従業員エクスペリエンスとは?重要視する理由や戦略、調査方法も解説


従業員エクスペリエンスとは?重要視する理由や戦略、調査方法も解説

従業員エクスペリエンスが企業にとって重要であると認識し、その満足度を高めるための施策を講じる企業が増えています。従業員エクスペリエンスとは、企業で得られるすべての経験です。企業は従業員エクスペリエンスの満足度を向上させ、離職の防止や定着率の向上などを目指しています。この記事では、従業員エクスペリエンスの重要性や背景、戦略などを解説します。従業員エクスペリエンスの戦略立案にぜひ役立ててください。

従業員エクスペリエンスとは

従業員エクスペリエンスは、社員のライフサイクルのなかで、企業に勤めることで経験したり感じたりするすべてのことです。従業員エクスペリエンスの満足度が高いほど、社員の定着度が高まったり、コストを抑えたりするなどのメリットがあります。従業員エクスペリエンスの満足度を向上させる主な要素は次のようなことです。

・給与や賞与、役職などの待遇
・企業が提供する福利厚生
・有給休暇の取得率の高さ
・産休や育休をとりやすい職場環境
・自分の意見を述べやすい環境

上記の内容がすべてではありません。しかし、社員自身が思い描くライフワークバランスと、企業が提供する上記のような要素が一致すれば、従業員エクスペリエンスの満足度は向上するでしょう。また、従業員エクスペリエンスの満足度を上げる要素は、社員が仕事に専念できる環境づくりでもあります。

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従業員エクスペリエンスを重要視する理由

企業が従業員エクスペリエンスを重要視する理由はさまざまです。企業は市場の複雑化に対応しなければならず、企業が負うリスクも年々増えています。また、企業の成長には、優秀な人材の確保と定着が不可欠であり、そこにも注力しなければなりません。

従業員エクスペリエンスを理解し、適切な戦略を立てることで、社員の高いモチベーションを維持できます。結果として、企業は高い生産性と収益性の向上が可能になります。もし、従業員エクスペリエンスを軽視すれば、離職率を高め生産性や収益性を下降させ、企業経営を不安定化させる要因になるでしょう。

また、優秀な人材が離職すれば、採用やオンボーディング(人員配置と戦力化)などに、大きなコストや労力が必要です。しかも、退職した人材だったものが、ソーシャルメディアなどを利用して、企業ブランドを低下させる可能性もあります。これらのリスクを防ぐためにも、従業員エクスペリエンスは重要です。

従業員エクスペリエンスの満足度を高めることが重要である背景

従業員エクスペリエンスを高めることが重要であることには背景があります。ここでは、その背景について解説します。

人材の流動化により定着率が下がっている

日本では長い間、終身雇用制度が定着していました。徐々にその制度を取り入れる企業が少なくなり、コロナ禍を契機として、実質的に崩壊したといえるでしょう。これにより、人材の定着率の低下が始まっています。社員が、定年まで同じ会社に勤めるケースは減少傾向です。

複数の企業に転職しながらスキルを磨き、自分の価値を高める働き方が増加しています。高いスキルを有していれば、自分でキャリアップやキャリアデザインが可能です。同時に、1つの企業に属している必要性も低下します。そのため、流動している優秀な人材を獲得し、定着させるためには、従業員エクスペリエンスに重きを置くことが必要です。

人口減少や少子高齢化により労働力が不足している

出生率の低下に歯止めがかからず、年々、子どもの数が減っています。人口減少や少子高齢化が、改善される兆しも見えない状況です。

そのため、日本では海外に働き手を求め、外国人技能実習制度を改革したり、外国人労働者を受け入れたりしています。しかし、円安や日本語の難しさなどが壁となり、労働力不足を改善するには至っていないことが現状です。労働力不足は企業にとって以下のようなリスクがあります。

・1人の社員への負担が増える
・社員がコア業務に集中できない
・離職率がさらに高くなる
・製品や商品などの納期に間に合わなくなる
・企業の社会的信用の失墜
・企業経営の危機

上記のようになれば、人手不足倒産の可能性も高まります。優秀な人材ほど、従業員エクスペリエンスの満足度が高い企業に集まりやすい傾向です。また、従業員エクスペリエンスの満足度が高ければ定着率も高まります。

働き方改革により多様な働き方が定着している

2019年より順次施行されている働き方改革が定着してきました。働き方改革により、長時間労働が制限されています。短時間で同じ仕事量を強いられる社員も少なくありません。企業は生産性の向上が不可欠な状況であり、さまざまな施策の実行が求められています。

しかし、社員のモチベーションが低下していては、施策の実行も進まなくなるかもしれません。施策を実現させるためには、社員のモチベーション向上が不可欠であり、次のような改善が必要です。

・社員が快適と思えるように職場環境を改善
・福利厚生の充実と改善
・多様な働き方の導入
・DX導入による業務の効率化
・住宅手当や育休制度の充実

多様な働き方への柔軟な対応は、社員が求めるワークライフバランスへの対応に順応しやすくなるため、早期に導入しましょう。

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従業員エクスペリエンスジャーニーの5段階を理解することが重要

従業員エクスペリエンスの満足度を高めるためには、従業員エクスペリエンスジャーニーの5段階の理解が必要です。

人材募集~採用

従業員エクスペリエンスジャーニーの始まりは、人材募集から採用までの期間です。新卒の新入社員は他の企業での採用経験がないため、自社への応募から採用に関連する全段階が含まれます。この期間で、従業員エクスペリエンスの満足度向上のために、理解しておくべき内容は次の項目です。

・企業が採用にかける時間と費用
・内定者が実際に入社した比率
・採用した人材が自社に適していたかの確認
・求人の内容の魅力や明確性
・優秀な人材が安心できる面接プロセス

自社が内定や内々定を出した人材が採用に至ったかは重要です。

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オンボーディング

オンボーディングとは、配属された社員が、できるだけ早く組織に馴染み、力を発揮できるようにするための取り組みです。社員の人事異動では、配属先でのシステムやプロセスに慣れる期間となります。新入社員にとっては、新入社員研修を終えて部署に配属され、実際に仕事を覚える期間です。

また、配属先でのコミュニケーションを確立する期間でもあります。この期間が短いほど企業に有益ですが、目的を忘れてはなりません。オンボーディングの目的は、新しい仕事に対して社員が最初に抱く熱意を自社や自社ブランドへの熱意へと変換させて一体化することです。配属された部署や企業全体で、優れた結果を残そうと決意させるような戦略が求められます。

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能力開発やスキルアップ

オンボーディングが成功すれば、能力開発やスキルアップの期間です。この期間は、全社員の全在職期間が対象でもあります。社員は、それぞれの経験や意欲により、能力を開発しスキルアップするでしょう。

企業は、社員の生産性やリーダーシップ、昇進意欲などの定量化が必要です。定量化ができれば、企業からスキルセット(仕事を進めるために必要な能力・資質・経験などの組み合わせ)を提供しましょう。社員が、スキルセットを利用することが、キャリアップに影響することも周知しなければなりません。

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定着時期

人材を採用し、教育を重ねた結果、社員はそれぞれの能力やスキルを身につけます。これらを身に着けた社員は定着時期であり、組織の一員として活躍している時期です。この時期は、業績向上や能力発展、組織の成功への貢献などの経験を得ることが重要です。

企業の中核であると認識し、企業との一体感を感じさせられるかどうかが定着の鍵を握ります。定着時期の社員が、もし退職するとなれば、企業の損失は計り知れません。人材募集からやり直さなければならないため、欠員補充だけでも多大なコストと労力が必要です。

企業からの退職

企業を退職する際にも、従業員エクスペリエンスの満足度を高めておかなければなりません。従業員エクスペリエンスの満足度が高ければ、社内によい影響があり、低ければリスクが発生するかもしれないためです。社員の退職理由の主なものは、次のようになります。

・定年退職
・社員のライフスタイルの変化
・社員自身のキャリアップ
・社員へのヘッドハンティング
・社内や部署内での人間関係
・企業への不信感や不安感

社員はいずれ退職しますが、その理由を知ることが重要です。理由を分析し、従業員エクスペリエンスの満足度の改善につなげなければなりません。退職者へのヒアリングでは相手が失うものがないため、率直な意見を述べてくれやすい状況です。退職理由をヒアリングする際には、聞く姿勢に配慮しましょう。

従業員エクスペリエンスジャーニーによる戦略

企業は従業員エクスペリエンスジャーニーによって戦略を立てることで、従業員エクスペリエンスの満足度を高められます。この満足度を高めなければならない理由は、先に述べた通りです。

募集や採用時期の戦略

人材の募集から採用時期の戦略では、募集から採用までのプロセスの最適化が重要です。また、新入社員が会社に対して、好感を持つような従業員エクスペリエンスを目指す戦略を目指しましょう。

残念ながら採用できなかった希望者へのエクスペリエンスも重要です。不採用の募集者が、ソーシャルメディアなどに自社のイメージダウンにつながるような書き込みをする可能性は否定できません。希望者のエクスペリエンスを高めることは、企業イメージのアップや企業ブランド損傷リスクの回避につながります。そのためには、次のような戦略を心がけましょう。

・募集要項を分かりやすくする
・採用希望者の時間や労力を尊重する姿勢を見せる
・自社に関心を持ってくれたことに感謝する姿勢を見せる

配属(オンボーディング)時期の戦略

オンボーディング時期では、配属された社員が早く部署に慣れることが大事です。また、この時期の従業員エクスペリエンスは、コミュニケーションの基盤となります。配属社員のコミュニケーション構築を成功させ、部署の戦力となるような戦略を実践しましょう。具体的な戦略は次のようになります。

・仕事の内容を繰り返し説明
・配属した社員に目標設定
・社員へ期待するパフォーマンスの概要を伝える
・昇進に必要なスキルや実績などを明確にする
・部署内で円滑なコミュニケーションを築く手助け
・仕事に必要なビジネスツールのトレーニング

この期間中は、社員の円滑なコミュニケーションをサポートするように心がけましょう。ビジネスツールに慣れれば、戦力となりやすいため、社内にヘルプデスクを設置することが効果的です。

能力開発やスキルアップ時期の戦略

能力開発やスキルアップの時期は、全社員が対象であるため、多種多様な能力やスキルに対応しなくてはなりません。能力開発やスキルアップの機会を提供したり、後押ししたりする戦略が必要です。その戦略も、多岐にわたって準備することが求められます。

能力開発やスキルアップの機会を提供することで、従業員エクスペリエンスが高まり、定着率のアップも狙えるでしょう。社員の成長は企業の利益に直結することも念頭において、機会を提供したり後押ししたりすることが大事です。具体例として、次のような機会の提供をおすすめします。

・新しいテクノロジーの研修参加
・新システム開発のチームへの参加
・新システムの使用法の研修
・外部研修への参加
・外部講師を招いた研修の開催

社員は自分の能力やスキルが成長することで、従業員エクスペリエンスの満足度が向上する傾向があります。

定着時期の戦略

社員が定着する時期の戦略は重要です。先にも少し触れましたが、この時期の社員が離職すれば、企業に大きなダメージを与えます。特に、優秀な人材の離職は、企業の発展にも大きく影響するでしょう。次のような戦略を実行し、従業員エクスペリエンスの満足度向上を狙い、定着を進めることが重要です。

・社員にとって魅力的で優れた企業文化を確立する
・優秀な社員ほどハードワークとなるため負担を分散させる
・ワークライフバランスについて全社的に意見を集める
・集約した意見に適したワークライフバランスを促進
・社員が納得できる適正な人事評価制度
・スキルや実績に適した処遇の実践

働きやすくて、適性に評価もされれば、従業員エクスペリエンスの満足度も高まりやすくなるでしょう。

退職時期の戦略

退職時期は、社員にとって自社での従業員エクスペリエンスの最後の時期です。退職するからといって軽視せずに、最後まで満足できる従業員エクスペリエンスを提供しなければなりません。社員が退職する理由はさまざまですが、重要なことは最後までの従業員エクスペリエンスです。

自社での従業員エクスペリエンスが満足できるものであれば問題はないでしょう。もし満足できないものや悪いものであれば、企業イメージや企業ブランド悪化のリスクになります。リスクを軽減するためには、具体的な戦略が必要です。

・退職金を上積みする
・次の仕事を斡旋する
・疾病などでの退職では見舞金をわたす
・スムーズな退職手続きを行う
・感動を与えるような送別会を開催

退職理由の詳細をヒアリングし、現在の職場環境の改善に役立たせることも重要です。

従業員エクスペリエンスを向上させるポイント

従業員エクスペリエンスの満足度を向上させるためには、ポイントを抑えることが大事です。ここでは、3つのポイントを紹介します。

社員への理解を深める

社員への理解を深めることは、エクスペリエンスの満足度を向上させる大きなポイントです。社員を理解していなければ、どのような戦略も意味をなさないでしょう。社員1人1人への理解を深めることが理想です。日頃のコミュニケーションが理解を深めることにつながります。

定期面談も効果的なため、全従業員を対象としたフォローアップ面談も検討しましょう。面談時には、会社への不満や改善点などをヒアリングします。ヒアリング結果を集計し、可視化して従業員エクスペリエンスの満足度向上に役立てることが重要です。

ラジカルパーティシペーションを意識した施策の実行

ラジカルパーティシペーションを意識した施策も、エクスペリエンスの満足度を向上させるポイントです。ラジカルパーティシペーションは、英語の「Radical Participation」であり、直訳すれば徹底した参加や加入となります。

これをビジネスで捉えると、社員が企業に貢献するために、企業の組織づくりや改革などに積極的に参加することです。たとえば、従業員エクスペリエンスの改革を経営陣だけで行うのではなく、全社的に意見を集め、全社員が参加して改革方法を決め実行となれば、改革は成功するでしょう。

同時に、従業員エクスペリエンスの満足度も向上するのではないでしょうか。反対に、社員の意見がまったく反映されない組織では、社員のモチベーションは低く、エクスペリエンスの満足度も低くなります。

成長プロセスを重要視する

従業員エクスペリエンスの満足度を高めるには、成長プロセスを重要視するようにしましょう。企業は社員の採用時に、その社員がどのように成長してくれるかなど、成長後の理想像があります。

その理想通りに、社員が成長するためには、成長プロセスが不可欠です。成長プロセスの整備は重要であり、綿密な設計のもとに実行しなければなりません。成長プロセスの設計には、ラジカルパーティシペーションを意識して、社員の目線や意見も取り入れるようにしましょう。

従業員エクスペリエンスで満足度を向上させるメリット

社員が自社での従業員エクスペリエンスの満足度を上げることには、企業の戦略や努力が必要です。ここでは、企業のメリットを紹介します。

従業員が退職することにより発生するコストの削減

従業員エクスペリエンスの満足度の向上は、離職率を大きく下げることになるでしょう。役職やキャリアなどによって異なりますが、社員が離職すれば企業の大きな損失になります。もし、部署のトップクラスがヘッドハンティングや自身のキャリアアップで退職すれば、代わりの人材を配置するだけでも多くの犠牲があり、多大なコストも発生するでしょう。

コストだけで捉えて、仮に新入社員が退職したとしても、採用コストや研修コストだけでも多額のコストの損失になります。従業員エクスペリエンスの満足度が高ければ、退職リスクは軽減されるでしょう。

優秀な社員が定着することによる企業利益の向上

従業員エクスペリエンスの満足度が上がれば、優秀な社員も定着します。そもそも企業は、社員の定着を優先しているのではないでしょうか。不祥事などが発覚すれば多くの離職リスクを抱えることになり、優秀な社員ほど離職するリスクは高まります。

優秀な社員を定着させて、万が一の事態に対応させることは、企業利益の向上に直結します。したがって、優秀な社員の定着は、企業の優先事項ともいえます。優秀な社員には、企業が感謝していることを伝えましょう。また、必要なサポートはいつでも得られると実感させることが重要です。

企業は職場環境を整備し、優秀な社員を定着させて、企業のために保有している能力やスキルを惜しまずに発揮させることが求められます。優秀な社員が定着して力を発揮すれば、採用やオンボーディングにかかるコストも削減可能です。

仕事やカスタマーサービスなどの質の向上

従業員エクスペリエンスの満足度が高い社員ほど、仕事の質やカスタマーサービスの質が向上する傾向です。従業員エクスペリエンスの満足度の向上と社員の定着率向上や業績の向上は、比例すると考えられています。

実際に、従業員エクスペリエンスの満足度の高い社員ほど仕事に熱心ではないでしょうか。他の社員を牽引する働きも期待できます。そのような社員は部署や社内だけでなく、顧客に対しても熱意をもって対応する傾向です。そのため、カスタマーサービスが向上したり、顧客のロイヤルカスタマー化につながったりすることも少なくありません。

販売や営業の現場に、このような社員がいれば、アップセルやクロスセルの確率も向上します。周囲にも波及するため、他の社員のアップセルスキルやクロスセルスキルも向上するでしょう。結果として、売上や契約数の向上も期待できます。

従業員エクスペリエンス調査方法

企業がさまざまな戦略を実行しても、実際に従業員エクスペリエンスの満足度が上がっているかは、調査しなければなりません。ここでは、その方法を紹介します。

エンゲージメントサーベイ

従業員エクスペリエンスの調査では、エンゲージメントサーベイが一般的に知られています。エンゲージメントサーベイは、社員の視点からみた企業とのつながりの強さを数値化するための調査ツールです。

エンゲージメントサーベイは社員が企業や仕事に対して、どのような感情を持っているかを測定できるため、従業員エクスペリエンスの調査に役立ちます。この調査の最も有効な時期は、従業員エクスペリエンスジャーニーの定着時期となります。

もちろん、他の時期の調査でも役立ちます。エンゲージメント(企業との結びつきの強さ)が高ければ、企業に大きなメリットがあり、従業員エクスペリエンスの満足度向上にも貢献するでしょう。

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業績評価

業績評価とは、企業が定期的に行う評価です。この評価では、面談で評価をフィードバックするため、その際に従業員エクスペリエンスの調査を兼ねると、効率的で中身のある調査となります。また、業績評価だけではなく、人事評価制度によるフィードバックの際にも調査可能です。

調査を兼ねた社員との面談では、具体的な目標を決めるようにしましょう。次回の面談で、目標の進捗状況を確認することが、従業員エクスペリエンスの調査にも役立ちます。

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360度評価

360度評価では、特定の上司などが評価するのではなく、1人の社員に対して、上司や同僚、部下が評価します。また、社員自身も自己評価を行うことが特徴です。立場の違う複数の人が評価するため、公平性を担保しやすい評価方法といえます。

360度評価は、評価以外にも能力開発やスキルアップが目的であるため、従業員エクスペリエンスの調査もしやすくなります。また、社員のスキルや長所、短所などを把握できるため、従業員エクスペリエンスの調査に役立つでしょう。

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給与や福利厚生に関するアンケート調査

求職者が求人票で重視する項目に、給与や福利厚生があります。社員や求職者に、給与や福利厚生に関するアンケートを実施するケースは少なくありません。この調査は、従業員エクスペリエンスの調査でもあります。

アンケート結果は集計し、可視化して分析しましょう。社員が望んでいるものを分析できれば、従業員エクスペリエンス向上に役立ちます。また、採用活動にも活用すれば、優秀な人材を採用できるかもしれません。

まとめ

従業員エクスペリエンスは、企業に勤めている間に起こる全ての経験です。この経験の満足度が高ければ、社員は企業に勤めていることに満足していることになります。従業員エクスペリエンスの満足度を上げれば、企業は多くのメリットを享受できるでしょう。

従業員エクスペリエンスの満足度を上げるためには、従業員エクスペリエンスジャーニーによる戦略が重要です。まずは、データを集めて分析しましょう。データ分析ではタレントパレットが役立ちます。タレントパレットは、あらゆる人材データを一元化して分析し、組織の力を最大化させるタレントマネジメントシステムです。従業員エクスペリエンスの満足度向上にぜひご活用ください。

社員エンゲージメント の可視化に役立つシステムの詳しい情報はこちら
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