【タイプ別性格診断】エニアグラムから見る適職とは


【タイプ別性格診断】エニアグラムから見る適職とは

エニアグラムは個人の特性を9つに分けて、性格診断を行うテストの1つです。

今回は、エニアグラムの基本的な捉え方や、どのように人材マネジメントに生かしていくのかを紹介します。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


エニアグラムは個人の特性を9つに分けて、性格診断を行うテストの1つです。どのタイプが優れているかを見るものではなく、診断を受けた人が自分の性格を知る上で役立てるものです。


この記事では、エニアグラムの基本的な捉え方や、どのように人材マネジメントに生かしていくのかを解説します。


<h2>エニアグラムとは?</h2>

エニアグラムとは、個人の特性を9つに分類するものであり、そのうちどれか1つに当てはまるものだといわれています。9つのタイプはどれが優れているというものではなく、自分の特性をよく把握するためのものとして役立てられます。


企業研修や自己分析として用いられることも多く、性格診断テストの代表例として取り上げられることが多いです。


<h3>エニアグラムで「適性」を把握できる</h3>

エニアグラムの研究者であるドン・リチャード・リソは、「自らの心の動き、そしてその多くの衝動や反応、習慣的パターンについて気づきを得ることで、性格構造のメカニズムが働く瞬間がしだいに見えるようになってきます」とエニアグラムの特性を語っています。


つまり、エニアグラム診断を受けることによって、自らの性格を後ろ向きに捉えるのではなく、前向きに肯定していくことで自分の適性を把握できるとしています。


<h3>人間の性格を9つの基本タイプに分類する</h3>

エニアグラムでは、人間の性格を「完全主義者」「献身家」「野心家」「芸術家」「研究者」「堅実家」「楽天家」「統率者」「調停者」の9つのタイプに分類します。それぞれのタイプについては後述しますが、診断を受けた人はこの9つのどれか1つのタイプに当てはまるといわれています。


<h2>エニアグラム診断を行うメリット</h2>


エニアグラム診断を行うことによって、主に次のようなメリットを得られます。


エニアグラム診断の3つのメリット

・対象者への理解が深まる

・行動パターンの把握ができる

・コミュニケーションしやすくなる


それぞれのメリットについて、さらに詳しく見ていきましょう。


<h3>1.対象者への理解が深まる</h3>

エニアグラム診断を受けることによって、対象者は自分に対する理解を深めることができます。「自分がどんな性格をしているのか」「どのような考え、価値観を持っているのか」を客観的に捉えることが可能です。


自己理解が深まることによって、自らの長所に気づくことができ、伸ばすべきスキルの方向性を理解することができます。診断結果を人材育成にうまくつなげていけるでしょう。


<h3>2.行動パターンの把握ができる</h3>

人が行動を起こすのは、何らかの理由や要因があるものですが、エニアグラム診断によって一定の行動パターンを知ることができます。エニアグラムにおいては、人が行動を起こす直接的な要因を「動機」といい、9つのタイプによってそれぞれの動機は異なります。


自らの行動パターンを知っていれば、なかなかモチベーションが上がらないときでも、うまく対応していくことができるでしょう。

関連記事:モチベーション向上に有効な施策とは?重要性や低下する原因、測定方法なども解説

<h3>3.コミュニケーションしやすくなる</h3>

エニアグラム診断を行うことで、自分がどういった性格であるかを把握すれば、他者に対しても円滑なコミュニケーションを取ることができるでしょう。的確な自己分析を行うことによって、他者とのトラブルを未然に防ぐことが可能となるのです。


また、相手のエニアグラムの診断結果を把握しておけば、どのような性格の人なのか大まかな傾向を知ることができるため、良好な関係を築いていけるでしょう。


関連記事:コミュニケーション能力を高める要素とは?高い人の特徴や会社で鍛える方法を解説

<h3>あらゆる人事データを統合して分析</h3>

エニアグラム診断を行うことで得られた情報は、社内の人材活用に生かしていくことが大切です。しかし、上手に活用するには誰でも情報を共有できる環境を整えておく必要があります。


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<h2>エニアグラム診断結果の各タイプ別特徴</h2>

ここでは、エニアグラム診断で分類されている9つのタイプの特徴を紹介します。どのような長所・短所があるのかを見ていきましょう。


<h3>タイプ1:完全主義者</h3>

タイプ1は「完璧主義者」といわれています。自らの理想とするところや目標を追い求めていく傾向が見られるのが特徴です。


責任感が強くあり、チームをまとめ上げて目標の達成を目指し、現状をさまざまな視点から変えていくことができるタイプだといえるでしょう。長所としてあげられる点は、自制心が強く、冷静に行動できることです。


ルールをしっかり守り、公正さや誠実さを心がけている点もタイプ1の人には見られます。短所は、理想や決まりにこだわるあまり、頑固な人だと見られがちな点です。また、自分自身にプレッシャーをかけ過ぎてしまうといったこともあげられます。


<h3>タイプ2:献身家</h3>

タイプ2は「献身家」であり、周りのために愛情深く尽くしていくといった傾向が見られます。思いやりを持った優しい態度で相手と接することができ、時として自己犠牲も行ってでも人助けをしようとするところがあります。


長所としてあげられる点は、感受性が豊かであり、相手のためなら惜しみないサポートを行う部分です。一方、短所としては自分を犠牲にしてしまう反面で、思いやりや優しさの代償として何らかの対価を求めるといった点があげられます。


<h3>タイプ3:野心家</h3>

タイプ3は「野心家」です。周りの人がためらうことにも果敢に挑戦し、成功を得るために努力を重ねていく傾向が見られます。


明確な目標を持ち、達成するために何をすべきかを常に考えるチャレンジャーとしての気質があります。長所としては、楽天的で愛想が良いので、いつも明るく振る舞えるところがある点です。


一方、短所としては成功を追い求めるあまり、他人と比較をされたり失敗を極度に恐れたりする部分が見られます。


<h3>タイプ4:芸術家</h3>

タイプ4は「芸術家」であり、ロマンチストなところが見られるのが特徴です。他人とは異なる自らの個性や独創的なアイデアを好む傾向があります。


美的感覚に優れており、知性や芸術的なものに興味を持っているタイプです。繊細で、細やかなことにも目が行き届くといえるでしょう。


長所は独自の感覚で物事を捉える部分と、感受性や洞察力に優れている点があげられます。他人の痛みを理解する力も強いのがタイプ4の人に見られる傾向です。


短所としては、自分の世界にこだわりを持つあまり、他人と距離を置いてしまったり、現実から逃れようとしたりする点があげられます。


<h3>タイプ5:研究者</h3>

タイプ5の「研究者」は、物事を冷静に見つめ、目標に向かって地道な努力を重ねていく傾向が見られます。広い視野と分析力で物事を捉えていくところがあるでしょう。


長所としては、常に冷静な判断力を備えている点と、分析や洞察に優れている点です。また、人並外れた集中力や忍耐力を発揮するところがあり、自分のペースを守りながら行動できます。


一方、短所としては周りとは一定の距離を置き、知的好奇心は強いですが自ら表現することをあまり好まない傾向が見られます。


<h3>タイプ6:堅実家</h3>

タイプ6は、「堅実家」です。ルールに対して忠実であり、周りとの関係性を何よりも大切にするところがあります。規範や規則といったものや指揮命令には素直に従うタイプです。


長所としてあげられる点は、組織や上下関係のつながりを大事にするので、帰属意識や忠誠心といったものが強い傾向が見られます。一方で、短所としては疑い深く、普段と異なる環境下においては不安になりやすい点です。


他人やルール、帰属する組織に頼ろうとする傾向が見られ、自分で物事を決めるといったことが苦手な部分があります。


<h3>タイプ7:楽天家</h3>

タイプ7は「楽天家」であり、自分の世界観を大事にする傾向が見られます。常に明るく、楽しさや刺激を求めて行動するところがあります。


長所としては、気さくで物事にこだわらないところがあり、多くの分野で才能を発揮する部分です。プレッシャーや困難に立ち向かう力が強く、自分なりの方法論で乗り越えていく傾向が見られます。


短所としては、自分を過度に甘やかしてしまったり、落ち着きに欠ける行動をとったりすることがあげられます。


<h3>タイプ8:統率者</h3>

タイプ8は「統率者」であり、いわゆる指導者タイプです。決断力に優れており、率先して組織を引っ張っていく行動力を発揮します。


人の面倒を見ることを大事にしており、一方で権力や支配的な立場に身を置くことを好む傾向が見られます。長所としては、決断力と行動力があるので困難な状況にあっても果敢に突破していくことができます。


短所としては、正義感が強いため、良いことも悪いことも遠慮せず物を言ってしまう点があげられます。


<h3>タイプ9:調停者</h3>

タイプ9は「調停者」です。周りとの争いを好まない平和主義者であり、場を調整するために力を発揮する傾向が見られます。


他者に対して思いやりを持って接することができ、落ち着きや安定を志向する部分があるでしょう。長所としては、自分の考えよりも周りとの関係性を優先させるので、誰とでも良好な関係を築けるところがあります。


一方、短所としては他人に合わせ過ぎてしまうため、自らの主張をあまり口にしないところがあげられます。突発的な事案に対して対処する力に欠けている点も傾向として見られるでしょう。


<h2>エニアグラムを用いた人材マネジメントの効果</h2>


エニアグラム診断を実施することで、従業員は自らの性格や他のメンバーの行動傾向を知ることができます。人材マネジメントの部分においても役立つものであり、どのような効果が得られるのかを解説します。


<h3>個人の強みと弱みの把握</h3>

エニアグラム診断を用いることで、自らの強みと弱みを把握することが可能です。診断結果はあくまで本人の行動パターンや傾向を知るためのものであるため、どのタイプであっても、良し悪しは関係がありません。


個人が自らの気質を知り、どのように行動すれば良い部分をさらに伸ばし、短所を最小限に抑えられるかを知るためのものです。人材育成において、対象者自身が自分の性格についてきちんと理解していることは大切だといえます。


<h3>チーム内の相性の把握</h3>

エニアグラム診断を行うことによって、他者に対する理解が進みます。自分以外の多様な価値観や考え方に触れることで、他者とのすれ違いやトラブルが起こることを回避でき、人間関係を円滑に構築しやすくなるでしょう。


仮に、相手との関係が初めはうまくいっていなくても、本質的な部分で相手を理解することによって、中長期的な人間関係を構築していけます。一人ひとりの個性をしっかりと把握することによって、チーム作りや組織内での人材配置などにエニアグラムを役立てられるでしょう。

関連記事:人材マネジメントが必要とされる3つの理由!成功させる5つのポイントや手順を解説

<h2>まとめ</h2>

エニアグラム診断は、9つのタイプで対象者の性格や行動パターンを把握するためのツールです。本人が気づかない視点で新たな気づきを得られるので、人材育成や人材活用といった点においても役立てられるでしょう。


診断結果によって得られたデータを人材マネジメントにうまく活用するには、「タレントマネジメントシステム」も併用することが大事です。タレントマネジメントシステムとは、人材の能力やスキルを最大限に発揮してもらうために、人材データを集約・一元管理して、高度な意思決定を可能にするシステムのことです。


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