こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
本記事では、近年重要視されるようになったソフトスキルについて解説します。昔主流だったハードスキルとの違いや、なぜソフトスキルが重視されるようになったかについてわかりやすく解説します。
ハードスキルとソフトスキルを解説!
近年のビジネスでは、ソフトスキルが重要視されるようになりました。また一昔前にはハードスキルという能力が主流でしたが、それぞれのどのようなスキルなのか詳しく解説します。
ハードスキル
ハードスキルとは、教育や仕事の場で学んで得たスキルを指します。ビジネスで使われる場合には専門性の高いスキルを意味します。主なハードスキルには、以下の6つが挙げられます。
プログラミング | プログラミング言語 |
SEO | 検索サイトで上位表示させるための技術 |
Excel | MicrosoftのExcelを扱う能力 |
語学力 | TOEFL習得した英語力など |
マーケティング | 各分野でフレームワークを使いこなす能力 |
UXデザイン | 使いやすさを追求し、実装できる能力 |
ソフトスキル
ソフトスキルとは、仕事をこなす際にベースとなる習慣や特性を指します。ハードスキルとは異なり、教育や訓練で養える能力ではありません。
日々の生活の中で自然と培われる能力で、個人の性格とも言えます。特別な習得方法がないため、個人差が大きい能力です。主なソフトスキルは、以下の7つです。
- コミュニケーション能力
- 問題解決能力
- リーダーシップ
- タイムマネジメント
- 創造性
- 学習意欲
- EQ(心の知能指数)
どのスキルも仕事を成功させる能力となるため、ビジネスでは重要性が高まっています。
近年はソフトスキルの向上が求められる!その理由は?
企業は以前、個人の能力度が一目で推し量れるハードスキルを重要視していました。しかし、今ではその考えは一転しソフトスキルを重要視する風潮が高まっています。重要性がソフトスキルへと移行された理由は、以下の3点から情勢が変わってしまったことによります。
- AIの進歩
- 働き方改革による仕事の在り方の変化
- VUCA時代の到来
それぞれの理由が、どう影響したのかを確認していきましょう。
AIの進歩
AI技術の発展は、我々の生活を豊かなものにするだけでなく、仕事まで奪っていきました。AI技術による自動化で、単純作業は人間の手からAIへと移行されています。
現在はAIと人間の扱う仕事の分業化が完成しつつある時代と言えるしょう。そこで注目されるようになったのが、AIではできない以下の業務です。
- アイデアの創出
- 対人のやり取り
人間しかできない業務に必要なのが協調性や柔軟性、創造性といったソフトスキルです。ソフトスキルが重要視されるようになったのも道理と言えるでしょう。
働き方改革による仕事の在り方の変化
また安倍元首相が提唱した働き方改革で、仕事のあり方が大きく変化しました。個人よりも、チームや組織としての能力アップが求められるようになったのです。
能力を高める際に欠かせないのがエンゲージメントで、具体的には以下の結びつきの高さを指します。
- 組織と従業員
- 従業員と仕事
- 組織と顧客
3つのエンゲージメントが高いほど、仕事に対する意欲も高くなり、必要なのがソフトスキルです。今やソフトスキルなくして、企業力のアップは図れない時代になりました。
VUCA時代の到来
現在は数年先の未来予測も困難なほど、変化に富んだ時代です。その次代を見事に表したのが「VUCA(ブーカ)の時代」で、下記の頭文字からそう呼ばれています。
- V:Volatile(変動的)
- U:Uncertain(不確実)
- C:Complex(複雑)
- A:Ambiguous(曖昧)
VUCAの時代だからこそ、柔軟に生き延びるための基礎能力(ソフトスキル)の必要性が重視されていると判断できるでしょう。
従業員のソフトスキル向上に企業が行うべき3つのこと
ソフトスキル向上が求められる今、企業は従業員のソフトスキル向上に努める必要があります。しかし、ソフトスキルはハードスキルのように教えられて学ぶものではなく、自分で培っていくものです。
そこで本章では企業に求められる以下の3つの取り組みを紹介します。自分を知り、他人を知る場を設けて、従業員をサポートしてください。
- ソフトスキルの可視化
- 360°評価を導入する
- 外部研修の活用
ソフトスキルの可視化
まずは従業員が持つソフトスキルを認識させるため、上司は部下のソフトスキルの可視化に取り組んでください。
可視化には、自己分析や直接面談が有効です。
まずはじっくり自分と向き合い、自身と対話させてみましょう。その上で、1on1ミーティングなどの面談を実施して下記を探ってください。
- 自分が認識しているソフトスキルは何か
- 今後の課題と感じていることは何か
また上司は面談以外でも部下を観察して、個人のスキルレベルを評価しましょう。
360°評価を導入する
360°評価の実施も有効です。360°評価とは、複数従業員が1社員を総合的に評価する手法で、客観的かつ多角的な評価を導きます。
- 上司
- 部下
- 同僚
- 他部署の社員
複数の社員が見た評価が下されるため、上司1人の視点では見つからなかったソフトスキルが見つかる可能性があります。
また評価される従業員は、周囲からどういう目で見られているのかがわかります。今後の自己分析でも、大いに役立つでしょう。
外部研修の活用
外部のセミナーや研修参加を積極的に活用してください。
特にコミュニケーション研修やマネジメント研修では、以下の重要ソフトスキルについての基礎理論や実践方法について学べます。
- コミュニケーション能力
- リーダーシップ能力
外部研修に参加させる際は、参加研修でソフトスキル能力の向上が目的の1つであると認識させておきましょう。そうすることで、意識的にソフトスキルを学ぼうとする意識が高まります。
また知らない人たちとの交流による新たな刺激で、ソフトスキル向上への効果が望めるでしょう。
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伸ばすべきソフトスキルは6つ
ソフトスキルには無数の能力がありますが、ビジネス上で重要とされるのは以下の6つです。
- コミュニケーション能力
- 主体性
- チームワークとリーダーシップ
- 創造力
- 時間管理能力
- ストレス管理能力
企業としてスキルレベルの向上を目指すなら、まずはこの6つに焦点を絞るべきでしょう。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は以下のような能力を指し、人との良好な関係性を築く上で一番重要なソフトスキルになります。
- 意思疎通
- 協調性
- 自己表現能力
特に上下関係が常につきまとう社会人にとって、上手く仕事を進めていくためにも欠かせないソフトスキルです。また、コミュニケーション能力は以下の2つに分類されます。
- 言語コミュニケーション:意見、意思、考え、価値観、知識、感情を口に出して表現
- 非言語コミュニケーション:身振り、手振り、表情、視線、声のトーンなどで表現
主体性
主体性は、一般的に責任を持って自分の意志や判断に基づいた行動を指します。しかし、ビジネスでは課題や業務に対して自分で考えて行動することを意味します。また、主体性とは自分の意志判断で行動するだけではありません。その結果には、自ら責任を負える能力も含まれます。
チームワークとリーダーシップ
チームワークは、自分の利益よりも組織や会社の利益を重視し、目標達成のために必要な行動をとれる能力を指します。
リーダーシップは、組織とその人員の行動を目標達成のために促せる能力を指します。具体的な能力は以下のとおりです。
- 個人のモチベーションを維持・向上できる
- 組織を正しい方向性を示せる
- 人間関係を良好に保ち維持できる
チームワークがとれた組織は互いの信頼関係を強化でき、高い業績結果につなげることが可能です。しかし、リーダーシップをとれる人材なくしてチームワークの強化はなし得ません。2つのソフトスキルが揃って、理想の組織づくりが可能になります。
創造力
創造力とはこれまでにない、新しい何かを生み出せる能力を指します。VUCA時代に到達した今、従来のやり方では解決できない課題や問題が頻発するのは必至です。その課題や問題に対して、新しいやり方で解決に臨まなくてはなりません。シチュエーションが増えることを想定すれば、解決の糸を見いだせる創造力を持つ人材確保は必要です。
以前はクリエイティブな仕事でのみ求められていた能力ですが、今はその境なく、全てのビジネスシーンで求められる能力になっています。
時間管理能力
限られた時間を効率的に活用して、求められる結果を生み出せる能力を指します。しかし、一口に時間管理能力と言っても、この能力は複数能力の結集体です。
- 情報整理力
- 優先順位付け能力
- 目標設定
- コミュニケーション能力
- 計画力
- ストレス管理
業務効率を挙げて生産性を高めるのに一番適した能力ですが、それぞれの能力が出揃うまでは、万全の効果は発揮できません。
ストレス管理能力
負担となるストレスを適切に解消して、業務に当たれる自己管理能力を指し、先の時間管理能力を構成する1つです。早急に解決できない課題や問題が増えている今、仕事に対するモチベーション維持には、ストレスを溜めないことが求められます。
長期化する課題や問題を解決する上で、欠かせない能力と言えるでしょう。
【さらに高次元】あわせて知りたいメタスキルとは?
ハードスキルとソフトスキルについて理解したなら、併せて理解してもらいたいのがメタスキルです。ハードスキルやソフトスキルを身に着けても、スキルを上手く使いこなせなければ、ただの宝の持ち腐れとなってしまいます。
メタスキルとは両スキルを使いこなす能力と、両スキルを迅速に習得する能力です。身に付けた両スキルを上手く活用するのに欠かせない能力と言えるでしょう。
メタスキルはVUCA時代に欠かせないスキル
あらゆるスキルを早く使いこなす力となるメタスキルには、以下のものが挙げられます。
- モチベーション管理能力
- 課題発見力
- 自己認識力
- 課題解決力
- 精神的回復力
メタスキルはソフトスキルと同じように、教育や訓練で身につけることはできません。時間をかけて身に付けていくしかないのです。
VUCA時代は従来の方法では解決できない課題や問題が多いため、新たな手法で解決していくしかありません。ゆえに、ソフトスキルが必要になります。有効活用するためにも、意識的にスキル活用するなどして、メタスキルを身につけるようにしてください。
従業員のメタスキル向上が企業成長の鍵になる
セルフアウェアネス(自己認識能力)やレジリエンス(精神的回復力)など、メタスキルを身に着けた従業員は企業の変化にも耐えうると言われています。
なぜなら、セルフアウェアネスが強ければ、自分に不足しているハードスキルとソフトスキルを認識でき、習得済みの両スキルを最大限に活用できるからです。そのため、自分にかかるストレスも高いレジリエンスが阻止してくれるでしょう。
両スキルを活用するには、メタスキルの習得が必須です。メタスキルを身に着けた従業員の育成が、企業成長に直結します。
せっかくのスキル向上を無駄に終わらせないためにも、メタスキル向上にも力を入れるようにしてください。
まとめ
今は、時代が求めるソフトスキルとメタスキルを持った人材育成が急務となっています。企業成長を促進するためにも、企業にとって急務となる課題と言えるでしょう。迅速に人材育成できる環境を整える必要があります。
その助けとなるのがタレントパレットです。タレントパレットの人事労務管理ツールや、適性検査を活用すればソフトスキル可視化もスムーズに進みます。ソフトスキルの可視化以外にも、あらゆる人事システムを活用できる点も見逃せません。早速資料請求して、タレントパレット導入を検討してみませんか。