自己啓発とは?自己啓発に取り組むメリットや実践方法、企業の支援制度を解説


自己啓発とは?自己啓発に取り組むメリットや実践方法、企業の支援制度を解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

自己啓発とは、自分の知識や能力を伸ばし、自己成長するために自発的に取り組むことを指します。企業として従業員に自己啓発を促すためにはどのような取り組みが有効かと頭を悩ませている担当者の方もいるでしょう。

ここでは、自己啓発に取り組むメリットや実践方法、企業の支援制度の事例とポイントを分かりやすく解説します。

自己啓発とは何か



自己啓発とは、新たな知識や能力を身につけるために、自由な時間などを活用して自分自身を磨くことです。

ビジネスの場では特に、「仕事に関連する知識や能力」を自己啓発で身につける人も少なくありません。例えば、仕事に活かせる資格を取る、仕事に役立つ知識を学ぶ、などが該当します。

自己啓発には「読書」「資格取得」「セミナーへの参加」「学校に通う」など、様々な方法があります。目的に応じて使い分けるとよいでしょう。

啓蒙との違い

啓蒙とは上の立場の人間が下の立場の人間に向けて、知識を教示することを指します。教える側と教わる側の立場が異なる点がポイントです。啓蒙の「蒙」とは、「幼い子供」や「おろか者」という意味です。そのため、教わる側に学ぼうとする意志があるとは限りません。

啓発は人に新たな知識や気づきを与え、教え導くことを指します。啓蒙のような立場の違いは存在しません。加えて、啓発には教わる側に「学ぶ意志」が含まれている点も把握しておきましょう。

より知識を深める点では啓発と啓蒙は同じニュアンスで使用されるケースが多くあります。しかし、啓蒙という言葉は使い方によっては相手側に対し失礼になってしまう可能性もあります。啓発と啓蒙の言葉の違いを把握し、適切な使い方を心掛けることが大切です。併発と啓蒙の違いに関して、より詳しく知りたい方はこちらの記事へ。

「啓蒙啓発違い」については、こちらの記事をご確認ください。

関連記事:啓蒙の意味とは?啓発との違いやビジネス上での考え方を解説

従業員が自己啓発に取り組むメリット

自社の従業員が自己啓発に取り組むと会社にとっても大きなメリットがもたらされます。ここでは、具体的なメリットについてみていきましょう。

生産性の向上が期待できる

従業員が自己啓発に取り組むと、新たな知識や能力を身につけることができます。従業員が仕事に必要な資格を取得すると、取引先や顧客からの信頼性向上が期待できるでしょう。

例えば、経理担当者が簿記1級を取得して業務に活用すると、経理業務の正確性は向上します。営業担当者が自社商品に関する資格を取得して仕事に活用すると、顧客に対する商品説明の正確性や説得力に厚みが増すでしょう。

ただし、従業員のやる気がないにもかかわらず会社が一方的に自己啓発を押し付けても、生産性の向上は期待できません。生産性の向上につなげるには、従業員自らが知識やスキルを身につけようと考えて行動することが大切です。

関連記事:業務改善を行うメリットと効果とは?効率化に役立つフレームワークも紹介

人材教育を補完できる

仕事の合間の限られた時間の中で、上司や先輩社員などが行う人材育成には限界があります。人材教育の一環として業務時間内に研修を行うことも可能ですが、その場合必要な業務にかける時間を圧迫してしまうこともあるでしょう。

従業員が自身の余暇を使って自主的に自己啓発を行えば、OJTやOff-JTを補完できます。

関連記事:OFF-JTとは?活用するメリットや注意点、活用法について解説

自己啓発の5つの実践方法

具体的にどのような方法で自己啓発に取り組めばよいのかわからないという方もいるでしょう。自己啓発の主な実践方法は次の5つです。

本を読む

手軽にできる自己啓発に、読書があります。ビジネス書などの本を読み、得た知識をアウトプットする手法です。

図書館で本を借りると書籍代もかからないため、手軽に始められるという利点もあります。

ただし、普段読書をしない人にとってはどのような本を読めば良いのかわかりません。自己啓発に向けた本を社内で紹介すると、自己啓発に取り組みたい人にとって参考になるでしょう。

資格取得を目指す

自己啓発の1つに、仕事に関する資格の取得があげられます。必要な資格を取得すると、業務に対する自信にもつながるでしょう。

住宅営業担当者が宅地建物取引主任者の資格を取得する、経理担当者が簿記の資格を取得する、など業務や職務によって必要な資格は異なります。

資格取得手当てをつけると、従業員自ら資格取得に挑む可能性が高まるでしょう。

外部教育機関の講座を受講する

外部教育機関の講座を受講すると、自己啓発になります。資格取得だけでなく、スキルや技術が習得できる講座など幅広い種類があるのが特徴です。

ただし、金銭面での負担がかかります。

セミナーやワークショップに参加する

自己啓発の一環としてセミナーやワークショップに参加してみてもよいでしょう。セミナーやワークショップは1日だけで終わるものも多く、気軽に参加できる点がポイントです。

普段、自分のスキルアップについて考える機会がない人も珍しくありません。人によっては、セミナーやワークショップへの参加をきっかけに自己啓発の必要性に気付くことができるでしょう。

副業を始める

副業も自己啓発の1つになります。副業によって、スキルや収入アップが見込めるためです。

ただし、本業とは関係ない分野の副業に取り組んだ場合、その自己啓発が会社で活かせるとは限りません。

また、人によっては副業に取り組むことで、プライベートの時間が大幅に削られ、疲弊する可能性もあるでしょう。

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企業による自己啓発の支援策



自己啓発は、本人が自主的に取り組まなければ大きな効果を期待できません。企業としては自己啓発を押し付けるのではなく、さまざまな面で支援を行いたいところです。ここでは、自己啓発の支援策について見ていきます。

資格取得に対する支援制度

資格取得には費用がかかります。会社として資格取得者に対して支援を行うと、資格取得者の増加につながるでしょう。

支援方法には、以下のようなものがあります。

  • 資格取得時にかかる費用の一部または全部の負担
  • 資格取得した際に祝い金を支給
  • 資格取得者に資格手当を支給


資格の重要性や難易度、費用などによって、支援方法を変更するのもよいでしょう。社内で資格取得者が増えると、企業としての競争力向上が期待できます。

通信教育への援助制度

通信教育の受講には費用がかかります。そのため、通信教育の受講をためらっている従業員もいるでしょう。受講料の一部を企業が負担する制度を導入すると、通信教育を受講する従業員が増えるかもしれません。

時間面での支援

自己啓発を考えているものの、時間がないため取り組めてない従業員もいるでしょう。資格試験の受験日を有給扱いにする、勤務時間内に外部の講習会やセミナーへの参加を認める、などを行うと、時間面で従業員を支援できます。

活動場所や教材の提供

自己啓発のための場所や、教材の取得に苦労している従業員もいるでしょう。従業員が社内で勉強会を開く場合に、会議室などの活動場所を提供すると支援になります。

また、「どのような本で自己啓発を行えばよいかわからない」という従業員もいるでしょう。業務に関する知識を深められる本やDVDなどの教材提供も、自己啓発支援の一つです。

関連記事:eラーニングシステムの概要とは?活用するメリット・デメリットを紹介

企業による自己啓発支援の事例とポイント【資格取得支援】

さまざまな企業が、従業員に対する自己啓発支援を行っています。ここでは、株式会社三菱東京UFJ銀行の自己啓発支援の事例とポイントを見ていきましょう。

事例

株式会社三菱東京UFJ銀行では、社内に人を育てる風土を作り、自主的な学びを支援しています。人事考課制度に「キャリア自己申告」を組み入れることで、従業員が自ら自分のキャリアについて考える機会を与えています。

またキャリア相談室も設けており、従業員が自分のキャリア形成について相談することもできます。

自己啓発プログラムとして、学びの場の提供や資格取得支援、語学学習支援、イーラーニングツールの導入などを行っています。従業員はこの中から自分に合うものを選択して利用できるため、気軽に自己啓発に取り組める環境が整っているといえるでしょう。

ポイント

自己啓発を社内に広めるためには、会社の風土づくりも欠かせません。

周囲の人が積極的に自己啓発をしていると、「自分もやってみようかな」と考える従業員が増えます。

「キャリア自己申告制度」を人事考課制度に組み込むことで、全従業員が自分のキャリアについて考える機会を得られることも、参考にしたいポイントです。

企業による自己啓発支援の事例とポイント【通信教育援助】

ここでは、スナック菓子の製造販売を行っているカルビー株式会社の自己啓発支援の事例とポイントを見ていきましょう。

事例

カルビー株式会社では人材を「人財」と表現しており、会社を支える重要な基盤と位置づけています。

多様性とチャレンジ精神に溢れた企業風土の下、従業員全員が活躍できる職場となることを目指している会社です。

従業員に学びの大切さを伝えた上で、通信教育を活用した自己啓発制度を導入しています。経理・財務系の5つを特別推奨コースとし、修了時に受講料の全額補助を行っているのが特徴です。

「経理・財務はビジネスパーソンに必須の知識であるため」といいます。

会社として特定の通信教育を補助することで、社員に「どのような自己啓発をして欲しいのか」を伝えることができます。

ポイント

通信教育を活用した自己啓発制度を導入する際は、対象者や対象講座、支援する費用の割合を決めておくとよいでしょう。細かい条件を公開しておくと、従業員は自分が対象となっているかどうかを簡単に判断できます。

対象講座を指定すると、会社が推奨するジャンルを伝えることが可能です。

例えば、カルビーのように経理・財務系の講座のみを全額補助している場合、従業員に対して「経理・財務系を学んで欲しい」と伝えられます。

まとめ

自己啓発とは、自分の能力やスキルを高めるために自ら進んで学ぶことです。

自己啓発の方法は読書や通信教育、資格取得など、さまざまなものがあります。会社として従業員の自己啓発を促進したい場合は、会社の風土づくりも大切です。

人事評価制度の中に、自己啓発に取り組めるような仕組みを設けてもよいでしょう。また、資格取得の支援制度の導入も高い効果が期待できます。

タレントパレット」は、人事管理の一元化に適したシステムです。採用管理や労務管理だけでなく、人事評価などにも活用できるため、自己啓発を社内に広めるための一助となります。また、通信教育や研修受講の履歴などを記録することもできます。自己啓発を社内に根付かせたいと考えている担当者の方は、ぜひタレントパレットを導入してください。

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