人材採用でよくある課題
はじめに、人材採用においてよくある課題を2点、確認しておきます。
人材のミスマッチを防ぐ
どの企業にとっても悩ましいのが、人材のミスマッチ、言い換えると「企業と人材の間に生じるズレ」です。このズレは、採用活動の段階で生じることもありますし、採用した後に発覚することもあります。
例えば採用活動段階でのミスマッチというのは、求めるスキルを持った人材が応募してきたとしても、年齢、給与などの雇用条件が折り合わずに採用に至らなかったというケース。
採用後のことでいうと、企業の社風と人材の性格が合わなかった、担当する業務内容に関して企業側の思いと人材の理解の仕方に齟齬があったなどのケースが考えられます。
このような人材のミスマッチが起こると、人が欲しいのに採用できない、せっかくコストをかけて採用したのにすぐに離職されてしまう、ということになります 。これは、企業にとってはマイナス要因でしかありません。人材のミスマッチをなくす方策を考えることは、採用担当者にとって避けて通れない道ともいえます。
時間や金銭的コストをなるべくかけない
人材を採用し、入社後に育成するには、時間もお金もかかります。
採用段階でいえば、各種媒体に求人告知をするための費用、採用担当者の人件費や交通費などが必要です。説明会のために会場を借りれば支払いが発生しますし、パンフレットの制作ひとつとっても、デザイン料や印刷料がかかります。採用までに時間がかかればかかるほど、金銭的コストも比例して増えていきます。
無事に採用できたとしても、研修の実施など、現場に配属するまでの時間と費用がかかるケースがほとんどです。いかに時間や費用をムダにせずに採用活動を実施して欲しい人材を獲得するかは、採用担当者にとっての大きな課題といえます。
人材採用のコツ
こうした2つの課題をクリアしながら人材採用を行うためには、より効率的な採用活動のためのコツを知っている必要があります。それが次の5点です。
採用したい人材の人物像をはっきりさせる
持っているスキル、学歴や経歴、性格、勤務に際しての条件など「このような人に来てほしい」「このような人を採用したい」という人物像を、できるだけ具体的に設定しましょう。これは、人材のミスマッチを防ぐための第一歩ともいえます。
とはいえ、人物像を限定しすぎないことも大切です。条件などをカチカチに固めてしまったのでは、「該当する人がいない」ということにもなりかねません。そうなってしまっては、採用活動に大きな支障が出てしまいます。絶対にクリアしたい条件以外は、柔軟に対応できるようにしておくといいでしょう。
今いる人材の分析を行う
新たな人材を採用する際は、今いる人材のスキルや実績を分析することもコツのひとつです。もしかしたら埋もれていた人材が発掘できるかもしれませんし、今いる人材の力を明確にすることで、採用したい人物像をさらにしっかりと設定することができます。
スキルだけではなく、内面にも注目しましょう。今社内で活躍している人材の行動特性や性格特性を把握し、採用候補者と比較することで、入社後のイメージを具体的に描くこともできます。
採用活動の方法を変えてみる
採用活動にも、さまざまな方法が登場しています。
これまでの定番とされてきたのが、自社ホームページを使っての募集、ハローワークや人材紹介エージェントを通じての求人、求人媒体への掲載、新卒であれば学校の就職課を通じた採用やインターンシップなどです。このほか、採用側がスカウトに動いたり、SNSを通じて募集をかけたりという方法も登場しています。在籍社員が親しい人に声をかけて採用活動を行うリファラル採用も近年注目されている手法のひとつです。
もし、常に同じ方法で採用活動をしてきたのであれば、違う方法に変えてみてはどうでしょうか。人材紹介エージェントや求人媒体にも、それぞれ得意とするジャンルがあります。常に同じ媒体を利用するのではなく、望む人材に合わせて媒体を変えていけば、マッチングの確立も高くなるはず。新しい方法を試してみることで、新たな人材との出会いが広がることが期待できます。
面接時には自社の問題点や課題も正直に話す
面接では、応募者のスキルや人柄を見極めることも大切ですが、せっかく本人と対面できる機会です。自社がどのような問題点や課題を抱えているのか正直に伝え、その反応や対応のしかたを見ることも、優秀な人材を得るためのコツといえます。これは、入社後のミスマッチを防ぐ意味でも効果的です。
採用ブランディングに力を入れる
5番目のコツは、入社後の働く姿がイメージでき、「この会社で働きたい」と思ってもらえるように、採用ブランディングに力を入れることです。
企業理念や求める人物像、働く人の声など、求職者にとっての魅力を戦略的に発信していきましょう。発信したからといってすぐに認知してもらえるとは限りませんが、ある程度のスパンを定めて取り組めば、少しずつ伝わるはず。ひとりでも多くの人に企業風土を知ってもらえれば、優秀な人材も集まりやすくなります。
まとめ
どうしたら効果的な採用活動ができるのかに頭を悩ませている採用担当の方は、ぜひこの記事でお伝えした人事採用の5つのコツを参考にしてみてください。そして、できることから取り組んでいきましょう。
また、タレントマネジメントシステム「タレントパレット」は、新卒・中途の採用を一元管理でき、入社後の配置や評価、活躍までをワンストップで支援します。どうぞご活用ください。