人員効率化のためには配置の最適化が必要!最適配置のためにできることとは?


人員効率化のためには配置の最適化が必要!最適配置のためにできることとは?

社内の人員効率化を図るために欠かせないのが、人材配置の最適化です。しかし、会社の規模が大きくなればなるほど、最適配置の実現は難易度の高い作業となります。ここでは、人員効率化を行う目的と、そのための配置の最適化を行う方法やポイントについて解説します。

人員効率化の目的

人員効率化とは、組織やチームの人員数や人員構成、人員配置を最適なものにすることです。目的は大きく分けて次の2つになります。
 

業務効率の改善

1つ目の目的は、業務効率の改善です。もしも、すべての社員が、それぞれのポテンシャルをいかんなく発揮できるポジションに付き、スキルや能力に考慮した業務がバランスよく割り振られていれば、組織・チーム内の人的リソースを無駄なく有効に活用でき、効率良く業務を行えている、ということになります。
 

人件費の適正化

人員効率化をすることは、人件費の適正化にも役立ちます。社内に、持っている能力を十分に発揮できていない人員が存在すると、それだけ人件費にロスが生じていることになるからです。人件費の適正化は人件費のコスト削減につながり、結果として生産性と利益向上につながります。
 

配置の最適化とは

 
配置の最適化とは、組織内の人員の能力に合わせて適材適所を実現し、組織全体のポテンシャルを引き上げて組織力を強化・活性化し、その状態を持続させるための施策です。
 
この配置最適化に欠かせないのが、社員それぞれの能力の把握です。
人事評価において、能力評価、業績評価、情意評価などを行っていれば、社員の能力に関するデータが蓄積されていることになります。他にも本人の性格や適性、過去のキャリアと将来への志向、現在の仕事の満足度と不満点などについてもデータを収集して分析すれば、より詳細な人材情報となります。
 
配置の最適化を行うには、組織やチーム全体の業務スキルや能力のバランスをとるための俯瞰的視点が必要です。また、現場ごとに具体的な業務内容と業務量について確認し、現在のチーム状態の課題について知り、その上で必要な人物像を明らかにするなど、情報収集と分析が必要になるでしょう。
 
近年の人材管理のトレンドとして注目されている「タレントマネジメント」は、社員1人ひとりの能力などに関する人材情報を管理し、配置最適化や効率的な人材開発に役立てるためのマネジメント手法です。人材に関する詳細な情報を整理し、管理・分析して活用すれば、多様化が進む人材の適材適所という難易度の高い課題を解決することができると考えられています。
 
タレントマネジメントの考え方をシステム化したITツールも活用が進んでいます。タレントマネジメントシステムの主要な機能は、社員の能力などの人材情報の見える化とデータ化であり、そこで作られた人材データベースを配置最適化のために使うことができます。加えて、人材マトリクスなどによる分析、社内アンケート実施、1on1ミーティングを通じたヒアリングなどができるタレントマネジメントシステムもあり、こうした機能も配置最適化のための作業に活用できるでしょう。
 
 

配置の最適化のためにできること

多くの場合、配置の最適化は業務効率化のために現在の配置を見直し、社員を再配置するために行われます。こうした施策を効果的に行うには適切なステップを踏むことが重要です。以下、配置の最適化をする手順と注意点を説明します。
 

最適化の流れを知る

最適化は大まかに次のような流れで行います。
 
(1)環境の整備
タレントマネジメントツールなどを使って社員の人材情報を一元管理・可視化することができる体制を整える。
 
(2)人材情報の把握
上で導入したツールにより、各社員の能力やスキルを把握する。
 
(3)社員の要望の把握
社員自身がどのような業務に就くことを望んでいるか、要望や希望をヒアリング。
 
(4)組織の現状分析
社内の各部署で人材の偏りやばらつきが起きていないか、どのような課題があるかを分析。
 
(5)各組織の人材要件を固める
それぞれの部署でどんな人材が必要なのかという人材要件を明確化して整理する。
 
(6)最適化のシミュレーションを行う
机上で配置シミュレーションを行って、最適な人員配置を考える。
 
(7)体制変更を実施
実際に再配置などの体制変更を行う。社員に対する理由説明なども随時実施する。
 

最適化のポイントを知る

配置の最適化は一度行えば終わりというものではありません。机上の計算で最適な配置になっていると思っても、思わぬ課題が見つかることもあります。配置最適化を実行したあとで効果測定をし、その施策がどの程度有効だったか、どこに課題が残されているかなどを明らかにし、常に改善を続けていくことが大切です。
効果測定を行い、至らなかった点を洗い出して再度配置計画を立てたり、別のKPIを用いて課題を克服するべく改善を図るなどを繰り返して、PDCAサイクルを回しながら徐々に理想の組織に近づけていきましょう。
 
配置の最適化は企業にとって継続的に取り組んでいくべきテーマです。人材も成長し、新しく採用すればまた別の組み合わせが可能になります。
 

まとめ

科学的人事をワンストップで提供するタレントマネジメントツールとして多数の企業に導入されているタレントパレットには、人材の最適配置のためのさまざまな機能が搭載されています。ドラック&ドロップ操作で異動の影響度を分析でき、人材育成のための戦略的ローテーション人事や人材抜擢に役立つシミュレーション機能が充実しており、組織分析機能も備えています。人材配置最適化の効率化のためにお役立てください。