こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
企業は経営計画や事業計画で、目指す方向や具体的な目標を定めます。経営計画や事業計画で進む方向を示したら、次にその目標を達成するための行動計画を作成しなければなりません。
ここでは、目標達成のための行動計画のメリットを再確認するとともに、具体的な行動計画の書き方のポイントを詳しく解説します。
行動計画書を作る理由やメリット
行動計画書を作る第一の目的は目標達成ですが、それ以外にも多くのメリットがあります。ここでは、行動計画書の概要と作成することのメリットを紹介します。
「行動計画」については、こちらの記事をご確認ください。
行動計画書とは
行動計画書とは、経営計画や事業計画で定めた目標を達成するために、具体的にどのような取り組みをするかを示したアクションプランのことです。
作成する際は、まず目標に向けて達成すべき事項をリストアップして分類します。そして、それらに必要なタスクについて、「いつまでに」「何を」すべきか、という具体的なアクションに落としこみます。
例えば、目標が「自社製品の販売額を10%増加させる」だとします。
この場合は、まず「新規顧客数の増加」「既存顧客のリピート率の向上」「顧客ひとりあたりの購入単価アップ」など、最終目標の達成に向けて必要な中間目標を定めます。そのうえで、それぞれの中間目標を達成するための具体的な行動を考えるとよいでしょう。
行動計画書には、会社全体で何をして何を達成すべきかを示した事業計画書や、部署として実施すべきことを記したもの、部署としてのタスクを完了させるための担当者ごとの行動まで落としこんだものなどがあります。
行動計画書を作成する際は、誰に向けた行動計画なのかを意識しましょう。
行動計画書を作成するメリットとは
行動計画を作成するメリットには、以下のようなものがあります。
まず、それぞれが何をすべきかが明確になることで、何をしたらよいか悩んだり、自分が目標達成に向けて効果的な行動を取れているか、不安を覚えたりする時間がなくなることです。
従業員が同じ方向を向いて取り組むことができることで、モチベーションの向上につながるといったメリットもあります。
また、管理者にとっても計画が決められているため進捗を管理しやすく、PDCAを実行しやすくなります。計画よりも遅れているタスクがあれば、その要因を探り、増員などの軌道修正を迅速に行うこともできます。
さらに、銀行からの融資を検討している場合にも役立ちます。理想的な経営計画を示しても、それを達成できる見込みがなければ、銀行から信頼を得られないでしょう。具体的で実現可能な行動計画は、今後の成長に信ぴょう性をもたらします。
人事管理だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析
時代は人材情報「管理」から人材情報「活用」へ!
タレントマネジメントシステム『タレントパレット』で、さまざまな人事課題と向き合えます。
・あらゆる人事情報を一元集約
・人材の見える化で埋もれた人材を発掘
・AIシミュレーションで最適配置を実現
・簡単操作で高度な人事分析が可能
⇒タレントパレットの資料を見てみたい
行動計画書の書き方とポイント
行動計画書を作成するメリットがわかったところで、次は具体的に行動計画書をどのように書いたらよいか、手順とポイントについて解説します。
達成可能で具体的な目標を設定する
まず、そもそもの目標を具体的に設定することが大切です。目標が曖昧だと、どう行動すべきか、どんな状態が目標を達成したといえるかがわかりません。
そのような事態を回避するために知っておきたいのが、SMARTの原則です。
SMARTの原則とは、Specific(具体的であること)、Measurable(測定可能であること)、Achievable(達成可能であること)、Related(経営計画に関連していること)、Time-bound(時間制約がある)の頭文字を並べたもので、目標設定に欠かせないポイントを示しています。
現状の課題を分析し、行動方針を決める
目標を達成するために、まずは現状分析を通じて今の課題を把握することが重要です。見当違いの課題設定に基づいて行動計画を作成してしまうと、誤った方向に進みかねません。
現状分析を行い、課題や取り組みの方針を決める際にはSWOT分析が有効です。SWOT分析はフレームワークのひとつで、自社を取り巻く環境を外部環境・内部環境、プラス要因・マイナス要因に分けて分析し、それぞれを掛け合わせて今後の取り組みの方針を決めます。
期限と担当者を明確にする
行動計画を作成したら、行動を各自に任せるのではなく、期限と担当者を明確にして進捗管理を行うことが大切です。
特に複数の担当者・部署が関与する場合、責任者が曖昧だと進捗を把握できなくなります。それを防ぐためにも、必ず責任者を決めたうえでPDCAのサイクルを回すようにしましょう。
良くない行動計画の例
行動計画を作成しても計画どおりに進まない場合や、計画どおりに進んでいても結果が伴わない場合は、行動計画の内容に問題がある可能性があります。
良くない行動計画としては以下のようなものが考えられ、それぞれについては以下に記した対策が有効です。
・行動計画が具体性に欠ける→数値化できる定量的な計画に変更する
・担当者にとって達成困難なもの→研修などでスキルアップを図る、または担当者を変更する
・達成状況が評価に反映されず、モチベーションが低下する→達成状況を定期的にモニタリングし、評価に正しく反映される仕組みを作る
行動計画は、一度作成したら修正してはいけないものではありません。進捗管理を行いながら、行動計画自体に問題があると思ったら、行動計画の見直しを検討しましょう。
行動計画書のテンプレートと記載例
中小企業庁が提示している経営行動計画書のテンプレートを例に、そのポイントを説明します。
(中小企業庁|民間ゼロゼロ融資等の返済負担軽減のための保証制度(コロナ借換保証)を開始します|「経営行動計画書のサンプル」)
この経営行動計画書は、企業概要→SWOT分析による課題抽出→財務基盤→最終的な目標→アクションプランという構成になっています。
SWOT分析によって自社の課題を明確にしたうえで、それに対応する行動計画となっていること、行動計画では期限が明示され、定量的な計画となっている点がポイントです。
まとめ
行動計画書は企業の目標達成において、非常に重要な役割を担います。上記で紹介したテンプレートは必要な項目が盛り込まれているので、まずはテンプレートを活用しながら自社の課題や目標に即して記載してみるとよいでしょう。
大切なのは作成した行動計画書をもとに、定期的にコミュニケーションを取ることです。個人に落としこんだ行動計画の進捗は、従業員の評価に反映しましょう。
タレントパレットでは、評価項目の設定から評価調整(甘辛調整)まで、人事業務に必要な評価フローをワンストップで実現することができます。ぜひ導入を検討してください。
タレントパレットのHPはこちら