる対象となる行為です。

そのため、無料素材として公開されていたとしても、著作権を完全に放棄しているわけではなく、サイトによっては利用規約やライセンスで定められた範囲内での利用に制限されている場合が多いです。無料素材を利用するためには、以下に挙げるようなルールが定められていることがあるので、必ずライセンスや利用規約を確認するように注意しましょう。

【無料素材を利用する場合の代表的なルール】

  • 個人利用に限る(商用利用は不可)
  • 加工の禁止
  • クレジット表記の義務化

ポイントその2:グラフィックデザインプラットフォームの活用について

ポイントの2つ目として、グラフィックデザインプラットフォームの活用について紹介します。グラフィックデザインプラットフォームは、SNSへ投稿画像の編集ツールを指し、人気の編集ツールとして「Canva」が挙げられます。Canvaは、プロのデザイナーが作成したデザインテンプレートを使用してポスターやプレゼンテーションに活用できる魅力的なツールです。自社のホームページでの活用やSNS投稿といった商用利用が可能です。

しかし、デザインテンプレートを無加工の状態で販売や再配布・クレジットの取得を行ったり、Canvaで作成したデザインを商標登録したりすることは許可されていません。Canvaのテンプレートや素材の作成者が著作権を所有しているからです。

以上のように、プラットフォームごとの特徴や規約はありますが、活用する際には使用用途について注意しましょう。

ポイントその3:社内公募の活用について

3つ目の方法は社内公募の活用です。社内公募では、従業員が作成したイラストを活用するため、ヒヤリハットシートの作成における従業員の自主性を醸成することができます。また、イラストを含めたシートの完成に向けて従業員同士のコミュニケーションの機会も増え、組織運営の面でも大きなメリットが期待できるでしょう。

その一方で、イラストの作成のために本来の業務以外の時間を割く必要が発生するため、従業員の負担が増えることを考慮する必要があります。社内公募に応募した従業員には特典を設けるなど、従業員の労力に報いる制度設計を社内を巻き込んで推進していくことが重要です。

ヒヤリハットイラスト使用の注意点


つづいて、ヒヤリハットシートへイラストを使用する際に押さえておくべき注意点について紹介します。イラストを使用する際には、第三者が作成した創作物を利用する場合がほとんどです。そのため、ヒヤリハットシートにイラストを利用する際は下記3つのポイントに注意しましょう。

  • 著作権について
  • 企業にふさわしい仕様について
  • フリー素材サイトの信用度について

注意ポイントその1:著作権について

注意すべきポイントその1として、著作権に留意する必要性について紹介します。主にフリー素材のイラストを活用することが多いですが、フリー素材は著作権が発生しないと思い込むことは早計です。ひとくちにフリー素材と言っても、著作権が発生しないものとロイヤリティ(使用料)が発生しないものが挙げられます。そのため、活用するイラストがどちらに該当するのかを明確にする必要があります。

ロイヤリティ(使用料)が発生しなくても著作権が発生する場合は、無断で使用すると罰せられる可能性もあるため、フリー素材を使用する前には使用条件について注意深く確認しましょう。

注意ポイントその2:企業にふさわしい仕様について

注意すべきポイントその2として、使用するイラストのデザインについて考えましょう。イラストと一括に言っても、社内の報告書に適したものや可愛らしく子供を対象としたものなど様々です。

ヒヤリハットシートは社内で公表する書類のため、TPOに沿ったデザインのイラストが適しています。作成予定の書類の公開範囲を考慮すると、シンプルなデザインのイラストが適しています。たとえ社内利用に限定されるものであっても、公表する場に沿ったデザインのイラストであるかの精査が大切です。

注意ポイントその3:フリー素材サイトの信用度について

注意すべきポイントその3として、フリー素材サイトの信用度について考えましょう。フリー素材を探す際、ダウンロードサイトにアクセスしますが真偽を確かめる人は少ない傾向にあります。しかしフリー素材サイトの中にはサイト運営者が他サイトの画像を無断転載している場合もあり、知らずに著作権法違反に問われる危険性があります。

もし、著作権侵害とみなされた場合は、著作権法第119条の規定により、個人の場合10年以上の懲役もしくは1000万円以下の罰金のいずれかが科されるか併科されるので注意しましょう。

ヒヤリハットシートの活用だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析

ヒヤリハットは労働環境や従業員の心理的・肉体的要因が深く関わっています。そのため、残業時間や休日出勤の改善を行ったり、タレントパレットを用いて従業員のストレスチェックや体調管理を行うと抜本的な解決が可能です。

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注目を浴びるヒヤリハットシートの作成方法

最後に、社内で注目を浴びるヒヤリハットシートの作成方法について紹介します。事故を未然に防止するために作成する報告書のため、読者の注意を引き付けることができるようなデザインや工夫を心がけて作成しましょう。紹介するポイントは以下の通りです。

  • 起承転結の流れを意識すること
  • 内容ごとにブロック化すること
  • 配色を工夫すること
  • 対象者に意見を募ってみること

ポイントその1:起承転結の流れを意識すること

最初のポイントは、起承転結の流れを意識することです。起承転結を意識した文章は一連の流れが把握でき、読み手の理解を助けます。そのため、読みやすいヒヤリハットシートの作成を意識し、事象の周知・改善を図りましょう。

起承転結を意識することで、理論上もっともスマートな文章が完成するとされています。ヒヤリハットシートにおける起承転結の具体例を以下の通り紹介します。
「起」は発生したヒヤリハットの事実を述べる部分
「承」はヒヤリハットの背景情報や問題提起を受けての一般論を展開する部分
「転」はヒヤリハットの本質に切り込む部分
「結」は問題解決に向けた対策法を記載する部分

ポイントその2:内容ごとにブロック化すること

2つ目のポイントは、ヒヤリハットシートに記載した内容ごとにブロック化するレイアウト方法です。シートのレイアウトをブロック化すると内容にまとまりが生まれ、直感的な理解度の増進に繋がります。情報を規則正しく整列させることで、資料の視認性が向上し、その結果、読み手の理解度の向上に繋がるでしょう。

また、似通った情報を近くに配列させることで、内容の対応関係を明確に表現することができます。一方では、関係の薄い情報同士は距離を設けてブロック化することも意識することがおすすめです。

ポイントその3:配色を工夫すること

.3つ目のポイントは、配色を工夫する点です。資料作成においておすすめできる配色のポイントは以下の2つです。

  • 使用する色は3色以内にすること
  • 色の決め方


使用する色については、3色以内に抑えることがおすすめポイントの1つ目です。使用する色が多すぎると、資料に統一感が生まれずまとまりがなくなり、その結果、伝えるべき重要なポイントが不明瞭な資料が出来上がります。ベースカラー(資料全体の70%)、メインカラー(資料全体の25%)、アクセントカラー(資料全体の5%)の3色に絞って使用することで、まとまりのあるキレイな資料を作成することができます。

また、色の決め方には以下の基準が適切です。

  • ベースカラー

無彩色、または薄めの色が望ましいです。「白色」が他の色の視認性を高め、印刷コストを抑えることができます。

  • メインカラー

会社のイメージカラーが決まっている場合、メインカラーをコーポレートカラーにすることが適しています。

  • アクセントカラー
  • 「色相環」でメインカラーの反対の位置にある色(補色)にすると、悪目立ちなく目立たせる効果があります。

ポイントその4:対象者に意見を募ってみること

4つ目のポイントは、ヒヤリハットシートの内容や構成について、公表対象の読み手となる予定の従業員へ意見を募ることです。一人もしくは少人数で資料作成していると、資料の見やすさや内容について、偏った感覚に陥ります。そのため、記憶に残るヒヤリハットシートの作成をするためには、公表後に資料を読む対象である従業員に意見を募ることも、資料作成を成功に導くための重要なポイントです。

読み手として感じた、資料内容の伝わるポイントなど、実際の生の意見ほど貴重な情報はありません。社内で回覧する情報であるからこそ、社内で得られる情報を大事にすることがポイントです。

まとめ

今回は、ヒヤリハットに対するイラストの効果として、イラスト挿入の効果やイラストを選定する際の注意点について紹介しました。イラストを挿入することで視覚的な理解が進み、読み手の記憶に残る効果が期待できることがわかりました。一方で、イラストを選定する際には使用するイラストの著作権に細心の注意を払う必要があります。

また、イラストを用いたヒヤリハットシートの作成として、ヒヤリハットシートの構成や色使いのポイントについて紹介しました。文章構成やデザインなど伝わりやすい資料作成に必要なポイントを押さえてシートを作成しましょう。

ヒヤリハットは従業員の健康状態が起因するケースが多いため、企業として健全な職場づくりが求められます。タレントパレットでは、従業員の健康チェックやストレス管理の機能を備えているため、人事担当者の負担を減らし適切な情報管理が可能です。

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