キャリアデザイン研修の効果的な内容は?研修を成功させるポイントも紹介!


キャリアデザイン研修の効果的な内容は?研修を成功させるポイントも紹介!

キャリアデザイン研修を導入したいと考えているものの、どのような内容が効果的なのか悩んでいる人事担当者の方も多いのではないでしょうか。研修の効果を最大限発揮するためには、できるだけ適切な方法を選ぶことが重要です。

この記事では、キャリアデザイン研修の概要や目的、効果などを解説します。キャリアデザイン研修を成功させるポイントもあわせて紹介するため、ぜひ参考にしてください。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

キャリアデザイン研修を導入したいと考えているものの、どのような内容が効果的なのか悩んでいる人事担当者の方も多いのではないでしょうか。研修の効果を最大限発揮するためには、できるだけ適切な方法を選ぶことが重要です。

この記事では、キャリアデザイン研修の概要や目的、効果などを解説します。キャリアデザイン研修を成功させるポイントもあわせて紹介するため、ぜひ参考にしてください。


キャリアデザイン研修とは

キャリアデザイン研修とは、どのような能力やスキルを身に付けたいかを考え、自身のキャリアを設計するための研修のことです。


そもそもキャリアとは、職業経験を積むことによって蓄積していく能力やスキル、また蓄積の過程そのもののことを指します。自分でどのような経験・スキルを身に付けたいのか、どんな道を歩むのかを考えることがキャリアデザインです。


キャリアデザイン研修の実施状況

マンパワーグループが行った調査によると、キャリアデザイン研修を実施している企業は約3割、実施を検討している企業も3割近くにのぼります。規模が大きい企業ほどキャリアデザイン研修を導入している傾向です。ただし、300人未満の企業規模でも約15%がキャリアデザイン研修を実施しており、現在では珍しい研修ではないといえるでしょう。


※参考:キャリアデザイン研修を実施・実施検討している企業は56.9%|マンパワーグループ


キャリアデザイン研修の主な目的

キャリアデザイン研修の目的にはどのようなものがあるでしょうか。主な目的についてまとめました。


自律的に働ける人材の育成

キャリアデザイン研修には、自分で将来のキャリアを描き、主体的に働ける人材を育成するという目的があります。自律的に働くことで、社員が仕事に真摯に向き合えるようになるため、企業にとって新たな価値が生まれる可能性があるでしょう。


ワークライフバランスの実現

社員がよりよいワークライフバランスを実現していくためには、個々のワークライフバランスの考え方にあったスキルや経歴を積み重ねていく必要があります。本人の理想にあったキャリアをデザインすることが重要です。


人材定着率の向上

社員自身が描いたキャリアや目標に向けて企業が後押しすることで、離職を防止し、人材の定着率向上を促します。人材の流出は企業にとっても損失です。より人材を定着することが企業の生産性向上につながるでしょう。


キャリアデザイン研修の導入により得られる効果

キャリアデザイン研修を導入することによって得られる効果には、以下のようなものがあります。


キャリアの方向性が定まる

社員が自分の理想とするキャリアを見つけ、将来を考えるきっかけになるのが、キャリアデザイン研修です。研修がなければ、なかなか方向性が定まらない社員も多いでしょう。方向性が定まることでモチベーションの増進につながります。


自主的に学ぶようになる

キャリアデザイン研修を経て自身のキャリア形成を描くことで、自らスキルを向上させようとする意欲が生まれる社員も多いでしょう。スキル向上のために自主的に学べば、業務に活かせる能力が身に付き生産性や効率性の向上も可能です。


会社に対する信頼度がアップする

会社が社員個人のキャリアデザインを後押しすることで、会社に対する信頼度が高まると考えられます。企業が社員にとって良い環境を提供できることが大切です。


自主的に仕事に取り組めるようになる

将来のキャリアを意識することで、仕事に対して前向きになり、モチベーションアップにつながる可能性があります。仕事を日々のルーティーンとしてではなく、自分自身や自分の将来にとって有益なものととらえられるでしょう。


将来の可能性が広がる

キャリアデザイン研修は、社員が自分では想像していなかった新たなキャリアを見つけるきっかけにもなります。社員の将来の可能性が広がることで、企業はより将来有望な社員を抱え、業務の効率化を追求できるでしょう。


キャリアデザイン研修の流れ

キャリアデザイン研修は具体的に、どのような流れで行うものなのでしょうか。ここでは、キャリアデザイン研修の流れを解説します。


自身のキャリアを振り返る

自分がこれまでに経験した業務や身に着けたスキルを振り返り、自身のキャリアを確認します。書き出しながら整理することが有効な方法です。より効果的なキャリア判断のため、現実をそのまま正確に書き出しましょう。


現在の状況を把握する

これまでのキャリアをもとに、自身の弱みや強み、仕事に対する価値観を明確にします。企業として理想とする価値観はあるものですが、この段階で社員個人の価値観が企業の価値観と一致するとは限りません。上司は社員の価値観を受け入れることが大切です。


将来のキャリアを描く

将来どうなりたいかをイメージし、短期的・長期的なビジョンを描きます。例えば、1年後、5年後、10年後など、期間を決めて将来像を考えてみましょう。思い描くキャリアのためにどのようなスキルが必要なのかを考えることも大切です。


キャリアを実現するためのプロセスを設計する

自分の思い描いたようなキャリアを築くには、どのような道のりが適しているのかを考えます。時系列に沿って必要なスキルを参照しながら、勉強することや取るべき資格など、キャリアを実現するためのプロセスを明確にしましょう。


自身のキャリアデザインを上司と共有する

キャリアデザインを上司と共有し、必要なスキルに過不足がないかを確認します。上司は、社員が作成したキャリアデザインをもとに具体的な目標を提示することも必要です。日々の仕事の短期的な目標としてモチベーションアップに役立ちます。


作成したキャリアデザインを振り返る

キャリアデザインは機会ごとに振り返り、目標を達成できているかを検証する必要があるものです。これもまた社員だけではなく、上司が一緒に確認し、目標を達成していない場合は適切なサポートを行う必要があります。


キャリアデザイン研修の種類・内容

次に、キャリアデザイン研修の種類や内容について具体的に確認してみましょう。


若手社員向けキャリアデザイン研修

若手社員向けのキャリアデザイン研修では、将来どのようなキャリアを積むのか、どのようなスキルを身につけるのかを考えることがメインです。将来について、まだ何も決めていないという社員も多い段階です。どんなキャリアの選択肢があるのかを提示しつつ、目標を達成するために必要なスキルを見つけることに重点を置きましょう。


女性社員向けキャリアデザイン研修

女性社員向けに、出産や育児など女性のライフイベントを意識したキャリア研修もあります。ライフイベントと自律した働き方を両立するスキルを早期から学ぶために、若手女性社員に限定して開かれることもある研修です。自分自身への先入観を取り払い、モチベーションをコントロールしながら、ワークライフバランスを実現するためのキャリアデザインを描きます。


中堅社員向けキャリアデザイン研修

管理職を目指す場合は、マネジメントスキルやコミュニケーションスキルが必要になるため、キャリアのひとつとしてこうした独特のスキルを身に付けるための手法をキャリアデザインのなかに組み込みます。また、リーダーとして部下の育成のために何が必要かを考えてもらうことも目的です。


管理職向けキャリアデザイン研修

すでに一定のキャリアを築いていることを踏まえて、将来、管理職となる中堅社員に向けて、ノウハウや知識をどのように伝えるかが課題となります。自分自身の今後のキャリアはもちろん、後継となる管理職候補に自らの経験やマネジメントスキルを引き継ぐにはどうすればよいのかを考える研修となります。


定年前キャリア研修

定年を迎えるにあたり、今後の生き方や人生の目標をデザインするためのキャリア研修です。定年後のキャリアは社員として築くものではないかもしれませんが、一方で定年後のことを視野に入れ不安を解消しておくことでモチベーションを保つことが可能です。


定年後の地域との関わり方や生きがいなど、人生の再出発として今後何をすべきかを考えることが目的ですが、定年後再雇用を視野に入れたキャリア研修もあります。


キャリアデザイン研修を成功させるポイント・注意点

キャリアデザイン研修はポイントをおさえて実行することで効果を発揮します。キャリアデザイン研修を成功させるポイントは、以下のとおりです。


社員の状況に合わせた研修にする

キャリアに対する考え方は社員の状況によって変わってきます。年代別や性別、雇用形態別など、社員をさまざまなカテゴリで分類したうえで、適切な内容を選びましょう。また、研修内容の選択は社員の目線で考える必要があります。企業の都合だけで内容や方向性を決めないよう注意してください。


キャリア面談を実施する

個々が作成したキャリアデザインと業務を関連付けるには、上司の積極的な関与が必要です。キャリアデザイン研修が終了した後も定期的にキャリア面談を実施し、目標のすり合わせや見直しを行いましょう。具体的に何をすれば良いかがわからなくなってしまったり、目標達成の妨げになるような悩みを抱えていたりする可能性もあるため、適切なフォローが必要です。


キャリア相談窓口を設置する

キャリアデザイン研修の場でなくても、社員が自身のキャリアに迷ったときに相談できる窓口を設けると効果的です。相談窓口にはキャリアカウンセラーを配置し、相談やアドバイスを行える体制を整えるとよいでしょう。上司あるいは社内の人間に悩みを話せない人もいるため、社外から専門のキャリアカウンセラーを招くこともおすすめです。


人事制度を見直す

社員が作成したキャリアデザインの目標を達成するためには、柔軟な人事制度を取り入れる必要があります。希望する部署へ異動できる可能性を持たせることで、自主的な努力やキャリアの成長を促すことができます。社内公募制度や社内FA制度、自己申告制度など、自分でキャリアを選択できる制度の導入を検討しましょう。


まとめ

キャリアデザイン研修は社員にとって、自己成長やモチベーションの維持に大きな効果をもたらします。効果的な研修を行うためには、上司が社員の志向や価値観を理解し、適切なキャリアデザイン研修を用意することが大切です。


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