リスキリング研修とは?DX時代に導入する5つのメリットと4つのポイントを徹底解説


リスキリング研修とは?DX時代に導入する5つのメリットと4つのポイントを徹底解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


「うちの会社もリスキリング研修を取り入れたほうがいいかな?」

「リスキリング研修を受けることでどんな良いことがあるんだろう?」

「サポートしてくれるツールがあれば助かるなぁ」

と考えている方は多いのではないでしょうか?


DXによってリスキリングの重要性がますます高まっており、デジタル技術に対応できる人材育成のために、リスキリング研修を導入する企業は今後増えていくでしょう。しかし、ただ単に研修を受けて終わりではいけません。リスキリング研修を受けるにあたっては、正しいステップを踏むことが大切です。


そこで本記事では


  • リスキリング研修とは何か
  • 導入するメリット
  • 実施方法
  • 運用の手順
  • 成功させるためのポイント


について解説します。


「リスキリング研修を無駄にせず、デジタル技術に精通した社員をもっと増やしたい」という方のお悩みを解決できる内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。


リスキリング研修は今後ニーズの高まる新たなスキル習得のための研修

リスキリング研修は、技術革新に伴いビジネスモデルが変化するのに合わせ、新たなスキル獲得や知識の吸収を目的とした研修です。


DX化によってコンピュータやAIがますます発展する中で、リスキリング研修を行うことで期待されているのは主に以下の点です。


  • 業務時間の短縮
  • 業務の正確性向上
  • 人件費の削減


経済産業省の定義では、リスキリングとは新しい職に就いたり、現職で求められる人材スキルの変化に対応したりするためのスキル獲得であるとされています。日本政府としても今後5年間で1兆円の支援を表明するなど、リスキリングに力を入れていることが伺えます。


世界的に見ても多くの企業が注目しており、ダボス会議においては「2030年までに世界人口のうちの10億人のリスキルを目指す」とするリスキリング革命が表明されました。


リスキリング研修とリカレント教育との違い

リスキリングとよく混同されがちなのが、リカレントです。両者の大きな違いは、誰が主体となるかです。リスキリングは、企業が主体となって社員の新たなスキル獲得を促すことを指します。


一方、リカレントは個人が主体となって、教育機関などを活用しながら学び直しをすることを指し、例えば社会人枠を利用して大学に通うことなどが挙げられます。


リスキリング研修を取り入れる5つのメリット

ここでは、リスキリング研修を導入することで得られる5つのメリットについて解説します。


  • 人材採用コストを削減できる
  • DX人材不足の解消につながる
  • 業務効率が上がる
  • 社員のモチベーションが向上する
  • ノウハウを企業に蓄積できる


メリットを理解することで、リスキリング研修の目的をより明確にでき、企業にとってプラスになるでしょう。


人材採用コストを削減できる

リスキリング研修によって、社員の人材採用コストの削減が可能です。人材の採用には多大な金銭コストがかかるうえに、採用したあとも教育にコストや時間を要します。


そこで考えるべきなのが、既存の社員を活用すること。リスキリングを通してスキルアップを図れば、採用から育成までの一連のコストを抑えられます。


ただ、有能な人材であれば新たに採用する方が教育費を抑えられるという面もあるので、新規採用をゼロにするのは望ましくありません。

 

そこで、以下の2つを同時並行で行うのが理想的です。


  • デジタルスキルや次世代スキルの高い人材を新たに採用する
  • 既存の社員にはリスキリング研修で新たなスキルを身につけてもらう

 

スキルのある人材を新たに採用しながらも、リスキリング研修を通して既存社員のスキルアップも図ることで、人材採用のコストを抑えられるでしょう。


DX人材不足の解消につながる

リスキリング研修によって、DX人材不足の解消にもつながります。DX人材とは、デジタル技術の活用に秀でており、社会の変化や顧客ニーズに合ったサービスや製品を変革するスキルのある人のことです。


自社のことをよく分かっている既存社員が、リスキリング研修を受けDX人材として成長すると、その企業に合った最適なやり方でDX推進ができます。社内でDX人材を育て上げることは、企業の競争力を高めることにもつながるでしょう。


DX人材について詳しく知りたい方は、別記事「DX人材とは」をあわせてご確認ください。


業務効率が上がる

リスキリング研修によって、業務効率が上がることも期待できるでしょう。リスキリング研修を通じて新たな知識や技術を習得すると、仕事の負荷を下げられて以下のような効果が得られます。


  • 残業時間の削減
  • コストダウン
  • 業務効率の改善


業種によっては、ITを活用することで業務の自動化が可能な場合もあるでしょう。他の業務に集中して取り組めるようになり、さらなる生産性向上や新たなサービスのイノベーションのきっかけになる可能性を秘めているのです。


社員のモチベーションが向上する

リスキリング研修によって、社員の仕事に対するモチベーションも上がります。リスキリング研修で得たスキルを活用して業務改善を行うことで、労働時間の短縮や賃金アップなどの恩恵を実感できると、社員の満足度が上がり仕事に対して大きなやりがいを感じられるようになるでしょう。


また、仕事へのモチベーションが上がることで、企業への愛着がわき離職率の低下も期待できます。


ノウハウを企業に蓄積できる

社員がリスキリング研修を受けることで、自社にノウハウを蓄積できるというメリットもあります。

企業の社風や価値観について理解している既存社員だからこそ、リスキリング研修で学んだことを社内にどう取り入れたら良いかについて、皆と共有できるのです。


また、DXによって社内に変化が持ち込まれた場合でも、リスキリング研修を受けた既存の社員が関わることで、自社の組織文化を壊すことなく新しい体制に移れるでしょう。


リスキリング研修を実施する方法3選

ここからは、リスキリング研修の3つの実施形態について解説します。


  • 外部スクールの利用
  • 社内での対面研修の実施
  • eラーニングの活用


企業によって実施の仕方はさまざまです。どの方法を取るにせよ、社員が継続して受講できる環境づくりが重要です。


外部スクールの利用

企業外のスクールに社員を通わせ、リスキリング研修を受講させるのが外部スクールです。自社では用意できない質の高い研修を用意しているスクールであれば、良い効果が期待できます。


ただ、社外のスクールに出向いて受講するため、企業側での管理が難しく各社員の学習の進捗状況を把握しづらい面があります。また、社員にとっても学習の進捗度合いは自己申告となるため、モチベーションの維持が難しいのがデメリットです。


社内での対面研修の実施

企業に講師を招き、会議室などを使用して講義型で行うセミナーが対面研修です。まとまった人数で講師の生講義を受けられるため、実践的な講義やロールプレイを混じえた臨場感のある研修を受けられます。


一方、研修の日時が確定しているため、急な仕事が入ったり、体調が悪くなったりしたときは参加できません。さらに、時間や場所の制約があり、調整する社員の負担になる恐れもあります。


eラーニングの活用

eラーニングは、オンラインで学習ができるシステムです。リスキリング研修をオンラインで受講できれば、外部スクールや社内研修のデメリットを克服できます。


eラーニングは、時間や場所にとらわれずに受講できるのが大きな魅力です。また、動画で反復して学習ができるため何度も受講することで定着しやすいのもメリットでしょう。


ただし、何かをしながらでも視聴できてしまうため、学ぶ目的を明確にしなければ身につきにくいという側面もあります。集中して学習に取り組めるように、モチベーションを保つ工夫が必要です。


リスキリング研修運用の4つのステップ

リスキリング研修を運用する4つのステップについて解説します。


  • スキルの見える化を行う
  • リスキリング研修のプログラムや教材等を決める
  • 学んだスキルを現場で実践してみる
  • 振り返りを行い改善点を見出す


これらのステップを踏むことで、リスキリング研修の効果をより高められるでしょう。


スキルの見える化を行う

まず、社員一人ひとりの持っているスキルを見える化することが大切です。スキルを見える化し、社内データとして共有することで、社員に最適な仕事を割り振れます。


また、社員のもつ既存スキルと企業の求めるスキルのギャップを認識し、その溝を埋めるのに必要なものを明確にするという目的もあります。


リスキリング研修のプログラムや教材等を決める

受講スタイルを決めたら受講をスタートしますが、研修やプログラムで学ぶ際には、学習の順序が重要です。順序が適切でないと、社員のやる気が下がってしまう恐れがあります。


また、社員の企業内における所属部署などの属性に絡めたプログラムにすることで、社員に当事者意識をもって取り組んでもらえます。


学んだスキルを現場で実践してみる

学んだ知識やスキルを、社員が現場で実践する機会を設けましょう。学びっぱなしにするのではなく、実際の現場で通用するかどうかを肌で感じてもらうことが大切です。企業側としては、学んだことを実践しやすい部署に異動させるなどの配慮も必要です。


振り返りを行い改善点を見出す

リスキリング研修をただ受けっぱなしにするのではなく、受講後には振り返りを行いましょう。複数の参加者にヒアリングを行い、研修の良かった点や改善が望ましい点について皆と共有することで、次回のリスキリング研修の効果をより高められるでしょう。


リスキリング研修を成功に導くためのポイント4選

ここでは、リスキリング研修の導入で成功するためのポイントを4つ解説します。


  • 始めは小さく始めてみる
  • 長期的に継続する
  • 社員に対してインセンティブを設ける
  • 社外サービスを活用する


まずは、リスキリング研修を導入しないことには始まりません。サポートツール等も活用しながら

継続することが大切です。


始めは小さく始めてみる

リスキリング研修の実施に際しては、ただやみくもに行うのではなく、まずは対象の社員や部署を限定して小さく始めることが大切です。企業内で一斉に導入すると、混乱を招く恐れがあります。


社員の様子を見ながら、改善できる点は見直しを行い、リスキリング研修の対象者の範囲を徐々に拡大していきましょう。


長期的に継続する

リスキリング研修は、中長期的な目線で受けることを想定する必要があります。リスキリング研修を短期の受講で終えてしまうと、効果を期待できないまま無駄に終わってしまうことがあります。


中長期的にリスキリング研修を継続できるよう、学習方法を見直したり効率よく学べる環境を整備したりする工夫も大切です。


社員に対してインセンティブを設ける

リスキリング研修を受ける社員に対して、インセンティブを設けることも有効です。社員のモチベーションを保ったままリスキリング研修を継続するためには、スキル習得に応じた評価を行うなどして社員の意欲を高める必要があります。


単に義務的にリスキリング研修を受けているだけでは、意欲が低下してしまいスキル獲得の効果も薄いです。また、評価制度を導入することで、社員同士が競い合う相乗効果も期待できます。


社外サービスを活用する

リスキリング研修を受けるにあたって、外部のサービスを利用してみるのも良いでしょう。リスキリング研修は、自社だけで全て準備するのは容易ではありません。外部のサービスを活用する方が、時間やコストを節約できる可能性もあります。


外部サービス選びでは、さまざまな企業に導入実績のある会社のサービスを選ぶことが大切です。


人事業務の効率化、データ活用をするならタレントマネジメントシステムの導入が必須


人事業務をDX化することで、社員データの一元化・人材検索・人事評価・配置検討などの幅広い業務を効率化できるようになります。また、人材育成・最適配置・社員パフォーマンスの最大化など、組織力向上を目的とした一歩先のタレントマネジメントまで実現が可能です。

また、タレントマネジメントシステムを導入すれば、社員データを集約し人事評価のペーパーレス化や異動シミュレーション、ハイパフォーマー分析など、高度な施策が実施できます。タレントマネジメントを取り入れて、自社のリソースを最大限に活用しましょう。

リスキリング研修をうまく活用して企業の業績を上げよう

リスキニング研修を活用することで、コスト削減や業務効率アップにつながりノウハウを社内に蓄積できるなどのメリットがあります。さらに社員の仕事に対するモチベーションも上がり、好循環が期待できるでしょう。


長期的に継続できるよう、まずは小さく始めてみることがおすすめです。リスキリング研修の効果を高めるためには、社員にどんなスキルが必要であるかや、研修の受講確認など管理すべきことが多いです。タレントパレットには以下のようなサービスがあるので、リスキリング研修の効果を高められます。


  • 社員のスキルを見える化でき一人ひとりの特性に沿った育成ができる
  • 保有資格やスキルに応じた異動が検討できる
  • eラーニングの受講履歴を一元管理できる


他にも人事評価や労務管理をサポートするサービスを取り揃えています。効率良く事業運営を行うために、ぜひタレントパレットのサービスの利用をご検討ください。


タレントパレットのHPはこちら