こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
高い成果を上げ、業績を向上する「ハイパフォーマー」は、企業に一人でも多くほしい人材です。しかし、どんな人を育てたらハイパフォーマーになるのか、具体的にどう育成するべきかという疑問もあるでしょう。
ハイパフォーマーになりうる特性を見極められないと、優秀な人材を見逃してしまうリスクがあります。また、ハイパフォーマーを大切に扱わないと離職につながることもあり、今より人材不足に陥るかもしれません。
そこで本記事では「ハイパフォーマー」について解説します。
ハイパフォーマーの育成方法や退職を防ぐ方法について把握できる内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。
ハイパフォーマーの特徴6選
ハイパフォーマーは「組織内で成果を出す人」のことを指し、以下のような6つの特徴を持っています。
- コミュニケーション能力が高い
- 目標達成の意識が高い
- 行動力がある
- ポジティブ思考である
- 周りから信頼されている
- 自主的に学習している
ハイパフォーマーの育成や採用をする前に、どのような人材かを詳しく把握しておきましょう。
コミュニケーション能力が高い
ハイパフォーマーは誰とでも気兼ねなく話せ、チームの雰囲気を良くできるコミュニケーション能力を持っている点が特徴です。プロジェクトを遂行するための役割決めやスケジュールの設定などを積極的に行い、チームに貢献します。
チーム全体のモチベーションを向上して成果を出すことを考えており、周りの社員と常に入念なコミュニケーションをとって行動します。
目標達成の意識が高い
ハイパフォーマーには、目標を達成するために、努力を怠らない人が多いです。壁にぶつかったとしても、自らどのように乗り越えるかを考え、試行錯誤しながら問題解決をしようとします。プライベートの時間まで仕事について考えている人も少なくありません。
成果に対する意識の高さが原動力となって、自分で決めた目標やチームの課題に取り組もうとします。
行動力がある
ハイパフォーマーは、失敗を気にせずに挑戦する行動力がある点も特徴的です。何事も行動することを大切にしており「考えたら即行動する」というサイクルを回して、プロジェクトを進めます。
仕事に対して迅速に対応するだけでなく、早く終わらせられるよう工夫して作業するため、他の社員よりも優秀な成果を出せます。
ポジティブ思考である
理不尽なことがあったとしても、前向きに考えられるのがハイパフォーマーならではの特徴です。大きなトラブルに巻き込まれたときや、取り返すのが難しい場合でも、困難を楽しむ姿勢で業務に取り組みます。
マイナスな状況に追い込まれても、最善を尽くそうと努力するため、プラスに転じてある程度の成果を出します。
周りから信頼されている
ハイパフォーマーはチーム全体を考えて行動しているため、周りから信頼されています。自分だけではプロジェクトを遂行できないことを理解しているので、周りとの良好な関係づくりに励んでいるのもハイパフォーマーの特徴です。
チームメンバーから「一緒に働きやすい」と思われており、先輩や後輩、役員からも高い評価を受けています。
自主的に学習している
ハイパフォーマーは自主的にスキルや知識を身につけており、常に最新の情報を手に入れようとしています。休日も学習時間を作り、新しい知識を身につけて会社で貢献できるよう努力している人も少なくありません。新しい情報を手に入れるために、後輩や部下にも積極的に質問して、常にインプットを心がけています。
また、覚えたことを共有して、組織全体のスキルや能力向上にも貢献しています。
ハイパフォーマーが組織に与えるメリット4選
この章では、ハイパフォーマーが組織に与えるメリットを4つ紹介します。
- 生産性が向上する
- 組織のエンゲージメントが向上する
- 優秀な人材を確保できる
- 新しいアイデアが生まれる
人材の育成方針を考える手がかりになるかもしれませんので、以下を読んで、ハイパフォーマーのメリットを把握しましょう。
生産性が向上する
ハイパフォーマーは仕事の処理能力が高く、一人いるだけで生産性が向上します。仕事への能力を高めるために常に新しい知識やスキルを習得しており、自分の力を駆使して業務スピードを高めることが可能です。
余った時間で業務改善や効率化に取り組んでいるので、より迅速に業務を遂行できるようになります。さらに、効率化の方法を周りに共有すれば、組織全体の生産性はさらに向上していくでしょう。
また、効率良く業務を行えるようにスケジュールを立てて行動しているので、成果が出やすく、組織の業績向上に期待できます。
組織のエンゲージメントが向上する
ハイパフォーマーは業績だけでなく、組織全員の自社で働き続けたいという気持ちを高めることが可能です。
ハイパフォーマーの行動や考え方に触れることで、他の社員も「この人みたいに行動しよう」と考えるようになり、成果を出そうと試みます。自然と意識改革される環境になるため、周囲の社員のパフォーマンスが向上し、目標を達成するスピードを早められます。
結果、組織全体のパフォーマンスが改善し、会社への満足度が高くなるので、エンゲージメントを向上させることが可能です。全員がコミュニケーションを積極的に取るようになり、チームで良好な関係を築ける効果もあります。
優秀な人材を確保できる
ハイパフォーマーのコンピテンシー(行動特性)を抽出することで、社員を育成するために必要なスキルや仕事に対しての考え方を把握できます。
コンピテンシーを社員と共有すれば「何のスキルが必要か」や「どのように業務に取り組めばいいか」がわかり、社員自らが成長に向けて行動するようになります。
コンピテンシーに沿って行動する社員が増えれば、新たなハイパフォーマーが生まれる可能性があり、より組織を活性化できるでしょう。
また、ハイパフォーマーによって売上が向上すれば、社外からも成長している企業だと評価してもらうことが可能です。企業が成長することで、就活生や求職者が自社に興味を持って応募したいと感じるため、応募者数が増えて優秀な人材を確保しやすくなります。
新しいアイデアが生まれる
ハイパフォーマーは会社に貢献しようと成果につながるアイデアや業務改善案について常に考えています。最善策があると感じたら組織全体に提案し、積極的に行動して新しい取り組みを推進します。
また、ハイパフォーマーは既存のやり方にこだわらないことも特徴です。新しいアイデアの実現に挑戦する姿勢が組織内に浸透すれば、風通しの良い組織を作るきっかけにもつながるため、組織の活性化に効果があります。
ハイパフォーマー育成のための3つのステップ
ハイパフォーマーの能力は先天的でなく後天的に身につくものであり、自社での育成が可能です。ハイパフォーマーの育成方法として、3つのステップを紹介します。
- ハイパフォーマーを分析し、定義する
- 研修プログラムを作成する
- 研修後は定期的にフォローを実施する
自社にとって必要な人材を育てられるよう、以下を読んで具体的な育成方法を把握しましょう。
また、人材の育成方法について詳しく知りたい方は、別記事「人材育成の考え方」をあわせてご確認ください。
ハイパフォーマーを分析し、定義する
ハイパフォーマーの定義は会社ごとに異なるため、どのような人材が自社にとって成果を出すか分析することが重要です。社員に向けてアンケート調査や面談を実施し、収集した情報から共通する行動特性を把握します。業績の良い社員と他の社員を比較し、どのような要因がパフォーマンスに影響するかを洗い出しましょう。
また、ハイパフォーマーだと感じる人に対し、どのような行動をしているかを聞き出して、成果と行動特性の関連性を調査します。どのような人材かを定義付けることで、育成方針が決まるので、自社におけるハイパフォーマーの特徴を明確化しましょう。
研修プログラムを作成する
ハイパフォーマーの定義が決まれば、研修プログラムに落とし込みます。研修を受ける社員のレベルに応じてスタートできるように段階を設けると、効率的に育成できるようになり、成長スピードを高められます。
ハイパフォーマーの育成目的や必要なスキル、行動特性などを研修で紹介し、参加者が研修の受講に納得できるようにしましょう。
研修後は定期的にフォローを実施する
ただ研修を実施しただけではハイパフォーマーの行動特性は定着しないので、定期的にフォローを行います。フォローによって行動特性が身についているかを確認でき、フィードバックをしてその社員の良い点や改善点を伝えます。
上司や先輩社員が部下へのフォローを実施できるよう、人事部がフォローアップ体制を整えることが大切です。
また、タレントマネジメントシステムの導入も検討しましょう。人材の能力や特徴に関する情報を一元管理できるため、フォローアップをスムーズに行えます。
弊社のタレントマネジメントシステム「タレントパレット」では、社員のスキルや業績、特性などの情報を管理できます。社員全員のスキルや特徴を一覧で確認でき、効率的にハイパフォーマーの分析を行るのが特徴です。
ハイパフォーマーの定義の仕方に悩んでおり、自社に適した人材の行動特性を把握したいと考えている方は、ぜひタレントパレットの資料を請求してみてください。
ハイパフォーマーの離職を防ぐ方法5選
ハイパフォーマーは仕事の意欲が高いだけでなく、能力やスキルも持っていることから転職市場で重宝されます。ハイパフォーマーはさまざまな企業で優遇されるため、自社でハイパフォーマーを育成しても、自社より待遇のいい企業があれば離職してしまうかもしれません。
ここではハイパフォーマーの離職防止策を5つ紹介します。
- ハイパフォーマーが納得できる評価をする
- 定期的に面談する
- ローパフォーマーの割合を減らす
- 業務量を適切にする
- 裁量を適切にする
ハイパフォーマーの育成と並行して、離職防止にも取り組みましょう。
ハイパフォーマーが納得できる評価をする
ハイパフォーマーが業績に見合った評価を受けられるように、人事評価制度を設計しましょう。成果を出しても評価が低い場合は、モチベーションが下がるためです。
特に年功序列の強い企業は離職のリスクが高いので、成果報酬の制度を儲けたり、上級の役職に昇給できたりするなど、評価制度を見直すことをおすすめします。
また、ハイパフォーマーが納得する人事処遇について詳しく知りたい方は、別記事「人事処遇」をあわせてご確認ください。
定期的に面談する
ハイパフォーマーの不満やストレスを取り除くためにも、定期的に面談しましょう。
ハイパフォーマーは体調や精神状態が悪くてもパフォーマンスが落ちにくく、周囲から体調の変化に気づかれにくいです。一人で悩みを抱えているケースもあり、周りが気づかないうちにストレスや不満を蓄積している可能性があります。
一人で抱え込んでしまう前に定期的に面談を行い、上司がフォローして離職したい気持ちを抑えることが重要です。
ローパフォーマーの割合を減らす
業績が低くモチベーションの低いローパフォーマーが自社にいる場合、ハイパフォーマーの足を引っ張る存在になるため気を付けましょう。ローパフォーマーによって、ハイパフォーマーの士気が下がる原因になり、離職したい気持ちを高めてしまいます。
対策として、ローパフォーマーの割合を減らすのが望ましいですが、2-6-2の法則のように組織内の2割は必然的にローパフォーマーになるので、ゼロにするのは不可能です。
できるだけローパフォーマーの質を上げられるよう、研修や面談をして育成することが大切です。
業務量を適切にする
ハイパフォーマーは仕事が早く終わり、正確であることから、仕事が集まるケースがあります。ときには能力を超える膨大な量の仕事が来てしまうため、負荷がかかり、離職への気持ちが高まる可能性があります。
業務負荷がかかりすぎないよう、ハイパフォーマーの工数を確認し、ほかの人で代用できる業務があれば別の人に任せましょう。ほかの人に仕事を振って人材を育成するのも大切です。
裁量を適切にする
ハイパフォーマーの士気を向上させるには、できるだけ自分で自由に決められる業務を与えることが望ましいです。作業手順やスケジュールの組み立てが得意なので、ハイパフォーマーが自身の能力を発揮できる場所を用意しましょう。
逆に自分の裁量で業務を決められない場合は、士気が下がる原因になるため、注意してください。
人事業務の効率化、データ活用をするならタレントマネジメントシステムの導入が必須
人事業務をDX化することで、社員データの一元化・人材検索・人事評価・配置検討などの幅広い業務を効率化できるようになります。また、人材育成・最適配置・社員パフォーマンスの最大化など、組織力向上を目的とした一歩先のタレントマネジメントまで実現が可能です。
また、タレントマネジメントシステムを導入すれば、社員データを集約し人事評価のペーパーレス化や異動シミュレーション、ハイパフォーマー分析など、高度な施策が実施できます。タレントマネジメントを取り入れて、自社のリソースを最大限に活用しましょう。
ハイパフォーマーを育成して組織力を向上させよう
ハイパフォーマーが増えることで組織のエンゲージメントが向上し、業績が向上しやすくなります。自社でハイパフォーマーになりうる人材の特徴を把握し、研修プログラムを作成して、ハイパフォーマーを育成するようにしましょう。
またタレントマネジメントシステムを活用すれば、ハイパフォーマーやローパフォーマーの成果を可視化できます。弊社のタレントパレットでもデータ収集や分析が可能で、社員のパフォーマンスデータから的確なフィードバックを行えます。社員のスキルや能力、特性なども俯瞰的に把握できるため、タレントパレットはハイパフォーマーの育成に最適なツールです。
もしハイパフォーマーの育成に向けてタレントパレットの導入を検討している方は、下記から機能や導入するメリットを知ることができますので、ぜひチェックしてみてください。