リーダー研修の目的とは?部下を率いる管理職に必要なスキルを解説


リーダー研修の目的とは?部下を率いる管理職に必要なスキルを解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

企業が業績アップを続けて成長していくためには、優秀なリーダーの存在が欠かせません。リーダー研修は、組織をまとめる人材を育成する場として重要な役割を果たします。

この記事では、リーダー研修の基本的な知識、目的や実施内容を解説します。部下を率いる管理職に必要なスキルも紹介しますので、リーダーを育てたいと考えている企業関係者や管理職の方はぜひ参考にしてください。

リーダー研修とは



リーダー研修とは、組織でリーダーシップを発揮してほしい人材を対象に行う研修です。チームをまとめるコミュニケーション力や、問題解決力などのスキルを習得してもらうために実施します。

適切な研修を実施して優秀なリーダーを育てることにより、チーム全体のレベルアップが可能です。ここでは、リーダー研修の対象者や、リーダー研修に注目すべき背景について解説します。

リーダー研修の対象者

リーダー研修の対象者は主に次のように分けられます。

・管理職など現在のリーダー
・中堅など今後のリーダー
・若手の次世代リーダー

管理職など現在のリーダー向けの研修は、課長職以上の管理職を対象に行います。部下を指揮・育成するリーダーシップの向上を目指すものです。

中堅従業員など今後リーダーとなる人材に向けては、将来、管理職になる可能性を見越して、早期からリーダーとしてのマインド育成を目指した教育を行います。

若手の次世代リーダー向けの研修は、さらに長期的な視野で、将来の経営者・幹部候補生を対象に実施するものです。10年、20年先に組織を背負う人材を育成するという目的があります。

いずれも組織の中核を担っているか、将来部下を率いる立場になることが期待される人材です。組織や部下の成長に向けて、リーダーシップを発揮できるよう、必要なスキルを学んでもらいます。

リーダー研修に注目すべき背景

リーダー研修の重要性は今後も高まることが予想されるでしょう。企業がリーダー研修に注目すべき背景として、主に次の3つが挙げられます。

  • 成果主義の拡大
  • 人手不足の進展
  • リモートワークの普及


近年は年功序列よりも成果主義を重視する企業が増加し、若くしてリーダーになる人材が増えています。年上の部下もいる中で組織を円滑にまとめるには、適切なリーダーシップが重要です。

また、多くの業界で人手不足が深刻化する中、個人の力以上にチーム力が必要とされています。組織を効率的にまとめる力を持ったリーダーが、今後ますます求められるでしょう。

さらに、昨今、働き方改革の推進や新型コロナウイルス禍の影響で、リモートワークが普及してきています。オフィスにいない部下とも円滑にコミュニケーションを図れるリーダーの重要性は、従来以上に増すことが予想されます。

「リーダー育成」については、こちらの記事をご確認ください。

関連記事:リーダーの役割は?向き・不向きの見分け方や必要なスキル、育成方法を解説

リーダー研修の目的

次に、リーダー研修を行う目的について解説します。リーダー研修の目的は、リーダーの役割を自覚してもらうとともに、部下を率いるために必要なスキルを身につけてもらうことです。

一人ひとりがリーダーとしての自覚を持ちながらスキルを高めることで、組織全体の業績向上も期待できます。

リーダーの役割を自覚してもらう

リーダー研修の目的の1つは、リーダーの役割を自覚してもらうことです。組織をまとめて引っ張っていく、後輩を育成する、だれもが働きやすい職場環境をつくるなど、リーダーにはさまざまな役割があります。

こうした役割を自覚していないリーダーの下では、チームは統率者不在ともいえる状況に陥り、メンバーは同じ方向を向かずに個々にバラバラな行動をとってしまう可能性があります。

プレイヤーとしてどんなに優秀な人材だったとしても、部下に適切な指示を出せないなど、リーダーとしての役割を果たせなければ組織の成長には貢献できません。同じ役回りを期待される人材を集めて研修を開催することで、各自のリーダーとしての意識の向上を促すのです。

関連記事:リーダーシップとは?概要や必要なスキル、具体的な高め方も解説

リーダーに求められるスキルを身につけてもらう

リーダー研修のもう1つの目的は、リーダーに求められるスキルを身につけてもらうことです。求められるスキルは多岐にわたりますが、ここでは次の3つについて説明します。

  • コミュニケーション力
  • 問題解決力
  • 育成力


チームをまとめるにはコミュニケーション力が不可欠です。部下と適切に意思疎通を図るスキルを身につけることで、チーム内の連携が強化されるとともに目標達成への意欲も向上します。

問題解決力は、組織そのものや扱う商品・サービスなどの問題点を把握し、解決に導くスキルです。課題を発見して解決を目指す意識・能力を養うことが重要です。

また、リーダーには、部下を育成する力も欠かせません。部下それぞれの性格や適性を確認しながら、一人ひとりに合わせて適切に指導できる力を身につけてもらう必要があります。

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リーダー研修の実施内容



リーダー研修の目的を確認したら、 次に、目的に沿った実施内容を検討します。その際、対象者ごとに内容を検討すれば、より効率的にリーダーを育成できます。

リーダー研修の手法

リーダー研修は、半日から2日程度の期間で、座学やワークショップ形式により行われるのが一般的です。多くの場合、リーダーの役割や求められるスキルに関する講義の後、グループワークやロールプレイングを通じて、実際の業務上で想定される場面に応じた対処法を検討するといった流れで進められます。

社内の会議室に講師を招くケースのほか、社外の研修施設に出向いて受講するケースがあります。社内での研修には時間やコストを抑えられるというメリットがある一方、社外での研修は日常業務から離れた環境で集中して学べるのが利点です。

また、近年はオンライン研修も増えています。参加者同士で個別に交流しにくかったり、講師が参加者の反応をつかみにくかったりする可能性はありますが、場所や時間にとらわれず柔軟な研修を実施できるのが特徴です。

対象者別の研修内容

一口にリーダー研修といっても、全ての対象者に一律に行うのではなく、対象者別に内容を検討することが効果を高めるためには重要です。ここからは、リーダー研修の対象者ごとに、どのような研修が必要かを説明していきます。

管理職など現在のリーダー

管理職など現在のリーダーには、業務効率の改善や部下のストレス管理など、即効性があるマネジメント力の強化が重要です。業務における問題点を異なる角度から考察する力を養うため、多様な組織の事例を学び、視野を広げる研修が求められます。

既に管理職に就いている人にとっては、部下の意欲を引き上げる言動ができるかどうかもポイントになります。フィードバックを行うタイミングの図り方、相手の反応の見方を学ぶといった内容を研修に盛り込むことも有効です。

中堅など今後のリーダー

中堅など今後のリーダーに対する研修は、近い将来に管理職となることを踏まえた内容とします。管理職と若手の橋渡し役として、それぞれの状況を理解しながら考えを適切に伝えるコミュニケーション力を養うことも重要です。

若手への指導は、リーダーとしての育成力にもつながります。目標を明示したり、時間の目安を伝えたりして明確な指示を出す方法を学んでもらうことなども大切です。

若手の次世代リーダー

若手の次世代リーダーを対象とした研修は、将来の経営者・幹部候補を早い段階から抽出し、育てるのが目的であり、研修に当たっては動機づけが重要になります。

入社して年数が経っていない自分たちにどんな役割が求められているのか。経営陣の講話を聴いたり、管理職による講義を受けたりすることで、期待されている役割や経営者的な思考への理解を深められるでしょう。

関連記事:マネジメント研修の内容は?研修の種類や選定するポイントも解説

リーダー研修の注意点

次に、リーダー研修を実施する際に注意すべき点について解説していきます。研修目的を明確に伝える、対象者を適切に選定する、業務に合わせた内容にするといったポイントを押さえれば、より高い効果が期待できるでしょう。

研修の目的を明確に伝える

リーダー研修を実施する際には、事前に研修の目的を明確に伝えることが重要です。貴重な業務の時間を使って受講するにもかかわらず、モチベーションが低い状態では効果が期待できません。研修の狙いや意義を伝えることで、研修に対する意識や興味を高めてもらいます。

たとえば、研修目的を「生産性と育成力を強化するリーダーシップを学ぶ」と定めると、通常業務に生かせる内容であることを認識しやすくなり、意欲的に研修に臨めるでしょう。目的を明確にしておけば、研修後の振り返りの際にも学んだ内容を整理しやすくなります。

対象者を適切に選定する

研修目的に合わせて対象者を適切に選定することも、リーダー研修を成功させるうえで大切なポイントになります。

たとえば、営業職向けのリーダー研修に管理部門の従業員を含めても、管理部門からの参加者にしてみれば、実際の業務に落とし込みにくいためモチベーションが上がりません。

また、職種のほかに、管理職など現在のリーダー向け、中堅など今後のリーダー向け、次世代リーダー向けといった階層に合わせた人材を集めることも重要です。

業務に合わせた内容にする

リーダー研修を行う際、業務に合わせた内容にすることもポイントです。座学で講師がリーダーについて一般論を語るばかりでは、実際の業務に結びつけて考えられない可能性があります。

営業職向けなら普段の営業活動に近い形でロールプレイングを行う内容が、製造部門向けなら工程上の課題を提示して解決策を練る内容などがふさわしいと考えられます。

まとめ

リーダー研修は、組織を成長させる優秀なリーダーを育てるために欠かせないものです。研修を必要とする対象者を適切に選定し、目的に合わせた内容とすることでより高い効果が期待できます。

人材データを一元化して分析できるタレントパレットなら、スキルの習得情報や研修受講履歴の管理などを通じて効率的な人材育成を図れます。

優秀なリーダーから指導を受けた部下もまた、優秀なリーダーに成長することが期待できるでしょう。人手不足が進む組織では、リーダーの役割がますます重要になります。より効果的な人材育成のためにも、あらゆる人事システムを活用できるタレントパレットの導入をご検討ください。

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