こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
コンプライアンス意識を高めるには、経営層だけでなく全社的な取り組みが必要です。しかし、実際にコンプライアンスを啓発する取り組みを行おうとしても、従業員に浸透させる難しさを感じてしまう部分もあるでしょう。
そうしたときに役立つのがコンプライアンス標語であり、普段から意識を高めるフレーズを目にする機会を増やすことで、意識の定着を図る狙いがあります。この記事では、コンプライアンス標語の基本的な捉え方やキーワードの選び方、自動作成を行う方法などを紹介します。
コンプライアンス標語の目的は?
コンプライアンス標語とは、コンプライアンス意識の啓発や促進につながる標語を募集しているコンテストをいいます。ハイテクノロジーコミュニケーションズ(HTC)株式会社が行っているもので、2023年で14回目となります。
コンテストを行っている目的としては、すべての人が安心して暮らせる社会の維持を目指し、コンプライアンス意識を高めるために実施しているものです。誤った考え方や言動を改めるためにコンプライアンス標語は効果的であり、積極的に取り入れる企業や団体が増えてきています。
コンプライアンス標語の作り方
コンプライアンス標語は基本的な作り方を学べば、自社でも作成することが可能です。どのようなポイントに気をつけて作ればよいかを解説します。
キーワードを決める
コンプライアンス標語を作成するには、まずキーワードを決めなければなりません。Web上では無料で使えるキーワードの検索ツールなどもあるので、候補となるようなキーワードを書き出してみましょう。
その上で、コンプライアンス意識を高めるようなキーワードを絞り込んでいきます。キーワードというと、つい名詞だけに注目しがちですが動詞や形容詞なども含めて、様々な品詞の言葉を探してみることも大切です。
心地いい語感を大切にする
心地のいい語感とは、一定のリズムがある文章表現になっているかという点があげられます。標語が一般的に「五七五調」になっているのは、日本人に慣れ親しんだ俳句の型を踏襲しているからだといえます。
多少の字余り、字足らずになったとしても五七五調を意識していれば、リズムの良い文章を作成できます。キーワードの持ち味を生かせる語感を見つけてみましょう。
倒置法や比喩法を使い印象付ける
倒置法とは通常の文章の語順とはあえて逆の表現を使い、印象を強めるために用いる表現技法をいいます。例えば、「今日も雨が降った」という文章で倒置法を用いると、「雨が降った、今日も」となり、「今日も」の部分が強調されているのがわかります。
一方、比喩表現とはいわゆる「たとえ」のことであり、一見してわかりづらいものをわかりやすく伝えるために用います。文章の表現技法にも少しこだわってみることで、他とは違ったユニークな標語になるでしょう。
禁止形を避ける
「〇〇してはいけない」といった禁止形の表現を使うと、堅苦しさや圧迫感のようなものを見た人に与えてしまいます。コンプライアンス標語は、あくまで啓発を目的としているので、多くの人に受け入れてもらうには禁止形よりも肯定形の表現を用いるほうが無難だといえます。
コンプライアンス標語のキーワードの選び方
コンプライアンス標語の作成は「良いキーワードを用いる」ことが大切です。キーワードの選定によって、標語の仕上がり具合も違ってくるため、時間をかけて選んでみましょう。
キーワードを選ぶときのポイントとしては、次の3つがあげられます。
・印象深いキーワードを選ぶ ・企業にマッチしているキーワードを選ぶ ・情景が目に浮かぶようなキーワードを選ぶ |
それぞれのキーワードの特徴について見ていきましょう。
印象深いキーワードを選ぶ
印象に残る言葉としては、流行語などを用いるのも1つの方法です。その年に流行った言葉にアレンジを加えることで、多くの人の記憶に残りやすい標語が作れるでしょう。
普段からニュースや雑誌、SNSなどをチェックしておくと、キーワードのヒントになりそうな言葉を見つけられるはずです。
企業にマッチしているキーワードを選ぶ
社内のコンプライアンス意識を高めるためには、自社の業種や職種などにマッチングしたキーワードを選ぶのが大切です。日々の事業活動を振り返って、標語を作成する取っ掛かりとなる言葉がないかを探してみましょう。
必要に応じて、社内アンケートなどを集めてみるのも1つの方法です。
情景が目に浮かぶようなキーワードを選ぶ
情景が浮かぶ言葉というのは、その言葉を目にしたときにどのような場面かを想像できるものをいいます。良い標語であるほど、聞いた瞬間にストーリーや場面が浮かんでくるものなので、時間をかけてキーワードを選定してみましょう。
コンプライアンス標語作りのレベルアップ法
コンプライアンス標語を上手に作成するには、いくつかの点でコツを押さえておきましょう。どのような方法を用いれば、上達するのかを解説します。
声に出して読んでみる
まず、コンプライアンス標語をいくつか作成したら、実際に声に出して読んでみましょう。声に出して読むことで、リズム感や言葉同士のつながりを再認識できます。
社内で作成する際は一人の担当者だけで作るよりも、他のメンバーとも一緒になって作り、発表会のような形式で一人ずつ読んでみると良いでしょう。他の人の標語を聞くことで、さらにブラッシュアップできる点を見つけられるかもしれません。
また、Webや本などに掲載されている優秀な標語を読んでみるのも、良い勉強になります。多くの人の注目を集める標語と比較して、何が違うのかを分析することも大切です。
Twitterの短文を参考にする
短い文章を手軽に知りたいなら、参考としてTwitterをのぞいてみると良いでしょう。Twitterは数あるSNSのなかでも、短文で投稿するのが特徴であり、基本的に140字以内で文章を作成します。
キーワードなどから検索もできるので、気になるキーワードでヒットした投稿文を参考にしてみましょう。そのまま流用するとトラブルの原因になってしまうため、あくまで自分なりにアレンジするのが前提ですが、Twitterを活用すれば多くの参考例を手軽に調べられるので便利です。
また、実際に作成したコンプライアンス標語をTwitterで投稿してみるのも良いでしょう。どのような反応があるかがタイムリーでわかりますし、社内では聞けない意見を聞く機会にもなります。
語彙力を高める本を参考にする
標語を作成するときは、語彙力が多いほうが基本的に良い標語を作れます。語彙力を身につけるにはそれなりに時間がかかるため、普段から本や新聞などに目を通しておくと良いでしょう。
ただし、漫然と本を読んでいても語彙力は身につくわけではないので、特定の分野に特化した本や辞典などを参考にしてみると、豊かな語彙力を磨くきっかけとなるはずです。
社内のコンプライアンス管理だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析
コンプライアンス標語を作成すれば、社内のコンプライアンス意識を高めることに役立ちます。作成する担当者やチームによって、標語の出来具合も違ってくるので、的確な人材を選出することが大事です。
タレントマネジメントシステムである『タレントパレット』は、あらゆる人事データを一元管理し、活きた情報として最大限に価値をもたらすためのツールです。ご興味を持たれた方は、ぜひ下記より資料をダウンロードしてみてください。
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過去のコンプライアンス標語をチェックする
良いコンプライアンス標語を作成するには、これまでに注目を集めた作品を知っておくのも良い勉強になります。「第13回HTCコンプライアンス標語コンテスト 特選100」の中から、テーマ別に紹介していきます。
職場をテーマにしたコンプライアンス標語例
職場をテーマにしたコンプライアンス標語の例としては、以下のとおりです。
・早よ帰れ 急かす上司は 帰らない ・変わる世に 合わせコンプラ アプデする ・継がれゆく 仕事と共に 隠しごと ・見える化を したら見えたよ 社の不正 ・公器にも 凶器にもなる SNS |
出典:【HTC】「第13回HTCコンプライアンス標語コンテスト 特選100」
職場をテーマにした標語の例としては、仕事に関するものが多いといえます。また、SNSに関するものや人間関係についての作品も多く見られます。
思いやりをテーマにしたコンプライアンス標語例
思いやりをテーマにしたコンプライアンス標語の例としては、以下のとおりです。
・やさしさは 見逃すじゃない 正すこと ・そのヒヤリ 生きた教材 社内シェア ・相談は 一人悩まず 一歩出て ・勇気持て 誇れる自分を 失わない ・SNS 火災保険は ありません |
出典:【HTC】「第13回HTCコンプライアンス標語コンテスト 特選100」
思いやりをテーマにした作品は、勇気を与えてくれるものや悩みに寄り添ってくれるものが多いといえます。同僚やチームメンバーに対して、どのような言葉をかけてあげたいかという視点で作成してみると良いでしょう。
挨拶をテーマにしたコンプライアンス標語例
職場をテーマにしたコンプライアンス標語の例としては、以下のとおりです。
・言動を セルフチェックで 気持ちよく ・失言で 持続不能に なる信用 ・やつあたり 人にあたるな 物もダメ! ・メール来た 急いで開くな 一呼吸 ・傷つけず 良いとこもっと 伝えよう |
出典:【HTC】「第13回HTCコンプライアンス標語コンテスト 特選100」
挨拶や人とのやりとりをテーマとした作品では、日常のちょっとした気づきを言語化しており、標語を目にした人の注目を集めやすいといえます。日頃から人の行動を観察してみると、より切り口を見つけられるヒントが得られるでしょう。
コンプライアンス標語のカレンダーも登場
社内でコンプライアンス標語をうまく作成できない場合は、手軽な方法としてコンプライアンスカレンダーを購入してみるのも良いでしょう。職場や食堂、ミーティングスペースなどに掲示するだけで、コンプライアンス意識の啓発につなげられます。
コンプライアンス標語に使えるキーワード一覧
コンプライアンス標語を作るのが難しいと感じる理由として、キーワードの選定に時間がかかるという点があげられるでしょう。うっかり使用した言葉そのものが、コンプライアンス違反となってしまっては本末転倒だからです。
ここでは、安心して標語に使えるキーワードを20個紹介します。標語を作成するときの参考にしてみましょう。
・嘘 ・SNS ・笑顔 ・不正 ・情報 ・漏洩 ・リスク ・改ざん ・明るい ・大丈夫 ・やさしさ ・つぶやき ・パワハラ ・助け合い ・大切な人 ・プロ意識 ・見ないフリ ・マスクして ・やさしい心 ・リコールなし |
出典:【かなろぐ。】【2023年版キーワードあり】安全標語・コンプライアンス標語の作り方
コンプライアンス標語を自動作成してくれるサイト
Web上では、コンプライアンス標語を自動作成してくれるサイトもあります。キーワードを自由に変更できるため、標語のたたき台を作るのに適しているでしょう。
自動作成した標語をもとにアレンジを加えれば、オリジナルの標語を手軽に作れます。
まとめ
コンプライアンス標語を作成すれば、社内のコンプライアンス意識を高めることにつなげられます。複数人でチームを組んで作成すれば、多様な意見の中から良いアイデアも生まれてくるでしょう。
良い標語を作成するには、できるだけ幅広い人材を選ぶことも大切です。そこで活用したいのが、「タレントマネジメントシステム」だといえます。
タレントマネジメントシステムとは、人材の能力やスキルを最大限に発揮してもらうために、人材データを集約・一元管理して、高度な意思決定を可能にするシステムをいいます。人材一人ひとりのスキルや保有資格、経歴などのデータをもとに、計画的な人材育成や高度な配置戦略を練るために活用できます。
また、タレントマネジメントシステムである『タレントパレット』は、データに基づいた科学的な人事を実現するためのシステムです。あらゆる人事データを蓄積・統合することにより、精度の高い分析を行えるので、「コンプライアンス意識の高い人材を社内で探したい」「コンプライアンスの啓発に適した人材を見つけたい」という方は、ぜひタレントパレットをご活用ください。