【令和6年版】リファレンスチェックの実施企業4社!実施率や認知度も解説


【令和6年版】リファレンスチェックの実施企業4社!実施率や認知度も解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


「リファレンスチェックを行うか検討しているけど、運用方法が分からない」などとお悩みの担当者は多いのではないでしょうか。


リファレンスチェックは候補者の個人情報を取り扱うため、センシティブな内容です。そのため誤った運用は、個人情報保護法に触れたり職業差別につながったりする恐れがあります。


そこで本記事では、安心してリファレンスチェックを実施できるように、企業がどのように本施策を運用しているかを事例を交えて解説します。


本記事は、リファレンスチェックの正しい運用方法から注意点などを理解できる内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。


中途採用における外資系・日系企業のリファレンスチェックの実施率や認知度

リファレンスチェックの実施率や認知度を、外資系企業および日系企業、計303社のデータをもとに解説します。


認知率・実施率ともに外資系企業が20%以上多い

エンワールド・ジャパンの調査によれば、リファレンスチェックの認知率と実施率は、日系企業より外資系企業のほうが20%以上多い結果になりました。


  • 認知率は外資系企業が93%・日系企業は73%
  • 実施率は外資系企業が58%・日系企業は23%


コロナ禍によるテレワークや副業などの浸透で働き方が多様になってきた近年では、一人の離職回数が増えているため、ミスマッチ防止につながるリファレンスチェックが注目されつつあります。

実際、厚生労働省によると産業領域における離職率は令和3年の上半期は8.1%ですが、令和4年・令和5年の上半期には8.7%にも増加しています。

日系企業におけるリファレンスチェックの認知度・実施率ともに高くはないものの、ミスマッチ防止のためにも、本施策を活用する企業は今後増えると予想されるでしょう。

リファレンスチェックを採用の判断材料にしている企業は68%

エンワールド・ジャパンによれば、リファレンスチェックを採用の判断材料にしている企業は7割近くに上り、うち外資系企業が62%で日系企業が81%の結果になりました。


認知度や実施率ともに外資系企業のほうが多いものの、採用への影響は日系企業のほうが高いのが見てとれます。

リファレンスチェックの実施タイミングは最終面接の後が最多

エンワールド・ジャパンによれば、最終面接の後にリファレンスチェックを導入している外資系企業は65%、日系企業は55%です。一次面接後に実施する企業は外資系が3%に比べて日系企業が15%と、13ポイント上回る結果になりました。

日系企業は一次面接後にリファレンスチェックを行い、ミスマッチ防止に努めているのが見て取れます。

しかしリファレンスチェックの実施は、担当者および候補者に負担がかかります。担当者がリファレンスチェックの協力者に連絡したり、候補者が上司や同僚に調査依頼が入る旨を伝える必要があるからです。

そのため、同施策にネガティブなイメージを持つ候補者もいます。ネガティブなイメージを持たれれば最悪、選考から離脱される可能性があります。

リファレンスチェックを実施するのは、入社後のミスマッチを避けたいからという企業の方も多いのではないでしょうか。企業と合う人材の特徴を把握するには、タレントパレットの導入がおすすめです。優秀な現社員や長く働いている方の特徴を抽出し、そ候補者の適性や能力と照らし合わせて選考すれば、ミスマッチを防ぎやすくなります。

ミスマッチを防いで長く働いてくれる社員を確保されたい方は、ぜひタレントパレットをご検討ください。

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リファレンスチェック実施企業【4社】

リファレンスチェック実施企業を、次の4社紹介します。


  • 株式会社ディー・エヌ・エー
  • 楽天グループ株式会社
  • 株式会社ノジマ
  • READYFOR株式会社


企業ごとに、リファレンスチェックが行われる意図を把握すれば、本施策の導入イメージが沸きやすくなるでしょう。


株式会社ディー・エヌ・エー

スマートフォン用ゲームの開発や運営などを行なっている「株式会社ディー・エヌ・エー」の、採用活動におけるプライバシーポリシーには次のように明記されています。


「当社グループの採用選考に際し、候補者の適格性を評価するため(これには、バックグラウンドチェック、リファレンスチェック、その他の確認手続を含みます)」
引用:採用活動におけるプライバシーポリシー - DeNA 

上記の文面から分かるように、同社はリファレンスチェックだけでなく、バックグラウンドチェックも実施しています。バックグラウンドチェックとは、候補者が選考段階で虚偽の申告をしていないか確認するために行われる施策です。

申告内容の真偽を確認するバックグラウンドチェックは、ネガティブなイメージを持たれやすいため、導入には注意が必要です。

楽天グループ株式会社

国内最大級のインターネット通販事業を展開している「楽天グループ株式会社」の採用プライバシーポリシーには、次のように明記されています。


「バックグラウンドチェック、リファレンスチェック、薬物検査その他の確認手続きを通じ採用選考に関連して取得する選考に関連する一切の情報」
引用:採用活動におけるプライバシーポリシー | 楽天グループ株式会社 

上記のことから、リファレンスチェックおよびバックグラウンドチェックを実施していることが分かります。リファレンスチェックを実施する目的は、候補者が希望している配属先との適合性を見極めるためです。

しかし、個人情報の利用目的には「適切な候補者のバックグラウンドチェックを実施するため」とも記載されています。

したがって選考段階の調査では、リファレンスチェックではなく、バックグラウンドチェックを主に活用している可能性が考えられます

また、公式サイトに「薬物調査」の記述があることから、選考段階で厳格な確認を行なっているとも予想できるでしょう。

株式会社ノジマ

家電量販店を展開している「株式会社ノジマ」の採用活動におけるプライバシーポリシーには、次のように明記されています。


「採用選考のためのバックグラウンドチェック、リファレンスチェック、その他の確認手続により当社および当社グループ会社が取得する一切の情報」
引用:採用活動におけるプライバシーポリシー - ノジマ 

上記の文面から、リファレンスチェックとバックグラウンドチェックを行なっていることが分かります。

なおリファレンスチェックで得た情報は、選考の判断材料から採用活動、リクルーティング施策などに利用されています。

READYFOR株式会社

クラウドファンディングサイトを運営している「READYFOR株式会社」の採用活動のプライバシーポリシーには、次のように明記されています。

「応募者の同意を得て実施されたリファレンスチェック、その他の確認手続きによって取得する一切の情報」
引用:採用活動におけるプライバシーポリシー - READYFOR株式会社

リファレンスチェックで得た情報は、採用活動のプロセスから候補者への雇用機会時に情報を提供するために使われます。

また採用活動のプライバシーポリシーには、バックグラウンドチェック実施の記述がないため、同社はリファレンスチェックのみ導入している可能性があります

リファレンスチェックの実施で採用効率が高まる2つの理由

リファレンスチェックの実施で採用効率が高まる理由は、次の2つです。


  • ミスマッチが減る
  • 経歴や職歴詐称の防止


それぞれ解説します。


ミスマッチが減る 

ミスマッチは早期退職につながる恐れがあり、いかに長く勤めてもらえる社員を確保できるかは企業課題の1つです。

しかし、深く関わったことのない候補者の適性を面接や書類選考のみで見抜くのは、優れた能力を有している採用担当でも難しい傾向にあります。

リファレンスチェックで第三者からの評価や人間関係の良好度合いなどを知れると、候補者の理解が深まると同時に、自社で働いてもらう際の人物像のイメージが可能です。

したがって、リファレンスチェックの実施がミスマッチの防止につながります。

経歴や職歴詐称の防止

リファレンスチェックで収集できる情報には、経歴や職歴なども含まれます。候補者の申告が正しいか見抜く目的でなくとも過去の情報を知れるため、自然と経歴や職歴詐称の防止につながります

また、経歴や職歴詐称を防止されたい方は、求人情報に「リファレンスチェックを行う」旨を記載しておくのがおすすめです。

経歴や職歴詐称に対する抑止力があれば偽って応募する方が減り、自社に適した人材(求人情報に記載している条件)が候補者に集まりやすくなるため、採用効率が高まります。

リファレンスチェック実施の流れ

リファレンスチェックを行う流れは、大きく次の6ステップに分けられます。


  • 候補者にリファレンスチェックの同意をもらう
  • 協力者の連絡先を教えてもらう
  • 協力者にリファレンスチェック実施の旨および連絡日時を伝える
  • 質問項目を決める
  • リファレンスチェック実施
  • 聴取した情報をまとめて、採用プロセスに活用


リファレンスチェックを行う際に一番気をつけるべきポイントは、「取り扱うのは個人情報」という認識をもつことです。候補者からの了承を得ずにリファレンスチェックを行なったり、第三者へ情報提供したりなどの行為は、個人情報保護法に触れるからです。


また、業務に必要ではない情報(宗教や出生地など)を聴取すると、職業差別に該当する可能性があります。


上記のようにリファレンスチェックの誤った運用は違法になる可能性があるため、正しく活用できるか不安の方は、別記事「リファレンスチェック違法」をあわせてご覧ください。


リファレンスチェックが断られる3つのケースとその理由

リファレンスチェックが断られるケースを、次の3つ紹介します。


  • 候補者が断ったケース
  • 回答者が断ったケース
  • 候補者の企業が断ったケース


ケースごとの理由も解説しているため、万が一リファレンスチェックを断られた際の参考にしてください。


候補者が断ったケース

候補者が断る理由として挙げられるのは、次の4つです。


  • 経歴・学歴などで虚偽の申告をしている
  • 会社に伏せて転職活動をしている
  • 社内に依頼できる人がいない
  • 前職で問題を起こしている


リファレンスチェックが拒否されれば、まずは理由を尋ねましょう。万が一、不鮮明な理由しか伺えない場合は、虚偽の申告をしている可能性があります。


いずれにせよ、拒否する理由を深掘りし、原因を突き止めて採用の判断材料にすることで精度の高い選考を行えます


回答者が断ったケース

回答者が断る理由として挙げられるのは、次の4つです。


  • 候補者の退職を認めていない
  • 回答者との関係が上手くいっていない
  • 仕事で忙しく時間がない
  • 個人情報を扱う重要な問題に関わりたくない


万が一、回答者にリファレンスチェックを断られても、候補者の選考は前向きに行うのが好ましいです。なぜなら、回答者の連絡先を教える時点で、候補者が虚偽の申告をしている可能性は少ないからです。


そのため、回答者を他に探すか二次面接を実施するなどして、候補者の判断材料を少しでも多く集める必要があります。


候補者の企業が断ったケース

候補者の企業が断る理由として挙げられるのは、次の3つです。


  • 候補者からの同意があっても個人情報は伝えていけないと思っている
  • 候補者が退職しており、コンタクトが取れない
  • 会社が繁忙期で忙しい


冒頭で紹介したとおり、日系企業はリファレンスチェックへの認知度が高いとはいえません。リファレンスチェックを知らない企業もあるため、先方の状況を考慮した質問が必要です。


たとえば、「候補者からの同意があるため、会社での立ち振る舞いや人間関係などを教えてほしい」などです。


リファレンスチェックを知らない企業もいることを考慮して質問すれば、協力してくれる可能性は上がるでしょう。


人事業務の効率化、データ活用をするならタレントマネジメントシステムの導入が必須


人事業務をDX化することで、社員データの一元化・人材検索・人事評価・配置検討などの幅広い業務を効率化できるようになります。また、人材育成・最適配置・社員パフォーマンスの最大化など、組織力向上を目的とした一歩先のタレントマネジメントまで実現が可能です。

また、タレントマネジメントシステムを導入すれば、社員データを集約し人事評価のペーパーレス化や異動シミュレーション、ハイパフォーマー分析など、高度な施策が実施できます。タレントマネジメントを取り入れて、自社のリソースを最大限に活用しましょう。

ミスマッチ防止にはタレントパレットの導入がおすすめ

リファレンスチェックは、日系企業よりも外資系企業のほうが認知しています。


しかし近年では、ミスマッチを防いで離職防止につなげるために、日系企業でもリファレンスチェックの認知や導入が広がりつつあります。


正しく運用しなければ、個人情報保護法や職業差別につながる恐れがあるため、取り扱いには注意が必要です。


リファレンスチェックを行わずともミスマッチを防止したい方には、タレントパレットの導入がおすすめです。


タレントパレットでは、優秀な社員や長く働いている方の特徴を抽出できるため、その情報を候補者と照らし合わせればミスマッチを防ぎやすくなります。また約400万件を超えるデータを用いた、タレントパレット独自の適性検査を社内で実施しておけば、会社に適した人物像を洗い出せます。


ミスマッチによる早期退職を防ぎ、長く働いてもらう社員を確保されたい方は、ぜひタレントパレットを導入ください。

タレントパレットのHPはこちら