ビジネスでのタスクフォースとは「緊急招集チーム」3つのメリットと立ち上げの流れを解説


ビジネスでのタスクフォースとは「緊急招集チーム」3つのメリットと立ち上げの流れを解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


「ビジネスにおけるタスクフォースの役割について知りたい」「タスクフォースはどうやって立ち上げるの?」と疑問に思う方がいらっしゃるのではないでしょうか。


タスクフォースは、課題解決の速さや最適なメンバーで実行できるなどのメリットがありますが、通常業務での人事評価をはじめ、ノウハウを蓄積する仕組みづくりなどの課題も挙げられます。


そこで本記事では、タスクフォースについて以下の内容を解説します。


  • タスクフォースの詳しい概要
  • タスクフォースを立ち上げるメリットと課題
  • タスクフォースを発足する流れ


最後の章では、人材管理などのお悩みをサポートするおすすめのサービスも紹介しています。自社でタスクフォースを立ち上げることをイメージしながら、ぜひ最後までご覧ください。


ビジネスでのタスクフォースとは?プロジェクトチームなどとの違いを解説


まずは、タスクフォースについて理解を深めましょう。タスクフォースと似ている言葉として「プロジェクトチーム」と「ワーキンググループ」がありますが、どのような違いがあるのかについても紹介します。


タスクフォースとは


タスクフォースは、本来「機動部隊」や「特別部隊」という軍事用語として使われている言葉です。通常とは別の課題をいち早く解決する目的で、臨時に招集されたチームを表現しています。

ビジネス分野でのタスクフォースも同様に、会社にとって重要な案件や緊急性が高い課題解決に対して、社内の各部署から選抜されたメンバにーに社外の専門家を加えて一時的に集められたチームです。基本的に、普段の業務と切り離して優先して取り組むよう構成されるでしょう。

タスクフォースについて詳しく知りたい方は、別記事「タスクフォースで課題を克服!目的やメリット・デメリットも解説」をあわせてご確認ください。

プロジェクトチームとの違い


プロジェクトチームとタスクフォースの違いは、緊急性と目的達成までの「期間」です。タスクフォースは比較的短期間で緊急性があるときに招集されるのに対し、プロジェクトチームは中期から長期にわたり進められます。

また、期間中に検証と課題解決を何度も繰り返し、精度を上げながら結果を出していくのが特徴です。取り組むスパンに違いがあるので、メンバー選出する際は所属部署を配慮する必要があります。

ワーキンググループとの違い


ワーキンググループは「作業班」や「企画部会」と訳されます。タスクフォースとほとんど同じ意味で使われますが、違いとしては解決すべき問題の規模です。政府・国家単位での政策や、企業の経営不振など、比較的大きな問題を解説するときにワーキンググループが使われます。


企業によって、主体組織をワーキンググループ、そこからさらに細かく特定の課題を担当するチームをタスクフォースとしていることもあります。タスクフォースは、ワーキンググループの「サブシステム」と位置づけて考えると良いでしょう。


ビジネスでタスクフォースを立ち上げる3つのメリット


ビジネスにおいてのタスクフォースは、緊急性が高い課題解決のために集められたチームだと分かりました。ここからは、タスクフォースを立ち上げるメリットを知っていきましょう。以下の3つを解説します。


  • リソースを集中して迅速に取り組める
  • 課題の解決に適したメンバーを選抜できる
  • 企業発展やチーム力向上が期待できる


メリットを十分に活かせる取り入れ方を考えながら、見ていきましょう。


リソースを注力し迅速に取り組める


タスクフォースを発足するときは、明確な目的があるので目標達成に必要なリソースを注力できます。リソースとは「資源」のことで、ビジネスでは主に以下の4つが基本です。

  • ヒト
  • モノ
  • カネ
  • 情報


企業にとって、リソースの配分を見極めることが重要となります。タスクフォースは目的が決まっているので想定しやすく、リソースを的確に割り当てられます。与えられた資源を十分に利用し、通常の業務と切り分けて遂行できるので、集中してスピーディーに問題解決できるのがメリットです。

課題の解決に適したメンバーを選抜できる


タスクフォース遂行には、課題解決に適したメンバーを集めて実行します。社内の各部署や、時には社外から案件に精通した専門家が参加することもあるでしょう。

部署内で解決しようとすると、他部署との連携が難しかったり精通した人材がいなかったりすることがあります。部署を取り払い、施策へのマッチ率が高いメンバーで行うことが解決への近道です。

向き・不向きを想定し、適切に人選するために日ごろの人事管理を強化するのがカギと言えます。

人事管理システムについて詳しく知りたい方は、別記事「人事管理データベースを徹底解説|構築目的や設定項目、サービスの選び方も」をあわせてご確認ください。

企業発展やチーム力向上が期待できる


タスクフォースに参加することで、普段接点のない社内外の人とコミュニケーションを図れます。課題を解決する過程で与えられた役割をこなすことで、リーダーシップの経験やマネジメントスキルを磨けるでしょう。


また、この経験を通常業務に落とし込むことで、部署内でのチーム力向上にもつながります。新しい関わりが良い刺激になり、個人のモチベーションアップや、会社発展のヒントも生まれるでしょう。


ビジネスでタスクフォースを発足する6つの流れ


実際にタスクフォースを立ち上げ、実行する6つの手順を解説します。目標達成だけでなく、施策の振り返りも重要です。最後の項目で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。


タスク遂行に必要な権限を与える


タスクの迅速な解決には、招集されたチームに適した「権限」が与えられていることが不可欠です。1つの作業を遂行するたび、上層部に許可を得なければいけない状況では時間がかかってしまいます。

会社運用でも権限移譲ができていないために業務が進まないことが多くあり、組織に大きな影響が出てきます。場合によっては、臨時的な権限付与のため制度の見直しが必要な企業もあるでしょう。タスクフォースは、権限の付与が適切に運用できる環境があって、はじめて効果が得られます。

課題とスケジュールを提示する


施策を進める前に、解決すべき課題やゴールをメンバー同士で共有します。目標値や具体的なスケジュールを細かく設定することが重要です。ゴールまでの筋道が明確でないと、いくら良い人材が集まっても、期待どおりに課題が解決できません。

進捗によって計画の見直しが必要になるので、余裕を持って期間を見積もりましょう。スケジュールをある程度明確にしたら、チーム内だけでなく関係者に周知し、理解してもらうことが大切です。

メンバーとリーダーを選出する


メンバーとリーダーは、通常業務での能力データや人事評価をもとに、課題解決に適した人材を選出します。リーダーを選定する際は、リーダーシップはもちろん、コミュニケーション能力の有無など業績以外のソフトスキルを把握しておくことも大切です。

リーダーを基準にし、相互的に作用するスキルを持ったメンバーを追加するイメージで、チーム編成しましょう。

施策を実行する


課題解決のスケジュールとメンバーを設定したら、施策を実行します。タスクフォースは、臨時的に招集され普段から関わりの少ない人が集まっているので、価値観や方向性のズレに注意が必要です。

優秀なメンバーの一人ひとりが能力を十分に発揮できるよう、気兼ねなく発言できる雰囲気作りや否定的な言葉を使わないなど、事前にルールを決めておくと良いでしょう。迅速な解決を目指すスピード感と、業務や人との関わりに柔軟性をもって計画を進めることが大切です。

施策のモニタリングをする


施策を実行している間は、遂行状況を開示し周囲の反応をモニタリングします。タスクフォースで扱う課題は、企業の経営状況を左右する重要度の高い案件がほとんどです。そのため、外部から見て「タスクフォースが適切な活動をしているかわからない」という状況は避けましょう。

タスクフォース内だけでなく、外部の意見も取り入れ柔軟にスケジュールを変えるなど、広い領域でコミュニケーションを取っていくのがポイントです。社内の各部署の立場も理解したうえで、迅速に施策を進めていきましょう。

振り返りと共有をする


タスクフォースで取り組んだ内容を振り返り、問題の検証や解決策へのプロセスを会社や組織全体に共有しましょう。次のタスクフォースを結成するときの糸口になるだけでなく、長期的なプロジェクトチーム結成のヒントやアイデアが生み出されます。


目標を達成して早々にタスクフォースを解散し、貴重な成長機会を失わないよう、スケジュールを組む際に、振り返りと共有の機会を組み込むことがおすすめです。成功例を記録し、ノウハウが蓄積していくことで今後の企業の発展にも大きくつながるでしょう。


ビジネスでタスクフォースを組む際の3つの課題


タスクフォースの有効性を左右する3つの要素を解説します。


  • ノウハウ構築
  • コミュニケーション
  • 人材管理


この3つの課題を克服することで、タスクフォースのメリットが十分に活き、迅速な目標達成につながるでしょう。


ノウハウ構築


タスクフォースで問題解決をした際、そのノウハウをどのように構築させるかが重要です。同じような問題が発生したとき、より早く解決できなければ企業として成長していないことになります。

実際、タスクフォースは緊急課題を成功させた後、組織改革や業務改革を目的としプロジェクトチームへと再編成する事例がよくみられます。しかし、多くの組織では目標を達成した時点でタスクフォースを解散し、せっかく得られた知見を活かせていません。

チーム内だけでなく会社全体で振り返りと共有を実施し、ノウハウが構築する仕組みづくりに力を入れていきましょう。

コミュニケーション


タスクフォースが失敗する大きな要因は「コミュニケーションにある」と言われています。タスクフォースは、多くの時間をともにしたなじみのメンバーではなく、緊急で能力の高い人材が招集されたチームです。意見がぶつかったり、集団内のプレッシャーから個人で取り組んだときよりもパフォーマンスが劣ったりすることがあります。

タスクフォースが立ち上がった段階で、ミッションのビジョンや価値観を擦り合わせ、それぞれの役割を可視化しておきましょう。そのため、チームをまとめるリーダーには、コミュニケーション能力の優れた人材が望まれます。

人材管理


タスクフォースのリーダーやメンバー選びには、通常業務での上司の判断だけでなく適切な人事評価データが不可欠です。また、社員の人材管理だけでなく、外部の専門家を招いて施策を実行させることもあるので、採用の課題も出てくるでしょう。

人材管理の仕組みづくりには、外部のシステムを導入するのが効率的です。タレントパレットは、社員のプロフィールをはじめ、経歴やスキルなどから課題に適したメンバーを編成できるシステムを取り扱っています。プロジェクトの進捗状況も見える化できるので、タスクフォースに効果的な人材管理を実現できるのでおすすめです。

人事業務の効率化、データ活用をするならタレントマネジメントシステムの導入が必須


人事業務をDX化することで、社員データの一元化・人材検索・人事評価・配置検討などの幅広い業務を効率化できるようになります。また、人材育成・最適配置・社員パフォーマンスの最大化など、組織力向上を目的とした一歩先のタレントマネジメントまで実現が可能です。

また、タレントマネジメントシステムを導入すれば、社員データを集約し人事評価のペーパーレス化や異動シミュレーション、ハイパフォーマー分析など、高度な施策が実施できます。タレントマネジメントを取り入れて、自社のリソースを最大限に活用しましょう。

タスクフォースを取り入れ自社のビジネスの成長につなげよう


ビジネスでのタスクフォースとは、緊急性がある課題解決のために招集されたチームです。目標達成に最適なメンバーが集まり、課題に注力できるなどのメリットがあるので、取り入れる価値は大いにあるでしょう。


タスクフォース結成で得たノウハウの構築や、人材管理といった課題をクリアすることで、企業や組織の成長も期待できます。


タレントパレットは、人事評価や採用管理の仕組みづくりにぴったりです。社員のプロフィールやスキルを徹底管理できるため、タスクフォース立ち上げ時、すみやかにメンバーをピックアップできます。プロジェクトの稼働状況もデータに残し分析可能なので、ノウハウ構築にも役立つでしょう。タスクフォースを自社の課題解決に活用したいと考えている担当者様は、ぜひ導入をご検討ください。