こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
「効率的な日報メールの書き方を部下に伝えたい」「業務の進捗や部下の状況を把握したいが、面倒な作業は避けたい」「日報メールの管理を簡単にしたい」という方は多いのではないでしょうか。
テレワークが浸透した今では、人と直接的に会うより、メールやチャットでのやりとりの機会が増えているでしょう。日報のかたちも進化しており、紙ベースやメール・クラウドなどさまざまな形式が利用されています。中でも日報メールは、場所を選ばずに業務の報告や確認ができるツールとして便利です。しかし、日報自体が書き手と読み手の負担になっていることもあるでしょう。
そこで本記事では、日報メールの目的と書くときのポイントを紹介します。日報作成や管理の負担を軽減したい方はぜひ参考にしてみてください。
日報メールの目的は業務改善
日報メールの大きな目的は、業務改善です。業務改善のための具体的な行動として、以下の3つが挙げられます。
・業務のフィードバックと情報共有
・業務の進捗と部下の状況把握
・業務の課題と解決策を見つけて検証
フィードバックは「もう少し頑張りましょう」よりも「新規案件をあと2件獲得しましょう」など、数字を使って具合的に記載するのがおすすめです。また、進捗と部下の状況を把握するために、業務で感じた内容が書いてある所感に注目しましょう。部下の考えを把握することで、スマートにフォローできます。
日報は、課題と解決策の検証に活用できます。課題に対して、複数の解決策を提案してもらうよう部下を促しましょう。アプローチの幅が広がることで、部下がさまざまなパターンに柔軟に対応できるようになります。日々の業務を振り返ってもらうだけでなく、時にはメンバー間でPDCAサイクルを回して業務の品質向上につなげましょう。日報について詳しく知りたい方は、別記事「日報とは」をあわせてご確認ください。
日報メールに必須の5つの項目
日報メールに必須の項目は、以下の5つです。
- 本日の目標
- 業務内容・成果
- 反省点
- 所感
- 明日の目標・課題
必要な情報を押さえておくと、書き手と読み手の両者のストレスを軽減できるので、詳しく見ていきましょう。
本日の目標
本日の目標は、数字を用いて具体的に書いてもらいましょう。なぜなら、振り返りの際に達成状況を把握しやすくするためです。例えば「案件を獲得する」よりも「案件を2件獲得する」と書いてもらうと、目標が明確になります。現実的な目標を設定できるように、達成までのイメージを頭の中でシミュレーションしてもらいましょう。
業務内容・成果
業務内容は時系列で記載してもらい、何にどれくらいの時間を要したか把握できるようにしましょう。時系列で業務内容を書くと、1日のスケジュールが一目でわかります。予想していたよりも時間を要した業務がわかるため、翌日以降の仕事に活かせるでしょう。
また、業務遂行した結果、どんな成果が出たかについても記載してもらいます。成果を記載してもらうと、目標をどれくらい達成できたか確認できます。毎回目標を達成できているなら、良い評価を与えられるでしょう。ただし、達成する難易度が低い可能性もあるので、目標の立て方が適切か判断する必要があります。
反省点
1日を振り返り、反省点を書いてもらいましょう。流れ作業のように日々の業務をやりすごしてしまうと、部下の成長につながりません。部下には、目標達成ができなかった理由や、より効率的な対応を模索してもらいます。部下に自分で解決策を導き出す習慣が身に付くと、他の課題が発生したときに対処できるようになります。
部下に反省を活かしてレベルアップしてもらうには、適切なタイミングでのアドバイスも必要です。課題を解決できない部下がいるなら、面談の機会を設けるなどしてサポートしましょう。
所感
所感として、業務を通じて感じたことや対策・改善点を書いてもらいましょう。感想との違いは、どれだけ結果に対して掘り下げて考えたかです。例えば、感想は「請求書の処理に2時間もかかって大変だった」で終わってしまいます。
一方、所感は業務の改善方法まで提案します。例えば「請求書の処理に2時間かかった。他業務と並行して対応していたことが原因として考えられる。次回からは請求書処理の時間を設けて、マルチタスクを避ける。」といったように、原因と対策を書いてもらいます。
日報メールでの内容が感想のみだと、業務品質の向上にはつながりません。部下には、所感として業務中に生じた問題や悩んだことへの対策も書いてもらいましょう。
明日の目標・課題
業務の振り返りをしながら、次の日の目標と課題を書いておいてもらうと、翌日やるべきことが明確になります。さらに目標達成に向けてやるべきことを決めておけば、翌日の業務をスムーズに遂行できます。業務に追われる心配が軽減されるので、明日の目標・課題を書いてもらうのがおすすめです。
日報メールの書き方で共有すべき5つのポイント
日報メールの書き方を社員に伝える際に、以下の5つのポイントも共有しましょう。
- 件名に「名前」と「日報」と記載する
- 数字や固有名詞を使う
- 箇条書きでまとめる
- 送る前に内容と言葉遣いをチェックする
- 送付先を指定する
特に新入社員は、メールの送り方がわかっていない方が多いです。読み手に配慮した日報メールを作成できるように、気をつけるべきポイントを共有するのがおすすめです。メールの送り方は、社会人に必須のスキルです。日報メールを通して、業務に活かせるスキル習得をサポートしましょう。
件名に「名前」と「日報」と記載する
件名に「名前」と「日報」を記載してもらうと、他のメールに紛れる心配を軽減できます。「名前」と「日報」が件名に記載されていれば、受信メールを検索しやすいです。
件名に「名前」と「日報」を記載する以外にも、日付や成果に合わせた記号など、必要に応じてルールを決めましょう。重要なことは、以下の2つです。
- 件名を一目見ただけで必要な情報を得られる
- 日報メールをすぐに見つけ出せる
ルールを設けて運用すれば、日報メールを管理しやすくなります。
数字や固有名詞を使う
どんなに成果を上げていたとしても、数字や固有名詞が使われていなければ、読み手と書き手の認識がずれてしまいます。企業名などの固有名詞を記載してもらうと、より具体的な内容を把握可能です。
例えば、営業職の場合「10:00〜11:00 A社の〇〇様と導入に関する打ち合わせ」と書いてもらいます。簡潔かつ誤解が生じない報告をしてもらうために、数字と固有名詞の使用を勧めましょう。
箇条書きでまとめる
日報メールで2つ以上の項目を挙げる場合は、箇条書きで書いてもらうことがポイントです。目標や業務内容などを箇条書きで記載すると、見た目がすっきりとして読みやすくなります。反対に、箇条書きを使用しなければ画面が文字で埋めつくされ、読みにくくなってしまいます。読みやすい日報メールを作成するだけでなく、社員が情報を整理しながら書けるメリットもあるので、箇条書きを使うことを提案しましょう。
送る前に内容と言葉遣いをチェックする
日報メールを送る前には、内容と言葉遣いに誤りがないかチェックしてもらいましょう。確認しないと、誤字脱字などを直せないまま送信してしまいます。部下には、送る前には必ず一通り読んで誤りがないか確認させましょう。
日報メールを書き慣れていない部下に対しては、チェックリストを用意するのもおすすめです。チェックリストの一例として、以下を参考にしてみてください。
- 件名に「名前」と「日報」の記載があるか
- 結論から書かれているか
- 解決策や提案が書かれているか
- 数字や固有名詞は使えているか
- 2つ以上の項目は箇条書きになっているか
- 送信先は正しいか
部下の日報メールを確認し、必要に応じてチェック項目を調整しましょう。
送付先を指定する
日報メールの送り先は上司だけでなく、業務に関わる全員に送る場合があります。複数の社員に日報メールを送る場合は、送付先を間違えやすいので要注意です。日報メールの書き方を教える際に、送付先も伝えましょう。部署全体に送付するなら、メーリングリストを作成しておくと間違いにくいです。
部署全体に送付すると、業務に対する気づきや解決策をメンバー間で共有できます。関係者にノウハウが蓄積されるだけでなく、先輩社員はアドバイスできるようになります。お互いの状況がわかることで、協力し合える環境を形成できるでしょう。
日報メールのテンプレート
読み手と書き手の負担を減らす日報メールの運用には、以下のテンプレートをご利用ください。
【件名】
山田太郎 日報 4月3日
【本文】
営業部
〇〇課長
お疲れ様です。山田です。
以下にて本日の業務報告をいたします。
<本日の目標>
・A社の追加案件獲得
・新規案件獲得:2件
・テレアポ:30件
<業務内容・成果>
・9:00 営業ミーティング
・10:00 移動(渋谷駅〜三鷹駅)
・10:30 A社訪問(追加商品〇〇の説明)→ 追加案件獲得
・12:30 帰社
・13:30 テレアポ15件 → アポ1件獲得
・16:00 B社用のプレゼン資料作成
・18:00 帰宅
<反省点>
A社での商品説明の際に、提案していた商品以外にも興味を持ってもらえた。しかし、資料を持ち合わせておらず、商品の説明に苦戦した。商品知識の不足を感じたので、改めて〇〇について勉強する。また、追加資料のお渡しと説明のために、再度A社にアポをとる。
<所感>
テレアポ15件に対して2時間半も時間がかかった。今後は架電リストの精査をして、温度感の高い顧客から1件でも多くアポをとりたい。
<明日の目標・課題>
・C社の新規案件獲得
・テレアポ20件
・本日D社より問い合わせがあった、商品納期の交渉
<その他の報告事項>
◯日までにD社の請求書のチェックをお願いいたします。
書くべき項目が決まっていれば、悩まずに日報メールを作成できます。慣れるまでは、すべての項目を満たすまでに時間がかかります。仕事の合間に、少しずつ日報を書いてもらうと良いでしょう。部下が業務の終了間際にまとめて日報を書くことを避けると、無駄な残業をさせずに済みます。
テンプレートの例文を参考に、部下に日報メールを書いてもらいましょう。日報のテンプレートについて詳しく知りたい方は、別記事「日報例文一覧」をあわせてご確認ください。
日報メールのメリット
日報メールのメリットは、主に以下の2つです。
- コストがかからない
- 使い方に迷わない
メールなら、日報作成のために新しくサービスを導入する必要がありません。メールができる環境さえあれば、コストゼロで作成できます。また、日常的にメールを利用していれば、使い方に迷うことはありません。費用だけでなく、作成難易度も重視するなら、日報メールが向いているでしょう。
日報メールの3つのデメリット
日報メールは毎日作成するので、面倒に感じている社員も多いでしょう。日報メールのデメリットは、以下の3つです。
- 提出状況を把握しにくい
- 情報共有しにくい
- 検索性が悪い
対策を考えるためにも、デメリットを詳しく見ていきましょう。
提出状況を把握しにくい
日報メールは「いつ提出したか」や「誰が提出したか」などの確認がしづらいです。受信BOXで検索をかけても、件名の「名前」や「日報」などの記載が漏れると、多くの受信メールに紛れてしまうことがあります。
日報メールが見当たらない場合は、部下に提出状況を確認したり、改めて送ってもらうよう依頼したりする手間が増えるでしょう。提出状況が把握しにくい状態を防ぐためには、部下に件名の必要性を理解してもらうことが重要です。
件名のルールを決めても、上手く日報メールの運用ができないと感じる方には、タレントパレットの活用を検討してみてください。1on1ミーティングのツールを使えば、業務の進捗や社員の状況がデータとして蓄積されます。面倒な提出状況の管理は一切不要で、すぐに必要な情報が見つかるため、ストレスを軽減できます。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
情報共有しにくい
日報メールは、スマートな情報共有がしにくいです。なぜなら、業務でメールを受信する機会が多く、日報が埋もれやすいためです。日報メールを複数の社員に送る場合でも、メーリングリストを作成すれば簡単に共有できます。
しかし、他の業務に追われながら、日報メールをじっくり読む時間をとるのは難しいでしょう。有益なノウハウを逃さず共有するには、メールの受信設定で日報メール用のフォルダを作成するなどの対策が必要です。
検索性が悪い
日報メールは提出状況を把握しにくく、検索性が悪いです。どのメールに必要な情報が記載されているかを探すのに、時間がかかってしまうこともあるでしょう。例えば、部下の成果を集計してデータ化したい場合は、日報メールを探す作業からスタートします。必要なデータが見つからないと、作業が進みません。
メールの検索性を高めるのは難しいため、ほかのツールの利用を検討しても良いでしょう。タレントパレットは、日報管理にも利用できます。社員ごとにデータを蓄積できるので、メールよりも簡単に日報を確認可能です。日報チェックの効率化を図りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
日報メールの運用は、テンプレートを使うことで負担を軽減できます。メールは、他の業務にも必須なので、日報の書き方と一緒に件名などの注意点も伝えることが重要です。日報メールには、数字や箇条書きを積極的に取り入れてもらいましょう。認識のずれを軽減できるだけでなく、読みやすい日報を作成できます。
日報メールのデメリットである状況把握や検索性の問題は、メールフォルダ管理などで対処する方法があります。しかし、もっとスマートに管理したい方には、物足りないかもしれません。可能な限り負担を軽減したいなら、メール以外のツールを試してみるのも一つの方法です。
タレントパレットには「1on1機能」が搭載されています。「1on1機能」を活用すれば、以下の業務の効率を高められます。
- 社員の目標の確認
- 業務進捗確認
- 社員の体調の確認
- コミュニケーション
メールとは違い、件名や挨拶を記載する手間がかかりません。また、送信先を間違いにくいのもメリットです。業務の進捗状況や部下のコンディションなどを一元化して、時系列でストレスなく管理できるシステムです。部下の状況把握や業務の管理方法にお悩みの方は、ぜひ無料資料をご請求ください。