傾聴力を身につけるためのトレーニング方法とは?具体的な進め方も解説


傾聴力を身につけるためのトレーニング方法とは?具体的な進め方も解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

相手の話に耳を傾け、共感や理解を示しながら相手に寄り添って話を聞くことを傾聴といいます。傾聴力はビジネスのあらゆる場面で役立つ力です。例えば、営業担当者の傾聴力が高いと、顧客満足度を高めながら商談を進めていけるでしょう。管理職の傾聴力が高いと、部下の話にしっかり耳を傾け寄り添いながら部下を育成できます。

多くのビジネスパーソンが身に着けたいであろう傾聴力は、トレーニングによって高めることが可能です。本記事ではトレーニング例や具体的な進め方について分かりやすく解説します。

傾聴とは何か



相手の立場に立ち、気持ちに寄り添いながら話を聞くことを傾聴といいます。相手の気持ちや考えには肯定的な関心を持ちながら聞くことが大切です。相手の話に対して善悪や好き嫌いなどの評価を述べてはいけません。

辛抱強く相手の話を聞きながら、相手が自ら自分の悩みの糸口を見つけていけるようサポートするのも傾聴の役割です。

傾聴力を高めると社内はもちろん社外の人ともより良好な人間関係を構築できます。顧客からの信頼度が上がり、新たなビジネスチャンスにつながる可能性もあるでしょう。傾聴力はビジネスに必要なスキルの中でも、とくに重要性の高いスキルです。傾聴の意味や目的、主な技法などについてより詳しく知りたい方はこちらの記事へ。

「傾聴力」については、こちらの記事をご確認ください。

傾聴力を身につける5つのトレーニング方法

傾聴力はトレーニングによって身につけることが可能です。ここでは、普段の会話にも取り入れることができる、5つのトレーニング方法を見ていきましょう。

聴く態度と姿勢

傾聴では相手の話を聴く態度と前向きな姿勢が重要なポイントになります。スマホを見ながらなど、片手間に相手の話を聞いてはいけません。

相手の方に顔を向け、視線を目や顔に向けて話を聞きましょう。その時に、怖い顔をすると相手が緊張して話せなくなるため表情にも注意が必要です。相手がリラックスして話せるよう、柔らかい表情や声色を心がけましょう。

ミラーリングの活用

ミラーリングとは相手の行動や言動を観察し真似ることです。ミラーリングには、相手に親近感を与える心理的効果があります。

相手の表情や仕草、声のトーンなどを観察して真似しましょう。ただし、あまりにも頻繁に行うと不自然な印象を与えるため注意が必要です。適切な頻度で取り入れましょう。

バックトラッキングの活用

バックトラッキングとは、相手の話を繰り返し相槌を打つことです。相手の言葉をそのまま返すおうむ返しも含まれます。

相手が話した言葉と同じ言葉を返すことのほか、状況に応じて相手の話した事実や感情などを要約し、他の言葉に言い換えて繰り返しても良いでしょう。

ページングの活用

相手の話すスピード、テンポ、声のトーン、ボリュームなどを合わせることをページングといいます。

相手のペースに合わせることで、安心感を与えることが可能です。相手のペースをしっかり観察し、相手のトーンに合わせて会話することを意識してみましょう。

会話の割合と肯定を意識

一般的には、「聞く」と「話す」の会話のベストバランスは、3:7だといわれています。傾聴を意識する際は、2:8のバランスを心がけましょう。相手の会話をメインにして話を進めることが大切です。

自分が話す際も、相手の考え方や価値観を受け入れ、決して相手を否定してはいけません。相手の話や考えを肯定することを意識して、話を進めましょう。

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傾聴力を身につけるトレーニングの具体的な進め方



まとまった時間を取って、傾聴力を高めたいという人もいるでしょう。ここでは、グループで行う傾聴力トレーニングの具体的な進め方について解説します。会話が続かずに困っている人、聞き上手になりたい人、会話の中から相手の本音を引き出すのは難しいと感じている人はぜひ参考にしてください。

グループ構成と役割分担を決める

4~5人で1グループとします。話し手1人、聴き手2人とし、残りの人はオブザーバー(傍観者)です。

聴き手2人にはそれぞれ違う役割を与えましょう。1人目の聴き手がメインで話を聞きます。話し手がスムーズに話ができるよう意識しながら聞き出しましょう。2人目の聴き手は、1人目の聴き手が困った時だけ手助けをします。それ以外の人はオブザーバーの役割を担いましょう。

オブザーバーは「話し手は話しやすいか」「聴き手のどのような態度が良いか、悪いか」「話が滞るのはどんな時か」などに注意を払いながら会話を見守ります。話し手と聴き手の立場が逆転した場合などは、一度会話をストップしやり直しても良いでしょう。

目標設定

話の「聴き手」になった人に、その日の目標を設定します。

慣れるまでは聴き手の目標を、「聴き手は話し手の気持ちに寄り添い、肯定しながら話を聞き出すこと」と設定すると良いでしょう。

第一段階の目標が達成できたら、次は会話の途中に質問などを取り入れ、話の内容を掘り下げていくことを目標にします。

振り返り

傾聴練習の後は振り返りが欠かせません。オブザーバーが司会として、話を進めていきましょう。

トレーニングを振り返り、印象に残った会話やシーン、変更した方が良いと感じたシーンなどを伝えます。聴き手が立てた目標がどの程度達成できたか、確認しながら振り返りましょう。

複数のグループで傾聴練習を行った場合は、最後にグループごとに傾聴のポイントを発表します。他のグループの状況を聞くことで、参加者はより多くの気付きや学びを得られるでしょう。

まとめ

傾聴とは相手の気持ちに寄り添い、共感しながら話を聞くことです。話し手の表情を見ながら、適切なタイミングで相槌やミラーリング、バックトラッキングなどを行いましょう。

傾聴力はトレーニングで鍛えることが可能です。普段の会話内で練習するのはもちろん、傾聴トレーニングの時間を作り、じっくりと取り組んでみることもおすすめです。

傾聴力を高めると、話し相手を深く理解できます。さらに、顧客はもとより、上司、部下、同僚ともより深い信頼関係を築けるでしょう。

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