こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
人事に関する業務は、新たな人材の採用・教育をはじめ労務管理や給与計算など多岐にわたります。これらの業務を担うHRと人事部は、基本的な業務は同じでありながら、求められるものに違いがあるのが特徴です。
この記事では、HRの意味や人事部との違い、HRに求められる能力などについて解説していきます。また近年、AIの発達により生まれたHRテックについても解説しているため、人事業務の効率化を目指している方は参考にしてください。
HRの意味とは
HRは、Human Resource(ヒューマンリソース)の頭文字をとってつけられていますが、日本語では、人的資源(人材)という意味を持っています。
企業を経営・繁栄させていくためには、取り扱う商品やサービス、資金、さまざまな情報、時間、知的財産などが必要ですが、それらを扱う人材は何よりも重要です。
人材は、サービスや資金、情報などと同様に企業を経営するうえで重要な資源であると考えて業務を行うことをHRといいます。
HRと人事部の違い
HRと人事部は、組織内に所属する人に関する業務(人材採用、労務管理、福利厚生、給与計算、勤怠管理、人事評価など)を行う部分が共通しているため、同じものと認識している人も少なくありません。しかし、HRと人事部では、考え方が異なります。
人事部は、人材の採用や評価など管理的な業務をする部門です。一方、HRは人材を大切な資源として捉え、その資源を有効活用するための施策の立案や実施をして企業に貢献する広い役割を担っています。
HRが担当する業務とは
HRとは、企業が発展するためには人材が重要と捉えて業務を行うことですが、具体的にはどのような業務を行うのでしょうか。
ここからは、具体的にHRが行う業務について詳しく解説していきます。
1:採用活動
HRでは、人的資源の活用に必要な人材の確保のために、採用要件や最適な人数の検討、部門への配置、使用する求人媒体の選定など、採用に関する企画から入社までの一連の業務を行います。
採用活動は、企業が求める人物像を具体化したうえで、必要とされる人数や採用プロセスなどの採用計画をもとに実施します。
2:労務管理
労務管理は、従業員の労働状況を把握し、その最適化や労働環境の整備全般を行う業務です。労務管理が機能している企業では、従業員のモチベーションが高く、パフォーマンスや生産性の向上など事業成長につながる効果を期待できます。
労務管理の業務は、従業員の勤怠管理や労働時間の管理、安全衛生管理、個人情報管理、給与計算など多岐にわたります。
また管理業務だけでなく、従業員の労働時間や有給休暇の付与基準、、福利厚生の充実などを見直すのもHRの役割です。
3:人材育成
人材育成は、HRが行う業務のなかでも重要度が高いものです。優秀な人材を採用しても、入社後の育成がうまくいかないと従業員の能力を生かしきれないだけではなく、従業員のやる気を失う結果となりかねません。
人材育成では、新入社員だけではなく中堅社員、管理職員なども対象にして、それぞれの経験や能力に合わせた育成計画を策定することが求められます。
自律性や主体性の向上、業務に必要なスキルの習得を目指し、最適な育成プランを提案・実施していくことが大切です。
4:人事評価制度の構築
人事評価制度とは、従業員の能力や成果、業績を正当に評価したうえで、適切な給与もしくは昇進を行う制度です。
人事評価制度は、公平性を持って実施する必要があります。適切な人事評価制度の構築や運用により、事業の成長へとつなげることができ、優秀な人材に長く在籍してもらうことにも直結するためとても重要な業務です。
また、従業員の給与や異動、育成方針などの意思決定も行うことから「HRM(Human Resource Management)」ともいわれています。
5:人材配置
人材配置は、従業員を最適な部門へ配置する業務です。従業員それぞれの能力や適性、ポテンシャルなどを総合的に判断する必要があります。
また、次世代のリーダー候補を育成するために、さまざまな部門を異動するジョブローテーションの企画や実施を行うのもHRの業務の一つです。
人材配置は、組織力の強化や生産性の向上、事業成長のために必要であることを見据え、経営戦略に基づいて行う重要な業務といえます。
HRの考え方が重要視される理由
HRの考え方は、多くの企業で重要視されています。ここでは、HRという考え方が重要視される理由について確認していきましょう。
従業員のモチベーション維持につながる
HRの担当者が労務管理や人事管理を行えば、従業員と直属の上司との関係性が評価に影響を与えることがなくなります。。上司には伝えづらい人間関係や業務内容、労働環境などの意見が吸い上げやすくなるでしょう。。
そのため、従業員の働きやすい環境整備の実現を可能とし、さらには従業員のモチベーションアップや維持につながる効果を期待できます。
適切な人員配置が実現できる
所属部門ごとではなく、従業員のすべての管理を一元化できれば、従業員の性格や希望、スキルなどをもとに、適切な人材配置を実現させることが可能です。
企業の規模が大きくなればなるほど、従業員それぞれの情報を集約しづらくなるため、適切な人員配置を行うのは困難でしょう。
また、従業員同士、上司との関係性によって従業員の優れた知識や技術を発揮できなくなるケースも少なくありません。HRにより人材情報を一括で管理することで、従業員の知識や技術、経験を可視化し、適切な場所に人員配置を行えるようになります。
効率よく人材育成を行える
HRは、人材育成の最適化や効率化にも高い効果を発揮します。組織化された環境下では、部下の教育や業務のフィードバックなどを上司の主観で行うことが一般的です。しかし、上司の主観による指導は、必ずしも企業が求めることと一致しているものとは限りません。そのため、教育やフィードバックの内容によっては、適切な人材育成とならないこともあります。
HRにより人材育成を管理することで、現場での人材育成の指針を統一させることも可能となり、効率化だけではなく、人材育成の最適化にもつなげられると期待されています。
HRの業務管理だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析
HRの業務にタレントパレットを活用することで、HRが担う採用・教育を含めた人事業務の効率化だけではなく、人材に関するあらゆるデータの一元化を可能としています。
一元化された人材データは分析され、企業の人事戦略や組織力の強化に役立たせることができ、人材の最適配置や離職防止などの効果を得ることを実現させることができます。
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HR担当者に求められる能力や知識
HRを担当する従業員は、人事部として採用や従業員の管理などを担いながら、企業経営のなかで重要度の高い役割を果たすことから、さまざまな知識・能力が求められます。
ここからは、HR担当者に求められる知識や能力について見ていきましょう。
1:コミュニケーション能力
HRの業務に携わるうえで一番求められるのがコミュニケーション能力です。HR担当者は、それぞれの部門の従業員だけではなく、役員を含めた経営陣とも意見を交わす場面があります。
また、社内の労働組合、従業員の研修で依頼する研修講師、社会労務士など、HR業務を遂行するうえで必要とされるさまざまな人と接し、アドバイスを受けることが必要です。
新たな従業員を採用する際には、企業の顔として求職者や内定者とのコミュニケーションも求められます。そのため、HR担当者として企業が目指す方向性を正しく理解したうえで、伝達する能力が必要です。
2:人事や採用に関する知識
HR担当者は、人事や採用に関する知識も求められます。人事業務では、労働法に関する知識は必須です。そのため、労務に関する制度や労働基準法などの知識を身につけておくことが求められます。
労働関連の法令は、定期的に改正が行われているため、一度覚えればよいというものではなく、常に最新の法令を把握しておくことが大切です。
また、社会保障関連の法令、マイナンバー法や若者雇用促進法なども知識として入れておくことで採用分野に精通できるでしょう。さらに、従業員や求職者の機密情報を扱うことから、専門知識と同様に高いモラルが求められます。
3:経営の知識
HRは企業にとって経営自体が左右する重要な役割を担うともいわれています。これは、経営における必要な人的資源を事業強化と結びつける重要なものであるためです。近年は、労働力の減少や多様な働き方など、変化しています。
このような社会では、企業戦略に基づいた人事戦略の策定や運用が必要です。
そのため、HR担当者は、経営の知識を持ったうえで、経営者陣に近い視点を持つ必要があるでしょう。
4:企画力
新たな従業員の採用を行う際の企業説明会では、求職者を魅了させるプレゼンや資料の作成が必要です。
採用に関する部分以外にも、既存従業員に向けた教育や研修においての企画力が必要になるでしょう。
企業にとって優秀な人材を確保するための人事評価や報酬に関する企画にも柔軟に対応し、実行する能力が求められます。
5:調整力
採用業務に求められる調整力とは、スケジュール管理のことです。採用から内定、研修そして配属という流れをスケジュールに沿って進めていくことが求められます。
採用業務以外にも、HRの方針や考え方を実現させるために、関係各所での相談や交渉を行い、意見を集約したのちに調整、実現の方向へと向かわせる能力は、HR担当者として重要で、求められる要素の一つです。
注目されているHRテックとは
近年、AIの発達によりさまざまな分野でテクノロジーが劇的に進化していますが、そのなかでよく耳にする「テック」という言葉があります。HRでも「HRテック」というものがありますが、HRテックとはどのようなものなのでしょうか。
ここでは、HRテックの概要や近年注目されている理由について解説していきます。
HRテックの概要
HRテックは、HRとテクノロジー(technology)を掛け合わせた造語です。HRテックとは、AIやIoT、クラウドなどの最新テクノロジーを活用し、HR業務の遂行や、人事に関する課題を解決に導くための技術のことをいいます。
HRテックの活用により、従業員の採用や育成、福利厚生、労務管理などの一般的な業務のテクノロジー化に加えて、人事の領域に関するさまざまな課題を解決へと導くことが可能になります。
HRテックが注目されている理由
近年では人事の業務効率化が重要視されています。以前は、人事業務を人手で対応しなければならないものもありました。
AIを筆頭にIT技術が進化し続けており、さまざまなテクノロジーを活用することで、より質の高い業務を効率的に行うことが可能です。
HRテックで、採用業務にAI技術やクラウド技術を活用すれば、求人に関するデータの蓄積が容易にできます。この蓄積されたデータをもとに最適な求人情報の提供、ニーズにマッチした人材を引き寄せるためのノウハウを得ることが可能です。
このようにHRテックは、人事業務を効率化させる方法として注目されています。
まとめ
HRとは、企業が発展するためには人材が重要と捉え業務を行うことです。人材の採用や評価など管理的な業務をする人事部に対して、HRは人材を大切な資源として捉え、その資源を有効活用するための施策を立案・実行し、企業に貢献する役割を担っています。また、近年では、AIやIoT、クラウドなどの最新テクノロジーを活用し、人事業務効率化を図るHRテックが注目されています。
タレントパレットを活用することで、既存従業員との相性のよい、優秀な人材を発掘することが可能となり、さらにはシステム内で人事評価の集計を行い、分析・可視化することが可能です。
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