フィードバックシートとは?項目例や活用方法、注意点について解説


フィードバックシートとは?項目例や活用方法、注意点について解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

上司から部下に人事評価などを伝えるフィードバック面談では、フィードバックシートを利用するとスムーズに進行できます。

本記事では、フィードバックシートの概略や作成時の項目例、活用方法、注意点などについて解説します。

フィードバックシートとは



フィードバックシートは、フィードバック面談時に使うシートです。

フィードバック面談では、上司が部下に対してフィードバックを行います。具体的には、人事評価の結果を伝え、一緒に現状の課題を確認し、今後の目標を決定するための面談といえるでしょう。

フィードバック面談の目的は、部下のモチベーション向上や目標のすり合わせ、相互理解などです。目的を達成するためには、上司の主観をできるだけ排除し、客観的に現状を伝えなければなりません。

しかし、つい感情的になってしまう人もいるでしょう。また、限られた時間で面談を行う中で、本来の目的を見失うこともあるかもしれません。事前にフィードバックシートを作成し、参照しながら対話すると本筋からそれることなく、落ち着いて面談を進められます。

シートには面談で話し合った課題や目標を記入すると、後で見直すことが可能です。また、次回のフィードバック面談の際に、前回の課題や目標を再度確認し、進捗状況を確認することもできます。面談の効果を高めるためには、フィードバックシートが欠かせません。

フィードバックとは

もともとフィードバックはシステム関連の用語で、「帰還」を意味する言葉として使われていました。それが転じて、ビジネスの場では「人事評価の結果などを本人に伝える」という意味で使われています。上司から部下に対してフィードバックを行うケースが多いでしょう。

フィードバックの主な目的は、モチベーションの向上や成長促進です。上司が部下に対して改善点を伝えるとともに、課題や目標を共有する場として活用されています。フィードバックを行う際は改善点のみを伝えるのではなく、必ず良い点も伝えるようにしましょう。また、モチベーションダウンにつながらないよう、言葉遣いや表現には配慮が必要です。

フィードバックでは、感情的に伝えてはいけません。客観的かつ具体的な意見を伝えましょう。加えて、部下に自分で考えさせることやフィードバックを踏まえて目標を設定することも大切です。フィードバックについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
「フィードバック」については、こちらの記事をご確認ください。

フィードバックシート5つの項目例

ここでは、フィードバックシートに記入する項目の例を見ていきましょう。

①現在の目標

面談を実施する前に、部下に書いてもらう項目です。現在取り組んでいる目標を記載します。過去にフィードバック面談を行っている場合は、その時に決めた目標を書くことになるでしょう。

目標は、できる限り具体的・定量的な内容を記入するよう心がけます。抽象的な内容だと、進捗状況をお互いに把握することが難しくなるからです。

②進捗状況・現状

こちらも部下が記載する項目です。①で書いた目標に対する進捗状況や、現状について記載します。

進捗率は数字で記載すると、お互いに把握しやすくなるでしょう。その数値に対して、どのように取り組んでいるのかを併せて記入しておくと、上司は事前に状況を把握した上で面談に臨むことができます。

また、現在業務で成果を上げていることがあれば併せて記載します。

③悩み・困りごと

今抱えている悩みや困りごとについて、部下が記載する欄です。

成果が上がらない理由や今抱えている悩み、業務上の困りごとなどについて自由に記載してもらいましょう。もちろん、業務以外の困りごとについても上司に伝えたいことがあれば、記載してもらいます。

1on1ミーティングの機会は貴重です。この時に、上司に伝えておきたいことがある部下もいるでしょう。

④フィードバック・アドバイス

①~③を本人に記入してもらい、提出してもらいましょう。上司はコメントを見ながら、フィードバックやアドバイスを記入します。

人事評価の結果を伝えることも兼ねている場合は、ここに人事評価の結果も記入しましょう。

部下のモチベーション向上や、高い成果につながるようなアドバイスを記載することが大切です。そのため、課題を指摘するだけでなく、良い点についても触れ、ポジティブな評価も記入しましょう。

⑤新たな目標

①~④をもとに、フィードバック面談を行います。上司からのフィードバックを加味した上で、部下が自ら新たな目標を記入します。

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フィードバックシートの活用方法



フィードバックシートの主な活用方法は、以下の2つです。

人材育成

フィードバックシートを用いたフィードバック面談は、人材育成に活用できます。部下はフィードバックシートによって、現在の課題や他者からの評価、これから目指すべき目標、自分の長所・短所などを具体的に把握できるからです。

人材育成では、部下のモチベーションを高めることが欠かせません。

フィードバック面談で部下のモチベーションを下げずに課題点を伝えるためには、上司の主観でなく客観的な意見を伝えることが求められます。フィードバックシートを活用すると、シートなし面談を行う場合と比べて、冷静で客観的な意見を伝えやすくなるでしょう。

人事評価

フィードバックシートを利用すれば、人事評価を部下に的確に伝えることができます。人事評価を伝える際は、要点を絞って的確にアドバイスしなければなりません。

口頭のみで伝えると話が脱線したり、感情が抑えられなくなったりすることがあります。論点が曖昧になると、人事評価を的確にわかりやすく伝えることはできないでしょう。事前にフィードバックシートに要点をまとめておくことで、論点をまとめて人事評価を伝えることが可能になります。

フィードバックシートのメリット

フィードバックシートへの記入には、時間がかかります。そのため、導入を躊躇している企業もあるでしょう。ここでは、フィードバックシートを活用するメリットについて解説します。

事前に内容を整理できる

事前準備をせずに面談を行うと、話をうまく整理できないおそれがあります。フィードバックシートは、面談前に記入するものです。フィードバックシートに記入しておくことで、面談前に内容を整理できるため、効率的な面談が可能になります。

後で確認できる

フィードバックシートに記入しておくと、後で面談内容を確認できます。フィードバックシートがない場合、その場で課題や目標、アドバイスなどを忘れてしまうこともあるでしょう。フィードバックシートを利用することで、上司も部下も必要なタイミングで何度でも内容を確認できます。

面談時間の短縮

フィードバックシートなしで面談を行うと要点がまとまらず、時間がかかることがあります。また、あれもこれもと話したいことが出てきて、時間内に終わらないこともあるでしょう。

事前にフィードバックシートに記入することで、話が本筋からずれず、必要なことだけを効率良く話し合うことができます。それによって、面談にかかる時間を短縮できるでしょう。

フィードバックシートの注意点

フィードバックシートを作成する際に、気を付けなければならないことが2つあります。ここでは、注意点について見ていきましょう。

ネガティブなことばかりを伝えない

フィードバックシートに課題や指摘などネガティブなことばかりを記載すると、モチベーションの低下につながることがあるため注意が必要です。まだ、課題や問題点を伝える場合も、部下のモチベーションが低下しないよう伝え方に配慮しましょう。

客観的に評価する

フィードバックで上司が一方的に主観的な意見を押し付けると、部下が納得できないことがあるため注意しましょう。

主観的な意見は控え、客観的な評価を中心に伝えることが大切です。客観的な評価であれば、部下も納得するでしょう。また、上司の主観的な意見で部下を指導していると、人事異動で上司が変わった場合に評価が一変する可能性があります。人事異動のたびに評価や指導方法が一変すると部下が混乱するため、効果的な人材育成ができません。

フィードバックで伝える評価は客観的なものとするよう、社内で統一しておきましょう。

まとめ

フィードバックシートは、フィードバック面談で利用するシートです。フィードバックシートを利用すると、上司・部下ともに事前に内容を整理できるため、面談を効率的に行えます。また、後で内容を確認できる点もメリットです。フィードバックシートを利用して、効果的なフィードバック面談を行いましょう。

タレントパレットは、人材育成や人事異動にも利用できるタレントマネジメントシステムです。人事データを一元管理でき、人材データ分析や健康管理、研修管理など、さまざまなことを行えます。人材育成にも活用できるタレントパレットを、ぜひ導入してみましょう。

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