こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
ワークライフバランスとは、仕事と生活の調和を保つことです。現在、多くの企業がワークライフバランスに取り組んでいます。
本記事では、実際にワークライフバランスに取り組んでいる企業の実例を8つ紹介します。ワークライフバランスに取り組む際の成功ポイントについても触れますので、ぜひ参考にしてください。
ワークライフバランスの概要
ワークライフバランスとは、仕事と生活の調和を図ることです。
「仕事が忙しすぎてプライベートの充実が図れない」「育児や介護に時間を取られるので仕事ができない」といった悩みを抱える人はたくさんいます。一方、企業は少子高齢化による労働力人口不足に悩まされています。
ワークライフバランスへの取り組みは、両者の悩みを解決し、誰もが仕事と生活のバランスが取れた働き方・暮らし方ができるようにしようとする試みです。
ワークライフバランスには多くのメリットがあり、企業の成長にも活用できます。しかし、ワークライフバランスを実現するためには、社内制度の大幅な見直しが必要になるケースが少なくありません。
「ワークライフバランス」については、こちらの記事をご確認ください。
企業のワークライフバランスに該当する取り組み
現在、さまざまな企業がワークライフバランスに取り組んでいます。ここでは8つの企業を取り上げ、各企業の取り組みについて解説します。
自社にワークライフバランスの制度を導入する際や、改善する際の参考にしてください。
ダイキン
空調総合メーカーのダイキンではワークライフバランスを重視しており、従業員が希望する勤務時間に柔軟に対応できる「フレックスタイム制」、勤務形態に柔軟に対応できる「裁量労働制」を導入しています。
また、育児と仕事の両立ができるよう、さまざまな支援によって職場環境を整えています。主なものを見てみましょう。
育児休暇の対象者だけでなく、その上司に対しても「育児休暇復帰者セミナー」を受講させています。当事者は仕事と育児を両立させるためのノウハウなどを学び、上司は多様な人材の力を引き出すためのマネジメントについて学びます。このセミナーによって、本人だけでなく上司も長期的な視点でキャリアを考えられるようになるでしょう。
子どもが生まれた男性社員全員に5日以上の育児休暇取得を推奨し、男性が育児休暇を取得しやすい環境を整えています。
また、保育所に入れずに職場に復帰できなくなる社員をなくすため、「保活コンシェルジュサービス」を実施しています。保活の進め方や保育所情報、保育所に入るためのアドバイスなどを専門家から受けることができます。
大和証券グループ
証券業を中核として投資や金融サービス業を行っている大和証券グループでは、多様な人材が活躍できるよう、ワークライフバランスに取り組んでいます。
例えば、子どもが小学校を卒業するまで最大90分早く退社できる短時間勤務制度や、小学3年生修了時まで所定外労働が免除される制度、ベビーシッター制度などがあります。介護についても、「介護帰省手当」「介護休職」などさまざまな制度があり、実際に多くの社員が利用しています。
結婚や出産、介護などで退職した社員を退職時と同じ処遇で再雇用する制度も設けており、一度会社を離れても戻ってきやすい仕組みを整えています。
従業員のライフステージにかかわらず19時前退社を励行しており、残業を減らして生活と仕事を両立しやすい環境を整えていることも大きな特徴です。
BizMow
オンラインで事務や経理のアウトソーシングを行っているBizMow株式会社は、完全在宅勤務が可能な会社です。
自社の事務スタッフの妊娠・出産を機に、在宅ワークのスタイルを取り入れました。その後、在宅勤務スタッフによる事務代行サービスを提供したところ評判が良かったため、完全オンラインの事務・経理サービスを提供しています。
居住地を問わず採用できるため、全国から求人への応募が月平均250名ほどあり、完全在宅ワークで働くことを希望している人が多いことがわかります。
シェイプウィン
PR支援事業やWEBプロモーション企画などを提供しているシェイプウィンでは、テレワーク制度を導入しています。
テレワーク制度の導入とともに、世界中どこからでもライフスタイルに合わせた働き方ができるよう「スーパーフレックス制度」「時短正社員制度」「ワーケーション制度」なども取り入れました。
2019年と比較して、テレワーク制度を導入した2021年度は求人への応募数が4倍になりました。すべての従業員がリモートワークというわけではなく、それぞれの希望を聞き、それに応える形で制度を整えていったため、離職率も80%から25%へと大幅に低下しています。
NTTコミュニケーションズ
NTTコミュニケーションズでは制度を見直し、全社でテレワークを導入しました。
それまで育児や介護で時短勤務をしていた人も、通勤時間の減少やフレックスタイム制度の活用によってフルタイム勤務が可能になったそうです。
さらに人事制度の見直しも行い、従業員が希望するキャリアやライフスタイルを応援する仕組みを取り入れています。
しかしながら、リモートワークによって疎外感や不安を感じる社員は少なくありません。
このようなことを防ぐため、制度やルールの改正と同時に環境やツールを整え、さらに会社の風土や従業員の意識の改革にも取り組んでいます。
ワークライフバランスを浸透させるには制度だけでなく、会社の風土や従業員の意識も変えていく必要があるのです。
日立システムズ
システムの構築・導入・運用・保守などを行う日立システムズでは、ワークライフバランスを支援する施策の充実を図っています。
育児休暇取得は女性だけでなく、男性も利用するよう推進しています。また、多様な働き方に対応するための「在宅勤務制度」や、男性従業員の育児参加を支援する「配偶者出産休暇」も設けています。
一律リモート、一律出勤とするのではなく、それぞれの職場や業務に応じた柔軟な働き方を推進しています。
パナソニック
大手電機メーカーのパナソニックなどを傘下に持つパナソニックホールディングスでは、リモートワーク制度を導入しています。実際に1ヵ月の半分以上を在宅勤務とする社員は1万人以上おり、制度が有効に活用されています。
加えて、コアタイムを設けないノンコアフレックスタイム制の勤務など、柔軟な勤務体制も整えています。さらに社内に保育施設を設置しており、さまざまな面から仕事と育児の両立支援に取り組んでいます。
社会福祉法人あいのわ福祉会
生活支援や生活サポートを提供している社会福祉法人あいのわ福祉会では、ライフイベントによって従業員のキャリアが中断することのないように、さまざまな取り組みを行っています。
その一例が、経営陣の意識改革です。その後、全従業員にワークライフバランスのガイドブックを配布し、有給休暇取得率の向上やICTの活用による残業時間削減などに取り組んだところ、育児休暇からの復職率が3年連続で100%となりました。
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企業でワークライフバランスに取り組む際の成功ポイント
企業でワークライフバランスに取り組む際は、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
ワークライフバランスの実現には、休暇制度やリモートワーク制度などを整えることが欠かせません。
しかし、「上司の理解がない」「残業をせずに帰りづらい雰囲気がある」「突然会社を休むと周りの人に迷惑がかかる」といった社風が残っていると、いくら制度が整っていても活用は進まないでしょう。
経営者や管理職、従業員の意識改革も不可欠です。風通しが良く、コミュニケーションを取りやすい雰囲気を作った上で、従業員が本当に求めていることを聞き出すことも重要です。
子育てや介護中の社員は、突然仕事を休むことがあります。そんな時に周りに負担がかからないような体制をあらかじめ整えておくことも大切です。
そのためにも現状の業務内容を把握し、可視化できる仕組みを作りましょう。
また、ライフワークバランスには欠かせない「リモートワーク」や「時短制度」を利用した従業員の評価が不当に下がるような人事評価制度の下では、ライフワークバランスは実現しません。そのような場合は、人事評価制度の改善にも取り組みましょう。
まとめ
多くの企業が、ワークライフバランスに取り組んでいます。
ワークライフバランスを会社に浸透させるには、休暇制度やリモートワークの導入、残業時間の削減といった制度だけでなく、経営者や従業員の意識改革も欠かせません。
場合によっては、現状の人事評価制度の見直しや改善も必要です。
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