「落ちたら気まずい」を解決!リファラル採用の失敗例や成功のコツを紹介


「落ちたら気まずい」を解決!リファラル採用の失敗例や成功のコツを紹介

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

リファラル採用とは、従業員の紹介で人員を採用する手法のことです。会社をよく知る従業員からの紹介であるため、ミスマッチが起こりにくく、採用コストが低い点がメリットとして挙げられます。

一方でリファラル採用制度を導入しても、「知り合いが採用試験で落ちたら気まずい」「採用制度がよくわからない」といった理由で、リファラル採用が社内に浸透しないケースも多く見られます。

リファラル採用を成功させるためには、社内への制度周知の徹底と、紹介者への手厚いフォローが不可欠です。

本記事では、紹介者と応募者に気まずい思いをさせない方法や、リファラル採用成功のコツを紹介します。リファラル採用を導入する予定の方や、リファラル採用が活用されていないとお悩みの方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

リファラル採用でよくあるトラブルや失敗例

リファラル採用導入後に起こりやすいトラブルや失敗例は、以下の4点です。

  • 紹介者と応募者が気まずくなる
  • 待遇面に関して従業員から不満が出る
  • 制度が活用されない
  • 紹介者への報酬が違法とみなされる


それぞれについて、詳しく解説します。

紹介者と応募者が気まずくなる

従業員が会社に紹介した知り合いが不採用になった場合、従業員と応募者が「気まずい」と感じて関係性が悪くなる可能性があります。

リファラル採用への懸念として、実際にアンケート回答者の32.6%が「友人・知人が選考で落ちたら気まずい」と答えています。

参考:リファラル採用、従業員は協力している?20代・30代の本音調査(パーソルキャリア)

リファラル採用は縁故採用と違い、不採用に至るケースもある採用手法です。従業員を必ず採用するわけではないことや、求めるスキルや人材像について事前に周知しておく必要があるでしょう。

待遇面に関して従業員から不満が出る

応募者を採用した際、紹介者よりも好待遇で採用したことが発覚すると、紹介者から不満が出るケースがあります。

応募者が優秀な場合は好待遇で採用する必要がありますが、紹介者が同年代だった場合は会社に不信感を抱くこともあるでしょう。

給与基準を明確にして、社内で共有しておくことが大切です。

制度が活用されない

リファラル採用が従業員に浸透せず、形骸化してしまうケースもあります。

リファラル採用の導入や紹介方法が周知されていなければ、従業員が優秀な人材を紹介してくれる可能性は低くなるでしょう。

また、リファラル採用に対して経営層や管理職の理解を得られず、制度のみが一人歩きしている状態でも、従業員は人材を紹介しにくいと感じます。

会社の方針であることをトップからも発信してもらうと、従業員は協力しやすくなるでしょう。

紹介者への報酬が違法とみなされる

人材を紹介してくれた従業員に、インセンティブとして紹介料を支払うと違法とみなされる可能性があります。

業務として職業紹介を行うためには、厚生労働大臣の許可を受けなければなりません。資格のない従業員が職業紹介に対する報酬を「紹介料」として受け取ると、違法と判断されるケースがあるのです。

一方、業務に対する評価として賃金や給与の形でインセンティブを支払うことは問題ありません。あらかじめ、就業規則にインセンティブの額や支払条件を明記しておくとよいでしょう。

リファラル採用が失敗する原因


リファラル採用が失敗する主な原因は、以下の4つです。

  • 人材採用の目的が定まっていない
  • 経営層の理解を得られていない
  • 自社内の周知が足りていない
  • 短絡的な目標が定められている


それぞれについて、詳しく解説します。

人材採用の目的が定まっていない

リファラル採用の導入自体が目的となってしまっている場合は、求める人材像や採用数が曖昧になり、採用が失敗する可能性が高まります。

採用目的や採用フローがきちんと整備されていない中で、従業員が大切な従業員を紹介してくれることは考えにくいでしょう。

リファラル採用をスタートする際は、会社としての導入目的を共有し、制度をきちんと整える必要があります。

経営層の理解を得られていない

経営層がリファラル採用に対してネガティブな印象を持っている場合も、従業員は制度を活用しづらくなります。

会社のために動こうとする従業員は少なくなり、インセンティブ目当てで知り合いを紹介するケースが増えてしまうでしょう。

会社として取り組む必要がある旨を、トップ層からも発信してもらう必要があります。

自社内での周知が足りていない

リファラル採用が社内に十分に周知されていない場合も、従業員は制度を活用しないでしょう。

制度内容やインセンティブ、紹介方法が詳しく周知されないと、従業員は協力したくてもできません。

従業員はそれぞれ業務を抱えているため、積極的にリファラル採用に協力してくれる可能性は低いです。そのため、従業員が参加したくなるメリットを繰り返し周知する必要があります。

短期的な目標が定められている

リファラル採用の導入後、すぐに紹介者が殺到する可能性は極めて低いといえます。

従業員の周りに転職ニーズがある可能性が低いことに加え、リファラル採用への信頼がないうちは紹介数がなかなか伸びません。

短期間でノルマのようにリファラル採用に取り組むと、かえって従業員からの信頼を失うことにもつながるでしょう。

リファラル採用成功のコツ

リファラル採用を成功させるためには、以下の5つのコツを守るとよいでしょう。

  • 採用目的の明確化
  • 採用基準を変えない
  • 紹介者へのメリットを提示
  • 従業員への情報開示
  • 紹介者のフォロー


それぞれについて、詳しく解説します。

採用目的の明確化

会社としてリファラル採用を導入する目的を明確化しておきましょう。いつまでにどの部署にどのような人材を何人採用するのか、具体的な数値目標を定めてください。

また、経営層にもリファラル採用の必要性を説明しましょう。従業員のエンゲージメントが向上する、企業理念の理解・浸透に役立てるなど、リファラル採用を導入する意義も説明すると理解を得やすくなります。

採用目的を明確化し、会社が一丸となって取り組めるように環境を整えてください。

採用基準を変えない

リファラル採用はポテンシャル採用や縁故採用とは違うため、採用基準を下げる必要はありません。

リファラル採用の選考基準は、一般選考と同じであることを従業員に伝えておきましょう。不採用になるケースもあることを事前に伝えておけば、従業員と応募者が気まずい思いをする可能性が低くなります。

応募者が入社した後、他の従業員から不公平だと思われることもなくなるでしょう。従業員からの紹介であっても、通常の選考と同様の採用基準で選考してください。

「ポテンシャル採用」については、こちらの記事をご確認ください。
「縁故採用」については、こちらの記事をご確認ください。

紹介者へのメリットを提示

紹介者へのメリットを具体的に示しましょう。

紹介者が採用に至った場合、数万円~数十万円のインセンティブを支払う会社が多いようです。現金以外に、食事券やギフト券を進呈する会社もあります。

しかし、金銭的なインセンティブのみを設定すると、お金を目的に人員を紹介される可能性が高まります。それが求める人材像との乖離や、人員の早期退社につながるケースもあるでしょう。

おすすめは、全社集会などのイベントで紹介者を賞賛する機会を設けることです。
紹介者の満足感を高めれば、継続的に人員を紹介したいと思ってもらえる可能性が高まるでしょう。

従業員への情報開示

従業員にリファラル採用を導入する目的や求める人材像、インセンティブ、人材の紹介方法を細かく説明しましょう。

社内掲示板で告知するだけでなく説明会を開催したり、資料を配布したりするのもおすすめです。告知の頻度が低いと従業員の理解が進まず、人材の紹介をあきらめてしまう可能性もあります。

メールや社内ポータルなどオンラインでの告知に加え、会議や社内集会などオフラインの場で、役職者から全社で取り組むように伝えてもらうのもおすすめです。

従業員に制度を理解してもらえるよう、繰り返し周知しましょう。

紹介者のフォロー

紹介者と応募者を気まずい関係にしないためにも、会社や人事部門からのフォローは不可欠です。

応募者が採用に至らなかった場合は、不採用になった理由を従業員に詳しく伝え、感謝の気持ちを示しましょう。

採用に至らなかった理由を詳しく伝えれば納得してもらえますし、今後会社によりフィットした人材を紹介してくれる可能性が高まります。

継続して会社に人材を紹介したいと思ってもらうためにも、従業員へのフォローは手厚くしましょう。

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リファラル採用導入手順


実際に、リファラル採用を導入する際の手順を解説します。

リファラル採用のルールを策定

採用基準や紹介フロー、インセンティブなどのルールを細かく策定しましょう。

インセンティブを現金で支払う場合は、紹介料として支払うと違法とみなされるケースがあります。リファラル採用が業務の一環であることを前提に、事前に就業規則に金額や支払条件を明記する必要があるでしょう。

リファラル採用の導入後にスムーズに選考を進めるためにも、ルールを細かく策定し、社内で決裁を受けてください。

募集ポジションの整備

リファラル採用で募集するポジションを決めましょう。

役職や職種ごとにリファラル採用を導入してよいかどうかを検討し、採用人数を決めます。

リファラル採用は候補者が現れるまで時間がかかることもあるため、余裕を持った採用計画を立てるのがおすすめです。

従業員への告知

リファラル採用の導入と、その紹介フローやインセンティブについて従業員に告知しましょう。

リファラル採用を成功させるためには、従業員が採用を自分事として捉え、自発的に動いてもらう必要があります。

そのため告知は一度きりではなく、社内ポータルサイトや社内報、説明会や動画配信など、さまざまな方法で繰り返し告知することが大切です。

また、途中経過を公開するのも効果的です。従業員に興味を持ってもらえる可能性が高い上に、紹介する人材のイメージも掴みやすくなります。

繰り返し周知し、リファラル採用を社内に浸透させることが大切です。

まとめ

不採用時に従業員と紹介者が気まずい思いをしないためには、求める人材像や不採用の可能性があることを事前にしっかりと伝えましょう。不採用の場合は、理由を紹介者に丁寧に伝えることも大切です。

会社に最適な人材を紹介してもらうためには、求める人材像を的確に伝える必要があります。タレントパレットは、自社で活躍している従業員の分析や、従業員と応募者の特徴・性格特性を比較できるため、人材要件の設定やミスマッチ防止にも役立ちます。

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採用ツールとしてだけではなく、人事評価や労務管理などのさまざまな場面で使えるシステムをお探しの方は、ぜひチェックしてください。

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