こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
「経営方針によって新しい研修の作成が求められているが、研修テーマの選び方がわからない」
という方は多いのではないでしょうか。
企業や部署によって求められているスキルが異なっており、人材育成に成功するには社員のニーズに合った研修を作ることが求められています。
テーマを明確にせずに研修を実施した場合、社員も目的意識を持てません。結果、受講生のモチベーションが低下するだけでなく、自社に必要なスキルを身につけられない可能性もあるでしょう。
そこで本記事では「研修テーマ」について解説します。
研修テーマの決め方や、企業でよく実施されている研修テーマについて把握できますので、ぜひ最後までお読みください。
なお、研修について詳しく知りたい方は、別記事「研修」をあわせてご確認ください。
研修テーマを決めることが重要な3つの理由
研修テーマを決めることが重要な理由として、以下の3つがあります。
- 自社に必要な人材を育成するため
- 受講者のモチベーション向上につながるため
- 研修の効果測定をしやすくするため
理由を把握することで、研修テーマを考えるヒントになるため、ぜひお読みください。
また、研修の目的について詳しく知りたい方は、別記事「研修目的」をあわせてご確認ください。
自社に必要な人材を育成するため
社員が自社の業務を遂行できるように、必要な能力や知識を身につけられる研修テーマを決めることが必要です。
現在、少子高齢化による労働人口の減少により採用活動で人材を確保するのは難しいので、今いる人材の育成が重要視されています。
自社の経営戦略に沿って必要な人材を育成するには、人事が中心になって研修を作る必要があります。目的に合わせた研修プログラムを作る土台として、テーマ決めが大切です。
テーマが明確でないと社内ニーズとずれてしまう可能性があり、研修で必要なスキルを身につけられなくなってしまいます。
受講者のモチベーション向上につながるため
研修内容が明確であると受講者が「なぜその研修を受ける必要があるか」を理解でき、モチベーションが向上します。
とくに実務に近い研修の場合、受講する動機をつけやすく、スキルを身に付けようと努力をするようになるでしょう。
逆にテーマがあいまいだと、業務時間を割いて研修を受けるのに受講の意義が見い出せないため、モチベーション低下につながります。
研修での学習意欲を高める手段としても、テーマ決めは必要です。
研修の効果測定をしやすくするため
テーマを決めることで、目標や得たい成果が明確になり、研修の効果測定がしやすくなります。
効果測定によって、社員がスキルを身につけられたかどうかを客観的に把握でき、研修内容の改善が可能です。
たとえば、研修テーマをITスキルと設定したのであれば、プログラミングスキルやオフィス製品を活用できるスキルなど効果測定すべき項目が明確になります。
研修テーマが明確であれば、身につけられるスキルや研修効果の可視化がしやすくなります。
研修テーマの決め方
研修テーマは以下の5つの手順で決定します。
- 解決したい課題を明確にする
- 受講対象者と研修後の人材の状態を明確にする
- 研修内容を決める
- 運用ルールを決める
- 講師を決める
自社に必要な研修が何か明確にするためにも、テーマの決め方を確認してみましょう。
解決したい課題を明確にする
はじめに部署ごとの課題を洗い出して、研修で解決できることを探します。
今の経営方針に対しどのような問題や悩みがあるかを現場で聞き、経営方針と現場のギャップを把握しましょう。
現場の課題を整理したら、課題解決方法として研修が有効かを検討します。
研修で解決できる課題を見つけたら、研修テーマに落とし込んでいきます。
課題が複数ある場合は優先順位を決めていき、すぐに取り組む必要があるものや経営方針に大きく関わるものを優先にして研修テーマを絞りましょう。
受講対象者と研修後の人材の状態を明確にする
研修テーマを決めたら、受講対象者と研修後のゴールを明確にします。
対象者を明確にしないと、効果は見込めません。スキルの高い社員は持て余してしまい、低い社員は難易度が高くついていけない研修になるためです。
受講者が満足しつつ効果をあげるためには、同じようなレベルの人にターゲットを絞り、どのレベルまでスキルを身につければいいのかを明確にする必要があります。
必要な人材を把握すれば研修内容が具体的に決まるので、事前に対象者のスキルや能力を確認しましょう。
受講者の選定をするには各従業員のスキルを適切に把握し、共有しておく必要があります。部署を超えると、各社員が持っているスキルがわからないというのは、よくある悩みです。
そこで、受講者の選定を適切にできるよう、タレントマネジメントシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
弊社のタレントマネジメントシステム「タレントパレット」では社員のスキルや能力、経歴を可視化できます。社員の情報を分析することで、誰にどのようなスキルを身に付ければいいかが明確になり、研修の受講対象者に当てはまる人材を簡単に絞り込めます。
タレントパレットは下記リンクから資料を請求できますので、受講者の選定に悩んでいる方はお気軽にお問い合わせください。
研修内容を決める
受講対象者と研修後の人材の状態が明確になったら、テーマに沿って以下のような研修内容を決めます。
- 研修形態(集合研修やeラーニングなど)
- 研修期間
- 研修カリキュラム
- 効果測定の方法
受講対象者の能力を意識し、期間内でどれくらいの内容を理解できるかを考慮する必要があります。
運用ルールを決める
研修をスムーズに運用できるよう、ルールを策定します。
ルール化する内容として、以下のような項目があります。
- 告知方法
- 研修スケジュール
- 予算管理
- 各業務の担当部門
運用ルールによって、研修の準備から研修後のフォローアップまでトラブルの発生を防止することが可能です。
なお、研修のスケジュールについて詳しく知りたい方は、別記事「研修スケジュール」をあわせてご確認ください。
講師を決める
運用できる段階になれば、研修を担当する講師を決めましょう。
社会人に必要なビジネスマナーや社内コミュニケーションなどの基本的なスキルを身につけさせたい場合は、人事部の社員が担当します。事業内容や自社の技術のような専門的な内容であれば、特定の部門の社員に依頼します。
自社にないスキルを身につけてもらいたい場合は、外部講師への依頼も検討しましょう。
研修テーマの種類7選
研修テーマの種類として、以下の7つを紹介します。
- コミュニケーション研修
- マネジメント研修
- メンタルヘルス研修
- ハラスメント研修
- ビジネスマナー研修
- コーチング研修
- ITスキル研修
自社に新しく取り入れられる研修が見つかるかもしれませんので、ぜひ参考にしてみてください。
コミュニケーション研修
コミュニケーション研修では、プロジェクトをスムーズに遂行できるよう、人間関係をうまく構築するためのコミュニケーション方法を学びます。
チームや職場の雰囲気作りや、報連相のやり方、電話・メールのような媒体を活用したコミュニケーションのやり方を研修で教えます。
コミュニケーションの取り方を把握していないと、取引先とのトラブルとなって契約が破綻するリスクもあるので、社員全員に必ず受講させたい研修のひとつです。
マネジメント研修
マネジメント研修については主に2つあります。
- 一般社員向けの自己管理研修
- 管理職向けの経営管理研修
自己管理研修は、主に新入社員向けに、効率的なスケジュールの立て方や情報の整理など業務効率化に関することを伝える研修です。管理職向けの研修では、部下の目標管理やモチベーション管理などを学びます。
メンタルヘルス研修
メンタルヘルス研修では、社員が自身の心の健康を把握できることを目的としています。現在ストレスチェックの義務化に伴い、多くの企業でメンタルヘルスの対策が欠かせません。
研修では自身がストレスを感じるときや発散方法について把握できるワークを実施します。
また、上司の場合は部下のメンタルの変化に気づけるよう、コミュニケーションの取り方やケアの方法をメンタルヘルス研修で学びます。
ハラスメント研修
現在パワハラやセクハラなどのハラスメントが前以上に問題視されています。相手が傷つかないよう配慮すべきことが増えており、ハラスメント研修が重要となっています。
自分では傷つかないような発言や行動でも、人によってはハラスメントだと感じる場合があるため、上司向けに研修が必要です。
研修ではハラスメントの対象や、予防方法、ハラスメントをしてしまったときの対処法を学習します。
ビジネスマナー研修
ビジネスマナー研修では、主に新入社員に向けて社会人の基本となる以下のようなマナーを教えます。
- あいさつの仕方
- 敬語の使い方
- 身だしなみ
- 来客対応
- 電話対応
- 名刺交換
ビジネスマナーは取引先の信頼にも大きく関わるため、社員全員が最低限の作法を知っていることが望まれます。中途社員でも適切な対応を苦手としている人がいれば、受講してもらいましょう。
コーチング研修
コーチング研修は、おもに管理者を対象に、部下の育成必要なコーチングスキルを学ぶ研修です。部下の考えや能力を引き出し、自主的な行動を促す上司や管理職の育成を目的しています。
個人面談の進め方や相手に考えさせる質問の仕方、長所の見つけ方などを研修で教えます。管理職研修のひとつとしてプログラムに組み込んでいる企業も少なくありません。
ITスキル研修
IT研修では、主に情報漏えいを防ぐためのセキュリティについて学びます。現在、ほとんどの仕事でパソコンを活用することが当たり前となっており、社員全員がITスキルを所持していなければなりません。
とくにコンピューターウイルスや不正アクセスなどによる情報漏えいは、どの部署でも起こりうるリスクであり、防止策として研修を実施することが望まれます。
研修ではパソコンの使い方や情報の管理方法、インターネットによる情報漏えいの原因と対策方法などを伝えます。
研修テーマとともに決める研修形式の種類3選
研修テーマとともにどのような研修形式で行うかを決めることも重要です。主な研修形式として、以下の3つがあるので見てみましょう。
- 集合型研修
- オンライン研修
- eラーニング
それぞれのメリットやデメリットについて詳しく把握できるため、内容に合わせた形式を選ぶ参考にしてみてください。
集合型研修
集合型研修は、受講者を1か所に集めて研修を行う形式です。講師が直接講義することで、受講者が集中しやすくなるため、研修内容が頭に入りやすい傾向にあります。わからないところがあればすぐに質問でき、受講者がその場で不明な点を解消できます。
実践形式の研修も実施しやすく、グループワークや実技を取り入れるのに最適です。ただし、対象者を同じ時間に集める必要があり、時間的成約が大きい点がデメリットとなります。
オンライン研修
オンライン研修は、自宅や事業所からオンライン上で参加できる研修形式です。インターネット環境さえあればどこからでも参加できるため、交通費がかからず低コストで研修を実施できます。
録画再生での研修であれば毎回講師を呼ぶ必要がなくなるので、より低コストでの実施が可能です。録画した動画を見返せるようにすれば、受講者が復習に活用でき、知識やスキルを身につけやすくなります。ただし、実践形式の研修を行うのが難しく、グループワークの実施にはあまり向いていません。
eラーニング
eラーニングは、インターネット上でさまざまな学習ができるオンライン教材のことです。時間や場所問わずに受講できるため、効率的に知識やスキルを身につけられるメリットがあります。
動画によって教育の質が均一になり、教える人の育成スキルに左右されずに必要な知識を教えられます。反復学習もしやすく、学習の進捗状況も把握しやすいので、効率的な人材育成が可能です。
ただし、個人のモチベーションに依存されやすく、人によって学習の進捗にバラツキが生じやすい点がデメリットとして挙げられます。
自社の課題を明確にして研修テーマを決めよう
研修テーマは、自社に必要な社員の育成や受講者のモチベーションの向上のために決める必要があります。
現場の意見を汲み取り、研修によって課題解決につながるものを研修テーマにして、プログラムを作成しましょう。必要な人材の能力やスキルを把握して、具体的なテーマに落とし込むことをおすすめします。
また、自社に不足している人材を把握するために、タレントマネジメントシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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