チームビルディングを効果的に進めるには、ゲームを取り入れるとよいでしょう。ゲームなら、楽しみながら社員同士の信頼関係の構築が可能です。本記事では、チームビルディングに適した短時間でできるおすすめのゲームを紹介します。短時間で行えるチームビルディングゲームのメリット、成功のポイント、導入事例なども解説するため、ぜひ参考にしてください。
そもそもチームビルディングとは
チームビルディングとは、組織のメンバーが信頼し合い、協力するための取り組みの1つです。それぞれのスキルや経験を発揮できる環境を整備し、目標達成を実現するチームを作る目的があります。
チームビルディングを実施すると、社員同士の協調性を高めることが可能です。その結果、業務効率化や人材の適正配置もしやすくなります。そのため、多くの企業がチームビルディングを取り入れるようになりました。
チームビルディングの目的や5つのプロセスとは?おすすめのゲームも紹介
短時間で実施できるチームビルディングゲームのメリット
短時間のチームビルディングには、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下で解説します。
リフレッシュできる
短時間で実施できるチームビルディングでは、働く社員の気持ちをリフレッシュさせられます。気分転換になり、業務のパフォーマンスも高まるでしょう。短時間で終えられるため、仕事が忙しい社員も参加しやすい点も特徴です。
また、短時間でできるチームビルディングは、準備にもあまり手間がかかりません。そのため、担当する社員にかかる負担が小さく、気軽に実施できます。
円滑なコミュニケーションが実現する
たとえ時間が短くても、チームビルディングを実施すれば社内のコミュニケーションが円滑化します。チームビルディングでは、社員同士が協力しながらゲームや課題に取り組む必要があるため、直接やり取りする機会が多いです。そのなかで、お互いの人間性や考え方を把握でき、業務に役立てるきっかけを見つけられます。
たとえば、会議や研修の前や休憩後に取り組むと、その後の活動においてコミュニケーションを取りやすくなるでしょう。その結果、コミュニケーション不足による伝達漏れを防止できます。
短時間のチームビルディングゲームを成功させるためのポイント
短時間でもチームビルディングを成功させるには、ポイントを押さえることが大切です。具体的なポイントを解説します。
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目的を設定する
チームビルディングに取り組む目的は、組織によってさまざまです。チームビルディングを成功させるには、目的を明確にする必要があります。チームビルディングの目的の例を挙げると、コミュニケーションの活性化、協力関係の構築、目標の共有などです。
基本的に、組織が抱えている問題の解決を目的としましょう。また、その目的を達成するために、効果的なチームビルディングの内容を考える必要があります。
実施後に振り返りをする
チームビルディングを実施してそのまま終わりにするのではなく、振り返りもしましょう。実施後に振り返る時間を設けると、チームビルディングを行った理由や意味などを社員に共有できます。
社員自身が自分の取り組みについて振り返る時間も設ければ、よりチームビルディングの効果を実感しやすいでしょう。また、チームビルディングの効果測定を行うには、アンケートを用意して回答を促すのもよい方法です。
取り組みを継続する
チームビルディングを単発で実施しても、効果はあまり実感できません。チームビルディングの効果を得るには、定期的に何度も実施することが大切です。取り組みを続ければ、社員自身も効果を感じやすくなります。
また、チームビルディングを継続すると、社員や組織の成長や変化も期待できます。実施後の振り返りを踏まえ、より高い効果を得られる内容に改善しながら取り組みを続けましょう。
短時間で行えるチームビルディングゲーム12選
ここでは、短時間で実施できるチームビルディングゲームを紹介します。
自己紹介ゲーム
自己紹介ゲームは、各社員が自分自身について話すゲームです。基本的な自己紹介に加え、現在の仕事に就いた理由や経緯などを説明します。チームビルディングとして自己紹介を行うと、社員同士の相互理解を深めることが可能です。それにより結束力を高めやすくなります。特に初対面の社員同士で行うと効果的です。
複数人に対して発表する機会になるため、各社員はそのような場面での伝え方について身をもって学べるでしょう。また、自己紹介ゲームを実施するために特別な準備は必要ありません。空き時間でも十分に取り組めます。
バースデイ・ライン
バースデイ・ラインとは、誕生日の順に並ぶゲームです。ただし、ゲームの途中で口頭による会話や筆談はできません。身振り手振りのみでコミュニケーションをとり、互いの誕生日を伝え合う必要があります。誕生月は比較的共有しやすいですが、日付の正確な伝達は簡単ではありません。さまざまな工夫を通して情報共有すると、メンバー同士の信頼や結束の強化につながります。
バースデイ・ラインを実施する際も、特別な準備や道具などは不要です。誕生日の順に並び終わったら、先頭の人から誕生日を発表して答え合わせをしましょう。
伝言ゲーム
伝言ゲームは、1列に並び、最初の人が伝えた言葉を最後の人まで正確に伝えるゲームです。耳打ちで言葉を伝える方法もありますが、口パクにしたり背中に指で書いたりするとより難易度が上がります。難易度を上げると盛り上がりやすくなるため、状況に応じてアレンジしましょう。
伝言ゲームはシンプルですが、途中で情報に誤りが生じるケースが多くあります。そのため、ゲームを通し、正確に情報を伝えるために必要な力を養えます。
共通点探しゲーム
共通点探しゲームは、メンバー全員の共通点を見つけるゲームです。メンバー同士で自由にコミュニケーションを取りながら、共通点を探します。1つの目標の達成に向けてさまざまな会話をするため、ゲームを通して一体感が出るでしょう。
また、互いの共通点を知ると自然に親睦が深まります。メンバーのプライベートを知るきっかけにもなり、ゲームを終えた後も雑談が盛り上がりやすいでしょう。その結果、コミュニケーションの促進につながります。
ビブリオバトル
ビブリオバトルとは、各メンバーが気に入っている書籍をプレゼンし、最も読みたいと感じた書籍に投票するゲームです。ビブリオバトルで票を集めるには、書籍の魅力を客観的な目線で伝える必要があります。
ゲームを通してプレゼン能力を身につけられ、業務に役立てられる可能性が高い手法です。また、それぞれの好みや考え方を知る機会になり、コミュニケーションの促進も期待できます。
十人十色ゲーム
十人十色ゲームは、メンバーの好みを当てるゲームです。たとえば、あるメンバーについて「アウトドア派とインドア派のどちらか」という問題を出し、他のメンバーが答えを予想します。
十人十色ゲームで正解するには、対象となるメンバーの考え方や趣味などを理解しなければなりません。ゲームを通して相手を理解する重要性を学べ、実際に他のメンバーについて深く知る機会になります。柔軟な考え方も身につけられるゲームです。
条件プレゼン
条件プレゼンは、事前に決めた3つのキーワードを使い、プレゼンしたりストーリーを考えたりするゲームです。たとえば、キーワードが「りんご」「小人」「王子様」なら、白雪姫をイメージする人が多いでしょう。
この場合、チームでの話し合いを経て、白雪姫についてプレゼンしたり、キーワードをもとにした全く新しいストーリーを考えたりします。プレゼンやストーリーについて最も評価されたチームが優勝です。チームでアイデアを出したりまとめたりするスキルを養えます。
モンスタービルディング
モンスタービルディングは、モンスターの一部が描かれたカードを1枚ずつ配布し、口頭で情報共有してモンスターの姿を完成させるゲームです。ゲームでは、自分が持っているカードを他のメンバーに見せてはいけません。あくまでも口頭による情報交換を通じて、モンスターを完成させる必要があります。
モンスタービルディングでは、ゲームを終えた後の振り返りも重要です。情報共有の大切さや視点の違いなどについて学べます。
ピンポン玉リレー
ピンポン玉リレーとは、ピンポン玉を箸やスプーンなどに乗せ、リレー形式で運ぶゲームです。ピンポン玉を落とした場合、落とした場所に戻って再び走り始める必要があります。
難易度を上げるなら、ピンポン玉を落としたらスタートラインに戻るというルールも設定可能です。最初にゴールしたチームが優勝します。ピンポン玉リレーを実施すると、コミュニケーションの促進や協力関係の構築などにつながるでしょう。
ブラインドスクエア
ブラインドスクエアとは、1本の長いロープを使用し、リーダーから指定された形を作るゲームです。リーダー以外は目隠しをし、耳で聞いた情報をもとに手探りで形を作らなければなりません。形を作るには、リーダーの指示をよく理解したり、想像力を働かせたりすることが大切です。
また、リーダーになった人は、他のメンバーが正しく形を作れるよう、的確な指示を出す必要があります。そのため、ゲームを通して判断力や指示力などを養うことが可能です。
マシュマロチャレンジ
マシュマロチャレンジとは、紐、テープ、パスタ、はさみなどを用いてタワーを作り、最も高い位置にマシュマロを置くゲームです。自立できる1番高いタワーを作ってマシュマロを置けたチームが優勝します。
高いタワーを作るには、チームの役割分担が不可欠です。そのうえで、各自が協力して取り組む必要があります。よって、ゲームを通して社員同士の連携や指示系統の重要性などを学ぶことが可能です。
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チームビルディングゲームの導入事例
チームビルディングのためにゲームを導入している企業は多いです。ここでは、具体的な導入事例を紹介します。
株式会社メルカリ
株式会社メルカリが取り組んでいるチームビルディングは、おもちゃのレゴを利用したタワー作りです。まずは自由にタワーを作って発表した後に「あなたの思うBe Professional」というお題に取り組みます。
作品に対する想いの共有により相互理解が深まり、社員同士のコミュニケーションの促進につながりました。また、普段とは異なる取り組みにより、各自が自分自身の新しい一面に気づくきっかけにもなっています。
アルー株式会社
アルー株式会社では、さまざまなチームビルディングゲームを実施しています。たとえば、新しい体制になった部署では、社員同士の相互理解を深める目的で自己紹介ゲームを行いました。あわせて組織の歴史や体制を刷新した経緯などを伝え、自社に対する理解度を高める取り組みにも力を入れています。
研修を受けた社員からは、相互理解の深まりや、新体制に対する理解度の向上などについて感想が寄せられました。
ゲーム以外のチームビルディングゲームの取り組み
チームビルディングを実施する場合、ゲーム以外にもさまざまな取り組みが可能です。ここでは、新しいチームビルディングとして注目されている3つの方法を解説します。
ウォーキング・ミーティング
ウォーキング・ミーティングとは、歩きながら打ち合わせする取り組みです。会議の時間を活用して運動できるため、健康に対する効果を期待できます。歩いていると血流や酸素の供給量も増えるため、脳の働きが活性化しやすく、ミーティング中にアイデアが浮かぶ可能性もあるでしょう。
たとえば、株式会社ぐるなびはチームビルディングの一環として、ウォーキング・ミーティングを取り入れており、一定の効果を実感できています。
ワーケーション
ワーケーションとは、仕事を意味する「work」と休暇を意味する「vacation」を組み合わせた言葉です。仕事を兼ねた旅行を表しています。旅先にて仕事をすれば気分をリフレッシュさせつつ視野も広げられるため、多くの企業が導入するようになりました。
ワーケーションは、チームや部署で実施する方法もあります。会議室ではなく、自然に囲まれた場所で会議に参加すれば、新たな視点も取り入れやすいでしょう。
料理対決
チームビルディングとして料理を活用する方法もおすすめです。たとえオフィスにキッチンがなくても、レンタルキッチンを借りれば実施できます。
社員をチームに分けて料理対決を行えば、相互理解を深めたりタイムマネジメントの大切さを学んだりできるでしょう。テーマに沿った料理を作る必要があるため、社員同士の協力が不可欠です。また、チームで役割分担するうえでは、リーダーシップの向上も期待できます。
まとめ
チームビルディングを実施すると、社内のコミュニケーションの促進や連携の強化などにつながります。短時間で取り組めるゲームはさまざまあるため、気軽に取り組むことが可能です。短時間でできるゲームは準備も簡単な場合が多く、担当者の負担も少なく抑えられます。
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